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公開番号2025083779
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-02
出願番号2023197362
出願日2023-11-21
発明の名称冷凍生肉用真空包装体の製造方法
出願人住友ベークライト株式会社,国立大学法人神戸大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B65D 65/40 20060101AFI20250526BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】冷凍包装した生肉を長期間保管させて、冷凍後の生肉の発色低下を防止することで、従来より見栄えが良く長期保管可能な冷凍生肉用真空包装体の製造方法の提供。
【解決手段】蓋材及び底材により生肉が包装された冷凍生肉用真空包装体の製造方法であって、底材上に生肉を配置する工程と、底材上の領域のうち、生肉とその周辺を覆う領域に、蓋材を配置する工程と、蓋材を、90~250℃に加熱しながら、生肉に接触させ、生肉に沿って成形するとともに、蓋材の底材と接触している部位を、底材と接着することにより、生肉を蓋材と底材によって包装する工程と、包装直後に生肉の中心温度を6時間以内で-20℃以下に急速冷凍する工程とを含み、蓋材は、温度23℃、相対湿度60%の条件下での、酸素透過量が、100cc/(m2・day・atm)以下であり、底材の酸素透過量が、300cc/(m2・day・atm)以下である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
蓋材及び底材により生肉が包装された冷凍生肉用真空包装体の製造方法であって、
前記底材上に前記生肉を配置する工程と、
前記底材上の領域のうち、前記生肉とその周辺を覆う領域に、前記蓋材を配置する工程と、
前記蓋材を、90~250℃に加熱しながら、前記生肉に接触させ、前記生肉に沿って成形するとともに、前記蓋材の前記底材と接触している部位を、前記底材と接着することにより、前記生肉を前記蓋材と前記底材によって包装する工程と、
包装直後に前記生肉の中心温度を6時間以内で-20℃以下に急速冷凍する工程とを含み、
前記蓋材は、多層フィルムで構成され、前記多層フィルムは、温度23℃、相対湿度60%の条件下での、酸素透過量が、100cc/(m

・day・atm)以下であり、
前記底材の酸素透過量が、300cc/(m

・day・atm)以下である、冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記多層フィルムの温度140℃における動的弾性率E’が10

以上10

Pa以下である、請求項1に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
【請求項3】
前記多層フィルムの熱機械分析時に、2000μmの変位を示す温度が120℃以上である、請求項1に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
【請求項4】
前記多層フィルムのゲル分率が30%以上である、請求項1に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
【請求項5】
前記多層フィルムが、吸収線量13~300kGyの条件で電子線照射されたものである、請求項1に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
【請求項6】
前記多層フィルムの熱機械分析時に、温度が100℃での変位が500μm以下である、請求項1に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
【請求項7】
前記多層フィルムが、
ポリエチレンを含む外層と、
アイオノマーを含み、前記外層に隣接する機能層と、
酸素バリア層と、
エチレン-酢酸ビニル樹脂を含むシーラント層と、
を備えた多層フィルムである、請求項1に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
【請求項8】
前記冷凍生肉用真空包装体が冷凍生肉用スキンパック包装体である、請求項1に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
【請求項9】
前記冷凍生肉用真空包装体が、-40℃以上0℃未満で保存される冷凍生肉用真空包装体である、請求項1に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍生肉用真空包装体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
食用の生肉は、例えば、樹脂トレーに載せられた状態で、酸素バリア性が低い透明樹脂フィルムを用いて樹脂トレーごと包装されたり、袋状の包装体で包装されて、小売りされる(特許文献1参照)。しかし、樹脂トレーに載せられた形態であると、10℃条件では3日程度、4℃条件では6日程度、0℃条件では7日程度が可食期間とされている。それ以上に可食期間を延ばすためには、バリア真空包装が一般的であり、冷凍状態で保管すれば、2か月以上可食期間を延ばすことができる(食肉の期限表示のための試験方法ガイドライン)。さらにバリアスキンパックによる真空包装を行うことで、冷凍包装した生肉を長期間保管させて、解凍時に発生するドリップを抑制させることができ、旨味成分の流出を防止することで、従来より味を低下させることなく長期保管可能な包装体を提供できることが分かっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6370290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、バリア真空包装された生肉に一般的な冷凍方法である緩慢冷凍を行うと、生肉のミオグロビン酵素の働きにより肉組織の還元が進み発色が低下するのが一般的である。従来の生肉用のバリア真空包装体は、この点で改善の余地が残されている。
【0005】
本発明は、冷凍包装した生肉を長期間保管させて、冷凍後の生肉の発色低下を防止することで、従来より見栄えが良く長期保管可能な冷凍生肉用真空包装体の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を採用する。
[1].蓋材及び底材により生肉が包装された冷凍生肉用真空包装体の製造方法であって、前記底材上に前記生肉を配置する工程と、前記底材上の領域のうち、前記生肉とその周辺を覆う領域に、前記蓋材を配置する工程と、前記蓋材を、90~250℃に加熱しながら、前記生肉に接触させ、前記生肉に沿って成形するとともに、前記蓋材の前記底材と接触している部位を、前記底材と接着することにより、前記生肉を前記蓋材と前記底材によって包装する工程と、包装直後に前記生肉の中心温度を6時間以内で-20℃以下に急速冷凍する工程とを含み、前記蓋材は、多層フィルムで構成され、前記多層フィルムは、温度23℃、相対湿度60%の条件下での、酸素透過量が、100cc/(m

・day・atm)以下であり、前記底材の酸素透過量が、300cc/(m

・day・atm)以下である、冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
[2].前記多層フィルムの温度140℃における動的弾性率E’が10

以上10

Pa以下である、[1]に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
[3].前記多層フィルムの熱機械分析時に、2000μmの変位を示す温度が120℃以上である、[1]又は[2]に記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
[4].前記多層フィルムのゲル分率が30%以上である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
[5].前記多層フィルムが、吸収線量13~300kGyの条件で電子線照射されたものである、[1]~[4]のいずれか1つに記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
[6].前記多層フィルムの熱機械分析時に、温度が100℃での変位が500μm以下である、[1]~[5]のいずれか1つに記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
[7].前記多層フィルムが、ポリエチレンを含む外層と、アイオノマーを含み、前記外層に隣接する機能層と、酸素バリア層と、エチレン-酢酸ビニル樹脂を含むシーラント層と、を備えた多層フィルムである、[1]~[6]のいずれか1つに記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
[8].前記冷凍生肉用真空包装体が冷凍生肉用スキンパック包装体である、[1]~[7]のいずれか1つに記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
[9].前記冷凍生肉用真空包装体が、-40℃以上0℃未満で保存される冷凍生肉用真空包装体である、[1]~[8]のいずれか1つに記載の冷凍生肉用真空包装体の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、包装した生肉を発色維持した見栄えのよい状態で長期間冷凍保管でき、さらに解凍後のドリップ発生を抑制できるため、その美味しさを維持させることができる包装体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る多層フィルムの一例を模式的に示す断面図である。
本発明の一実施形態に係る冷凍生肉用真空包装体の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<<多層フィルム(蓋材)>>
本発明の一実施形態に係る多層フィルムは、蓋材及び底材を備えた冷凍生肉用真空包装体の蓋材用多層フィルムである。前記多層フィルム(蓋材)は、後述の酸素透過量の条件を満たし、冷凍生肉用真空包装体の蓋材を作製可能なものであれば、特に限定されない。
【0010】
本明細書において、「冷凍」とは、生肉の品質保持等のために人為的に機器(冷凍機若しくは冷凍庫)又は液体窒素等を用いて生肉を0℃未満の温度で凍結させること、あるいは、自然環境の下で生肉を0℃未満の温度で凍結させることを意味する。前記温度は、例えば、-84℃以上-20℃以下であることが好ましく、-83℃以上-20℃以下であることがより好ましく、-82℃以上-20℃以下であることがさらに好ましく、-81℃以上-20℃以下であることが特に好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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