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公開番号2025034643
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141144
出願日2023-08-31
発明の名称イオン加速方法およびイオン加速装置
出願人国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構,国立大学法人神戸大学
代理人個人,個人
主分類G21K 1/00 20060101AFI20250306BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】単色性の高いイオンを発生させるイオン加速方法およびイオン加速装置を提供する。
【解決手段】真空中にクラスターガス30を噴出し、前記クラスターガス30にレーザー光18を照射し、これによって前記クラスターガス30をプラズマ化し、前記クラスターガス30に含まれる水素31をイオン化して前記レーザー光18の進行方向に加速するイオン加速方法に対して、前記レーザー光18の集光位置は前記クラスターガス30内に設定され、前記レーザー光18の集光スポットサイズは、前記クラスターガス30内のクラスター32よりも大きく、かつ前記クラスターガス30の広がり範囲よりも小さく構成され、前記クラスターガス30内の前記クラスター32は、単一種別の水素分子または重水素分子がクラスター化したものであるイオン加速方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
真空中にクラスターガスを噴出し、前記クラスターガスにレーザーを照射し、これによって前記クラスターガスをプラズマ化し、前記クラスターガスに含まれる原子をイオン化して前記レーザーの照射方向に加速するイオン加速方法であって、
前記レーザーの集光位置は前記クラスターガス内に設定され、
前記レーザーの集光スポットサイズは、前記クラスターガス内のクラスターよりも大きく、かつ前記クラスターガスの広がり範囲よりも小さく構成され、
前記クラスターガス内の前記クラスターは、単一種別の水素分子または重水素分子がクラスター化したものである
イオン加速方法。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記レーザーの集光位置を、クラスターガスの中心からの広がり半径を100%として、100%未満の範囲内に設定した
請求項1記載のイオン加速方法。
【請求項3】
前記レーザーの集光強度は、1×10
19
W/cm

以上、3×10
21
W/cm

未満である
請求項2記載のイオン加速方法。
【請求項4】
前記クラスターガスを発生させるクラスターガス発生装置の温度は、20ケルビン以上かつ50ケルビン以下である
請求項3記載のイオン加速方法。
【請求項5】
加速された前記イオンのエネルギーは、50MeV以下である
請求項4記載のイオン加速方法。
【請求項6】
クラスターガスを発生させるクラスターガス発生装置と
レーザーを照射するレーザー照射装置と、
前記レーザー照射装置から照射されたレーザーを集光して前記クラスターガス発生装置から発生したクラスターガスに含まれているクラスターに照射させる集光装置を備え、
前記クラスターガスの前記クラスターを前記レーザーが照射されるターゲットとし、
前記レーザーの集光位置は前記クラスターガス内に設定され、
前記集光装置は、前記レーザーの集光スポットサイズを前記クラスターよりも大きく、かつ前記クラスターガスの広がり範囲よりも小さくする構成であり、
前記クラスターガス内の前記クラスターは、単一種別の水素分子または重水素分子がクラスター化したものである
イオン加速装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、たとえば、イオンを加速するようなイオン加速方法およびイオン加速装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、イオンを発生させるイオン発生装置が提案されている。例えば、レーザー光をターゲットに照射することによりイオンを加速して前記ターゲットから放出させるイオン加速方法において、レーザー光を照射する前段部分の電子密度を臨界条件とし、前記前段部分に後続する後段部分の電子密度が漸次に減少する構成のターゲットを使用し、前記ターゲットの前記前段部分にレーザー光を照射して該前段部分に入射したレーザー光の群速度を該前段部分において0にまで減速させることによりレーザー光のエネルギーを電子に伝達し、エネルギーが伝達された前記電子を前記前段部分に後続する後段部分により漸次的に加速して該電子によりイオンを加速して該後段部分から放出させることを特徴とするイオン加速方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この方法は、技術を具体化することが困難であるという問題点があった。
また、イオン発生装置においては、単色若しくは準単色のイオンを得ることが好ましいが、これを実現する装置は提供されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4953243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、上述の問題に鑑みて、単色性の高いイオンを発生させるイオン加速方法およびイオン加速装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、真空中にクラスターガスを噴出し、前記クラスターガスにレーザーを照射し、これによって前記クラスターガスをプラズマ化し、前記クラスターガスに含まれる原子をイオン化して前記レーザーの照射方向に加速するイオン加速方法であって、前記レーザーの集光位置は前記クラスターガス内に設定され、前記レーザーの集光スポットサイズは、前記クラスターガス内のクラスターよりも大きく、かつ前記クラスターガスの広がり範囲よりも小さく構成され、前記クラスターガス内の前記クラスターは、単一種別の水素分子または重水素分子がクラスター化したものであるイオン加速方法またはイオン加速装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
この発明により、単色性の高いイオンを発生させるイオン加速方法およびイオン加速装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
レーザーイオン加速装置を含む実験装置のブロック図。
レーザー通過直後の電子の空間分布を示すシミュレーション結果図。
レーザー通過直後の陽子線エネルギーの空間分布を示すシミュレーション結果図。
レーザー進行方向の陽子線エネルギースペクトルを表すシミュレーション結果図。
イオン加速実験を行った結果の陽子線エネルギースペクトルを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、実験装置1の構成を示すブロック図である。
実験装置1は、レーザーイオン加速装置3と、イオン検出装置5とを有している。
レーザーイオン加速装置3(イオン加速装置)は、レーザー照射装置11と、その後段に設置された集光装置13と、クラスターガス発生装置21とを有している。
【0009】
レーザー照射装置11は、図示省略するレーザー光源からレーザー光を発生させ、パルスレーザー光として照射する。このレーザー照射装置11には、クラスターガス30をプラズマ化できるだけの高強度の超短パルスレーザー光を発するものを用いることができる。具体的には、レーザー強度を1×10
19
W/cm

以上、3×10
21
W/cm

未満とすることができる。この実施例では、レーザー強度を約1×10
20
W/cm

としている。なお、レーザー強度は、集光装置13で集光した後のレーザー集光強度としてもよい。この場合も、レーザー集光強度を1×10
19
W/cm

以上、3×10
21
W/cm

未満とすることができ、実施例としてレーザー集光強度を約1×10
20
W/cm

とすることができる。
【0010】
また、パルスレーザー光のパルス周波数は、任意の周波数とすることができる。具体的には、0.1Hz以上とすることができ、10Hz以上とすることが好ましく、100Hz以上とすることがより好ましい。この実施例では、0.1Hzとしているが、これに限られない。
(【0011】以降は省略されています)

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