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公開番号2025069624
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179447
出願日2023-10-18
発明の名称放射線遮蔽構造
出願人清水建設株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G21F 3/00 20060101AFI20250423BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】放射線遮蔽性能の低下を抑制できる鉛直方向の構造スリットを用いた放射線遮蔽構造を提供する。
【解決手段】柱1を介して壁2,3が交差する部分の放射線室側の隅部に柱1に沿って増し打ちされた増設壁部4を配設し、増設壁部4の放射線室内から1柱まで延びる鉛直方向スリットである内側鉛直スリット11と、内側鉛直スリット11の柱1側で2分岐し、それぞれ柱1の周面に沿って放射線室外まで延びる鉛直方向スリットである2つの分岐鉛直スリット12,13とからなる鉛直構造スリット10が形成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
柱を介して壁が交差する部分の放射線室側の隅部に前記柱に沿って増し打ちされた増設壁部を配設し、
前記増設壁部の放射線室内から前記柱まで延びる鉛直方向スリットである内側鉛直スリットと、前記内側鉛直スリットの前記柱側で2分岐し、それぞれ前記柱の周面に沿って放射線室外まで延びる鉛直方向スリットである2つの分岐鉛直スリットとからなる鉛直構造スリットが形成されることを特徴とする放射線遮蔽構造。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記内側鉛直スリットは、放射線到来方向に対して斜めに形成されることを特徴とする請求項1に記載の放射線遮蔽構造。
【請求項3】
前記内側鉛直スリットは、水平方向に対して屈曲した複数の部分内側鉛直スリットにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の放射線遮蔽構造。
【請求項4】
前記分岐鉛直スリットは、水平方向に対して屈曲した複数の部分分岐鉛直スリットにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の放射線遮蔽構造。
【請求項5】
2つの前記分岐鉛直スリットは、同一の鉛直面上に形成され、各壁に形成されることを特徴とする請求項1に記載の放射線遮蔽構造。
【請求項6】
前記柱の厚さは、前記壁の厚さに比して小さく、各壁の交差部分の隅部側の厚さを前記増設壁部とすることを特徴とする請求項1に記載の放射線遮蔽構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線遮蔽性能の低下を抑制できる鉛直方向の構造スリットを用いた放射線遮蔽構造に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、耐震壁を設けることによって部材に応力が集中することを防ぐために構造スリットを設けることがある(例えば、特許文献1を参照)。強力な放射線を用いた治療を行う部屋(リニアック室等)は、放射線遮蔽のために四周を分厚いコンクリート壁(例えば、厚さt=1400mm等の壁)で囲う必要があるが、この壁にも当然、応力集中が生じることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭63-167853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の応力集中を緩和するため、リニアック室と同一階の外周部に耐震壁を設ける、リニアック室周りの部材の耐力を上げる、又はリニアック室と周囲の架構との縁を切るといった対策が施されることがある。しかし、純S造と比べて施工時間が長くなるという問題があった。
【0005】
リニアック室の壁に構造スリットを設けることができれば応力集中の問題を解決することができる。しかしながら、従来のスリット材はポリエチレン等であり、放射線を遮蔽する能力が低いため、構造スリットを設けると放射線の遮蔽性能が低下するという課題があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、放射線遮蔽性能の低下を抑制できる鉛直方向の構造スリットを用いた放射線遮蔽構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、柱を介して壁が交差する部分の放射線室側の隅部に前記柱に沿って増し打ちされた増設壁部を配設し、前記増設壁部の放射線室内から前記柱まで延びる鉛直方向スリットである内側鉛直スリットと、前記内側鉛直スリットの前記柱側で2分岐し、それぞれ前記柱の周面に沿って放射線室外まで延びる鉛直方向スリットである2つの分岐鉛直スリットとからなる鉛直構造スリットが形成されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記の発明において、前記内側鉛直スリットは、放射線到来方向に対して斜めに形成されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記の発明において、前記内側鉛直スリットは、水平方向に対して屈曲した複数の部分内側鉛直スリットにより形成されることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記の発明において、前記分岐鉛直スリットは、水平方向に対して屈曲した複数の部分分岐鉛直スリットにより形成されることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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