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公開番号2025096368
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2025061495
出願日2025-03-17
発明の名称共振励起型固体核融合装置と元素変換用固体核融合工程
出願人個人
代理人
主分類G21B 3/00 20060101AFI20250619BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】共振励起型常温核融合(固体核融合)装置の励起用電子のチャージ安定化と本発明を用いて元素変換・錬金の採算性を向上させる。
【解決手段】電位基準点との間に開閉スイッチ20を設けた対向電極2と水素含有金属1からなるコンデンサーに水素含有金属1への負電圧印加によるガス放電中に、開閉スイッチ20をOFFにして対向電極2に電子がチャージされ自動的に放電が終了し、多量の電子を安定的に蓄積できる。その電子をLC共振で水素含有金属1に照射させることで固体核融合を促進させる。この改良によって核融合による発熱だけでなく元素変換・錬金の採算性の向上も可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素含有金属と対向電極から成るコンデンサーで形成したLC回路を有し、該対向電極と電位基準点の間に開閉スイッチがあることを特徴とする常温核融合装置。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
請求項1において該開閉スイッチをOFFにして電位基準点から分離させて、該対向電極に電子を蓄積することを特徴とする常温核融合装置の駆動方法。
【請求項3】
請求項1および2において常温核融合装置内の水素雰囲気ガスを引き込み核反応生成された金属蒸気を回収または元素変換する装置を有することを特徴とする常温核融合装置。
【請求項4】
請求項1および2および3において該水素含有金属の初期金属元素が元素周期表4族から8族、かつ第4周期から第6周期の間にある金属元素であることを特徴とする元素変換工程。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、共振励起型固体核融合装置および希少金属の錬金用、広義の意味で元素変換用固体核融合工程に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
錬金術は鉛のような低価値の元素を金のような希少で高価値の元素に変換することを目標として古代より研究され結局成功しなかったが、化学の発展に貢献してきた。20世紀になって原子の構造が解明されて、錬金は理論的には可能となったが、生産性・コストの面で経済性が低いのが実情である。また、錬金術は広義では元素変換であり、放射性元素のような有害な元素から無害あるいは低毒性への元素変換に利用するようなことも提案されている。この場合、コスト面の条件は緩和されるが、生産性が高いことが望ましい。
【0003】
特許文献1は、中性子源からの中性子照射による元素変換によって医療・工業に有用な放射性元素の生成や核廃棄物の長半減期元素を無害化するという特許である。これらはある程度コスト高が許される案件であり、元素変換できる量は中性子源の放射性物質の量によって決まり、一般的には大量の生産・処理には向かない。
【0004】
特許文献2は、放射性ヨウ素を元素変換によって無害化させる特許である。具体的にはヨウ化重水素と重水素の混合ガスをPd基板の両面の圧力差で透過させて、Pd基板内で元素変換を行うものである。元素変換はヨウ素と重水素による常温核融合によってなされるが、特別な核融合促進機構を有していないため反応速度は遅いと考えられる。
【0005】
常温核融合の反応機構については未だ解明されておらず、様々な理論が提唱されているが、常温核融合は凝縮系核反応または低エネルギー核反応(LENR;Low Energy Nuclear Reaction)であり、未知の量子反応によって起こっているというのが現在主流の学説である。しかし、本発明者は様々検討し過去の文献等を検証した結果、常温核融合は高エネルギー核反応であり、通常の核物理・固体物理の範疇にあるという現在の主流とは異なる結論に達した。
【0006】
本発明者の考える常温核融合の原理は、非特許文献1と非特許文献2が基本になる。非特許文献1は、小島英夫教授の捕獲中性子触媒理論(TNCF;Trapped Neutron Catalyzed Fusion Model)と呼ばれるもので、周囲を漂う背景熱中性子が起点となって反応が開始し固体内に生じた捕獲された準安定な中性子群が触媒として核融合反応が進行するというものである。背景熱中性子の関与は彼の指摘する実験事実から正しいと考えられるが、捕獲された準安定な中性子群というモデルは多少違和感があり最終的に多数の同意を得られなかったのではと専門外の本発明者は思う次第である。
【0007】
非特許文献2は、研究者の名前からSWL(Srivastava-Widom-Larsen)理論と呼ばれ、高エネルギーの宇宙線粒子によってプロトンと電子が結合して生じた中性子が反応起点になるというものである。彼らが、非特許文献3のフライシュマン、ポンズ両教授の有名な1989年の世界初の常温核融合実験に触れなかったのは非常に残念だと本発明者は考えている。彼らが1989年の実験について考察すれば、SWL理論は常温核融合の原理として一般に広く認知されたはずである。
【0008】
非特許文献4は、非特許文献3が発表される直前の状況を詳細に説明している。1988年にフライシュマン教授らは米エネルギー省に常温核融合の予算申請をしたが、審査担当のジョーンズ教授が自分も同様の研究をしていると言い出し、1989年2月23日にジョーンズ教授が論文を出せるデータがあると発言してフライシュマン教授らはショックを受けたということから、フライシュマン教授らには画期的実験結果は未だなかったはずである。1989年3月6日に両者はユタ大学で会談して、3月24日に両者は常温核融合の論文を同じ雑誌に同時投稿するというフライシュマン教授らにとっては心外な約束をした点から画期的データは未だなかったと推測している。非特許文献3の投稿日が3月11日なので、非特許文献3の画期的な実験結果が本当ならば、それを測定したのは3月6日~3月11日の間と予想している。
【0009】
その期間の太陽活動データを調べると、常温核融合にとって歴史上最良条件だったと判明した。すなわち、3月6日太陽でX15.0の巨大フレア発生、3月9日太陽でコロナ質量放出が発生した結果、3月13日に地球で深刻な磁気嵐が発生し、カナダのケベック州大停電を起こす程の異常な宇宙線が地球を直撃した。この時の太陽フレアは2025年時点においても観測史上トップクラスのレベルである。そのような放射線が北米大陸に降り注がれた結果、Pdカソードが融解する程(Pd融点1555℃)の常温核融合反応が起きたと本発明者は考えている。また、非特許文献3には常温核融合において中性子の存在を示す証拠がある。測定された2.2MeVのγ線ピークは、陽子と中性子が結合して重陽子になるときの値であり、多量の中性子と陽子がPd陰極内に存在したことを示唆している。また、宇宙線によって多量の重水素の核分裂がPd陰極内で進行したことも同時に示唆している。
【0010】
上記の予想が正しければ、非特許文献3発表以降の他者による追試の再現性の悪さは当然である。追試実験はしばらく時間経過してから行われたため、1989年3月6日~3月13日のような異常な放射線は太陽から注がられず常温核融合の出力は極めて弱く、その結果フライシュマン教授らは詐欺師呼ばわりされてしまったと考えられる。予想通りなら、この発見は歴史的にも奇跡的なタイミングで行わられ、この機会を失っていれば、常温核融合現象が注目されるようになるのがいつになったか全く想像が付かないことから、彼らの発見は奇跡的偉業と讃えられるべきと本発明者は考えている。またここで、宇宙線、特に太陽由来の宇宙線が常温核融合にとって重要な因子であることも強調したい。
(【0011】以降は省略されています)

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