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公開番号
2025017404
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023120405
出願日
2023-07-25
発明の名称
完全拘束を考慮したアスファルト混合物の温度応力試験方法
出願人
東日本高速道路株式会社
,
ニチレキ株式会社
代理人
弁理士法人須磨特許事務所
主分類
G01N
3/18 20060101AFI20250130BHJP(測定;試験)
要約
【課題】アスファルト舗装の低温クラック耐性を評価し得る試験方法を提供することを課題とする。
【解決手段】両端部を一対の治具により把持したアスファルト混合物からなる供試体を恒温槽内に設置して、前記恒温槽の温度を変化させ、前記供試体に作用する温度応力を評価する、試験装置であって、前記供試体に取り付けられるひずみゲージと、前記一対の治具の動作を制御する制御機構と、を備え、前記制御機構は、所定の時間毎に、前記ひずみゲージで検知される前記供試体のひずみを取得し、取得した前記ひずみに基づいて、前記ひずみゲージで検知される前記供試体のひずみが所定の範囲内に収まるように前記一対の治具の動作を制御することを特徴とする試験装置を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
両端部を一対の治具により把持したアスファルト混合物からなる供試体を恒温槽内に設置して、前記恒温槽の温度を変化させ、前記供試体に作用する温度応力を評価する、試験装置であって、
前記供試体に取り付けられるひずみゲージと、
前記一対の治具の動作を制御する制御機構と、
を備え、
前記制御機構は、所定の時間毎に、前記ひずみゲージで検知される前記供試体のひずみを取得し、取得した前記ひずみに基づいて、前記ひずみゲージで検知される前記供試体のひずみが所定の範囲内に収まるように前記一対の治具の動作を制御する
ことを特徴とする試験装置。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記一対の治具のいずれか又は双方に、前記制御機構により当該治具に加えられる応力を測定するように構成されたロードセルが取り付けられており、
前記ロードセルにより測定される前記応力に基づいて、前記供試体に作用する温度応力を評価することを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
【請求項3】
両端部を一対の治具により把持したアスファルト混合物からなる供試体を恒温槽内に設置して、前記恒温槽の温度を変化させ、前記供試体に作用する温度応力を評価する、温度応力試験方法であって、
試験中、所定の時間毎に、前記供試体に生じるひずみを前記供試体に取り付けられたひずみゲージで検知して、検知された前記ひずみに基づいて、前記ひずみゲージで検知される前記供試体のひずみが所定の範囲内に収まるように前記一対の治具の動作を制御する
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
前記一対の治具のいずれか又は双方に取り付けられたロードセルにより、当該治具に加えられる応力を測定し、測定された当該応力に基づいて、前記供試体に作用する温度応力を評価することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
アスファルト混合物層の低温クラック耐性の評価方法であって、
請求項3又は4に記載の温度応力試験方法において、
供試体として、前記アスファルト混合物層を構成するアスファルト混合物からなる供試体を用い、
所定の条件に従って前記恒温槽の温度を変化させたときの、前記供試体の破断の有無、破断温度、及び/又は破断応力に基づいて、前記アスファルト混合物層の低温クラック耐性を評価することを特徴とする方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、温度応力試験方法に関する。より詳細には、アスファルト混合物からなる供試体の温度応力試験方法、及び、それを利用したアスファルト混合物層の低温クラック耐性の評価方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
冬季、北海道等の寒さが厳しい地域のアスファルト舗装においては、「低温クラック」と称されるひび割れが発生することがある。低温クラックは、典型的には、道路の横断方向にほぼ等間隔で発生するひび割れであり、低温ひび割れや温度応力ひび割れと称されることもある。低温クラックが発生すると、低温クラックが起点となってアスファルト舗装の破壊が進行したり、また、低温クラックから雨水等が浸入し、路盤・路床の支持力が低下等することにより、アスファルト舗装の破壊につながるため、寒冷地に適用されるアスファルト舗装の低温クラック耐性を適切に評価することの重要性は非常に大きい。
【0003】
本発明者らの知る限りにおいて、低温クラックの発生を予測又はアスファルト舗装の低温クラック耐性を評価する方法は確立していない。研究レベルでは、例えば、非特許文献1には圧裂試験を用いた方法が開示されており、低温クラック発生現場から採取した円柱形状の供試体の直径方向に圧縮荷重を負荷して、圧縮方向と直角方向に発生する引張応力により供試体が破壊する際の圧裂強度と、低温クラック発生量に相関関係が見られたことが報告されている。しかしながら、例えば、非特許文献2にみられるように、圧裂強度は寒冷地におけるクラックの発生頻度と相関しないという報告もあり、圧裂試験は一般的には採用されていないのが現状である。
【0004】
また、例えば、非特許文献2にみられるように、曲げ破壊時の曲げひずみが低温クラックの発生頻度と相関するという報告もあるが、やはり一般的には採用されていないのが現状である。アスファルト舗装において、アスファルト混合物層は、その上下に存在する層と強固に密着し、また、自重によりその動きは拘束されているので、曲げ試験で想定されるような曲げ変形により低温クラックが生じるとは考えにくく、曲げ試験がアスファルト舗装のアスファルト混合物層に生じている状況を反映しているとも言いにくい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
丸山 記美雄、岳本 秀人、「現場採取コアによる各種試験値と低温クラック発生量に関する検討」、土木学会第57回年次学術講演会、発表年月日:2002/09/25~ 2002/09/27
小栗 学、高橋 守人、蛯子 恭好、「低温クラック抑制のためのアスファルトの選定について」、開発土木研究所月報 No.542、1998年7月
森吉 昭博、水沢 隆、「アスファルト混合物の熱応力試験に関する基礎的研究」、土木学会論文集 第384号/V-7 1987年8月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述したような従来技術の課題を解決するために為されたものであり、ある一側面において、アスファルト舗装の低温クラック耐性を評価し得る試験方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
低温クラックは温度応力ひび割れとも称されることからも推測されるように、低温クラックの発生には、急激な温度低下に起因するアスファルト混合物の温度収縮による温度応力が関与しているとも考えられている。アスファルト混合物の温度応力特性を評価する方法としては、温度応力試験が知られており、典型的には、アスファルト混合物を一対の治具に固定し、周囲の温度を変化させ、アスファルト混合物を収縮変形させ、治具又は試験装置に取り付けられたひずみ計や荷重計測器等により、アスファルト混合物中に発生する温度応力が評価される(非特許文献3、図5(B))。温度応力試験によれば、温度と、温度低下に伴うアスファルト混合物の収縮変形により発生する温度応力の関係性を見出すことができる。
【0008】
アスファルト混合物の温度応力特性は低温クラックと関連のある特性として評価されることもある。しかしながら、例えば、非特許文献3に見られるような従来行われてきた温度応力試験により、環境温度の低下によるアスファルト混合物の破断、すなわち、低温クラックの発生を評価することは困難であった。むしろ、本発明者らが見出した知見によれば、従来の温度応力試験においては、低温クラックが発生する寒冷地で想定されるような低温にアスファルト混合物を晒した場合であっても、アスファルト混合物は破断しないことがほとんどであった。この結果は、寒冷地における低温クラックの発生と明らかに矛盾するように思われ、従来行われてきた温度応力試験の試験条件が、寒冷地のアスファルト舗装においてアスファルト混合物層が置かれている状況とは異なることを示唆するものであった。
【0009】
そこで、低温クラックの発生メカニズムについて再考するに、従来、低温クラックは寒冷な気候に晒されたアスファルト舗装が比較的自由に収縮し、この収縮が原因となって発生すると考えるのが一般的であった。このような考えと矛盾せず、従来の温度応力試験においても、例えば、非特許文献3に示されるように、アスファルト混合物からなる供試体を収縮変形させ、これにより生じる応力が供試体を把持する治具又は試験装置に取り付けられたひずみ計や荷重計測器等により測定されていた。
【0010】
これに対して、現場のアスファルト舗装に目を向けてみると、アスファルト舗装を構成するアスファルト混合物層は、その上下、或いは、その下に存在する路盤層、基層、表層等の他の層と強固に密着しており、容易には収縮し難い拘束状態にある。このことから、寒冷な気候に晒され、その温度が低下した場合であってもアスファルト混合物層はほとんど収縮できず、むしろ、アスファルト混合物層には、その収縮が抑制される方向に引張応力が作用しており、この引張応力が原因となって低温クラックが発生しているのではないかと考えられた。
(【0011】以降は省略されています)
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