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公開番号2025015448
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2024107132
出願日2024-07-03
発明の名称リング発振器ベースのイジングマシンシステムのためのレイアウト
出願人ノースロップ グラマン システムズ コーポレーション
代理人個人,個人,個人
主分類G06N 99/00 20190101AFI20250123BHJP(計算;計数)
要約【課題】リング発振器ベースのイジングマシンシステムを提供する。
【解決手段】一例は、イジングマシンシステムを含む。システムは、発振信号を伝搬するようにそれぞれ構成されたリング発振器を含む。リング発振器の各々は、発振信号のそれぞれの1つを介してリング発振器のうちの少なくとも1つの他のリング発振器とクロス結合されて、クロス結合されたリング発振器間で位相結合を提供する。また、システムは、イジング問題のパラメータに対応し、かつ遅延選択信号を含む制御信号を生成するように構成されたイジングマシンコントローラを含む。イジングマシンコントローラは、遅延選択信号のうちの少なくとも1つをリング発振器の各々に提供することができる。遅延選択信号は、リング発振器の各々の少なくとも1つの他のリング発振器の各々に対する相対的な位相結合を制御するために、リング発振器の可変伝搬遅延を設定するように構成され得る。
特許請求の範囲【請求項1】
イジング問題を解くように構成されたイジングマシンシステムであって、前記イジングマシンシステムは、発振信号を伝搬するようにそれぞれ構成された複数のリング発振器を備えており、前記複数のリング発振器の各々は、複数の結合段を含んでおり、前記複数の結合段の各々は、前記複数のリング発振器のそれぞれの1つ内で、他のリング発振器の各々の前記複数の結合段の位相インデックス番号に一致する一意の位相インデックス番号を有しており、前記複数の結合段の各々は、前記複数のリング発振器の各々の1つの結合段を除いて、それぞれのリング発振器に関連する前記発振信号を介して、前記他のリング発振器のうちの1つの同じ位相インデックス番号を有する結合段にクロス結合されて、前記複数のリング発振器の各々が、前記他のリング発振器の各々に前記複数の結合段の単一のそれぞれの1つでクロス結合されて、それぞれのクロス結合されたリング発振器間にそれぞれの位相結合が提供される、イジングマシンシステム。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
所与の位相インデックス番号を有する第1の結合段と、次の連続する位相インデックス番号を有する第2の結合段との間の前記発振信号の伝搬距離は、前記複数のリング発振器の各々に関して等しい、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数のリング発振器の各々のマンハッタン距離は、前記他のリング発振器の各々のマンハッタン距離と等しい、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数のリング発振器の前記複数の結合段は、2次元アレイに配置されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数のリング発振器のうちの第1のリング発振器の前記複数の結合段は、前記2次元アレイの第1の軸に沿って直線的な物理的配置で作製されており、前記複数のリング発振器のうちの第2のリング発振器に関連する前記複数の結合段は、前記第1の軸と直交する前記2次元アレイの第2の軸に沿って直線的な物理的配置で作製されており、前記複数のリング発振器のうちの前記第1のリング発振器の前記複数の結合段のうちの1つは、前記2次元アレイ内で同じ位相インデックス番号を有する前記複数のリング発振器のうちの前記第2のリング発振器の前記複数の結合段のうちの1つと物理的に交差している、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
残りのリング発振器の各々は、物理的なL字形状に作製されており、前記複数のリング発振器の各々の前記複数の結合段のうちの1つは、前記2次元アレイ内の同じ位相インデックス番号を有する前記他のリング発振器の各々の前記複数の結合段のうちの1つと物理的に交差している、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記残りのリング発振器の各々の前記物理的なL字形状の頂点にある結合段は、前記複数のリング発振器のうちの他のリング発振器の他の結合段に結合されていない、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記2次元アレイは、複数のアレイ部分を備えており、前記複数のアレイ部分の各々は、別個の複数のリング発振器を備えており、第1のアレイ部分内の前記複数のリング発振器の各々は、第2のアレイ部分内の前記複数のリング発振器のうちの1つにクロス結合されて、前記第1のアレイ部分の前記複数のリング発振器と前記第2のアレイ部分の前記複数のリング発振器との間に位相結合を提供する、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数のアレイ部分は、前記複数のアレイ部分が1次元アレイに物理的に配置されており、前記複数のアレイ部分のうちの1つの前記複数のリング発振器の各々における前記発振信号は、前記複数のアレイ部分の前記1次元アレイにおいて次に連続するアレイ部分の前記複数のリング発振器の各々における前記発振信号に対して反対の方向に伝搬する、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記複数のアレイ部分は、前記複数のアレイ部分が2次元アレイに物理的に配置されており、前記複数のリング発振器の各々は、前記複数のアレイ部分の2次元アレイにおいて直交して隣接する各アレイ部分内の1つのリング発振器に結合段を介してクロス結合されている、請求項8に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、コンピュータシステムに関し、具体的には、リング発振器ベースのイジングマシンシステムのためのレイアウトに関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
イジングマシンは、イジング問題または非決定的多項式時間困難(NP困難:non-deterministic polynomial-time hard)問題として知られる様々な特殊問題を解くための特殊コンピュータシステムの一種である。その一例が、最適化問題の総称である「巡回セールスマン問題」である。このようなイジング問題は、イジングモデルの原理、即ち、イジング問題ハミルトニアン:H(σ)=-Σh

σ

-ΣJ
ij
σ

σ

に基づいて評価される。このような特殊なイジングマシンは、多数の変数を実装することに基づいて動作して、特定の組み合せ最適化問題に対する高品質の回答を極めて迅速に提供する。典型的なイジングマシンは、いくつかの要素(例えば、発振器)を実装しており、これらの要素は、イジングマシンにおいて他の要素と相互作用してクロス結合効果(cross-coupled effects)を提供する。クロス結合効果は、そのようなクロス結合の結合効果に基づいてイジング問題を解決するために実装され得る。
【発明の概要】
【0003】
一例は、イジング問題を解くように構成されたイジングマシンシステムを含む。システムは、発振信号を伝搬するようにそれぞれ構成された複数のリング発振器を含む。複数のリング発振器の各々は、複数の結合段を含む。複数の結合段の各々は、複数のリング発振器のそれぞれの1つ内で、他のリング発振器の各々の複数の結合段の位相インデックス番号に一致する一意の位相インデックス番号を有することができる。複数の結合段の各々は、複数のリング発振器の各々の1つの結合段を除いて、それぞれのリング発振器に関連する発振信号を介して、他のリング発振器のうちの1つの同じ位相インデックス番号を有する結合段にクロス結合されて、複数のリング発振器の各々が、他のリング発振器の各々に複数の結合段の単一のそれぞれの1つでクロス結合されて、それぞれのクロス結合されたリング発振器間にそれぞれの位相結合が提供される。
【0004】
別の例は、イジング問題を解くように構成されたイジングマシンシステムを含む。システムは、発振信号を伝搬するようにそれぞれ構成された複数のリング発振器を含む。複数のリング発振器の各々は、複数の結合段を含む。複数のリング発振器のうちの第1のリング発振器の複数の結合段は、2次元アレイの第1の軸に沿って直線的な物理的配置で作製され得る。複数のリング発振器のうちの第2のリング発振器に関連する複数の結合段は、第1の軸と直交する2次元アレイの第2の軸に沿って直線的な物理的配置で作製され得る。残りのリング発振器の各々は、物理的なL字形に作製され得る。複数の結合段の各々は、複数のリング発振器のそれぞれの1つ内で、他のリング発振器の各々の複数の結合段の位相インデックス番号に一致する一意の位相インデックス番号を有することができる。複数の結合段の各々は、複数のリング発振器の各々の1つの結合段を除いて、2次元アレイ内の他のリング発振器の各々と交差することに基づいて、それぞれの複数のリング発振器に関連する発振信号を介して、他のリング発振器のうちの1つの同じ位相インデックス番号を有する結合段にクロス結合されて、複数のリング発振器の各々は、他のリング発振器の各々に複数の結合段のうちの単一のそれぞれの1つでクロス結合されて、それぞれのクロス結合されたリング発振器間にそれぞれの位相結合が提供される。
【0005】
別の例は、イジング問題を解くように構成されたイジングマシンシステムを含む。システムは、発振信号を伝搬するようにそれぞれ構成された複数のリング発振器を含む。複数のリング発振器の各々は、複数の結合段を含む。複数の結合段の各々は、複数のリング発振器のそれぞれの1つ内で、他のリング発振器の各々の複数の結合段の位相インデックス番号に一致する一意の位相インデックス番号を有することができる。複数の結合段の各々は、複数のリング発振器の各々のうちの1つの結合段を除いて、それぞれのリング発振器に関連する発振信号を介して、他のリング発振器のうちの1つの同じ位相インデックス番号を有する結合段にクロス結合されて、複数のリング発振器の各々が、他のリング発振器の各々に複数の結合段の単一のそれぞれの1つでクロス結合されて、それぞれのクロス結合されたリング発振器間にそれぞれの位相結合が提供される。所与の位相インデックス番号を有する第1の結合段と、次の連続する位相インデックス番号を有する第2の結合段との間の発振信号の伝搬距離は、複数のリング発振器の各々に関して等しい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
例示的なイジングマシンのブロック図である。
例示的なリング発振器を示す図である。
一例のイジングマシン結合ネットワークを示す図である。
例示的なリング発振器を示す図である。
別の例のイジングマシン結合ネットワークを示す図である。
別の例のイジングマシン結合ネットワークを示す図である。
別の例のイジングマシン結合ネットワークを示す図である。
別の例のイジングマシン結合ネットワークを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、概して、コンピュータシステムに関し、具体的には、リング発振器ベースのイジングマシンシステムのためのレイアウトに関する。イジングマシンシステムは、最適化問題(例えば、「巡回セールスマン問題」)などの複雑なイジング問題を解くために、様々な用途のいずれかにおいて実施することができる。イジングマシンシステムは、発振信号を伝搬するようにそれぞれ構成された複数のリング発振器を含む。一例として、複数のリング発振器の各々は、特定用途向け集積回路(ASIC)および/またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などを含む、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)から形成された論理ゲートを含むCMOS製造技法から形成され得る。複数のリング発振器はそれぞれ、他のリング発振器のうちの1つから発振信号を受信し、同様に、他のリング発振器に発振信号を提供するようにそれぞれ構成された複数の結合段を含むことができる。所与のリング発振器の発振信号は、それぞれのリング発振器間の相対的な位相関係に影響を及ぼし得る。従って、複数のリング発振器の各々は、少なくとも1つの他のリング発振器にクロス結合方式で結合されて、それぞれのリング発振器間にそれぞれの動的位相結合を提供することができる。
【0008】
また、イジングマシンシステムは、複数のリング発振器に提供される複数の組の制御信号を生成するように構成されたイジングマシンコントローラを含むことができる。一例として、イジングマシンコントローラは、複数のリング発振器の各々の複数の結合段の各々に一組の制御信号を供給することができる。一例として、制御信号は、複数のリング発振器の各々の少なくとも1つの他のリング発振器の各々に対する相対的な動的位相結合を制御するために、リング発振器の可変伝搬遅延を設定することができる遅延選択信号を含むことができる。
【0009】
一例として、複数のリング発振器の各々は、同じように製造することができ、従って、同じ数の結合段を含むことができる。複数のリング発振器のうちの所与の1つにおける複数の結合段の各々は、一意の位相インデックス番号を有することができる。従って、別個のリング発振器における結合段のクロス結合は、複数のリング発振器のそれぞれのペアにおいて同じ位相インデックス番号を有する結合段の間で生じ得る。例えば、複数の結合段は、2次元アレイで配置することができ、2つのリング発振器は、互いに対して直交する直線的な物理的配置で作製された複数の結合段を含むことができる。残りのリング発振器は、それぞれ、頂点に結合段を有するL字形として配置され得る。従って、所与の1つのリング発振器は、複数のリング発振器の各々の1つの結合段を除いて、2次元アレイ内の他のリング発振器の各々と同じ位相インデックス番号の結合段を介して交差することができる。複数のリング発振器の各々の発振信号は、発振信号間の正確な位相関係を提供するために、結合段の同じ位相インデックス番号のペア間の伝搬距離が等しくなっている。さらに、複数の結合段の2次元アレイ配置に基づいて、イジングマシンシステムは、発振信号における遅延が少なく、電力消費が少なくなるようにコンパクトな方法で作製され得、それによって、イジング問題をより迅速に解決することができるより効率的な設計を提供する。
【0010】
図1は、イジングマシンシステム100の例示的なブロック図を示す。イジングマシンシステム100は、多数の変数の評価を必要とするイジング問題を解くために、様々な特殊コンピューティング環境のいずれかで実装され得る。一例として、イジングマシンシステム100は、複雑な最適化問題(例えば、「巡回セールスマン問題」)を解くために実装され得る。
(【0011】以降は省略されています)

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