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公開番号
2025015119
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023118281
出願日
2023-07-20
発明の名称
IFN-γ又はIL-10の産生抑制剤
出願人
国立大学法人山口大学
代理人
個人
,
個人
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個人
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個人
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個人
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個人
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個人
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個人
主分類
A61K
45/00 20060101AFI20250123BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】IFN-γ又はIL-10の産生を効果的に抑制する物質の提供。
【解決手段】IL-33アンタゴニスト又はIL-33受容体アンタゴニストを、IFN-γ若しくはIL-10の産生抑制剤の有効成分として用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
IL-33アンタゴニスト又はIL-33受容体アンタゴニストを含む、IFN-γ若しくはIL-10の産生抑制剤。
続きを表示(約 83 文字)
【請求項2】
IL-33アンタゴニストが、抗IL-33抗体であり、IL-33受容体アンタゴニストが、抗ST2抗体である、請求項1に記載の産生抑制剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターロイキン-33(IL-33)に対して拮抗作用を有する物質(IL-33アンタゴニスト)並びに/又はIL-33受容体に対して拮抗作用を有する物質(IL-33受容体アンタゴニスト)を有効成分として含有する、インターフェロンγ(IFN-γ)及び/若しくはIL-10の産生抑制剤等に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
川崎病は、主に4歳未満の乳幼児に好発する原因不明の全身性血管炎であり、近年の少子化にも関わらず患者数は増加傾向にある。急性期における症状は、全身の血管炎を反映し、発熱、頸部リンパ節腫脹、苺舌、眼球結膜充血、不定形発疹、及び四肢末端の変化の6つの臨床的所見を特徴とする。川崎病の最大の問題点は、冠動脈に最も強い炎症が生じ、冠動脈病変(拡大・瘤化)を合併することである。冠動脈病変は、心筋梗塞や瘤破裂などの危険性があり、若年突然死の原因となる。
【0003】
川崎病の標準的治療は、長らく免疫グロブリン静注(intravenous immunoglobulin;IVIG)療法及びアスピリン内服が中心であったが、現在ではステロイド(プレドニゾロン、メチルプレドニゾロンパルス)、抗腫瘍壊死因子-α(TNF-α)モノクローナル抗体製剤(インフリキシマブ:IFX)、シクロスポリン等の複数の抗炎症療法が治療選択肢となっている。しかしながら、依然として約8%の症例に急性期冠動脈病変が認められ、冠動脈病変減少率は近年横ばいである。
【0004】
本発明者らは、従来から川崎病の病態解明及び新規治療薬開発に関する研究に参画し、川崎病に対する唯一の分子標的治療であるIFXの保険収載に貢献した(非特許文献1)。IFXは、IVIG不応川崎病に対して有効な治療法の一つではあるものの、奏功率は70%程度と十分ではない。また、IFXは、中枢神経細胞髄鞘化遅延や免疫抑制等の副作用の観点から、川崎病好発年齢の乳児例に対する積極的投与が推奨されていない。このため、TNF-α以外の主要分子を標的とした治療選択肢が必要とされている。
【0005】
mTOR(mammalian Target of Rapamycin)阻害薬が、川崎病における炎症に対して優れた抑制効果を有することが報告されている(特許文献1)。また、脂肪組織由来間葉系幹細胞が、IL-17の産生を抑制し、川崎病モデルマウスにおける冠動脈病変に有効であることが報告されている(特許文献2)。
【0006】
一方、IL-33は、炎症性状態において役割を果たすと考えられているIL-1ファミリーに属するサイトカインである。IL-33は、上皮細胞や血管内皮細胞の核内で恒常的に発現しており、感染や物理的・化学的ストレスによる組織傷害によって細胞破壊と共に放出され、アラーミン(alarmin)として機能する。また、IL-33の発現は、リポ多糖等の刺激によって上昇し、分泌される機構もあると考えられている。細胞外に放出されたIL-33は、細胞上に発現するIL-33受容体に結合することによって、細胞内シグナルを活性化することができる。IL-33受容体は、様々な免疫系細胞や上皮細胞などで発現しており、これらの細胞において、IL-33誘導性の細胞内シグナル伝達が生じる。最近、本発明者らは、IL-33/IL-33受容体が、川崎病治療におけるバイオマーカーや治療ターゲットになり得る可能性があることを報告している(非特許文献2)。しかしながら、IL-33/IL-33受容体のシグナル伝達経路を阻害すると、IFN-γ又はIL-10の産生が抑制されることについては、これまで知られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-39719号公報
特開2015-71559号公報
【非特許文献】
【0008】
Sci Rep. 2018 Jan 31;8(1):1994.
Inflammation. 2023 Feb;46(1):480-490.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、IFN-γ又はIL-10の産生を効果的に抑制する物質を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を続けている。その過程において、まず、川崎病冠動脈炎のインビトロモデルとして、ヒト冠動脈内皮細胞(以下、「HCAEC」ということがある)を、ヒトIL-1βで前刺激後に壊死させたヒト冠動脈平滑筋細胞(以下、「HCASMC」ということがある)と共培養する実験系を構築した。次に、かかる川崎病冠動脈炎のインビトロモデルにおいて、被験物質で処理することにより、川崎病冠動脈炎のインビトロ治療モデルを作製し、検討した結果、IL-33アンタゴニスト(抗IL-33抗体)又はIL-33受容体アンタゴニスト(抗ST2抗体)で処理すると、同モデルにおいて産生されるIFN-γ及びIL-10を効果的に抑制できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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