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公開番号2025052854
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023161811
出願日2023-09-26
発明の名称乳化剤組成物
出願人日本精化株式会社
代理人
主分類A61K 8/39 20060101AFI20250331BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】本発明の課題は、自然由来成分から得ることができ、乳化時に加熱を必要とせずに水中油型乳化組成物を製造することができる、乳化剤を提供することにある。
【解決手段】以下の成分(A)及び(B)を含有し、成分(A1)と(A2)の質量比が95:5~15:85であり、成分(A)が水に分散していることを特徴とする水中油型乳化組成物用の乳化剤組成物を用いる。
(A)以下の成分(A1)及び(A2)からなる脂質組成物
(A1)炭素数8~22の脂肪酸と重合度6~22のポリグリセリンとのモノ又はジエステル、及び、炭素数8~22の脂肪酸とショ糖とのモノエステルから選択される1種又は2種以上
(A2)リン脂質
(B)水
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
以下の成分(A)及び(B)を含有し、成分(A1)と(A2)の質量比が95:5~15:85であり、成分(A)が水に分散していることを特徴とする水中油型乳化組成物用の乳化剤組成物。
(A)以下の成分(A1)及び(A2)からなる脂質組成物
(A1)炭素数8~22の脂肪酸と重合度6~22のポリグリセリンとのモノ又はジエステル、及び、炭素数8~22の脂肪酸とショ糖とのモノエステルから選択される1種又は2種以上
(A2)リン脂質
(B)水
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
成分(A2)が水素添加レシチンであることを特徴とする請求項1に記載の乳化剤組成物。
【請求項3】
成分(A)がさらに成分(A3)としてセラミド類、ステロール類、カロテノイド類、トコフェロール類、リポ酸及びコエンザイムQ10から選ばれる1種又は2種以上を含み、成分(A)中の成分(A3)の含有量が36質量%以下であることを特徴とする請求項2に記載の乳化剤組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の乳化剤組成物と油性成分を攪拌混合することにより製造される水中油型乳化組成物。
【請求項5】
化粧料又は皮膚外用剤に使用されることを特徴とする請求項4に記載の水中油型乳化組成物。
【請求項6】
請求項1~3のいずれかに記載の乳化剤組成物と油性成分を攪拌混合することを特徴とする水中油型乳化組成物の製造方法。
【請求項7】
攪拌混合が加熱せずに行われることを特徴とする請求項6に記載の水中油型乳化組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水中油型乳化組成物の製造に用いられる乳化剤組成物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
化粧品分野においては、水溶性成分と油性成分とを同時に皮膚や毛髪に供給する目的、或いは、油性成分の使用性・使用感を改善させる目的で、ローション、乳液、クリームと呼ばれる形態の水中油型乳化組成物が広く使用されている。このような水中油型乳化組成物の製造には一般的に乳化剤が必須であり、従来から多種多様な乳化剤が使用されてきた。しかしながら近年、サステナビリティの観点から、自然由来の乳化剤を使用することが望まれている。
【0003】
ポリグリセリン脂肪酸エステルやショ糖脂肪酸エステルは、自然由来の成分から合成され、食品用途にも使用されるように、安全性に優れたノニオン性界面活性剤あり、化粧品や皮膚外用剤の原料としても広く用いられている。また、レシチンは動物又は植物から得られる自然由来のリン脂質の総称であり、人に対して非常に安全性が高く、皮膚への刺激性もない上、保湿作用や独特の優れた使用感を有することから、化粧品や皮膚外用剤の原料として広く用いられている。
【0004】
特許文献1、2に例示されるように、ポリグリセリン脂肪酸エステルとレシチン、又は、ショ糖脂肪酸エステルとレシチンを組み合わせて水中油型乳化組成物の乳化剤として使用する試みは既に知られている。しかしながら、一般にこのような乳化剤を用いて水中油型乳化組成物を製造する場合、乳化剤と油剤を予め加熱しながら攪拌混合して油相を調製し、得られた油相を予め加熱した水相に添加して攪拌混合することにより製造される。しかしながら、近年の環境負荷低減の観点から、乳化時に加熱を必要とせずに水中油型乳化組成物を製造することが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-282568号公報
特開2011-057587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、自然由来成分から得ることができ、乳化時に加熱を必要とせずに水中油型乳化組成物を製造することができる、乳化剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下の成分(A)及び(B)を含有し、成分(A1)と(A2)の質量比が95:5~15:85であり、成分(A)が水に分散していることを特徴とする乳化剤組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
(A)以下の成分(A1)及び(A2)からなる脂質組成物
(A1)炭素数8~22の脂肪酸と重合度6~22のポリグリセリンとのモノ又はジエステル、及び、炭素数8~22の脂肪酸とショ糖とのモノエステルから選択される1種又は2種以上
(A2)リン脂質
(B)水
【発明の効果】
【0008】
本発明の乳化剤組成物は、自然由来成分から得ることができ、乳化時に加熱を必要とせず、油性成分の極性に関係なく、油性成分と攪拌混合することにより水中油型乳化組成物を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の乳化剤組成物は、以下の成分(A)及び(B)を含有することを特徴とするものである。
(A)以下の成分(A1)及び(A2)からなる脂質組成物
(A1)炭素数8~22の脂肪酸と重合度6~22のポリグリセリンとのモノ又はジエステル、及び、炭素数8~22の脂肪酸とショ糖とのモノエステルから選択される1種又は2種以上
(A2)リン脂質
(B)水
【0010】
本発明で使用される成分(A1)の炭素数8~22の脂肪酸と重合度6~22のポリグリセリンとのモノ又はジエステルとしては、好ましくは、炭素数12~18の脂肪酸と平均重合度6~10のポリグリセリンとのモノ又はジエステルであり、より好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びイソステアリン酸から選択される脂肪酸と平均重合度6~10のポリグリセリンとのモノ又はジエステルである。具体的には、ラウリン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、パルミチン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、ステアリン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、オレイン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、ジラウリン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、ジミリスチン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、ジパルミチン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-6,-8,-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-6,-8,-10等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。これらのうち、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリ-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-10、ジラウリン酸ポリグリセリル-10、ジミリスチン酸ポリグリセリル-10、ジパルミチン酸ポリグリセリル-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-10、ジオレイン酸ポリグリセリル-10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10がより好ましく、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、パルミチン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-10がさらに好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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