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公開番号2025014840
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117737
出願日2023-07-19
発明の名称ポリオレフィン組成物の製造方法及びポリオレフィン組成物を含む成形体の製造方法
出願人星光PMC株式会社
代理人
主分類C08J 3/20 20060101AFI20250123BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、剛性及び衝撃特性に優れたポリオレフィン組成物の製造方法及びポリオレフィン組成物を含む成形体を提供することを目的とする。
【解決手段】セルロース繊維(a1)とカルボキシル基を有するビニル系ポリマー(a2)とを混合し、セルロース繊維混合物(A1)を得る工程(1)、前記セルロース繊維混合物(A1)、ポリオレフィン(B)及びエポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)を混合する工程(2)を有するポリオレフィン組成物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セルロース繊維(a1)とカルボキシル基を有するビニル系ポリマー(a2)とを混合し、セルロース繊維混合物(A1)を得る工程(1)、
前記セルロース繊維混合物(A1)、ポリオレフィン(B)及びエポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)を混合する工程(2)
を有するポリオレフィン組成物の製造方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記カルボキシル基を有するビニル系ポリマー(a2)が、スチレン/(メタ)アクリル樹脂及び(メタ)アクリル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン組成物の製造方法。
【請求項3】
前記エポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)が、グリシジル基を有する(メタ)アクリレート類とポリプロピレンとの反応物(C1)及び/又はグリシジル基を有する(メタ)アクリレート類とプロピレンとの共重合物(C2)であり、下記(i)、(ii)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン組成物の製造方法。
(i)セルロース繊維(a1)100質量部に対して、エポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)が5質量部以上1,000質量部以下含有する
(ii)エポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)のエポキシ当量が142以上23,000以下である
【請求項4】
前記エポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)が、グリシジル基を有する(メタ)アクリレート類とスチレン類とポリプロピレンとの反応物(C3)及び/又はグリシジル基を有する(メタ)アクリレート類とスチレン類とプロピレンとの共重合物(C4)であること特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン組成物の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の製造方法によって得られたポリオレフィン組成物を用いることを特徴とする成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、剛性及び衝撃特性に優れたポリオレフィン組成物の製造方法、並びにポリオレフィン組成物を含む成形体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、成形材料用樹脂用補強材料として、タルクやガラス繊維が用いられている。タルクは安価であるが多量に添加しなければ求める機械特性を得ることが出来ないため、成形体が重くなる。ガラス繊維も比較的安価であるが、成形加工時に繊維の切断が起こるためマテリアルリサイクルが難しく、ガラス繊維配合材料は焼却が困難であるため、埋め立て処分が必要となるなどリサイクル性に課題がある。
【0003】
一方、セルロース繊維は天然物由来でリサイクル性に優れること、他の補強材料に比べて軽量であること、セルロース繊維自体が高い弾性率を有していることから樹脂の補強材料として活用することが期待されており、技術の開発が進められている。
【0004】
例えば特許文献1では、セルロース繊維とポリオレフィン樹脂からなる樹脂組成物にエポキシ含有ポリプロピレン(以下PPと略すことがある)を配合することで自動車内装用成形品、家電製品の外装用成形品等の使用用途に適した曲げ強度、引張強度及び曲げ弾性率を有する樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献2では、親水性のセルロース繊維表面を水に不溶のスチレン/アクリル樹脂で表面改質することで、疎水性のポリオレフィン樹脂中でのセルロース繊維の分散性を向上させ高い弾性率を有する樹脂組成物が開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2いずれにおいても構造用材料に要求される衝撃強度について言及がなされていない。特許文献1においては親水性である植物繊維を疎水性の樹脂にそのまま配合しているため樹脂中で植物繊維が凝集して十分な補強効果が発現できず、また特許文献2においてはセルロース繊維表面を改質するためにスチレン/アクリル樹脂を配合すると、弾性率は向上するが所望される衝撃強度には至らなかった。構造材料用成形部品に必要な物性として剛性すなわち高い弾性率と、高い衝撃強度の両立が求められている。
【0006】
国際公開第2013/099530号
国際公開第2020/235310号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、剛性及び衝撃特性に優れたポリオレフィン組成物の製造方法及びポリオレフィン組成物を含む成形体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは、上記課題に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、カルボキシル基を有するビニル系ポリマーで表面を改質したセルロース繊維に対して、さらにエポキシ基を含有するオレフィン重合物を配合することで、弾性率を向上させるだけでなく、衝撃強度においても高い値を示すポリオレフィン組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち本発明は、
<1>セルロース繊維(a1)とカルボキシル基を有するビニル系ポリマー(a2)とを混合し、セルロース繊維混合物(A1)を得る工程(1)、
前記セルロース繊維混合物(A1)、ポリオレフィン(B)及びエポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)を混合する工程(2)
を有するポリオレフィン組成物の製造方法、
<2>前記カルボキシル基を有するビニル系ポリマー(a2)が、スチレン/(メタ)アクリル樹脂及び(メタ)アクリル樹脂の群から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする前記<1>に記載のポリオレフィン組成物の製造方法、
<3>前記エポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)が、グリシジル基を有する(メタ)アクリレート類とポリプロピレンとの反応物(C1)及び/又はグリシジル基を有する(メタ)アクリレート類とプロピレンとの共重合物(C2)であり、下記(i)、(ii)を満たすことを特徴とする前記<1>に記載のポリオレフィン組成物の製造方法、
(i)セルロース繊維(a1)100質量部に対して、エポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)が5質量部以上1,000質量部以下含有する
(ii)エポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)のエポキシ当量が142以上23,000以下である
<4>前記エポキシ基を含有するオレフィン重合物(C)が、グリシジル基を有する(メタ)アクリレート類とスチレン類とポリプロピレンとの反応物(C3)及び/又はグリシジル基を有する(メタ)アクリレート類とスチレン類とプロピレンとの共重合物(C4)であること特徴とする前記<1>に記載のポリオレフィン組成物の製造方法、
<5>前記<1>乃至<4>のいずれか1項に記載の製造方法によって得られたポリオレフィン組成物を用いることを特徴とする成形体の製造方法、
である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、剛性と衝撃特性が優れたポリオレフィン組成物を提供することが出来る。また、各種用途に利用可能なポリオレフィン組成物からなる成形体を提供することが出来る。
(【0011】以降は省略されています)

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