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公開番号2025014541
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117182
出願日2023-07-19
発明の名称移動体用表示システム、及び表示制御装置
出願人日本精機株式会社
代理人
主分類B60K 35/23 20240101AFI20250123BHJP(車両一般)
要約【課題】実景に重畳表示された画像による、旋回時の視覚的な違和感を低減する。
【解決手段】実景に重畳させて表示部に画像を表示させる移動体用表示システム10は、移動体の旋回関連情報を取得する旋回関連情報取得手段311、315と、移動体の姿勢情報を取得する姿勢情報取得手段230と、表示部に表示させる画像の表示位置を補正するための補正情報を設定する制御手段210と、補正情報に基づいて画像の表示位置を調整する表示位置調整手段100とを備える。制御手段210は、姿勢情報に基づいて画像の表示位置を補正するための補正量を算出し、旋回関連情報に基づいて移動体の旋回の強さが強くなるに従い、姿勢情報に基づいて算出された補正量を、連続的又は段階的に低減させた補正情報を設定し、旋回状態に応じて設定された補正情報に基づいて、画像の表示位置を調整する。
【選択図】 図2

特許請求の範囲【請求項1】
移動体の進行方向側に設置される表示部に対し、該進行方向側の実景に重畳させるように画像を表示させる移動体用表示システムであって、
前記移動体の旋回状態に関する旋回関連情報を検出する旋回情報検出手段より、前記旋回関連情報を取得する旋回関連情報取得手段と、
前記移動体に設置される姿勢検出手段より、前記移動体の前記進行方向に対する傾斜状態を判断するための姿勢情報を取得する姿勢情報取得手段と、
前記表示部に表示させる前記画像の表示位置を補正するための補正情報を設定する制御手段と、
該制御手段により設定された前記補正情報に基づいて前記表示部に表示される前記画像の表示位置の調整を行う表示位置調整手段と
を備え、
前記制御手段は、
前記姿勢情報取得手段により取得された前記姿勢情報に基づいて、前記画像の表示位置を補正するための補正量を算出し、
前記旋回関連情報取得手段により取得された前記旋回関連情報に基づいて、前記移動体の旋回の強さ(以下では旋回状態とも呼ぶ。)が強くなるに従い、前記姿勢情報に基づいて算出された前記補正量を、連続的又は段階的に低減させた前記補正情報を設定し、
前記表示位置調整手段は、前記旋回状態に応じて設定された前記補正情報に基づいて、前記画像の表示位置の調整を行うこと
を特徴とする移動体用表示システム。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記旋回関連情報は、前記移動体に設けられるハンドルの操舵量を示した操舵量情報と、前記移動体の速度を示した速度情報とを少なくとも有し、
前記制御手段は、前記操舵量情報における前記操舵量と、前記速度情報における前記速度とに基づいて、前記移動体がどの段階の旋回状態であるかを判断すること
を特徴とする請求項1に記載の移動体用表示システム。
【請求項3】
前記旋回関連情報は、前記移動体のヨー方向に関する角速度を示した角速度情報を少なくとも有し、
前記制御手段は、前記角速度情報における前記角速度の大きさに基づいて、前記移動体がどの段階の旋回状態であるかを判断すること
を特徴とする請求項1に記載の移動体用表示システム。
【請求項4】
前記制御手段は、段階分けされた前記旋回状態が所定の段階以上の場合、前記所定の段階の一段階前の旋回状態において設定された前記補正情報の前記補正量を維持したまま、前記補正情報の設定を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の移動体用表示システム。
【請求項5】
前記制御手段は、段階分けされた前記旋回状態が所定の段階以上の場合、前記表示位置調整手段において前記画像の表示位置の調整が行われない補正量に基づいて、前記補正情報の設定を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の移動体用表示システム。
【請求項6】
前記制御手段は、前記移動体の移動時における旋回の強さに応じて前記旋回状態を段階分けする場合において、
前記移動時における旋回の強さが弱い状態から強い状態へと上がることにより、前記旋回状態の段階を上げる場合の条件と、前記旋回の強さが強い状態から弱い状態へと下がることにより、前記旋回状態の段階を下げる場合の条件とを、異なる条件とすること
を特徴とする請求項1に記載の移動体用表示システム。
【請求項7】
前記表示部に表示される前記画像の輝度を調整する輝度調整手段を備え、
前記制御手段は、段階分けされた前記旋回状態に応じて段階的に前記画像の輝度を低減させた輝度情報を設定し、
前記輝度調整手段は、前記制御手段により設定された前記輝度情報に基づいて、前記表示部に表示される前記画像の輝度を調整すること
を特徴とする請求項1に記載の移動体用表示システム。
【請求項8】
移動体の進行方向側に設置される表示部に対し、該進行方向側の実景に重畳させるように画像を表示させるヘッドアップディスプレイ装置を制御する表示制御装置であって、
複数の命令を記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに格納された前記複数の命令を実行するときに以下のように動作するように構成された処理回路と、を備え、
前記動作は、
前記移動体の旋回状態に関する旋回関連情報を検出する旋回情報検出手段より、前記旋回関連情報を取得することと、
前記移動体に設置される姿勢検出手段より、前記移動体の前記進行方向に対する傾斜状態を判断するための姿勢情報を取得することと、
取得された前記姿勢情報に基づいて、前記画像の表示位置を補正するための補正量を算出することと、
取得された前記旋回関連情報に基づいて、前記移動体の旋回の強さ(以下では旋回状態とも呼ぶ。)が強くなるに従い、前記姿勢情報に基づいて算出された前記補正量を、連続的又は段階的に低減させた補正情報を設定することと、
前記旋回状態に応じて設定された前記補正情報に基づいて、前記画像の表示位置の調整を行うことと、を含む、
表示制御装置。
【請求項9】
前記旋回関連情報は、前記移動体に設けられるハンドルの操舵量を示した操舵量情報と、前記移動体の速度を示した速度情報とを少なくとも有し、
前記処理回路は、前記操舵量情報における前記操舵量と、前記速度情報における前記速度とに基づいて、前記移動体がどの段階の旋回状態であるかを判断すること
を特徴とする請求項8に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記旋回関連情報は、前記移動体のヨー方向に関する角速度を示した角速度情報を少なくとも有し、
前記処理回路は、前記角速度情報における前記角速度の大きさに基づいて、前記移動体がどの段階の旋回状態であるかを判断すること
を特徴とする請求項8に記載の表示制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、移動体の進行方向側の実景に対して画像(仮想オブジェクト)を重畳させる移動体用表示システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
車両等の移動体を運転等する場合において、車両前方(車両の進行方向)のウインドシールド等に対して、運転支援用の情報を表示させることが可能な移動体用表示システムが開発されている。移動体用表示システムの一例として、ヘッドアップディスプレイ(HUD:Head Up Display)装置が知られている。ヘッドアップディスプレイ装置は、車両前方の実景に画像(仮想オブジェクト)を重ねて表示(重畳表示)することで、実景(実景に存在する実オブジェクトを含む)に、画像(仮想オブジェクト)による情報を付加・強調した拡張現実(AR:Augmented Reality)を表現する装置である。車両前方の実景に画像を重ねて表示することによって、車両等の運転者の視線移動を極力抑えつつ、運転支援用の情報を的確に提供することができ、安全で快適な車両運行に寄与することが可能となる。
【0003】
近時のヘッドアップディスプレイ装置では、車両等の姿勢変動に伴う画像(仮想オブジェクト)と実景との相対的な位置ずれを抑制するために、車両等の姿勢変動に応じて画像の表示位置を移動(シフト)させる処理を行っている(例えば、特許文献1参照)。これにより、車両等に姿勢変動が生じても、画像と実景との相対的な位置関係が維持される(画像と実景との位置ずれが抑制される)ため、画像を実景に調和させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-128905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置では、車両等の姿勢変動に応じて画像の表示位置を移動させる処理が行われるため、例えば、車両が旋回する場合にも、車両等の姿勢変動に応じて画像の移動処理が行われる。
【0006】
しかしながら、車両等が旋回する場合には、運転者の視点が旋回方向側の側方遠方に移動するため、実景と画像との表示位置のずれに関する運転者の関心が低下する傾向がある。この場合に、車両等の姿勢変動に応じて画像が移動すると、運手者には、視界の側方部分において画像が意味なく上下に移動しているように見えてしまうおそれがあり、運転者に視覚的な違和感を与えてしまう。
【0007】
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、移動体の旋回時に行われる画像(仮想オブジェクト)の表示位置補正によって、運転者に視覚的な違和感を与えにくい移動体用表示システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本開示の第1実施形態における移動体用表示システムは、第1実施形態における移動体用表示システムは、移動体の進行方向側に設置される表示部に対し、該進行方向側の実景に重畳させるように画像を表示させる移動体用表示システムであって、前記移動体の旋回状態に関する旋回関連情報を検出する旋回情報検出手段より、前記旋回関連情報を取得する旋回関連情報取得手段と、前記移動体に設置される姿勢検出手段より、前記移動体の前記進行方向に対する傾斜状態を判断するための姿勢情報を取得する姿勢情報取得手段と、前記表示部に表示させる前記画像の表示位置を補正するための補正情報を設定する制御手段と、該制御手段により設定された前記補正情報に基づいて前記表示部に表示される前記画像の表示位置の調整を行う表示位置調整手段とを備え、前記制御手段は、前記姿勢情報取得手段により取得された前記姿勢情報に基づいて、前記画像の表示位置を補正するための補正量を算出し、前記旋回関連情報取得手段により取得された前記旋回関連情報に基づいて、前記移動体の旋回の強さ(以下では旋回状態とも呼ぶ。)が強くなるに従い、前記姿勢情報に基づいて算出された前記補正量を、連続的又は段階的に低減させた前記補正情報を設定し、前記表示位置調整手段は、前記旋回状態に応じて設定された前記補正情報に基づいて、前記画像の表示位置の調整を行う。
【0009】
また、第1実施形態における移動体用表示システムでは、移動体の進行方向側に設置される表示部に対し、該進行方向側の実景に重畳させるように画像を表示させる移動体用表示システムであって、前記移動体の旋回状態に関する旋回関連情報を検出する旋回情報検出手段より、前記旋回関連情報を取得する旋回関連情報取得手段と、前記移動体に設置される姿勢検出手段より、前記移動体の前記進行方向に対する傾斜状態を判断するための姿勢情報を取得する姿勢情報取得手段と、前記表示部に表示させる前記画像の表示位置を補正するための補正情報を設定する制御手段と、該制御手段により設定された前記補正情報に基づいて前記表示部に表示される前記画像の表示位置の調整を行う表示位置調整手段とを備え、前記制御手段は、前記姿勢情報取得手段により取得された前記姿勢情報に基づいて、前記画像の表示位置を補正するための補正量を算出し、前記旋回関連情報取得手段により取得された前記旋回関連情報に基づいて、前記移動体の旋回状態を、前記移動体の移動時における旋回の強さに応じて2段階以上に段階分けし、前記姿勢情報に基づいて算出された前記補正量を、段階分けされた前記旋回状態に応じて段階的に低減させて前記補正情報を設定し、前記表示位置調整手段は、前記旋回状態に応じて設定された前記補正情報に基づいて、前記画像の表示位置の調整を行う。
【0010】
また、第1実施形態に従属し得る第2実施形態における移動体用表示システムでは、前記旋回関連情報は、前記移動体に設けられるハンドルの操舵量を示した操舵量情報と、前記移動体の速度を示した速度情報とを少なくとも有し、前記制御手段は、前記操舵量情報における前記操舵量と、前記速度情報における前記速度とに基づいて、前記移動体がどの段階の旋回状態であるかを判断することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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