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公開番号
2025007531
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023108988
出願日
2023-07-03
発明の名称
ヘッドアップディスプレイ装置、表示制御装置、プログラム、及び車両用表示システム
出願人
日本精機株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B60K
35/23 20240101AFI20250109BHJP(車両一般)
要約
【課題】 例えば、交差点等で右左折する場合に仮想の先行車両の表示に起因して発生する可能性がある漫然運転を防いで周囲の安全に対する配慮を喚起する。
【解決手段】 自車両前方に仮想的に設定された表示領域VAに画像を前景に重畳して投影表示することで画像を運転者に視認させるヘッドアップディスプレイ装置(HUD装置100)であって、画像を表示する画像表示部120と、画像を画像表示部に表示する制御を行う制御部110と、を有し、制御部は、仮想の先行車両又は自車両を先導する実在の先行車両を示す第1の画像を画像表示部に表示し、自車両が一定以上の舵角を伴う操舵を行うことが予測された場合、第1の画像から、第1の画像より表示サイズが小さい自車両の進行予定経路を示す第2の画像に切り替えて画像表示部に表示する第1の表示切替え制御を行う。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
自車両前方に仮想的に設定された表示領域に画像を前景に重畳して投影表示することで前記画像を運転者に視認させるヘッドアップディスプレイ装置であって、
前記画像を表示する画像表示部と、
前記画像を前記画像表示部に表示する制御を行う制御部と、を有し、
前記制御部は、
仮想の先行車両又は前記自車両を先導する実在の先行車両を示す第1の画像を前記画像表示部に表示し、前記自車両が一定以上の舵角を伴う操舵を行うことが予測された場合、前記第1の画像から、前記第1の画像より表示サイズが小さい前記自車両の進行予定経路を示す第2の画像に切り替えて前記画像表示部に表示する第1の表示切替え制御を行う、ヘッドアップディスプレイ装置。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記制御部は、
前記第1の表示切替え制御を行う前に、外部から取得される前記自車両の挙動、及び前記自車両の経路予測情報の少なくとも一つに基づき、前記一定以上の舵角を伴う操舵を行う前に、前記第1の画像から前記仮想の先行車両に前記自車両の進行予定経路への誘導動作を行う第3の画像に切り替えて前記画像表示部に表示する第2の表示切替え制御を行う、請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項3】
前記制御部は、
外部から取得される、前記自車両の挙動、及び前記自車両の経路予測情報の少なくとも一つに基づき、前記第1の表示切替え制御、及び前記第2の表示切替え制御を実行するタイミングを制御する、請求項2記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記自車両が一定以上の舵角を伴う操舵を行うまでの距離が第1の所定の距離以下になった場合に前記第2の表示切替え制御を行い、続いて前記第1の所定の距離より短い第2の所定の距離以下になった場合に前記第1の表示切替え制御を行う、請求項3記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記表示領域を移動しながら輝度を漸減させる表示属性に従い前記第3の画像を表示する制御を行う、請求項2記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記表示領域に、前記第1の画像、又は前記仮想の先行車両に前記自車両の進行予定経路への誘導動作を行う第3の画像が描画された状態で路面に重畳される前記第2の画像を描画し、前記第2の画像に沿って前記第1の画像又は前記第3の画像を移動させる制御を行う、請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項7】
前記制御部は、
一定以上の舵角を伴う操舵が連続することが予測された場合であって、かつ、第2の一定以上の舵角を伴う操舵を行うまでの距離が所定の距離以下の場合に、前記第2の表示切替え制御を行わず、前記第1の画像から新たな進行予定経路を示す第4の画像を表示する第3の表示切替え制御を行う、請求項3記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記画像表示部に表示される仮想の先行車両に対し前記自車両の進行予定経路への誘導動作を行う第3の画像に切り替えて表示する第2の表示切替え制御を行なった後、外部から取得される前記自車両の周辺情報に基づき誘導先に実在の先行車両が存在することが検出された場合、前記仮想の先行車両が前記実在の先行車両に重畳される前に、前記仮想の先行車両について、前記表示領域を移動させながら輝度を漸減する表示属性の制御を行う、請求項5又は請求項6記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記仮想の先行車両を示す前記第1の画像から前記自車両の進行予定経路を示す前記第2の画像へ切り替えて前記画像表示部に表示する前記第1の表示切替え制御、前記第1の画像から、前記仮想の先行車両に前記自車両の進行予定経路への誘導動作を行う第3の画像に切り替えて前記画像表示部に表示する第2の表示切替え制御、及び前記第1の画像から前記自車両の新たな進行予定経路を示す第4の画像に切り替えて前記画像表示部に表示する第3の表示切替え制御、のいずれかを実行中または実行後に、前記自車両が一定以上の舵角を伴う操舵を行うイベント発生後の、走行距離、舵角、及び走行時間のうちの少なくとも一つに関して所定の条件が成立した場合に、前記第2の画像を非表示にして前記第1の画像に切り替えて前記画像表示部に表示する前記第1の画像への復帰制御を行う、請求項1記載のヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項10】
自車両前方に仮想的に設定された表示領域に画像を前景に重畳して投影表示することで前記画像を運転者に視認させる、処理装置を有するヘッドアップディスプレイ装置の表示制御装置であって、
前記処理装置は、
仮想の先行車両又は前記自車両を先導する実在の先行車両を示す第1の画像を生成して前記ヘッドアップディスプレイ装置に表示し、前記自車両が一定以上の舵角を伴う操舵を行うことが予測された場合に、前記第1の画像から前記第1の画像より表示サイズが小さい前記自車両の進行予定経路を示す第2の画像に切り替えて前記ヘッドアップディスプレイ装置に表示する処理を実行する、表示制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等の移動体で使用され、移動体の前景に仮想的な表示オブジェクト(虚像)を重畳して視認させる、ヘッドアップディスプレイ装置、等に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に、運転者がフロントウインドガラス越しに見ている風景(前景)に対して、自車両が進行すべき走行経路に対応して仮想の先行車両の画像(虚像)を表示させることで運転の支援を行うようにした車両用情報表示装置の技術が記載されている。
【0003】
また、例えば、特許文献2に、運転支援技術の一環として、先行車両との車間距離を一定に保つように自車両の走行を自動制御する、定速走行・車間距離制御装置(ACC:Adaptive Cruise Control)の技術が記載されている。ACCによれば、前走車(先行車両)がいる場合、自車両に搭載されたセンサがそれを検知して先行車両と車間距離を一定に保ちながら走る追従走行が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-037167号公報
特開2019-148935号公報
【発明の概要】
【0005】
特許文献1、特許文献2に記載された技術によれば、運転支援を享受することにより快適な走行は可能になるが、例えば、交差点等で右左折する場合に、運転者は、仮想の先行車両又は自車両を先導する実在する先行車両に漫然と追従することがあり、この場合、歩行者や他の車両を含む障害物等、自車両の周辺環境に対する注意が散漫になって咄嗟の回避行動等をとることが困難になり、安全面での課題があった。
【0006】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、右左折を伴う進路変更、例えば、交差点等で右左折する場合に、表示される仮想の先行車両又は自車両を先導する実在する先行車両に漫然と追従することを防ぎ、周囲の安全に対する配慮を喚起する、ヘッドアップディスプレイ装置、表示制御装置、プログラム、及び車両用表示システムを提供することを目的とする。
【0007】
本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び最良の実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
【0009】
第1の態様は、自車両前方に仮想的に設定された表示領域に画像を前景に重畳して投影表示することで前記画像を運転者に視認させるヘッドアップディスプレイ装置であって、前記画像を表示する画像表示部と、前記画像を前記画像表示部に表示する制御を行う制御部と、を有し、前記制御部は、仮想の先行車両又は前記自車両を先導する実在の先行車両を示す第1の画像を前記画像表示部に表示し、前記自車両が一定以上の舵角を伴う操舵を行うことが予測された場合、前記第1の画像から、前記第1の画像より表示サイズが小さい前記自車両の進行予定経路を示す第2の画像に切り替えて前記画像表示部に表示する第1の表示切替え制御を行う。
【0010】
ここで、「仮想の先行車両」とは、例えば、図5(a)(b)に例示されるような運転者から見える実景(前景)における車両の前方の所定の位置に先導車両が配置されたように運転者に見せる虚像VCであって、車両の前方の実景に重畳して表示される画像をいう。また、「一定以上の舵角を伴う操舵」とは、右左折を伴う進路変更、例えば、交差点を右左折する場合のハンドル操作によって変化するステアリング軸の角度のことをいい、例えば、度数法で45°以上の操舵量をいう。但し、操舵量は、交差点やT字路のように直角に右左折する以外に、例えば、進行方向が緩やかに分かれる分岐のような右左折もあり、また、車種(車両の諸元)によっても変化するため、それらの条件を加味した検証、あるいはシミュレーション等によって得られたデータに基づき、例えば、ナビゲーション等により取得される自車両の経路予測情報にしたがい動的に決定されるものとする。なお、右左折を伴う進路変更とは、ある方向に進行しながら進路を変える行為をいい、ここでは、車線変更を含まない、交差点、T字路、あるいは分岐での右左折をいう。
(【0011】以降は省略されています)
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