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公開番号2025014451
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023117017
出願日2023-07-18
発明の名称コイル装置
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H01F 27/29 20060101AFI20250123BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】実装部と実装基板との間の接合品質の高いコイル装置を提供すること。
【解決手段】コイル装置1は、巻回部11と、巻回部11から引き出された引出部12aとを有するワイヤ10と、巻回部11が設けられた芯部21と、芯部21の軸方向の一端に形成された鍔部22aとを有するコア20と、実装基板に接続可能な実装部31と、引出部12aに接続された継線部32と、実装部31と継線部32とを接続する連結部36とを有する端子具30aと、を有する。実装部31および継線部32は、鍔部22aの実装面221に配置されている。連結部36は、鍔部22aの端面224と鍔部22aの側面225とを経由して、実装部31から継線部32にかけて延在している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
巻回部と、前記巻回部から引き出された引出部とを有するワイヤと、
前記巻回部が設けられた芯部と、前記芯部の軸方向の一端に形成された鍔部とを有するコアと、
実装基板に接続可能な実装部と、前記引出部に接続された継線部と、前記実装部と前記継線部とを接続する連結部とを有する端子具と、を有し、
前記実装部および前記継線部は、前記鍔部の実装面に配置されており、
前記連結部は、前記鍔部の端面と前記鍔部の側面とを経由して、前記実装部から前記継線部にかけて延在しているコイル装置。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記鍔部は、前記実装面に形成された凹部を有し、
前記実装部は、前記凹部とは異なる位置で、前記実装面に配置され、
前記継線部は、前記凹部の内部に配置されている請求項1に記載のコイル装置。
【請求項3】
前記引出部の少なくとも一部は、前記継線部と前記実装面との間に配置されている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項4】
前記継線部は、前記引出部を前記実装面に向けて押さえる第1押さえ片と、前記第1押さえ片よりも前記鍔部の端面側で、前記引出部を前記実装面に向けて押さえつつ、前記引出部に接続された第2押さえ片とを有する請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項5】
前記第1押さえ片および前記第2押さえ片は、かしめ構造を有する請求項4に記載のコイル装置。
【請求項6】
前記継線部は、前記引出部の少なくとも一部が収容された端子溝部を有し、
前記端子溝部は、前記実装面と対向する前記継線部の内面に形成されている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項7】
前記鍔部は、前記引出部の少なくとも一部が収容された鍔溝部を有し、
前記鍔溝部は、前記継線部と対向する位置で、前記実装面に沿って延在している請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項8】
前記端子具は、第1端子具と第2端子具とを有し、
前記第1端子具は、前記鍔部の一方の側面側に配置されており、
前記第2端子具は、前記鍔部の他方の側面側に配置されている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項9】
前記コアに取り付けられる板状コアをさらに有し、
前記板状コアは、前記実装面とは反対側に位置する前記鍔部の非実装面に接合されている請求項1または2に記載のコイル装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、端子具を有するコイル装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に示されるように、端子具を有するコイル装置に関し、種々の技術が提案されている。特許文献1のコイル装置において、端子具は、実装部と継線部とを有する。実装部は、例えばハンダによって、実装基板のランドパターンに接続される部分である。継線部は、例えばレーザ溶接により、ワイヤの引出部が接続される部分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-074459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
引出部を継線部に接続する技術として、ハンダ、レーザ溶接、熱圧着、抵抗ろう付け等、種々の技術が知られている。これらの技術によって、引出部を継線部に接続すると、熱が継線部から実装部に伝搬し、実装部の温度が上昇する。そのため、実装基板に対する実装部の接合性が低下し、実装部と実装基板との間の接合強度が低下し得る。その結果、実装基板からコイル装置が離脱するなどの実装不良が生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、実装部と実装基板との間の接合品質の高いコイル装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
巻回部と、前記巻回部から引き出された引出部とを有するワイヤと、
前記巻回部が設けられた芯部と、前記芯部の軸方向の一端に形成された鍔部とを有するコアと、
実装基板に接続可能な実装部と、前記引出部に接続された継線部と、前記実装部と前記継線部とを接続する連結部とを有する端子具と、を有し、
前記実装部および前記継線部は、前記鍔部の実装面に配置されており、
前記連結部は、前記鍔部の端面と前記鍔部の側面とを経由して、前記実装部から前記継線部にかけて延在している。
【0007】
本発明に係るコイル装置では、連結部が、鍔部の端面と鍔部の側面とを経由して、実装部から継線部にかけて延在している。すなわち、連結部は、実装部と継線部とを結ぶ最短経路(実装面に沿った経路)に沿って延在しているのではなく、当該最短経路を迂回する経路(鍔部の端面と側面とを経由する経路)に沿って延在している。そのため、連結部が上記最短経路に沿って延在する場合に比べて、連結部の延在方向に沿った長さが長くなり、実装部と継線部との間の連結部を通じた距離が長くなる。これにより、継線部から実装部に伝搬される熱の伝搬量が低減され、実装部の温度上昇が緩和される。したがって、実装基板に対する実装部の接合性が向上し、実装部と実装基板との間の接合品質を高めることができる。
【0008】
また、例えば実装部を鍔部の実装面に接着する場合、実装部の温度上昇が緩和されることにより、実装部と鍔部の実装面との間の接着層が劣化しにくくなる。これにより、実装面に対する実装部の接合性が向上し、実装部と実装面との間の接合品質が向上する。
【0009】
前記鍔部は、前記実装面に形成された凹部を有し、前記実装部は、前記凹部とは異なる位置で、前記実装面に配置され、前記継線部は、前記凹部の内部に配置されていてもよい。この場合、実装部を実装基板に接続するときに、継線部が実装基板から離間して配置され、継線部が実装基板に接触しにくくなる。そのため、継線部と実装基板との間のショート不良を防止することができる。
【0010】
前記引出部の少なくとも一部は、前記継線部と前記実装面との間に配置されていてもよい。この場合、例えば引出部を継線部に接続するときに、引出部の弾性による位置ずれを継線部あるいは実装面によって阻止することができる。これにより、引出部を継線部の所望の位置に接続することができ、引出部と継線部との間の接合品質が向上する。
(【0011】以降は省略されています)

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