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公開番号2025011677
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023113921
出願日2023-07-11
発明の名称環境試験装置及び環境試験方法
出願人エスペック株式会社
代理人個人
主分類G01N 3/60 20060101AFI20250117BHJP(測定;試験)
要約【課題】試験室内の環境を変化させる際における試験室の圧力変化を抑制することができる境試験装置を提案する。
【解決手段】試験室3内を高温環境と低温環境に切り替えることが可能である環境試験装置1において、試験室と外部の間を開閉する内外開閉手段18を有し、試験室内を高温環境から低温環境に切り替える高温・低温移行時に高温側開閉手段10が閉じていて、内外開閉手段18と低温側開閉手段11が同時期に開いている時間帯を設ける第1制御を行う第1制御手段、及び、試験室内を低温環境から高温環境に切り替える低温・高温移行時に低温側開閉手段11が閉じていて、内外開閉手段18と高温側開閉手段10が同時期に開いている時間帯を設ける第2制御を行う第2制御手段の少なくとも一方を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
低温空気生成部と、高温空気生成部と、試験室と、前記低温空気生成部と前記試験室との間を開閉する低温側開閉手段と、前記高温空気生成部と前記試験室との間を開閉する高温側開閉手段と、を備え、前記低温側開閉手段と前記高温側開閉手段の開閉を切り替えて前記試験室内を高温環境と低温環境に切り替えることが可能である環境試験装置において、
前記試験室と外部の間を開閉する内外開閉手段を有し、
前記低温側開閉手段と、前記高温側開閉手段と、前記内外開閉手段を制御する制御装置を有し、
前記制御装置は、前記試験室内を高温環境から低温環境に切り替える高温・低温移行時に前記高温側開閉手段が閉じていて前記内外開閉手段と前記低温側開閉手段が同時期に開いている時間帯を設ける第1制御を行う第1制御手段、及び、前記試験室内を低温環境から高温環境に切り替える低温・高温移行時に前記低温側開閉手段が閉じていて前記内外開閉手段と前記高温側開閉手段が同時期に開いている時間帯を設ける第2制御を行う第2制御手段の少なくとも一方を有する環境試験装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記高温・低温移行時及び/又は前記低温・高温移行時に、前記高温側開閉手段と前記低温側開閉手段が閉じていて前記内外開閉手段が開いている時間帯を設ける第3制御を行う第3制御手段をさらに有する請求項1に記載の環境試験装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記高温・低温移行時及び/又は前記低温・高温移行時に、前記高温側開閉手段、前記低温側開閉手段及び前記内外開閉手段が閉じている時間帯を設ける第4制御を行う第4制御手段をさらに有する請求項1に記載の環境試験装置。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記高温・低温移行時において、前記高温側開閉手段、前記低温側開閉手段及び前記内外開閉手段が閉じている時間帯を設ける第4制御を行い、
前記第4制御に続いて、前記高温・低温移行時に、前記高温側開閉手段及び前記低温側開閉手段が閉じていて前記内外開閉手段が開いている時間帯を設ける第3制御を行い、
前記第3制御に続いて前記第1制御を行う請求項1に記載の環境試験装置。
【請求項5】
前記制御装置は、
前記低温・高温移行時において、前記高温側開閉手段、前記低温側開閉手段及び前記内外開閉手段が閉じている時間帯を設ける第4制御を行い、
前記第4制御に続いて、前記低温・高温移行時に、前記高温側開閉手段と前記低温側開閉手段を閉じていて前記内外開閉手段が開いている時間帯を設ける第3制御を行い、
前記第3制御に続いて前記第2制御を行う請求項1に記載の環境試験装置。
【請求項6】
高温室内に昇温した空気を生成し、低温室内に低温の空気を生成し、試験室内に被試験物を設置し、
前記高温室内の空気を前記試験室内に導入して前記被試験物を高温環境にさらす高温試験と、前記低温室内の空気を前記試験室内に導入し前記被試験物を低温環境にさらす低温試験を行う環境試験方法において、
前記高温試験から前記低温試験に移行する際に、前記高温室内の空気を前記試験室内に導入するのを停止し、かつ、前記試験室を外部に開放すると共に前記低温室内の空気を前記試験室に導入する、及び/又は、前記低温試験から前記高温試験に移行する際に、前記低温室内の空気を前記試験室内に導入するのを停止し、かつ、前記試験室を外部に開放すると共に前記高温室内の空気を前記試験室に導入する環境試験方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は環境試験装置に関するものであり、特に冷熱衝撃試験又はそれに類似する環境試験を行うことができる環境試験装置に関するものである。また本発明は、環境試験方法に関するものである。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
電子部品や電子機器等の被試験物に熱的な衝撃を与え、その際に生じる熱ストレスからその被試験物の信頼性を評価する冷熱衝撃試験が知られている。冷熱衝撃試験を行う環境試験装置の一つとして、被試験物が配される試験室と、その試験室を冷却するために低温の空気を生成して溜めておく低温室と、前記試験室を加熱する高温の空気を生成して溜めておく高温室が備えられたものがある(特許文献1)。
【0003】
前記構成を備えた環境試験装置では、被試験物を試験室に設置し、低温室や高温室から試験室に低温空気と高温空気を交互に送り込んで、被試験物を急速に冷却又は加熱して被試験物に熱ストレスを与える。具体的には、冷熱衝撃試験では、試験室と低温室とを連通状態にして試験室を低温環境にし、被試験物を急速に冷却する低温さらしと、試験室と高温室とを連通状態にして試験室を高温環境にし、被試験物を急速に加熱する高温さらしが交互に実行される。
従来技術の環境試験装置においては、高温さらしが終了すると、直ちに試験室に低温空気が送り込まれて試験室が低温環境になる。同様に、低温さらしが終了すると、直ちに試験室に高温空気が送り込まれて試験室が高温環境になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平1-274039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
空気は温度によって体積が変化する。従来技術の環境試験装置では、高温さらしが終了すると、直ちに試験室に低温空気が送り込まれて低温環境となる。そのため試験室内の空気が熱収縮し、試験室内の圧力が低下する。そのため従来技術の環境試験装置では、高温さらしの試験環境から低温さらしの試験環境に移行する際に、試験室が大気圧に押されて変形する懸念がある。同様に、従来技術の環境試験装置では、低温さらしが終了すると、直ちに試験室に高温空気が送り込まれて高温環境になる。そのため試験室内の空気が膨張し、試験室内の圧力が上昇する。そのため従来技術の環境試験装置では、低温さらしから高温さらしに移行する際に、試験室内の圧力が上昇し大気圧に打ち勝って、試験室が変形する懸念がある。
【0006】
本発明は、上記した現象に注目し、試験室内の環境を変化させる際における試験室の圧力変化を抑制することができる環境試験装置および環境試験方法を提案することを課題とするものである。例えば低温さらしから高温さらしに移行する際の試験室の圧力変化を抑制することができる環境試験装置および環境試験方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するための態様は、低温空気生成部と、高温空気生成部と、試験室と、前記低温空気生成部と前記試験室との間を開閉する低温側開閉手段と、前記高温空気生成部と前記試験室との間を開閉する高温側開閉手段と、を備え、前記低温側開閉手段と前記高温側開閉手段の開閉を切り替えて前記試験室内を高温環境と低温環境に切り替えることが可能である環境試験装置において、前記試験室と外部の間を開閉する内外開閉手段を有し、前記低温側開閉手段と、前記高温側開閉手段と、前記内外開閉手段を制御する制御装置を有し、前記制御装置は、前記試験室内を高温環境から低温環境に切り替える高温・低温移行時に前記高温側開閉手段が閉じていて前記内外開閉手段と前記低温側開閉手段が同時期に開いている時間帯を設ける第1制御を行う第1制御手段、及び、前記試験室内を低温環境から高温環境に切り替える低温・高温移行時に前記低温側開閉手段が閉じていて前記内外開閉手段と前記高温側開閉手段が同時期に開いている時間帯を設ける第2制御を行う第2制御手段の少なくとも一方を有する環境試験装置である。
【0008】
本態様の環境試験装置は、低温空気生成部と、高温空気生成部と、試験室とを有している。また本態様の環境試験装置は、低温空気生成部と試験室との間を開閉する低温側開閉手段と、高温空気生成部と試験室との間を開閉する高温側開閉手段と、を備え、低温側開閉手段と高温側開閉手段の開閉を切り替えて試験室内を高温環境と低温環境に切り替えることが可能である。
即ち、本態様の環境試験装置は、高温側開閉手段を閉じて試験室と高温空気生成部との連通を遮断すると共に、低温側開閉手段を開いて低温空気生成部から試験室に低温空気を導入し、試験室内に低温環境を創出することができる。また本態様の環境試験装置は、低温側開閉手段を閉じて試験室と低温空気生成部との連通を遮断すると共に、高温側開閉手段を開いて高温空気生成部から試験室に高温空気を導入し、試験室内に高温環境を創出することができる。
本態様の環境試験装置では、上記した低温側開閉手段と、高温側開閉手段の他に、内外開閉手段を有している。内外開閉手段は、試験室と外部の間を開閉するものであり、内外開閉手段を開くことによって試験室と環境試験装置の外部を連通させることができる。
本態様の環境試験装置は、制御装置を有し、当該制御装置は、内外開閉手段と低温側開閉手段が同時期に開いている時間帯を設ける第1制御を行う第1制御手段、及び、試験室内を低温環境から高温環境に切り替える低温・高温移行時に低温側開閉手段が閉じていて内外開閉手段と高温側開閉手段が同時期に開いている時間帯を設ける第2制御を行う第2制御手段の少なくとも一方を有している。
そして制御装置によって、低温側開閉手段と、高温側開閉手段と、内外開閉手段が制御される。そして本態様の環境試験装置では、制御装置の第1制御手段及び第2制御手段によって、第1制御及び第2制御の少なくとも一方が実施される。
第1制御手段によって行われる第1制御は、試験室内を高温環境から低温環境に切り替える高温・低温移行時に実施されるものであり、高温側開閉手段が閉じていて内外開閉手段と低温側開閉手段が同時期に開いている時間帯を設ける制御である。第1制御を行うことによって、高温・低温移行時に、一時的に試験室が装置の外部と連通し、圧力低下が緩和される。また第1制御を行うことによって、外部の常温の空気が試験室に混入される。そのため試験室の急激な圧力降下が抑制される。
第2制御手段によって行われる第2制御は、試験室内を低温環境から高温環境に切り替える低温・高温移行時に実施されるものであり、低温側開閉手段が閉じていて内外開閉手段と高温側開閉手段が同時期に開いている時間帯を設ける制御である。第2制御を行うことによって、低温・高温移行時に、一時的に試験室が装置の外部と連通し、圧力上昇が緩和される。また第2制御を行うことによって、低温・高温移行時に、試験室の空気が外部に排気される。そのため試験室の急激な圧力上昇が抑制される。
【0009】
上記した態様において、前記制御装置は、前記高温・低温移行時及び/又は前記低温・高温移行時に、前記高温側開閉手段と前記低温側開閉手段が閉じていて前記内外開閉手段が開いている時間帯を設ける第3制御を行う第3制御手段をさらに有することが望ましい。
【0010】
本態様の環境試験装置では、高温・低温移行時や低温・高温移行時に高温側開閉手段と低温側開閉手段が閉じられ、内外開閉手段だけが開かれる時間帯が設けられる。本態様によると、第3制御手段で内外開閉手段だけが開かれることによって一時的に試験室が装置の外部と連通し、圧力変動が緩和される。また第3制御手段で内外開閉手段だけが開かれることによって一時的に試験室内に常温の空気が導入され、その後に低温の空気又は高温の空気が試験室に導入される。本態様の環境試験装置では、前記した時間帯によって試験室内の圧力が一旦大気圧に近づく。
本態様の環境試験装置では、試験室内の圧力が一旦大気圧に近づき、その後に試験室内の温度が大きく変化する。このため、試験室内の圧力変化は、大気圧に近い圧力からの変化となり、高温・低温移行時又は低温・高温移行時における切り替え開始から切り替え完了に至るまでの総圧力変化が小さいものとなる。
(【0011】以降は省略されています)

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