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公開番号2025011214
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2024177513,2023085823
出願日2024-10-09,2018-12-03
発明の名称包装機械のヒータ予兆保全システム
出願人株式会社川島製作所
代理人個人
主分類B65B 57/00 20060101AFI20250116BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】包装機械に使用されるヒータブロックのカートリッジヒータに対して、劣化や異常による動作不良が生ずる前に、その予兆を示す変化を取得して保全を図れるようにする。
【解決手段】ヒータ駆動回路43とヒータ予兆保全装置44を備え、ヒータ駆動回路43は、包装機械のヒータブロックに埋め込まれたカートリッジヒータ43aと、駆動電流の電流値を測定する電流計43bを備え、ヒータ予兆保全装置44は、電流計43bが測定する電流値を取得する電流値取得部45と、ヒータブロックがシール温度に保持されて正常にシール動作が行われている状態において電流値取得部45が取得する電流値の変化が所定範囲を超えた場合にカートリッジヒータ43aに動作不良の予兆ありとの判定をする電流値変化判定部46a、該電流値変化判定部46aの判定結果を出力する判定結果出力部を備えた包装機械のヒータ予兆保全システム41。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
包装機械のヒータ駆動回路とヒータ予兆保全装置を備えた包装機械のヒータ予兆保全システムであって、
前記ヒータ駆動回路は、前記包装機械のヒータブロックに埋め込まれたカートリッジヒータと、電源から前記カートリッジヒータに供給される駆動電流の電流値を測定する電流計を備え、
前記ヒータ予兆保全装置は、前記電流計が測定する前記電流値を取得する電流値取得部と、前記ヒータブロックがシール温度に保持されて正常にシール動作が行われている状態において前記電流値取得部が取得する前記電流値の変化が所定範囲を超えた場合に前記カートリッジヒータに動作不良の予兆ありとの判定をする電流値変化判定部と、該電流値変化判定部の判定結果を出力する判定結果出力部を備えたことを特徴とする包装機械のヒータ予兆保全システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、横ピロー包装機、縦ピロー包装機、上包み包装機、ラッピング包装機等の包装機械におけるヒータ予兆保全システムに関するものである。
続きを表示(約 5,300 文字)【背景技術】
【0002】
横ピロー包装機、縦ピロー包装機、上包み包装機、ラッピング包装機等の包装機械においては、サーボモータ、エアシリンダ、ヒートシーラのヒータ等の種々の駆動機器が使用されている。
そして、これらの駆動機器は種々の要因によって故障することがあり、その場合は修理あるいは交換等されるが、駆動機器の修理・交換等によって生じる生産阻害を最小限にするため、事前に駆動機器の故障を発見するための種々の診断装置が提案されている。
例えば、特許文献1(特開2001-261145)には、モータで駆動される搬送コンベヤを備えた物品搬送装置に於いて、前記モータに流れる電流の大きさを測定する電流測定手段と、前記電流測定手段で測定された電流の大きさが基準値以上になったときに報知信号を出力する報知用判定手段と、前記報知信号に応答して作動する報知手段とを具備させた物品搬送装置が開示されている。
特許文献2(特表2005-528291号公報)には、包装機械の異常運転を識別するためのシステムであって、使用中にサーボモータに発行された前記サーボモータのトルク値に対応する信号をサンプリングするように配置されたサンプリング実体と、前記サンプリングされた信号のスペクトル分析を生成するスペクトル分析器と、前記サーボモータに結合された機械要素の運転状態に対応するキャラクタリゼーションを記憶するための記憶装置に結合された処理ユニットであって、前記キャラクタリゼーションが、前記信号の少なくとも1つのそれぞれの周波数に対する少なくとも1つの所定の値に対応する処理ユニットとを含み、前記処理ユニットが、前記サンプリングされた信号の前記スペクトル分析および前記機械要素の前記キャラクタリゼーションを使用して、前記機械要素の異常運転を使用中に判定するように配置されたシステム開示されている。
特許文献3(特開2012-1211号公報)には、シーラ開閉の駆動源にエアシリンダを使用した自動包装機において、エアシリンダのピストンロッド前進端位置を検出するリードスイッチの信号入力とシーラ閉じ信号出力、開き信号出力から、シーラ閉じ動作時間、シーラ開き動作時間をそれぞれ算出し、表示して監視可能にするとともに、前記閉じ動作時間と前記開き動作時間に許容時間を設けて監視し、超過した場合には警報停止する機能及び、シーラ閉じ信号出力が出力され、リードスイッチがシーラの閉じを確認してから、開き信号出力が出力されるまでの間にリードスイッチが失探した場合には警報停止する機能を設けた自動包装機が開示されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1の搬送装置は、搬送コンベアが円滑に走行できないほどの負荷が生じてモータのトルクが大きくなり、モータに流れる電流の大きさが基準値以上になった場合に、報知信号を出力するもので、特許文献1の搬送装置では、減速機付サーボモータのような位置、速度等を制御するギヤードモータ等において、ギアヘッドの摩耗やベアリングの油切れ等によりモータの動作が変化した場合等、モータに流れる電流の大きさが基準値を逸脱しないような僅かな動作不良等を検出し、異常が生じる前にその保全を図ることができない。
また、特許文献2の包装システムでは、サーボモータのトルク値に対応するスペクトル信号を分析して、サーボモータに結合された機械要素の運転状態、例えば、チェーン、ベルト、軸受等の摩耗を監視し、機械要素の異常運転を判定することから、特許文献1と同様に、減速機付サーボモータのようなギヤードモータ等において、ギアヘッドの摩耗やベアリングの油切れ等によりモータの動作が変化した場合等、サーボモータのトルク値に対応するスペクトル信号の分析からは異常運転とは判定されないようなサーボモータの僅かな動作不良等を検出し、異常が生じる前にその保全を図ることができない。
さらに、特許文献3の自動包装機では、シーラ閉じ動作時間、シーラ開き動作時間が許容時間を超過した場合に警告停止することから、シーラ閉じ動作時間やシーラ開き動作時間が変化しないようなエアシリンダのエア漏れが生じても警告停止されず、エアシリンダの僅かなエア漏れ等の変化を検知し、異常が生じる前にその保全を図ることができない。
【0004】
この点、特許文献4(特開2017-167815号公報)には、商品を生産する生産ラインを構成する複数の生産ライン構成装置を管理する装置管理システムであって、前記生産ライン構成装置は、前記商品に関して計量を行う計量装置、前記商品の包装を行う包装装置、及び/又は、包装された前記商品の箱詰めを行う箱詰め装置を含み、前記生産ライン構成装置に含まれる部品に関する部品情報を蓄積する情報蓄積部と、前記情報蓄積部に蓄積された前記部品情報を分析する分析処理を行う情報分析部と、前記分析処理の結果に基づき、前記部品のメンテナンスに関するメンテナンス情報を出力するメンテナンス情報出力部とを備える装置管理システムが開示されている。
この装置管理システムにおいては、装置状態データ記憶部90d(情報蓄積部)に、生産ライン構成装置112に含まれる部品の動作状態、能力値、機能特性、調整不良、経年劣化、又は故障等を特定(推定又は予測)する情報となる装置状態データDTが記憶されている。この装置状態データDTとしては、例えば、製袋包装機20の横シール機構25のナイフシリンダの劣化兆候又は調整不良を特定するパラメータ「ナイフの駆動を開始させてからオートスイッチ(センサ)が反応するまでの時間」及び「空気圧センサの出力値」、製袋包装機20のタイミングベルトの劣化兆候(弛み)又は調整不良を特定するパラメータ「縦シール時の加圧モータのエンコーダパルス値」、製袋包装機20に含まれている各摺動部の潤滑不足や、ベアリングの磨耗、又はメカ状態の異常を特定する「各モータ(サーボモータ)の負荷率」が挙げられている。
そして、分析部90i(情報分析部)は、対象部品の装置状態データDTに係るパラメータが、他の構成部品の対応するパラメータと比較して著しく値が大きい又は小さい場合、又は能力情報に定義される数値範囲から外れる場合、対象部品に劣化兆候や調整不良、又は何らかの異常が生じている可能性が大きいと判定する。
しかしながら、特許文献4の装置管理システムは、ナイフシリンダ(エアシリンダ)の作動時間や空気圧、加圧モータのエンコーダパルス値、サーボモータの負荷率等の装置状態データDTから、対象部品に劣化兆候や調整不良、又は何らかの異常が生じているかを判定するものであり、特許文献3の自動包装機と同様に、ナイフシリンダの作動時間や空気圧が変化しないようなエアシリンダのエア漏れ検出して、異常が生じる前にその保全を図ることができず、また、特許文献2と同様に、加圧モータのエンコーダパルス値やサーボモータの負荷率からは、劣化兆候等が生じたと判定されないようなサーボモータの僅かな動作不良等を検出し、異常が生じる前にその保全を図ることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-261145号公報
特表2005-528291号公報
特開2012-1211号公報
特開2017-167815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、包装機械に使用されるヒータブロックのカートリッジヒータに対して、劣化や異常による動作不良が生ずる前に、その予兆を示す変化を取得して、カートリッジヒータの保全を図れるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、包装機械のヒータ駆動回路とヒータ予兆保全装置を備えた包装機械のヒータ予兆保全システムであって、前記ヒータ駆動回路は、前記包装機械のヒータブロックに埋め込まれたカートリッジヒータと、電源から前記カートリッジヒータに供給される駆動電流の電流値を測定する電流計を備え、前記ヒータ予兆保全装置は、前記電流計が測定する前記電流値を取得する電流値取得部と、前記ヒータブロックがシール温度に保持されて正常にシール動作が行われている状態において前記電流値取得部が取得する前記電流値の変化が所定範囲を超えた場合に前記カートリッジヒータに動作不良の予兆ありとの判定をする電流値変化判定部と、該電流値変化判定部の判定結果を出力する判定結果出力部を備えた包装機械のヒータ予兆保全システムを提供して、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の包装機械のヒータ予兆保全システムにおいては、包装機械のヒートシーラに使用されるヒータの劣化や異常による動作不良が生ずる前に、その予兆を示す変化を取得して、エアシリンダの保全を図れることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
包装機械の駆動機器の予兆保全装置を備えた駆動機器の予兆保全システムの構成を示すブロック図である。
サーボモータ予兆保全システム、予兆保全装置の一例構成を示したブロック図である。
サーボモータ予兆保全システム、予兆保全装置の他の例の構成を示したブロック図である。
エアシリンダ予兆保全システム、予兆保全装置の構成を示したブロック図である。
ヒータ予兆保全システム、予兆保全装置の一例の構成を示したブロック図である。
ヒータ予兆保全システム、予兆保全装置の他の例の構成を示したブロック図である。
エンドシール・切断装置の概略構成を表した斜視図である。
エンドシール・切断装置の左側面図である。
開閉トグル機構回転部の正面図である。
予兆保全装置4の動作を示すフローチャートである。
サーボモータ予兆保全装置14の動作を示すフローチャートである。
サーボモータ13aがヒータブロックの61、62開閉動作を行う場合の速度変化を示したグラフと、サーボモータ13aに供給される駆動電流の電流値の変化を示すグラフである。
サーボモータ13aの回転によって動作する機器に不良が生じた場合の電流値の変化(駆動電流波形)の一例を示したグラフと、電流値差の変化を示したグラフである。
サーボモータ予兆保全装置24の動作を示すフローチャートである。
エアシリンダ予兆保全装置34の動作を示すフローチャートである。
ヒータ予兆保全装置44の動作を示すフローチャートである。
ヒータ予兆保全装置54の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[駆動機器の予兆保全システム、予兆保全装置の構成]
図1は、包装機械の駆動機器の予兆保全装置を備えた駆動機器の予兆保全システムの構成を示すブロック図である。
図中、1は予兆保全システム、2は駆動エネルギー供給部、3は駆動機器、4は予兆保全装置、5は駆動エネルギー変化取得部、6は予兆判定部、7は判定結果出力部である。
図1に示すように、予兆保全システム1は、駆動エネルギー供給部2、駆動機器3及び予兆保全装置4から構成される。
駆動エネルギー供給部2は、駆動機器3に駆動電流、圧縮空気等の駆動エネルギーを供給し、具体的なものとして、駆動電流を供給する商用電源、バッテリ等の電源、圧縮空気を供給するコンプレッサー等が挙げられる。
駆動機器3は、包装機械を動作させる機能を有し、具体的なものとして、サーボモータ、エアシリンダ、ヒートシーラのヒータ等が挙げられる。
予兆保全装置4は、駆動機器3に劣化や異常による動作不良が生ずる前のその予兆を検知して警報等を発し、駆動機器3の保全を図る機能を有し、駆動エネルギー変化取得部5、予兆判定部6及び判定結果出力部7から構成される。
駆動エネルギー変化取得部5は、駆動機器3が正常に動作している状態において、駆動エネルギー供給部2から駆動機器3に供給される駆動エネルギーの変化を取得する。
予兆判定部6は、駆動エネルギー変化取得部5が検出した駆動機器3の駆動エネルギーの変化に基づいて、駆動機器3に動作不良の予兆があるか否かを判定する。
判定結果出力部7は、予兆判定部6による駆動機器3に動作不良の予兆があるか否かの判定結果を出力する。
(【0011】以降は省略されています)

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