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公開番号
2025010231
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024188642,2020168154
出願日
2024-10-25,2020-10-05
発明の名称
ジルコニア焼結体及びその製造方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C04B
35/486 20060101AFI20250109BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】
大気圧下で焼結を行う焼結炉を使用しても製造することができ、なおかつ、歯科補綴材として要求される機械的強度及び透光性を有するジルコニア焼結体、その製造方法、その前駆体、及び、前駆体の製造方法の少なくともいずれかを提供する。
【解決手段】
イットリア及びジルコニアを含有し、イットリア含有量が4.5mol%以上6.5mol%以下、残部がジルコニアであり、試料厚さ1mm、JIS K 7361-1に準じて測定される全光線透過率が46.5%以上であり、三点曲げ強度が700MPa以上であり、試料厚さ1mm、測定波長400~700nmにおける、全光線透過率の積算値に対する直線透過率の積算値の比が1.3%以下であること、を特徴とするジルコニア焼結体。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
イットリア源及びジルコニアを含有し、イットリア源の含有量が4.5mol%以上6.5mol%以下、残部がジルコニアであり、エネルギー分散スペクトルの元素の定量分析におけるイットリウム濃度の分布の頻度の最大値が30%未満である仮焼体。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
エネルギー分散スペクトルの元素の定量分析におけるイットリア濃度の最大値及び最小値の差が、3.0mol%超である請求項1に記載の仮焼体。
【請求項3】
アルミナを含有する請求項1又は2に記載の仮焼体。
【請求項4】
アルミナ含有量が0.005質量%以上0.2質量%以下である請求項3に記載の仮焼体。
【請求項5】
鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、プラセオジム、ネオジム、ユーロピウム、ガドリウム、テルビウム、エルビウム及びイッテルビウムの群から選ばれる1種以上を含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載の仮焼体。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の仮焼体を常圧焼結する焼結体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
クラウンやブリッジ等の歯科補綴材用途に適用されるジルコニア焼結体は、自然歯と同等な透光性が要求される。この要求に応えるため、安定化剤の含有量の増加によるジルコニア焼結体の透光性の向上が検討されている(特許文献1)。安定化剤の含有量の増加は、ジルコニア焼結体の透光性を向上させる一方、その機械的強度を低下させる。そのため、特許文献1等のジルコニア焼結体は、特に機械的強度が要求される歯科補綴材としての適用が困難であった。
続きを表示(約 2,600 文字)
【0002】
特許文献2では、安定化剤の含有量が高いジルコニア焼結体の機械的強度の改善が検討されており、機械的強度の低下が生じうる安定化剤の含有量であるにも関わらず、特に機械的強度が必要とされる歯科補綴材で要求される機械的強度を満足し得るジルコニア焼結体が開示されている。同様に、特許文献3では、焼結雰囲気の制御により、機械的強度の低下が著しい5mol%以上の安定化剤の含有量の範囲であっても、ほとんどの歯科補綴材で要求される機械的強度を満足し得るジルコニア焼結体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-143178号公報
特開2018-052806号公報
特開2011-073907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、歯科補綴材の製造においては、大気雰囲気、かつ、大気圧下で焼結を行う焼結炉が汎用されている。そのため、熱間静水圧プレス(HIP)やマイクロ波焼結等の専用設備を要する焼結や、酸素雰囲気等の雰囲気制御を要する焼結により製造されるジルコニア焼結体は、歯科補綴材に適用するジルコニア焼結体として適用することは困難である。
【0005】
本開示は、大気圧下で焼結を行う焼結炉を使用しても製造することができ、なおかつ、歯科補綴材として要求される機械的強度及び透光性を有するジルコニア焼結体、その製造方法、その前駆体、及び、前駆体の製造方法の少なくともいずれかを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示においては、歯科補綴物の製造においては大気雰囲気かつ大気圧下の焼結が汎用されていることを踏まえ、イットリア含有量が高いジルコニア焼結体の機械的強度と透光性の両立について検討した。その結果、安定化剤の含有量が高いジルコニア焼結体において、透明性が高過ぎず、歯科補綴物に適した透光性を有したまま機械的強度が向上したジルコニア焼結体を見出した。
【0007】
すなわち、本発明は特許請求の範囲に記載の発明に係るものであり、また、本開示の要旨は以下の通りである。
[1] イットリア及びジルコニアを含有し、イットリア含有量が4.5mol%以上6.5mol%以下、残部がジルコニアであり、試料厚さ1mm、JIS K 7361-1に準じて測定される全光線透過率が46.5%以上であり、三点曲げ強度が700MPa以上であり、試料厚さ1mm、測定波長400~700nmにおける、全光線透過率の積算値に対する直線透過率の積算値の比が1.3%以下であること、を特徴とするジルコニア焼結体。
[2] アルミナを含有する上記[1]に記載のジルコニア焼結体。
[3] アルミナ含有量が0.005質量%以上0.2質量%以下である上記[1]又は[2]に記載のジルコニア焼結体。
[4] 平均結晶粒径が0.5μm以上1.8μm以下である上記[1]乃至[3]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[5] イットリア濃度が異なる結晶粒子を含む上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[6] イットリア濃度が最大の結晶粒子と、イットリア濃度が最小の結晶粒子の、イットリア濃度の差が2.7mol%以上7mol%以下である上記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[7] 結晶粒子に占める、イットリア濃度が3.0mol%以上4.0mol%以下の結晶粒子の個数割合が10%以上50%以下である上記[1]乃至[6]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体。
[8] イットリア源及びジルコニアを含有し、イットリア源の含有量が4.5mol%以上6.5mol%以下、残部がジルコニアであり、ジルコニアの結晶相に占める正方晶及び立方晶の合計割合が90%以下であり、BET比表面積が7.5m
2
/g以上15m
2
/g以下であり、平均結晶子径が325Å以上であるジルコニア粉末を含む成形体を焼結する工程、を有することを特徴とする上記[1]乃至[7]のいずれかひとつに記載のジルコニア焼結体の製造方法。
[9] 前記ジルコニア粉末が、イットリア含有量が異なるジルコニア粉末粒子を含む上記[8]に記載の製造方法。
[10] 前記ジルコニア粉末において、一方のジルコニア粉末粒子と、他方のジルコニア粉末粒子とのイットリア含有量の差が3.0mol%を超えている上記[9]に記載の製造方法。
[11] 前記工程における焼結が常圧焼結である上記[9]乃至[10]のいずれかひとつに記載の製造方法。
[12] イットリア源及びジルコニアを含有し、イットリア源の含有量が4.5mol%以上6.5mol%以下、残部がジルコニアであり、ジルコニアの結晶相に占める正方晶及び立方晶の合計割合が90%以下であり、BET比表面積が7.5m
2
/g以上15m
2
/g以下であり、平均結晶子径が325Å以上であるジルコニア粉末。
[13] 上記[12]に記載のジルコニア粉末を使用することを特徴とする仮焼体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、大気圧下で焼結を行う焼結炉を使用しても製造することができ、なおかつ、歯科補綴材として要求される機械的強度及び透光性を有するジルコニア焼結体、その製造方法、その前駆体、及び、前駆体の製造方法の少なくともいずれかを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1のジルコニア焼結体の表面のSEM観察図
ジルコニア焼結体に占める、イットリア濃度3~4mol%の結晶粒子の個数割合と、三点曲げ強度の関係を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示のジルコニア焼結体について、実施形態の一例を示して説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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