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公開番号2025009036
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111752
出願日2023-07-06
発明の名称メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラム
出願人KDDI株式会社
代理人フェリシテ弁理士法人
主分類G06T 9/00 20060101AFI20250109BHJP(計算;計数)
要約【課題】メッシュの符号化効率及び複雑度のバランスを向上させること。
【解決手段】本発明に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202は、IフレームのビットストリームからIフレームの頂点の座標及び接続情報を復号するイントラ復号部202Bと、参照フレームの頂点の座標とPフレームのビットストリームから復号した動きベクトルとを加算することによってPフレームの頂点の座標を復号するインター復号部202Eとを備える。制御信号によって、インター復号部202Eにおける動きベクトル残差のCABAC符号化方式とイントラ復号部202Bにおける頂点座標及びUV座標の残差のCABAC符号化方式とを統合するか、或いは、インター復号部202Eは、所定のシンタックスについては、コンテキスト値を常に固定することで、コンテキスト値の更新をバイパスして算術復号する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
メッシュ復号装置であって、
基本メッシュビットストリームを復号し、基本メッシュを生成して出力するように構成されている基本メッシュ復号部を備え、
前記基本メッシュ復号部は、
Iフレームのビットストリームから、前記Iフレームの頂点の座標及び接続情報を復号するように構成されているイントラ復号部と、
参照フレームの頂点の座標とPフレームのビットストリームから復号した動きベクトルとを加算することによって、前記Pフレームの頂点の座標を復号するように構成されているインター復号部と、を備え、
制御信号によって、前記インター復号部における動きベクトル残差のCABAC符号化方式と前記イントラ復号部における頂点座標及びUV座標の残差のCABAC符号化方式とを統合するように構成されているか、或いは、
前記インター復号部は、所定のシンタックスについては、コンテキスト値を常に固定することで、前記コンテキスト値の更新をバイパスして算術復号するように構成されていることを特徴とするメッシュ復号装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記制御信号は、フレーム毎又はシーケンス毎で、前記CABAC符号化方式において、前記残差の絶対値がある値以上かどうかを示すフラグの数を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のメッシュ復号装置。
【請求項3】
前記制御信号は、smh_ae_bias_minus1であり、
前記基本メッシュ復号部は、フレームヘッダから前記制御信号を復号し、前記制御信号の値に1を加算することで、前記フラグの数を取得するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のメッシュ復号装置。
【請求項4】
前記制御信号は、smh_ae_bias_typeであり、
前記基本メッシュ復号部は、フレームヘッダから前記制御信号を復号し、前記フラグの数について前記制御信号とのマッピング関係から算出するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のメッシュ復号装置。
【請求項5】
前記制御信号は、他の制御信号又はデータから算出されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のメッシュ復号装置。
【請求項6】
メッシュ復号方法であって、
基本メッシュビットストリームを復号し、基本メッシュを生成して出力する工程を有し、
前記工程は、
Iフレームのビットストリームから、前記Iフレームの頂点の座標及び接続情報を復号する工程Aと、
参照フレームの頂点の座標とPフレームのビットストリームから復号した動きベクトルとを加算することによって、前記Pフレームの頂点の座標を復号する工程Bと、を有し、
制御信号によって、前記工程Aにおける動きベクトル残差のCABAC符号化方式と前記工程Bにおける頂点座標及びUV座標の残差のCABAC符号化方式とを統合するように構成されているか、或いは、
前記工程Bにおいて、所定のシンタックスについては、コンテキスト値を常に固定することで、前記コンテキスト値の更新をバイパスして算術復号することを特徴とするメッシュ復号方法。
【請求項7】
コンピュータを、メッシュ復号装置として機能させるプログラムであって、
前記メッシュ復号装置は、
基本メッシュビットストリームを復号し、基本メッシュを生成して出力するように構成されている基本メッシュ復号部を備え、
前記基本メッシュ復号部は、
Iフレームのビットストリームから、前記Iフレームの頂点の座標及び接続情報を復号するように構成されているイントラ復号部と、
参照フレームの頂点の座標とPフレームのビットストリームから復号した動きベクトルとを加算することによって、前記Pフレームの頂点の座標を復号するように構成されているインター復号部と、を備え、
制御信号によって、前記インター復号部における動きベクトル残差のCABAC符号化方式と前記イントラ復号部における頂点座標及びUV座標の残差のCABAC符号化方式とを統合するように構成されているか、或いは、
前記インター復号部は、所定のシンタックスについては、コンテキスト値を常に固定することで、前記コンテキスト値の更新をバイパスして算術復号するように構成されていることを特徴とするプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 4,400 文字)【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、非特許文献2又は3を用いてメッシュを符号化する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Khaled Mammou, Jungsun Kim, Alexis M Tourapis, Dimitri Podborski, and Krasimir Kolarov, “[V-CG] Apple’s Dynamic Mesh Coding CfP Response,” April 2022, ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 7.
Google Draco、2022年5月26日アクセス[Online]、https://google.github.io/draco
Jean-Eudes Marvie, Olivier Mocquard, “[V-DMC][EE4.4-related] An efficient EdgeBreaker implementation,” April 2023, ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 7 m63344.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、符号化効率及び複雑度のバランスが悪いという問題点があった。 そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、メッシュの符号化効率及び複雑度のバランスを向上させることができるメッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の特徴は、メッシュ復号装置であって、基本メッシュビットストリームを復号し、基本メッシュを生成して出力するように構成されている基本メッシュ復号部を備え、前記基本メッシュ復号部は、Iフレームのビットストリームから、前記Iフレームの頂点の座標及び接続情報を復号するように構成されているイントラ復号部と、参照フレームの頂点の座標とPフレームのビットストリームから復号した動きベクトルとを加算することによって、前記Pフレームの頂点の座標を復号するように構成されているインター復号部と、を備え、制御信号によって、前記インター復号部における動きベクトル残差のCABAC符号化方式と前記イントラ復号部における頂点座標及びUV座標の残差のCABAC符号化方式とを統合するように構成されているか、或いは、前記インター復号部は、所定のシンタックスについては、コンテキスト値を常に固定することで、前記コンテキスト値の更新をバイパスして算術復号するように構成されていることを要旨とする。
【0006】
本発明の第2の特徴は、メッシュ復号方法であって、基本メッシュビットストリームを復号し、基本メッシュを生成して出力する工程を有し、前記工程は、Iフレームのビットストリームから、前記Iフレームの頂点の座標及び接続情報を復号する工程Aと、参照フレームの頂点の座標とPフレームのビットストリームから復号した動きベクトルとを加算することによって、前記Pフレームの頂点の座標を復号する工程Bと、を有し、制御信号によって、前記工程Aにおける動きベクトル残差のCABAC符号化方式と前記工程Bにおける頂点座標及びUV座標の残差のCABAC符号化方式とを統合するように構成されているか、或いは、前記工程Bにおいて、所定のシンタックスについては、コンテキスト値を常に固定することで、前記コンテキスト値の更新をバイパスして算術復号することを要旨とする。
【0007】
本発明の第3の特徴は、コンピュータを、メッシュ復号装置として機能させるプログラムであって、前記メッシュ復号装置は、基本メッシュビットストリームを復号し、基本メッシュを生成して出力するように構成されている基本メッシュ復号部を備え、前記基本メッシュ復号部は、Iフレームのビットストリームから、前記Iフレームの頂点の座標及び接続情報を復号するように構成されているイントラ復号部と、参照フレームの頂点の座標とPフレームのビットストリームから復号した動きベクトルとを加算することによって、前記Pフレームの頂点の座標を復号するように構成されているインター復号部と、を備え、制御信号によって、前記インター復号部における動きベクトル残差のCABAC符号化方式と前記イントラ復号部における頂点座標及びUV座標の残差のCABAC符号化方式とを統合するように構成されているか、或いは、前記インター復号部は、所定のシンタックスについては、コンテキスト値を常に固定することで、前記コンテキスト値の更新をバイパスして算術復号するように構成されていることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、メッシュの符号化効率及び複雑度のバランスを向上させることができるメッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、一実施形態に係るメッシュ処理システム1の構成の一例を示す図である。
図2は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の機能ブロックの一例を示す図である。
図3Aは、基本メッシュ及び細分割メッシュの一例を示す図である。
図3Bは、基本メッシュ及び細分割メッシュの一例を示す図である。
図4は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202の機能ブロックの一例を示す図である。
図5は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のイントラ復号部202Bの機能ブロックの一例を示す図である。
図6は、Pフレームの基本メッシュの頂点とIフレームの基本メッシュの頂点との間の対応関係の一例を示す図である。
図7は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のインター復号部202Eの機能ブロックの一例を示す図である。
図8は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のインター復号部202Eの動きベクトル予測部202E3による復号対象の頂点のMVPの算出方法の一例を説明するための図である。
図9は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のインター復号部202Eの動きベクトル予測部202E3の動作の一例を示すフローチャートを示す。
図10は、現状のインター復号部202EにおけるMVRの符号化方式の一例とイントラ復号部202Bにおける頂点座標及びUV座標の残差の符号化方式の一例とを説明するための図である。
図11は、一変更例のインター復号部202EにおけるMVRの符号化方式の一例とイントラ復号部202Bにおける頂点座標及びUV座標の残差の符号化方式の一例とを説明するための図である。
図12は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の細分割部203の機能ブロックの一例について示す図である。
図13は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の細分割部203の基本メッシュ細分割部203Aの機能ブロックの一例を示す図である。
図14は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の細分割部203の基本メッシュ細分割部203Aの基本面分割部203A5による基本面の分割方法の一例について説明するための図である。
図15は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の細分割部203の基本メッシュ細分割部203Aの動作の一例を示すフローチャートである。
図16は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の細分割部203の細分割メッシュ調整部203Bの機能ブロックの一例を示す図である。
図17は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の細分割部203の細分割メッシュ調整部203Bの辺分割点移動部701によって基本面ABC上の辺分割点が移動されたケースの一例を示す図である。
図18は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の細分割部203の細分割メッシュ調整部203Bの細分割面分割部702によって基本面内の細分割面Xに対して再度細分割が行われたケースの一例を示す図である。
図19は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の細分割部203の細分割メッシュ調整部203Bの細分割面分割部702によって全ての細分割面に対して再度細分割が行われたケースの一例を示す図である。
図20は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の変位量復号部206の機能ブロックの一例について示す図である(空間領域でインター予測が行われる場合)。
図21は、変位量ビットストリームの構成の一例について示す図である。
図22は、DPSのシンタックス構成の一例について示す図である。
図23は、DPHのシンタックス構成の一例について示す図である。
図24は、空間領域でインター予測が行われる場合の参照フレームと復号対象フレームとの間の周波数の対応関係の一例について説明するための図である。
図25は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の変位量復号部206の機能ブロックの一例について示す図である(周波数領域でインター予測が行われる場合)。
図26は、周波数領域でインター予測が行われる場合の参照フレームと復号対象フレームとの間の周波数の対応関係の一例について説明するための図である。
図27は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の変位量復号部206の動作の一例を示すフローチャートである。
図28は、変形例1に係る変位量復号部206の機能ブロックの一例を示す図である。
図29は、変形例2に係る変位量復号部206の機能ブロックの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下の実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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