特許ウォッチ

公開番号2025057853
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023167646
出願日2023-09-28
発明の名称データ収集装置、データ収集方法及びプログラム
出願人KDDI株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G06F 11/30 20060101AFI20250402BHJP(計算;計数)
要約【課題】複数のサーバから構成されるクラスタ内で、VMやコンテナ、pod等の被制御対象の追加や移動があった場合でも、必要な情報を取得する。
【解決手段】データ収集装置は、複数のサーバを備えるクラスタからデータを収集するデータ収集装置であって、クラスタ内におけるサーバの構成を管理するクラスタ管理部と、前記サーバの上で動作する被制御対象の新規立ち上げ及び削除に関するリクエストを受け付けるリクエスト処理部と、前記リクエスト処理部が受け付けたリクエストに応じて、前記被制御対象の立ち上げ及び削除を行うインフラ管理部と、インフラメトリックの取得対象の選択を行うインフラメトリック管理部とを備え、前記インフラメトリック管理部は、クラスタ単位で、インフラメトリックの取得対象の選択を行う。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
複数のサーバを備えるクラスタからデータを収集するデータ収集装置であって、
クラスタ内におけるサーバの構成を管理するクラスタ管理部と、
前記サーバの上で動作する被制御対象の新規立ち上げ及び削除に関するリクエストを受け付けるリクエスト処理部と、
前記リクエスト処理部が受け付けたリクエストに応じて、前記被制御対象の立ち上げ及び削除を行うインフラ管理部と、
インフラメトリックの取得対象の選択を行うインフラメトリック管理部とを備え、
前記インフラメトリック管理部は、クラスタ単位で、インフラメトリックの取得対象の選択を行う、
データ収集装置。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記インフラメトリック管理部は、
被制御対象の種別ごとに、インフラ情報の取得のために用いられる情報の対応付けを管理するＳＬＡ管理部と、
前記ＳＬＡ管理部から、インフラ情報取得に用いられる情報を取得し、ｋｅｒｎｅｌと、前記ｋｅｒｎｅｌで実行させる実行プログラムのソースコードとを選択し、インフラ情報取得の有効化処理を行う対象ｋｅｒｎｅｌ選択部と、
前記対象ｋｅｒｎｅｌ選択部により選択された実行プログラムを実行することにより、インフラ情報を取得するｋｅｒｎｅｌデータ定期取得部と、
を更に備える請求項１に記載のデータ収集装置。
【請求項３】
前記ＳＬＡ管理部により対応付けられる前記インフラ情報には、少なくとも監視間隔が含まれ、
前記ｋｅｒｎｅｌデータ定期取得部は、被制御対象の種別に応じた監視間隔に基づいて、前記対象ｋｅｒｎｅｌ選択部により選択された実行プログラムを実行することにより、インフラ情報を取得する、
請求項２に記載のデータ収集装置。
【請求項４】
複数のサーバを備えるクラスタからデータを収集するデータ収集方法であって、
クラスタ内におけるサーバの構成を管理するクラスタ管理工程と、
前記サーバの上で動作する被制御対象の新規立ち上げ及び削除に関するリクエストを受け付けるリクエスト処理工程と、
前記リクエスト処理工程において受け付けられたリクエストに応じて、前記被制御対象の立ち上げ及び削除を行うインフラ管理工程と、
インフラメトリックの取得対象の選択を行うインフラメトリック管理工程とを有し、
前記インフラメトリック管理工程は、クラスタ単位で、インフラメトリックの取得対象の選択を行う、
データ収集方法。
【請求項５】
コンピュータに、
複数のサーバを備えるクラスタからデータを収集させるプログラムであって、
クラスタ内におけるサーバの構成を管理するクラスタ管理ステップと、
前記サーバの上で動作する被制御対象の新規立ち上げ及び削除に関するリクエストを受け付けるリクエスト処理ステップと、
前記リクエスト処理ステップにおいて受け付けられたリクエストに応じて、前記被制御対象の立ち上げ及び削除を行うインフラ管理ステップと、
インフラメトリックの取得対象の選択を行うインフラメトリック管理ステップとを実行させるプログラムであって、
前記インフラメトリック管理ステップは、クラスタ単位で、インフラメトリックの取得対象の選択を行う、
プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、データ収集装置、データ収集方法及びプログラムに関する。
続きを表示（約 3,400 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、サーバやネットワーク機能が仮想化され、複数サーバをクラスタ化して運用することが行われている。このような運用が行われることにより、スケールアウトにおける拡張性や、異常発生時の耐障害性が向上している。また、このような技術は、ＩｏＴ（ＩｎｔｅｒｎｅｔｏｆＴｈｉｎｇｓ）技術を支える重要な基盤となっている。
【０００３】
仮想化されたサーバやネットワーク機能等のインフラを管理するにあたり、インフラ情報をどのように取得するかが重要である。インフラ情報の取得技術として様々な方法が知られているが、その中の１つとして、ｅＢＰＦ（ｅｘｔｅｎｄｅｄＢｅｒｋｌｅｙＰａｃｋｅｔＦｉｌｔｅｒ）を用いて、ｋｅｒｎｅｌからインフラ情報を取得する手法が知られている（特許文献１を参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２２－１２９８９９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
このような技術によれば、単一サーバにおけるシステムコールからの情報取得を行う。しかしながら、仮想化技術によりクラスタ単位でシステムが運用されるようになり、ＶＭ（仮想マシン）やコンテナ、ｐｏｄ（ポッド）は、複数のサーバから構成されるクラスタ内で追加や移動が行われる。すなわち、従来の構成では、ＶＭやコンテナ、ｐｏｄのサーバ内での追加や移動に対し、情報取得が追従できなかった。換言すれば、従来の構成では、インフラ情報の取得が、運用状態の変化に追従できなかったということもできる。
【０００６】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、複数のサーバから構成されるクラスタ内で、ＶＭやコンテナ、ｐｏｄ等の被制御対象の追加や移動があった場合でも、必要な情報を取得することが可能なデータ収集装置、データ収集方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
（１）本発明の一態様は、複数のサーバを備えるクラスタからデータを収集するデータ収集装置であって、クラスタ内におけるサーバの構成を管理するクラスタ管理部と、前記サーバの上で動作する被制御対象の新規立ち上げ及び削除に関するリクエストを受け付けるリクエスト処理部と、前記リクエスト処理部が受け付けたリクエストに応じて、前記被制御対象の立ち上げ及び削除を行うインフラ管理部と、インフラメトリックの取得対象の選択を行うインフラメトリック管理部とを備え、前記インフラメトリック管理部は、クラスタ単位で、インフラメトリックの取得対象の選択を行う、データ収集装置である。
（２）また、本発明の一態様は、上述した（１）のデータ収集装置において、前記インフラメトリック管理部は、被制御対象の種別ごとに、インフラ情報の取得のために用いられる情報の対応付けを管理するＳＬＡ管理部と、前記ＳＬＡ管理部から、インフラ情報取得に用いられる情報を取得し、ｋｅｒｎｅｌと、前記ｋｅｒｎｅｌで実行させる実行プログラムのソースコードとを選択し、インフラ情報取得の有効化処理を行う対象ｋｅｒｎｅｌ選択部と、前記対象ｋｅｒｎｅｌ選択部により選択された実行プログラムを実行することにより、インフラ情報を取得するｋｅｒｎｅｌデータ定期取得部と、を更に備えるものである。
（３）また、本発明の一態様は、上述した（２）のデータ収集装置において、前記ＳＬＡ管理部により対応付けられる前記インフラ情報には、少なくとも監視間隔が含まれ、前記ｋｅｒｎｅｌデータ定期取得部は、被制御対象の種別に応じた監視間隔に基づいて、前記対象ｋｅｒｎｅｌ選択部により選択された実行プログラムを実行することにより、インフラ情報を取得するものである。
（４）また、本発明の一態様は、複数のサーバを備えるクラスタからデータを収集するデータ収集方法であって、クラスタ内におけるサーバの構成を管理するクラスタ管理工程と、前記サーバの上で動作する被制御対象の新規立ち上げ及び削除に関するリクエストを受け付けるリクエスト処理工程と、前記リクエスト処理工程において受け付けられたリクエストに応じて、前記被制御対象の立ち上げ及び削除を行うインフラ管理工程と、インフラメトリックの取得対象の選択を行うインフラメトリック管理工程とを有し、前記インフラメトリック管理工程は、クラスタ単位で、インフラメトリックの取得対象の選択を行う、データ収集方法である。
（５）また、本発明の一態様は、コンピュータに、複数のサーバを備えるクラスタからデータを収集させるプログラムであって、クラスタ内におけるサーバの構成を管理するクラスタ管理ステップと、前記サーバの上で動作する被制御対象の新規立ち上げ及び削除に関するリクエストを受け付けるリクエスト処理ステップと、前記リクエスト処理ステップにおいて受け付けられたリクエストに応じて、前記被制御対象の立ち上げ及び削除を行うインフラ管理ステップと、インフラメトリックの取得対象の選択を行うインフラメトリック管理ステップとを実行させるプログラムであって、前記インフラメトリック管理ステップは、クラスタ単位で、インフラメトリックの取得対象の選択を行う、プログラムである。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、複数のサーバから構成されるクラスタ内で、ＶＭやコンテナ、ｐｏｄ等の被制御対象の追加や移動があった場合でも、必要な情報を取得することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
一実施形態に係るシステム全体の機能構成の一例を示す機能構成図である。
本実施形態に係る仮想化基盤オーケストレータの機能構成の一例を示す機能構成図である。
本実施形態に係るインフラメトリック管理部の機能構成の一例を示す機能構成図である。
本実施形態に係るＳＬＡ管理部による管理の一例について説明するための図である。
本実施形態に係る対象ｋｅｒｎｅｌ選択部による実行プログラム選択の一例について説明するための図である。
本実施形態に係るインフラメトリック管理部における出力形式の一例を示す図である。
本実施形態に係るクラスタ管理部によるクラスタ管理の一例について説明するための図である。
本実施形態に係る被制御対象の立ち上げ時におけるシステム全体の処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る被制御対象の立ち上げ時におけるオーケストレータの処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る被制御対象の立ち上げ時におけるインフラメトリック管理部の処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係るユーザ指定による被制御対象のインフラ情報変更時におけるシステム全体の処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る被制御対象のクラスタ間サーバ移動による被制御対象のインフラ情報変更時におけるオーケストレータの処理の一例を示すフローチャートである。
本実施形態のデータ収集装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本発明の態様に係るデータ収集装置、データ収集方法及びプログラムについて、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。なお、本発明の態様は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、多様な変更または改良を加えたものも含まれる。つまり、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれ、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許