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公開番号
2025070525
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-02
出願番号
2023180910
出願日
2023-10-20
発明の名称
RFタグ読取装置
出願人
個人
代理人
主分類
G06K
7/10 20060101AFI20250424BHJP(計算;計数)
要約
【課題】収容部100の上部に開口を有し、開口が開いた状態で収容部100の内部にあるパッシブ型のRFタグから情報を取得するRFタグ読取装置において、開口周縁における電波の回折に起因して収容部100の外部にあるRFタグから情報を取得することを防ぐ。
【解決手段】左側面部122と背面部123と右側面部124は、それぞれ電波吸収層142,143,144を含んでおり、正面部121よりも高い。収容部100の内部は、物品が収容されない正面部121と正面収容制限部151の間の第1の減衰空間と、RFタグが取り付けられた物品を収容可能な正面収容制限部151と背面部123の間の収容空間とに分かれる。底面アンテナ160が、底面部の上面において、収容空間に向けて強度の大きな電波を放射し、かつ収容空間に向けて放射される電波よりも強度が小さい電波を第1の減衰空間に向けて放射する位置に設置されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
パッシブ型のRFタグが取り付けられた物品を出し入れ可能な開口を上部に有する収容部を備え、当該開口が開いた状態で当該収容部の内部に収容されている物品に取り付けられたRFタグから情報を読み取るRFタグ読取装置であって、
底面部と、
前記RFタグと交信するためのアンテナが設置されていない正面部と、
一端が前記正面部の一端に固着されている第1の側面部であって、前記RFタグと交信するためのアンテナが設置されていない当該第1の側面部と、
前記正面部に対向しており、一端が前記第1の側面部の他端に固着されている背面部であって、電波吸収層を含み、前記RFタグと交信するためのアンテナが設置されておらず、前記正面部の上端より上端が高い当該背面部と、
前記第1の側面部に対向しており、一端と他端がそれぞれ前記背面部の他端と前記正面部の他端に固着されている第2の側面部であって、電波吸収層を含み、前記RFタグと交信するためのアンテナが設置されておらず、前記正面部の上端より上端が高い当該第2の側面部と、
前記正面部と前記背面部との間に位置する第1の収容制限部であって、前記物品が収容されない第1の減衰空間である前記正面部と当該第1の収容制限部の間の空間と、前記物品を収容可能な収容空間である当該第1の収容制限部と前記背面部の間の空間とに前記収容部の内部を分ける当該第1の収容制限部と、
前記底面部の上面において、前記収容空間に向けて強度の大きな電波を放射し、かつ当該収容空間に向けて放射される電波よりも強度が小さい電波を前記第1の減衰空間に向けて放射する位置に設置された底面アンテナと、
を備えるRFタグ読取装置。
続きを表示(約 3,700 文字)
【請求項2】
前記第1の側面部が、電波吸収層を含み、
前記第1の側面部の上端が、前記正面部の上端より高く、
前記底面アンテナから放射された電波が前記第1の減衰空間を伝搬する間に減衰すること、および前記第1の側面部の上端と前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端が前記正面部の上端より高く、前記底面アンテナから放射された電波が前記第1の側面部の上端と前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端に到達したときに減衰していることにより、前記底面アンテナから放射されて前記開口から前記収容部の外部に漏れる電波の強度が低下することによって、前記収容空間の内部にあるRFタグから情報を取得することが可能となる、
請求項1に記載のRFタグ読取装置。
【請求項3】
前記第1の側面部と前記第2の側面部との間に位置する第2の収容制限部であって、前記物品が収容されない第2の減衰空間である前記第1の側面部と当該第2の収容制限部の間の空間と、前記収容空間である当該第2の収容制限部と前記第2の側面部の間の空間とに前記収容部の内部を分ける当該第2の収容制限部を備え、
前記底面アンテナが、前記収容空間に向けて放射される電波よりも強度が小さい電波を前記第2の減衰空間に向けて放射する位置に設置されており、
前記底面アンテナから放射された電波が前記第1の減衰空間および前記第2の減衰空間を伝搬する間に減衰すること、および前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端が前記正面部の上端より高く、前記底面アンテナから放射された電波が前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端に到達したときに減衰していることにより、前記底面アンテナから放射されて前記開口から前記収容部の外部に漏れる電波の強度が低下することによって、前記収容空間の内部にあるRFタグから情報を取得することが可能となる、
請求項1に記載のRFタグ読取装置。
【請求項4】
前記底面部の上方に位置する第3の収容制限部であって、前記物品が収容されず、前記底面アンテナから放射された電波が広がりながら伝搬する前記底面部と当該第3の収容制限部の間の空間と、前記収容空間である当該第3の収容制限部の上の空間とに前記収容部の内部を分ける当該第3の収容制限部を備える請求項1に記載のRFタグ読取装置。
【請求項5】
パッシブ型のRFタグが取り付けられた物品を出し入れ可能な開口を上部に有する収容部を備え、当該開口が開いた状態で当該収容部の内部に収容されている物品に取り付けられたRFタグから情報を読み取るRFタグ読取装置であって、
電波吸収層および/または電波反射層を含む底面部と、
前記RFタグと交信するためのアンテナが設置されていない正面部と、
一端が前記正面部の一端に固着されている第1の側面部と、
前記正面部に対向しており、一端が前記第1の側面部の他端に固着されている背面部であって、電波吸収層を含み、前記RFタグと交信するためのアンテナが設置されておらず、前記正面部の上端より上端が高い当該背面部と、
前記第1の側面部に対向しており、一端が前記背面部の他端に固着されている第2の側面部であって、電波吸収層を含み、前記RFタグと交信するためのアンテナが設置されておらず、前記正面部の上端より上端が高い当該第2の側面部と、
前記正面部と前記背面部との間に位置する第1の収容制限部であって、前記物品が収容されない第1の減衰空間である前記正面部と当該第1の収容制限部の間の空間と、前記物品を収容可能な収容空間である当該第1の収容制限部と前記背面部の間の空間とに前記収容部の内部を分ける当該第1の収容制限部と、
前記第1の側面部と前記第2の側面部との間に位置する第2の収容制限部であって、前記物品が収容されない第2の減衰空間である前記第1の側面部と当該第2の収容制限部の間の空間と、前記収容空間である当該第2の収容制限部と前記第2の側面部の間の空間とに前記収容部の内部を分ける当該第2の収容制限部と、
前記底面部の上面において、前記収容空間に向けて強度の大きな電波を放射し、かつ当該収容空間に向けて放射される電波よりも強度が小さい電波を前記第1の減衰空間に向けて放射する位置に設置された底面アンテナと、
前記第1の側面部の内面において、前記収容空間に向けて強度の大きな電波を放射し、かつ当該収容空間に向けて放射される電波よりも強度の小さな電波を前記第1の減衰空間に向けて放射する位置に設置された側面アンテナと、
を備えるRFタグ読取装置。
【請求項6】
前記第1の側面部が下部と中部と上部から成り、当該下部が前記底面部の縁から立設しており、当該下部に前記側面アンテナが設置されており、当該下部と当該中部が電波吸収層および/または電波反射層を含み、当該上部が前記第2の収容制限部の上端から立設しており、当該上部が電波吸収層を含み、当該上部の上端が前記正面部の上端より高く、
前記底面アンテナから放射された電波が前記第1の減衰空間を伝搬する間に減衰すること、および前記上部の上端と前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端が前記正面部の上端より高く、前記底面アンテナから放射された電波が前記上部の上端と前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端に到達したときに減衰していることにより、前記底面アンテナから放射されて前記開口から前記収容部の外部に漏れる電波の強度が低下することによって、前記収容空間の内部にあるRFタグから情報を取得することが可能となる、
請求項5に記載のRFタグ読取装置。
【請求項7】
前記第1の側面部が少なくとも下部を有しており、当該下部が前記底面部の縁から立設しており、当該下部に前記側面アンテナが設置されており、前記第1の側面部における前記第2の収容制限部側の端部と前記第2の収容制限部との間に所定の隙間があり、
前記底面アンテナが、前記収容空間に向けて放射される電波よりも強度が小さい電波を前記第2の減衰空間に向けて放射する位置に設置されており、
前記底面アンテナから放射された電波が前記第1の減衰空間および前記第2の減衰空間に含まれる前記端部と第2の収容制限部との間の空間を伝搬する間に減衰すること、および前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端が前記正面部の上端より高く、前記底面アンテナから放射された電波が前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端に到達したときに減衰していることにより、前記底面アンテナから放射されて前記開口から前記収容部の外部に漏れる電波の強度が低下することによって、前記収容空間の内部にあるRFタグから情報を取得することが可能となる、
請求項5に記載のRFタグ読取装置。
【請求項8】
前記第2の側面部の他端が前記正面部の他端に固着されており、
前記側面アンテナから放射された電波が前記第1の減衰空間を伝搬する間に減衰すること、および前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端が前記側面アンテナの上縁より高く、前記側面アンテナから放射された電波が前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端に到達したときに減衰していることにより、前記側面アンテナから放射されて前記開口から前記収容部の外部に漏れる電波の強度が低下することによって、前記収容空間の内部にあるRFタグから情報を取得することが可能となる、
請求項6または7に記載のRFタグ読取装置。
【請求項9】
前記第2の側面部の他端が前記正面部よりも正面側に所定の長さ張り出しており、前記第2の側面部の他端と一端との間に前記正面部の他端が固着されており、
前記側面アンテナから放射された電波が前記第1の減衰空間を伝搬する間に減衰すること、前記第2の側面部の他端が前記正面部よりも正面側に所定の長さ張り出していること、および前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端が前記側面アンテナの上縁より高く、前記側面アンテナから放射された電波が前記背面部の上端と前記第2の側面部の上端に到達したときに減衰していることにより、前記側面アンテナから放射されて前記開口から前記収容部の外部に漏れる電波の強度が低下することによって、前記収容空間の内部にあるRFタグから情報を取得することが可能となる、
請求項6または7に記載のRFタグ読取装置。
【請求項10】
前記底面部の上方に位置する第3の収容制限部であって、前記物品が収容されず、前記底面アンテナから放射された電波が広がりながら伝搬する前記底面部と当該第3の収容制限部の間の空間と、前記収容空間である当該第3の収容制限部の上の空間とに前記収容部の内部を分ける当該第3の収容制限部を備える請求項5に記載のRFタグ読取装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッシブ型のRF(Radio Frequency)タグから情報を読み取るRFタグ読取装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、物品に付されたRFタグから情報を読み取る据置式の読取装置が記載されている。この読取装置は、アンテナとシールド部を備える。アンテナは、シールド部の内部に収容されており、RFタグと交信するための電波を放射する。シールド部は、物品を囲む。シールド部には、その物品よりも広い開口が上向きに形成されている。そして、この読取装置は、シールド部が上向きに開口した状態で、RFタグから情報を読み取る。
【0003】
特許文献1の図3に、読取装置の一例が示されている。この例では、読取装置は4つの壁板および底板によって形成されており、上向きに開口した方形の筐体を有する。底板の各縁にはその底板に対して垂直に立設された4つの壁板が接合されている。筐体の内側には、2つの水平板が上下に設けられている。上方の水平板は棚受によって着脱可能に支持されている。下方の水平板は各壁板の内壁面に接着されている。この下方の水平板上にはリーダライタのアンテナが配されている。
【0004】
各壁板において、下方の水平板よりも上方に延在している内壁面には、電波反射シートが貼着されている。電波反射シートは、その表面で電波を反射させる電波反射層として機能している。電波反射シートの内側全面には電波吸収シートが貼着されている。電波吸収シートは、その内部で電波を吸収する電波吸収層として機能している。また、下方の水平板の上面にも、同様に、電波反射シートが貼着され、さらに電波反射シートの上に電波吸収シートが貼着されている。
【0005】
このように、特許文献1の図3の読取装置では、各壁板および下方の水平板に設けられた電波反射シートと電波吸収シートによって上向きに開口が形成されたシールド部が構成され、シールド部の底面にアンテナが設置されている。シールド部と上方の水平板は、買物カゴを収容する収容部として機能している。
【0006】
この読取装置において、アンテナから放射される電波は読取装置の外部では上方にのみ放射される。特許文献1には、図3の読取装置では、RFタグとの交信領域が収容部とその上方に制限され、読取装置の周りにある商品のRFタグのタグ情報を誤読してしまうといった問題が生じないと記載されている。
【0007】
また、特許文献2には、リーダ(リーダアンテナ)とトランスポンダ(ICタグ)とを備える通信装置の通信環境を改善するための通信改善装置が記載されている。各ICタグは、リーダアンテナの通信可能領域に存在する場合、リーダアンテナからの要求信号に応答して、物品の情報を表す応答信号を送信する。一般にUHF帯RFIDタグシステムは、長距離通信を想定しており、通信可能距離もより遠くまで到達し、通信可能領域もより広くなる。
【0008】
特許文献2に記載の物品情報取扱設備は、各物品を搬送する搬送装置と、各物品にそれぞれ装着される複数のICタグおよびICタグとの間で無線通信可能なリーダアンテナを有する通信装置と、通信装置の通信環境を良好にするための通信改善装置とを備える。リーダアンテナは、たとえば搬送装置の上方に、搬送装置に対向するようにして、たとえば支持装置によって支持されて、定位置に設けられる。リーダアンテナは、要求信号を搬送装置に向けて送受信する。
【0009】
通信改善装置は、支持装置によって支持されて、搬送装置におけるICタグ配置領域と、リーダアンテナとの間に設けられる。この通信改善装置は、電波吸収体または電波遮蔽体に周波数選択表面(Frequency Selective Surface;略称F.S.S)技術を組み合わせたものである。これは電波の透過領域をスロットアンテナとして動作させて、そのアンテナ部分で再放射される電波でICタグと通信しようとするものである。例えば、電波吸収体に用いた導体層に周波数に合わせた切り込みを入れることでこれを実現できる。ただし、切り込み部分は厳密にアンテナ化していなくても隙間部分から漏れる電波を利用することで通信することも可能である。電波吸収体は、電波を吸収する吸収体であるが、電波を遮蔽する機能も併せて有している。
【0010】
通信改善装置は、例えば、中央部に利用電波を透過可能な透過領域を有する電波吸収体である。透過領域は、透孔部を形成することによって実現され、透孔部が透過領域となる。リーダアンテナと各ICタグとは、透過領域を介して無線通信するように配置される。電波吸収体が設けられると、リーダアンテナは、各ICタグの内、透過領域に臨む位置に配置される各ICタグとだけ、通信可能である。
そして、特許文献2には、リーダアンテナの電波の指向性を増すために透過領域を狭めた場合に、狭めすぎるとその透過領域を通過した後に回折波が発生することになり、かえって指向性が制御できない場合がでてきたと記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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