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公開番号2025008657
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111004
出願日2023-07-05
発明の名称植物の環境ストレス緩和剤、植物生長促進剤及びその使用方法
出願人国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
代理人弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
主分類A01G 7/06 20060101AFI20250109BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】高温などの環境ストレスに対する優れた軽減効果を有する新たな植物の環境ストレス緩和剤及び植物生長促進剤を提供すること。
【解決手段】アセチルコリン又はアセチルコリンエステラーゼ阻害物質を含有する植物の抽出物とカルシウムイオンとを含有する、植物の環境ストレス緩和剤又は植物生長促進剤を提供する。また、前記植物の環境ストレス緩和剤又は植物生長促進剤を植物に施用することによる、植物の環境ストレスを緩和する方法又は植物の成長促進方法も提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
植物抽出物とカルシウムイオンを含有する植物の環境ストレス緩和剤。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記植物抽出物が、アセチルコリン又はアセチルコリンエステラーゼ阻害物質を含有する植物の抽出物である、請求項1に記載の植物の環境ストレス緩和剤。
【請求項3】
前記植物抽出物が、ナス、トマト、ローズマリー、ササ、ミント、ユーカリ、タイム、レモンバーム、マツ、ココナッツ、竹、プラム、ハヤトウリ、レタス、ダイズ、キャッサバ、アスパラガス、マンゴー、ハイビスカス、タンポポ、スギナ、ジョロキア、カカオからなる群より選ばれる1種以上の植物の抽出物である、請求項1に記載の植物の環境ストレス緩和剤。
【請求項4】
さらに鉄イオン及び微量要素を含有する、請求項1に記載の植物の環境ストレス緩和剤。
【請求項5】
前記カルシウムイオンを、植物に施用する際の濃度として0.001mM~100mM含有する、請求項1に記載の植物の環境ストレス緩和剤。
【請求項6】
水耕液に添加することにより用いられる、請求項1に記載の植物の環境ストレス緩和剤。
【請求項7】
レタス、シュンギク、キャベツ、ホウレンソウ、トマト、ナスから選ばれる1種以上の植物に適用される、請求項1に記載の植物の環境ストレス緩和剤。
【請求項8】
植物抽出物とカルシウムイオンを含有する植物生長促進剤。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか1項に記載の植物の環境ストレス緩和剤を植物に施用することによる、植物の環境ストレスを緩和する方法。
【請求項10】
請求項8に記載の植物生長促進剤を植物に施用することによる、植物の生長促進方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、植物の環境ストレス緩和剤、植物生長促進剤及びその使用方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
地球温暖化を始めとする気候変動により、植物に対する非生物的ストレスが増加し、収量や品質への影響が懸念されている。日本では夏季に温度が非常に上がり、植物に高温ストレスがかかる。高温ストレス下では、床土の水分が十分に保持されているにも関わらず、発芽率の低下、初期生育抑制、徒長、病虫害などが引き起こされる。また、施設栽培では、夜間温度も下がりにくく、高品質の野菜が作りにくい環境になっている。高温ストレスの対処法としては、夜冷育苗、高冷地育苗、遮光栽培などが挙げられるが、十分な方法は確立していない。
【0003】
近年、高温ストレスなど植物の環境ストレスの対策として、バイオスティミュラント資材の利用に注目が集まっている。現在国内外の市場で出回っているバイオスティミュラント資材は腐植質、海藻、アミノ酸、ミネラル、微生物資材などから作られている。例えば、L-アルギニンが高温条件下で植物の生長を促進することが報告されている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Matysiak, K. et al.(2020) Agronomy 10:769. doi: 10.3390/agronomy10060769
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のバイオスティミュラント資材の効果は十分なものではなかった。したがって、さらに有用かつ強力な環境ストレス緩和剤及び植物生長促進剤の開発が求められていた。
【0006】
本開示の課題は、高温などの環境ストレスに対する優れた軽減効果を有する新たな植物の環境ストレス緩和剤及び植物生長促進剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明者は、上記課題を解決するため種々検討の結果、未利用バイオマスの1つであるナス残渣の抽出物を、カルシウムイオンとともに植物に施用することにより、前記植物に高温などの環境ストレスに対する耐性を賦与することができ、その効果も従来のバイオスティミュラント資材より大きいものであることを見出した。また、本願発明者は、ナス残渣以外の未利用バイオマスの抽出物を用いた場合にも、ナス残渣と同等又はそれ以上の効果が得られること、そして、これらの新しい資材は従来のバイオスティミュラント資材に比べて製造工程も簡略化でき、使用法も簡便であることを見出した。これらの知見に基づいて、本開示は完成された。
【0008】
すなわち、本開示は、植物抽出物とカルシウムイオンを含有する植物の環境ストレス緩和剤を提供する。また、本開示は、植物抽出物とカルシウムイオンを含有する植物生長促進剤を提供する。
【0009】
さらに、本開示は、前記した植物の環境ストレス緩和剤を植物に施用することによる、植物の環境ストレスを緩和する方法を提供する。また、本開示は、前記した植物生長促進剤を植物に施用することによる、植物の生長促進方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本開示では、ナスなどの植物抽出物を、カルシウムイオンとともに植物に施用することにより、前記植物に高温などの環境ストレスに対する耐性を賦与することが可能となり、その効果は従来のバイオスティミュラント資材に比べて大きい。この効果は、植物抽出物に含まれるアセチルコリンなどの神経伝達物質もしくはアセチルコリンエステラーゼ阻害物質とカルシウムイオンが、植物が本来持っている高温ストレス耐性機能を活性化したことに起因するものと推測されるが、詳細なメカニズムはまだ解明されていない。
(【0011】以降は省略されています)

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