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公開番号2025004906
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-16
出願番号2023104794
出願日2023-06-27
発明の名称抗アレルギー剤
出願人学校法人藤田学園,株式会社農,ウェルネオシュガー株式会社
代理人弁理士法人 小野国際特許事務所
主分類A23L 33/125 20160101AFI20250108BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】アレルギーに対する予防・治療効果に優れる抗アレルギー剤を提供すること。
【解決手段】1-ケストース及びイヌリンを有効成分として含有する、抗アレルギー剤。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
1-ケストース及びイヌリンを有効成分として含有する抗アレルギー剤。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
アレルギーが、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎及び食物アレルギーよりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項1記載の抗アレルギー剤。
【請求項3】
1-ケストース及びイヌリンを有効成分として含有する抗アレルギー用飲食品。
【請求項4】
アレルギーが、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎及び食物アレルギーよりなる群から選ばれる1種または2種以上である請求項3記載の抗アレルギー用飲食品。
【請求項5】
1-ケストース及びイヌリンを有効成分として含有するIgE産生抑制剤。
【請求項6】
1-ケストース及びイヌリンを有効成分として含有するIgA産生促進剤。
【請求項7】
1-ケストース及びイヌリンを有効成分として含有する腸管免疫賦活剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は抗アレルギー剤に関し、さらに詳細には日常的に摂取可能で食物アレルギー等に対し優れた予防・治療効果を有する抗アレルギー剤に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
アレルギーは、ウイルスや細菌などの異物に対する防御機能である免疫が過剰に反応して引き起こされる症状であり、その反応に関与する抗体や細胞の違いによりI型~IV型に分類される。このうちI型アレルギーは、免疫グロブリンとしてIgEが関与する反応であり、組織中のマスト細胞や血中の好塩基球上の高親和性IgEレセブター(FcεRI)と結合したIgE抗体にアレルゲンが結合することにより、マスト細胞や好塩基球からヒスタミン等種々の化学伝達物質が遊離し、平滑筋収縮、血管透過性亢進、腺分泌亢進などをきたしアレルギー症状が出現する。I型アレルギーには、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどが含まれる。
【0003】
I型アレルギーのうち食物アレルギーは、「食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象」と定義され(非特許文献1)、近年増加の一途を辿っている(非特許文献2)。食物アレルギーにおいては、食物経口曝露は免疫寛容を誘導し、アレルギー感作は経皮曝露により生じるという二重抗原曝露仮説が定説である(非特許文献3)。このような背景から、食物アレルギーの予防には、早期アレルゲン経口摂取が実施されている。しかしながら、離乳食による早期多種アレルゲン経口摂取は、保護者の負担が大きいこと(非特許文献4)や、アレルゲン摂取前に食物アレルゲンに感作している場合があること(非特許文献5)などの課題が存在する。以上の背景から、簡便かつ効果的な食物アレルギーの予防方法の研究は社会的に非常に重要であり、例えば、日常的に摂取可能な食品成分により、腸管免疫系において主要な役割を果たすIgA産生を増強させ、経口免疫寛容を誘導することができればアレルギーの予防・改善に有用であると考えられる。
【0004】
近年、食物アレルギーには腸内細菌叢が関与していることが明らかとなり、アレルギー抑制作用を有するプロバイオティクス及びプレバイオティクスについて種々検討がなされている。例えば、ラクトバチルス・プランタラム(特許文献1)、ラクトバチルス・パラカゼイ(特許文献2)、エンテロコッカス・デュランス(特許文献3)、ガラクトオリゴ糖(特許文献4)、フラクトオリゴ糖(特許文献5)などのアレルギー抑制作用について報告されているが、より高い効果が得られる抗アレルギー剤が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-80497号公報
国際公開第2019/208149
国際公開第2019/230183
特開2014-101305号公報
特開2006-321786号公報
【非特許文献】
【0006】
Boyce JA, Assa’ad A, Burks AW, et al. Guidelines for the diagnosis and management of food allergy in the United States: summary of the NIAID-Sponsored Expert Panel report. J Am Acad Dermatol. 2011;64(1):175-192. doi:10.1016/j.jaad.2010.11.020
Tang MLK, Mullins RJ. Food allergy: is prevalence increasing? Intern Med J. 2017;47(3):256-261. doi:10.1111/imj.13362
Lack G. Epidemiologic risks for food allergy. J Allergy Clin Immunol. 2008;121(6):1331-1336. doi:10.1016/j.jaci.2008.04.032
Voorheis P, Bell S, Cornelsen L, et al. Challenges experienced with early introduction and sustained consumption of allergenic foods in the Enquiring About Tolerance (EAT) study: A qualitative analysis. J Allergy Clin Immunol. 2019;144(6):1615-1623. doi:10.1016/j.jaci.2019.09.004
Du Toit G, Roberts G, Sayre PH, et al. Randomized trial of peanut consumption in infants at risk for peanut allergy. N Engl J Med. 2015;372(9):803-813. doi:10.1056/NEJMoa1414850
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、アレルギーに対する予防・治療効果に優れる抗アレルギー剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、1-ケストースとイヌリンを併用することにより、相乗的な抗アレルギー効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、1-ケストース及びイヌリンを有効成分として含有する抗アレルギー剤又は飲食品である。
【0010】
また本発明は、1-ケストース及びイヌリンを有効成分として含有するIgE産生抑制剤、IgA産生促進剤又は腸管免疫賦活剤である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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