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公開番号2025080729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-26
出願番号2024091972
出願日2024-06-06
発明の名称消化器癌の検査方法、消化器癌診断マーカー、消化器癌の検査キットおよび消化器癌予防改善剤のスクリーニング方法
出願人学校法人藤田学園,ウェルネオシュガー株式会社,株式会社農
代理人弁理士法人佐川国際特許商標事務所
主分類C12Q 1/686 20180101AFI20250519BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 消化器癌の早期発見に資することができ、身体的負担が少なく、来院不要で、安価、迅速に消化器癌の罹患可能性を検査できる技術を提供する。本発明によれば、糞便などの非侵襲的に得られる生体試料を用いて、被験者に身体的負担を与えることなく、消化器癌を検査することができる。腸内細菌由来の5αリダクターゼ遺伝子の量はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により測定でき、本発明では腸内細菌叢の網羅的解析が不要であるため、迅速かつ安価に消化器癌を検査することができる。
【解決手段】 被験者からの生体試料における腸内細菌由来の5αリダクターゼ遺伝子量を検出することを含む、消化器癌の検査方法。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
被験者からの生体試料における腸内細菌由来の5αリダクターゼ遺伝子量を検出することを含む、消化器癌の検査方法。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
腸内細菌由来の5αリダクターゼ遺伝子を含む、消化器癌診断マーカー。
【請求項3】
腸内細菌由来の5αリダクターゼ遺伝子を増幅できるPCRプライマーセットを含む、消化器癌の検査キット。
【請求項4】
試料における腸内細菌由来の5αリダクターゼ遺伝子量を検出することを含む、消化器癌の予防または改善剤をスクリーニングする方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、消化器癌の検査方法、消化器癌診断マーカー、消化器癌の検査キットおよび消化器癌予防改善剤のスクリーニング方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
消化器癌は食道や胃、十二指腸、小腸、大腸、膵臓、肝臓、胆道などの消化器にできる癌の総称である。消化器癌は、癌死亡の約半数を占めており、そのうちでも大腸癌と胃癌が多く、両者を合わせると消化器癌の約半数に達する。
【0003】
大腸癌や胃癌といった消化器癌は、死亡統計の上位を占めるものの、それは発症数が多いなかで進行した状態で見つかり根治できなかったものが相当数含まれるためである。一方、大腸癌や胃癌は、早期の発見・治療がなされれば、根治可能である。
【0004】
そこで、早期発見のために、大腸癌や胃癌では、早期の内視鏡検査の受診が推奨されている。また、大腸癌では一次検診として便潜血検査が行われている。また、非特許文献1には、大腸癌または前癌状態の被験者の糞便中では、粘膜内癌からより進んだ病期にかけてFusobacterium nucleatumが増加していること、腺腫および/または粘膜内癌の病期のみにおいてAtopobium parvulumおよびActinomyces odontolyticusが増加していること、粘膜内癌の病期において分岐アミノ酸およびフェニルアラニンが増加していること、腺腫および/または粘膜内癌の病期においてデオキシコール酸を含む胆汁酸が増加していることが報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Shinichi Yachida et al., Metagenomic and metabolomic analyses reveal distinct stage-specific phenotypes of the gut microbiota in colorectal cancer, Nature Medicine volume 25, pages968-976 (2019)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
大腸内視鏡検査は、早期大腸癌や前癌段階の腺腫を発見し治療を行うには現時点で最良の検査法である。しかしながら、大腸内視鏡はトレーニングを積んだ医師により行われる必要があるため、検査可能な病院に行かなければならないことや、個人の腸の形によって難易度が異なり、検査をする側及びされる側の状態に影響されること、前処置も含め身体的負担が大きいことなどの決して少なくない課題がある。
【0007】
また、便潜血検査は、身体的負担が小さく、来院不要で実施できるなどの利点があるが、便中の血液の有無を調べる検査であることから、便潜血陽性で大腸癌が診断される頻度は5%程度に過ぎず、大腸癌の検査法としての精度は高くない。痔等の疾患で便潜血陽性となる場合も多く、便潜血陽性者のうち、より精度の高い大腸内視鏡検査の受診に進む人も半数以下であり、これが本邦で大腸癌による死亡者が減らない主要な原因と考えられている。
【0008】
また、非特許文献1に記載の菌種を検出する方法を検査として使用するとなると、ショットガンシークエンスを行うため一サンプルの処理が非常に高価であり、解析に相当の時間も要することから、一次検診で用いることは現実的ではない。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、消化器癌の早期発見に資することができ、身体的負担が少なく、来院不要で、安価、迅速に消化器癌の罹患可能性を検査できる技術を提供することを目的とする。また、消化器癌の罹患可能性を低減できる物質(消化器癌の予防剤)を探索・選別できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意研究の結果、5αリダクターゼ(5α-Reductase)遺伝子を保有する腸内細菌の数が、消化器癌患者では健常者と比較して有意に少なく、消化器癌の進行度と逆の相関関係にある(癌が進行しているほど、当該菌数が少ない)ことを見出した。そこで、これらの知見に基づいて、下記の各発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)

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