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公開番号
2025004195
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-14
出願番号
2024177680,2023060867
出願日
2024-10-10,2018-05-15
発明の名称
がん治療における化学療法剤と組み合わせた抗FGFR2抗体
出願人
ファイヴ プライム セラピューティクス インク
代理人
弁理士法人川口國際特許事務所
主分類
A61K
39/395 20060101AFI20250106BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】対象の胃癌を治療する方法を提供する。
【解決手段】胃癌を有する対象に、治療上有効な量の抗線維芽細胞増殖因子受容体2IIIb(抗FGFR2-IIIb)抗体及び修正版FOLFOX6(mFOLFOX6)化学療法(オキサリプラチン、ロイコボリン、5-フルオロウラシル)を投与することを含む方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
対象の胃癌を治療する方法であって、前記対象に、治療上有効な量の抗線維芽細胞増殖因子受容体2IIIb(抗FGFR2-IIIb)抗体及び修正版FOLFOX6(mFOLFOX6)化学療法を投与することを含む、前記方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記抗FGFR2-IIIb抗体が、次の特性:
a.FGFR2-IIIcに対する親和性よりも高い親和性でFGFR2-IIIbに結合すること、またはFGFR2-IIIcに検出可能なレベルで結合しないこと、
b.ヒトFGFR2に対するFGF2の結合を阻害すること、
c.ヒトFGFR2に対するFGF7の結合を阻害すること、
d.マウス腫瘍モデルにおいて、ヒト腫瘍の成長を阻害すること、
e.ADCC活性を誘導すること、
f.増強されたADCC活性を有すること、
g.アフコシル化されていること、ならびに
h.マウス腫瘍モデルにおいて、腫瘍組織中のPD-L1陽性細胞、NK細胞、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD8+T細胞及びマクロファージのうちの1つ以上の数を対照と比較して増加させることが可能であること
のうちの1つ以上を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記抗FGFR2-IIIb抗体が、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み、前記重鎖可変領域は、
(i)配列番号6のアミノ酸配列を含むHVR-H1、
(ii)配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR-H2、及び
(iii)配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み、
前記軽鎖可変領域は、
(iv)配列番号9のアミノ酸配列を含むHVR-L1、
(v)配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR-L2、及び
(vi)配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記抗FGFR2-IIIb抗体の前記重鎖可変ドメインが、配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記抗FGFR2-IIIb抗体の前記軽鎖可変ドメインが、配列番号5のアミノ酸配列に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記抗FGFR2-IIIb抗体の前記重鎖可変ドメインが、配列番号4のアミノ酸配列を含む、請求項3~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記抗FGFR2-IIIb抗体の前記軽鎖可変ドメインが、配列番号5のアミノ酸配列を含む、請求項3~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記抗FGFR2-IIIb抗体の前記重鎖が、配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記抗FGFR2-IIIb抗体の前記軽鎖が、配列番号3のアミノ酸配列に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項3または8に記載の方法。
【請求項10】
前記抗FGFR2-IIIb抗体の前記重鎖が、配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項3、8または9のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年5月16日に出願された米国仮特許出願第62/507,053号、及び2017年11月6日に出願された米国仮特許出願第62/581,992号の優先権の利益を主張するものであり、当該出願は、その全体が参照により援用される。
続きを表示(約 4,700 文字)
【0002】
本出願は、mFOLFOX6化学療法と組み合わせた特定のがんの治療における、線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)に対する抗体、例えば、FGFR2アイソフォームFGFR2-IIIb(FGFR2bとしても知られる)に対する抗体の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
線維芽細胞増殖因子(FGF)ファミリーメンバーは、チロシンキナーゼ受容体である既知の4つの線維芽細胞増殖因子受容体1~4(FGFR1~4)及びそのアイソフォームに結合し、個々のFGFは、異なるFGFRに様々な程度で結合する(Zhang et al.,J.Biol.Chem.281:15694,2006)。ヒトFGFR2のタンパク質配列は、例えば、GenBank Locus AF487553に提供されている。各FGFRは、3つの免疫グロブリン(Ig)様ドメイン(D1、D2及びD3)を含む細胞外ドメイン(ECD)、1回膜貫通ヘリックス、及び細胞内触媒キナーゼドメインからなる(Mohammadi et al.,Cytokine Growth Factor Revs,16:107,2005)。FGFは、主に受容体のD2及びD3における領域を介して受容体に結合する。D1とD2との間のリンカーには、酸性アミノ酸が連続している領域があり、「アシッドボックス」(AB)と呼ばれる。D1及びABを含有する領域は、受容体の自己抑制に関与すると考えられており、これは、リガンドへの結合によって緩和される。
【0004】
FGFRは、そのmRNAの選択的スプライシングが複数あることにより、様々なアイソフォームが生じることを特徴とする(Ornitz et al.,J.Biol.Chem.271:15292,1996;FGFR2及びそのアイソフォームの配列については、Swiss-Prot P21802及びアイソフォームP21802-1~P21802-20も参照されたい)。とりわけ、3つ全てのIgドメインを含有する型(αアイソフォーム)、またはD1を除くD2及びD3ドメインの2つのIgドメインのみを含有する型(βアイソフォーム)がある。FGFR1、FGFR2及びFGFR3において、全ての型が、IIIaと示されるD3の前半部分を含有するが、D3の後半部分については2つの選択的エクソンが使用され得ることから、IIIb及びIIIcの型が生じる。FGFR2について、これらの型は、それぞれFGFR2-IIIb及びFGFR2-IIIc(または、単にFGFR2b及びFGFR2c)と示され、対応するベータ型は、FGFR2(ベータ)IIIb及びFGFR2(ベータ)IIIcと示される。FGFR2のFGFR2-IIIb型(K-sam-IIとも示される)は、FGF1及びKGFファミリーメンバー(FGF7、FGF10及びFGF22)の両方に対して高親和性の受容体であるが、FGFR2-IIIc(K-sam-Iとも示される)は、FGF1及びFGF2の両方によく結合するものの、KGFファミリーメンバーには結合しない(Miki et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:246,1992)。実際に、FGFR2-IIIbは、KGFファミリーメンバーに対する唯一の受容体であり(Ornitz et al.,1996,op.cit.)、そのため、KGFRとも示される。
【0005】
FGFR及びそのアイソフォームは、様々な組織で異なる発現をする。FGFR2-IIIb(ならびにFGFR1及びFGFR3のIIIb型)は、上皮組織に発現するが、FGFR2-IIIcは、間葉組織に発現する(Duan et al.,J.Biol.Chem.267:16076,1992;Ornitz et al.,1996,op.cit.)。これらの受容体のFGFリガンドのいくつかは、反対の発現パターンを有する。このように、FGF7(KGF)、FGF10及びFGF22を含むKGFサブファミリーメンバーは、FGFR2-IIIbにのみ結合し(Zhang et al.,op.cit.)、間葉組織に発現することから、上皮細胞のパラクリンエフェクターであり得る(Ornitz et al.,1996,op.cit.)。対照的に、FGF4サブファミリーメンバーFGF4~6は、FGFR2-IIIcに結合し、上皮系及び間葉系の両方で発現することから、オートクリン機能またはパラクリン機能のいずれかを有し得る。FGFR2のアイソフォーム及びそのリガンドの発現パターンから、FGFR2は、上皮間葉相互作用に関与しており(Finch et al.,Dev.Dyn.203:223,1995)、そのため、マウスにおけるFGFR2-IIIbのノックアウトが胚異常及び致死をもたらすことは驚くことではない(De Moerlooze et al.,Development 127:483,2000)。
【0006】
KGF(FGF7)及びKGFR(FGFR2-IIIb)は、多くの膵癌において過剰発現しており(Ishiwata et al.,Am.J.Pathol.153:213,1998)、その共発現は、予後不良と相関している(Cho et al.,Am.J.Pathol.170:1964,2007)。FGFR2遺伝子の体細胞変異は、子宮内膜(子宮)癌の大規模パネルのうち12%で認められ、いくつかの試験症例では、腫瘍細胞の生存に必要であった(Dutt et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 105:8713,2008)。2つの腫瘍において、FGFR2変異は、アペール症候群に関連する、同じS252W置換であることが判明した。FGFR2の増幅及び過剰発現は、特に予後の悪い未分化型びまん性胃癌と関係し、小分子化合物によるFGFR2活性の阻害は、かかるがん細胞の増殖を強く阻害した(Kunii et al.,Cancer Res.68:2340,2008;Nakamura et al.,Gastroenterol.131:1530,2006)。
【0007】
FGFRシグナル伝達の阻害は、抗腫瘍免疫を改善し、乳癌の転移を減じることが報告されている(例えば、T.Ye et al.,Breast Cancer Res.Treat.143:435-446(2014)参照)。抗FGFR2抗体はまた、例えば、胃癌のモデルでも試験されている。具体的な抗FGFR2抗体は、例えば、米国特許第8,101,723B2号に記載されており、これには、ヒトFGFR2-IIIbに結合するが、FGFR2-IIIcにはあまり結合しないか、結合しないモノクローナル抗体及びその逆のモノクローナル抗体が含まれる。米国特許出願公開第2015-0050273A1号は、FGFR2-IIIbに結合する特定のアフコシル化抗体について記載している。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、例えば、対象の胃癌などの消化管癌を治療する方法であって、その対象に、治療上有効な量の抗線維芽細胞増殖因子受容体2(抗FGFR2)及び修正版FOLFOX6(mFOLFOX6)化学療法を投与することを含む、方法を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2抗体は、抗FGFR2-IIIb抗体である。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体は、次の特性のうちの1つ以上を有する:FGFR2-IIIcに対するよりも高い親和性でFGFR2-IIIbに結合すること、またはFGFR2-IIIcに検出可能なレベルで結合しないこと、ヒトFGFR2に対するFGF2の結合を阻害すること、ヒトFGFR2に対するFGF7の結合を阻害すること、マウス腫瘍モデルにおいて、ヒト腫瘍の成長を阻害すること、ADCC活性を誘導すること、増強されたADCC活性を有すること、アフコシル化されていること、ならびにマウス腫瘍モデルにおいて、腫瘍組織中のPD-L1陽性細胞、NK細胞、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD8+T細胞及びマクロファージのうちの1つ以上の数を対照と比較して増加させることが可能であること。
【0009】
いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体は、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み、重鎖可変領域は、配列番号6のアミノ酸配列を含む重鎖超可変領域H1(HVR-H1)、配列番号7のアミノ酸配列を含むHVR-H2、及び配列番号8のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み、軽鎖可変領域は、配列番号9のアミノ酸配列を含む軽鎖超可変領域L1(HVR-L1)、配列番号10のアミノ酸配列を含むHVR-L2、及び配列番号11のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体の重鎖可変ドメインは、配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体の軽鎖可変ドメインは、配列番号5のアミノ酸配列に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体の重鎖可変ドメインは、配列番号4のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体の軽鎖可変ドメインは、配列番号5のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体の重鎖は、配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体は、配列番号3のアミノ酸配列に対して少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体の重鎖は、配列番号2のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体の軽鎖は、配列番号3のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体は、キメラ抗体、ヒト化抗体、またはヒト抗体である。いくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体は、Fab、Fv、scFv、Fab’、及び(Fab’)
2
から選択される。
【0010】
本明細書における方法のいくつかの実施形態において、抗FGFR2-IIIb抗体は、次の特性のうちの1つ以上を有する:位置Asn297のフコースを欠いていること、κ軽鎖定常領域を含むこと、IgG1重鎖定常領域を含むこと、位置Asn297がフコシル化されている同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、in vitroで、増強されたADCC活性を有すること、位置Asn297がフコシル化されている同じアミノ酸配列を有する抗体と比較して、FcガンマRIIIAに対して増強された親和性を有すること、ならびにマウス腫瘍モデルにおいて、腫瘍組織中のPD-L1陽性細胞、NK細胞、CD3+T細胞、CD4+T細胞、CD8+T細胞及びマクロファージのうちの1つ以上の数を対照と比較して増加させることが可能であること。
(【0011】以降は省略されています)
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