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公開番号2025003462
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2024180589,2021103332
出願日2024-10-16,2021-06-22
発明の名称フルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物及び表面処理剤組成物並びに物品
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C08G 65/336 20060101AFI20241226BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】フッ素系溶剤を実質的に使用せずに物品表面に塗工でき、硬化物表面に優れた表面特性を付与することができる表面処理剤として使用できるフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物、及び該フルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を主成分とする表面処理剤組成物、並びに該表面処理剤組成物の硬化被膜を有する物品を提供する。
【解決手段】下式(1)で示されるフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025003462000049.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">17</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">120</com:WidthMeasure> </com:Image> (Rfは数平均分子量1,500~20,000の2価パーフルオロポリエーテル基、Zは少なくとも1つのSi-O-Siの結合を含む2価の連結基、Mは炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルコキシアルコキシ基、炭素数2~10のアシロキシ基、炭素数2~10のアルケニルオキシ基及びハロゲン原子から選ばれる加水分解性基、Rは炭素数1~6の1価炭化水素基、aは2又は3。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)
TIFF
2025003462000045.tif
17
121
(式中、Rfは数平均分子量1,500~20,000の2価パーフルオロポリエーテル基であり、Zはそれぞれ独立に少なくとも1つのSi-O-Siの結合を含む2価の連結基であり、Mはそれぞれ独立に、炭素数1~10のアルコキシ基、炭素数2~10のアルコキシアルコキシ基、炭素数2~10のアシロキシ基、炭素数2~10のアルケニルオキシ基及びハロゲン原子からなる群より選ばれる加水分解性基であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1~6の1価炭化水素基であり、aは2又は3である。)
で示されるフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
上記一般式(1)において、Rfが下記一般式(2)で示されるものである請求項1に記載のフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物。
-CF(Y)-O-Rf
1
-CF(Y)- (2)
(式中、YはF又はCF
3
であり、Rf
1
は以下のパーフルオロオキシアルキレン単位の1種又は2種以上から選ばれる繰り返し単位からなる。)
-CF
2
O-
-CF
2
CF
2
O-
-CF
2
CF
2
CF
2
O-
-CF(CF
3
)CF
2
O-
-CF
2
CF(CF
3
)O-
-CF
2
CF
2
CF
2
CF
2
O-
-CF
2
CF
2
CF
2
CF
2
CF
2
O-
-CF
2
CF
2
CF
2
CF
2
CF
2
CF
2
O-
-CF
2
CF
2
OCF
2
CF
2
CF
2
CF
2
O-
【請求項3】
上記一般式(1)において、Rfが、以下のいずれかで示されるものである請求項1又は2に記載のフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物。
-CF
2
O(CF
2
O)
p
(CF
2
CF
2
O)
q
CF
2

(式中、pは10~300の整数、qは5~170の整数であり、かつp+qは15~470の整数のうち、Rfの数平均分子量が1,500~20,000を満たす数であり、各繰り返し単位の配列はランダムである。)
TIFF
2025003462000046.tif
15
99
(式中、s、tは独立に1~120の整数であり、かつs+tは2~240の整数のうち、Rfの数平均分子量が1,500~20,000を満たす数であり、uは1~6の整数であり、vは0~10の整数である。)
-CF
2
CF
2
O[CF
2
CF
2
CF
2
O]
w
CF
2
CF
2

(式中、wは8~119の整数である。)
-C
z

2z
O(CF
2
CF
2
O)
x
(CF
2
CF
2
CF
2
CF
2
O)
y

z

2z

(式中、xは2~300の整数、yは2~80の整数であり、かつx+yは4~380の整数のうち、Rfの数平均分子量が1,500~20,000を満たす数である。zは単位毎に独立に1又は2である。各繰り返し単位の配列はランダムである。)
【請求項4】
上記一般式(1)において、Zが下記式(3)で示される2価の連結基である請求項1~3のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物。
TIFF
2025003462000047.tif
20
77
(式中、mは2~10の整数であり、nは2~10の整数であり、lは1~6の整数である。)
【請求項5】
上記一般式(1)において、Zが下記式で示され、aが3である請求項1~4のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物。
TIFF
2025003462000048.tif
20
54
【請求項6】
上記一般式(1)において、Mが炭素数1~10のアルコキシ基である請求項1~5のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物。
【請求項7】
不揮発性フッ素含有有機化合物を含有する表面処理剤組成物であって、該不揮発性フッ素含有有機化合物が、請求項1~6のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を80質量%以上含むものである表面処理剤組成物。
【請求項8】
不揮発性フッ素含有有機化合物の平均フッ素含有率が40~65質量%である請求項7に記載の表面処理剤組成物。
【請求項9】
更に、沸点が25~260℃の有機溶剤を含有する表面処理剤組成物であって、該表面処理剤組成物中における上記フルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物の含有率が0.01~95質量%である請求項7又は8に記載の表面処理剤組成物。
【請求項10】
有機溶剤がフッ素原子を含まないものである請求項9に記載の表面処理剤組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、撥水撥油性、離型性、防汚性等に優れた硬化被膜を与える新規なフルオロポリエーテル変性アミドシラン化合物、このアミドシラン化合物及び/又はその部分加水分解縮合物を主成分とする表面処理剤組成物、及びこの表面処理剤組成物の硬化被膜を有する物品に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
一般にフルオロポリエーテル基含有化合物は、その表面エネルギーが非常に小さいために、撥水撥油性、耐薬品性、潤滑性、離型性、防汚性などの性状を有する。その性質を利用して、工業的にはガラス、金属、樹脂、紙、繊維などの幅広い物質表面の撥水撥油防汚剤、磁気記録媒体の滑剤、精密機器の防油剤、離型剤、化粧料、保護膜など幅広く利用されている。
【0003】
しかし、その性質は、同時に他の基材に対する非粘着性、非密着性があることを示しており、基材表面に塗布することはできても、被膜を形成し、密着させることはできなかった。
【0004】
一方、ガラスや布などの基材表面と有機化合物とを結合させるものとしては、シランカップリング剤がよく知られている。シランカップリング剤は、1分子中に有機官能基と反応性シリル基(一般にはアルコキシシリル基)を有する。アルコキシシリル基は、空気中の水分などによって自己加水分解縮合反応を起こしてシロキサンとなり、被膜を形成する。それと同時に、ガラスや金属などの表面と化学的・物理的に結合することによって、耐久性を有する強固な被膜となる。シランカップリング剤はこの性質を利用して各種基材表面のコーティング剤として幅広く利用されている。
【0005】
これらの特徴を生かしたものとして、特開2000-327772号公報(特許文献1)には、下記式で示されるようなフルオロアミドシラン化合物が示され、パーフルオロヘキサンに溶解した塗工液を塗布、硬化することで、ガラス表面にパーフルオロポリエーテル(PFPE)の特性を付与している。
TIFF
2025003462000001.tif
20
93
【0006】
また、特開2002-121277号公報(特許文献2)では、より耐久性、潤滑性が優れる化合物として、以下の基を有する化合物が示され、パーフルオロ(2-ブチルテトラヒドロフラン)に溶解させた塗工液を塗布、硬化することで、ガラス表面にパーフルオロポリエーテルの特性を付与している。
TIFF
2025003462000002.tif
20
98
【0007】
これらのような化合物を使ってパーフルオロポリエーテルの特性を物質表面に付与するには、できるだけフッ素含有率が高い構造、つまり長鎖フルオロポリエーテル構造を有するほうがよい。その一方でフッ素含有率の高い化合物は、非フッ素系化合物(非フッ素系溶剤)への溶解性が極めて悪く、物質表面に均一に塗工するにはフッ素を含有する低分子の揮発性成分、すなわちフッ素系溶剤を配合する必要がある。
【0008】
一方、近年、環境面や生物に対する蓄積性、毒性などの懸念からPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)などに代表される低分子フッ素化合物の規制が強化されてきており、フッ素系溶剤を使用するには一般有機溶剤とは異なる専用の除外設備、作業者への安全対策の強化などが必要になってきている。また一般的な非フッ素系溶剤と比較してフッ素系溶剤の価格は高価であり、コスト面からもフッ素系溶剤の使用量は低減を求められている。
【0009】
このような社会的な背景から、近年フッ素系溶剤は使用できる量や作業環境が大きく制限される傾向にあり、フッ素系溶剤を使用せずに硬化物表面に優れたフッ素ポリマー(フルオロポリエーテル基含有化合物)の特性を付与できる化合物が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2000-327772号公報
特開2002-121277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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