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公開番号
2025002433
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102608
出願日
2023-06-22
発明の名称
分析装置を管理する管理方法、管理装置及びプログラム
出願人
オルガノ株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G01N
35/00 20060101AFI20241226BHJP(測定;試験)
要約
【課題】キャリア流体を用いる例えばフローインジェクション分析装置のような分析装置に接続されて、分析装置におけるポンプなどの構成品での異常発生を他の異常と切り分けて検出する管理装置を提供する。
【解決手段】管理装置6は、分析装置1の検出データに対し、正常データと、分析装置における所定の構成品での異常に起因する異常データである第1の異常データと、前記所定の構成品の異常以外の原因による異常データである第2のデータとに分類してラベル付けを行い、ラベル付けされた前記検出データによって学習を行って、正常データと第1の異常データと第2の異常データとを判別する第1の判別器64を生成する処理部61を備える。処理部61は、第1の判別器65の生成後、新たに出力される検出データを第1の判別器65に入力して検出データの判別を行わせる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
検出操作を行って時系列データである検出データを出力する検出部を有する分析装置を管理する管理方法であって、
前記検出データに対し、正常データと、前記分析装置における所定の構成品での異常に起因する異常データである第1の異常データと、前記所定の構成品の異常以外の原因による異常データである第2のデータとに分類してラベル付けを行い、
ラベル付けされた前記検出データによって学習を行って、前記正常データと前記第1の異常データと前記第2の異常データとを判別する第1の判別器を生成し、
前記第1の判別器の生成後、新たに前記検出部から出力される前記検出データを前記第1の判別器に入力して当該検出データの判別を行う、管理方法。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記第1の判別器の生成後、少なくとも前記所定の構成品の稼働時間と前記第1の判別器によって判別された前記第1の異常データの発生頻度とを用いて学習を行って、前記所定の構成品の劣化リスクの評価を行う第2の判別器を作成し、
前記第2の判別器の生成後、前記第1の判別器に入力させて前記第1の異常データであると判別された前記検出データを前記第2の判別器に入力することにより、判別結果として、前記所定の構成品の劣化についての予測結果を得る、請求項1に記載の管理方法。
【請求項3】
前記分析装置は、試料が注入されたキャリア流体の流れに対して処理を行う試料処理部を備え、前記検出部は前記試料処理部の下流に設けられて前記試料処理部を通過した流れに対して前記検出操作を行う、請求項1または2に記載の管理方法。
【請求項4】
前記キャリア流体はキャリア液であり、前記所定の構成品は前記キャリア液の給送に用いられるポンプを少なくとも含み、前記第2の異常データは、気泡が前記検出部を通過したときに前記検出データに生ずる異常データである、請求項3に記載の管理方法。
【請求項5】
前記分析装置は、前記試料と試薬液との反応を利用するフローインジェクション分析装置であり、前記所定の構成品は、前記試薬液の給送に用いられるポンプをさらに含む、請求項4の管理方法。
【請求項6】
検出操作を行って時系列データである検出データを出力する検出部を有する分析装置を管理する管理装置であって、
前記検出データを取得し、前記検出データに対し、正常データと、前記分析装置における所定の構成品での異常に起因する異常データである第1の異常データと、前記所定の構成品の異常以外の原因による異常データである第2の異常データとに分類してラベル付けを行い、ラベル付けされた前記検出データによって学習を行って、前記正常データと前記第1の異常データと前記第2の異常データとを判別する第1の判別器を生成する処理部を備え、
前記処理部は、前記第1の判別器の生成後、新たに前記検出部から出力される前記検出データを前記第1の判別器に入力して当該検出データの判別を行わせる、管理装置。
【請求項7】
前記処理部は、前記第1の判別器の生成後、少なくとも前記所定の構成品の稼働時間と前記第1の異常データの発生頻度とを用いて学習を行って、劣化リスクの評価を行う第2の判別器を作成し、前記第2の判別器の生成後、前記第1の判別器に入力させて前記第1の異常データであると判別された前記検出データを前記第2の判別器に入力させることにより、判別結果として、前記所定の構成品における劣化リスク評価結果を得る、請求項6に記載の管理装置。
【請求項8】
検出操作を行って時系列データである検出データを出力する検出部を有する分析装置を管理する管理装置であって、
前記検出データを、正常データと、前記分析装置における所定の構成品での異常に起因する異常データである第1の異常データと、前記所定の構成品の異常以外の原因による異常データである第2の異常データとに判別する第1の判別器と、
前記第1の判別器に前記検出データを入力して、前記第1の判別器から判別結果を得る処理部と、
を有する、管理装置。
【請求項9】
少なくとも前記所定の構成品の稼働時間と前記第1の判別器によって判別された前記第1の異常データの発生頻度とに基づいて前記所定の構成品における劣化リスク評価を行う第2の判別器を備え、
前記処理部は、前記第1の判別器によって判別された前記第1の異常データを前記第2の判別器に入力して劣化リスク評価結果を得る、請求項8に記載の管理装置。
【請求項10】
前記分析装置は、試料が注入されたキャリア流体の流れに対して処理を行う試料処理部を備え、前記検出部は前記試料処理部の下流に設けられて前記試料処理部を通過した流れに対して前記検出操作を行う、請求項6乃至9のいずれか1項に記載の管理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析装置を管理する方法及び装置に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
各種の化学的な分析を行う分析装置には、分析対象である試料をキャリア流体(キャリアガス及びキャリア液)の流れに対して注入し、その後、何らかの操作または処理を行う試料処理部にその流れを通過させ、試料処理部を通過した流体に対して検出操作を行うものがある。検出操作によって得られる検出値は時間とともに変化するので、キャリア流体の流れを利用した分析装置では、時系列データである検出データが得られる。キャリア流体の流れを利用した装置として、例えば、液体クロマトグラフィ装置、ガスクロマトグラフィ装置、フローインジェクション分析(FIA)装置などがある。液体クロマトグラフィ装置では、キャリア液の流れに試料を注入した後、試料処理部であるカラムにキャリア液を通液して試料に含まれる複数の成分を相互に分離させ、カラムから排出される液に対して検出器を用いて例えば吸光度、電気伝導度などの測定を行い、検出データを得ている。同様にガスクロマトグラフィ装置は、キャリアガスの流れに試料を注入し、その後、カラムにキャリアガスを流して試料に含まれる複数の気体成分を相互に分離させ、カラムから排出される気体に対して検出器を用いて例えば吸光度、熱伝導度などの測定を行い、検出データを得ている。FIA装置では、キャリア液の流れに対して試料液を注入した後、キャリア液に対して一定流量で試薬液を添加して試料液中の分析対象物質と試薬とを反応させ、吸光度測定や電気伝導度測定などによって反応生成物を検出し、検出データを得ている。特許文献1は、水中の尿素の定量を行うために用いられるFIA装置の例を示している。
【0003】
上述したような流体の流れを利用した分析装置では、安定した分析結果を得るためには、キャリア流体の流れが安定していることが重要である。FIA装置のようにキャリア液に対して一定流量で試薬液を添加するときは、試薬液の流れも安定していることが重要である。キャリア流体や試薬液はポンプによって給送されるが、このポンプが劣化すると、検出器からの時系列データのベースラインでの乱れや脈動などが発生することがある。これまでは、検出データにおける乱れが生じたり、正常な測定を行えなかったりしたときに、ポンプに対するメンテナンスを行なったり、ポンプの交換を行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-179545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
キャリア流体の流れを利用した分析装置では、正常な測定が行えなかった場合などに、キャリア流体などを給送するポンプの劣化を疑ってポンプのメンテナンスや交換を行っていた。しかしながら正常な測定が行えないことの原因には、ポンプの劣化以外のものもある。例えば、液体クロマトグラフィ装置やFIA装置の場合、試料処理部から排出される液体に気泡が含まれていてその気泡が検出器を通過すると、検出データにおいてスパイク状のノイズが発生する。気泡は必ずしもポンプの劣化によって発生するものではなく、ポンプに供給される液体自体に気泡が含まれている場合や、溶存していた気体が発泡した場合にも生じる。したがって、正常な測定ができなかったことのみを根拠としてポンプを交換することは、劣化していないポンプを交換する可能性を含んでおり、経済的ではない。またポンプの交換と同時に他の部品、例えば光源として用いられる紫外線ランプなどの交換も行う運用を行っているときは、劣化していないポンプの交換を行うことによって、紫外線ランプなどの部品の不必要な交換も発生する。また、正常に測定を行えなかったという事象の発生頻度に基づいてポンプのメンテナンス時期や寿命などの予測すなわち劣化リスク評価を行うことも考えられるが、正常に測定を行えなかったという事象の中にポンプの劣化などとは無関係なものが含まれていると、メンテナンス時期や寿命を正確に予測することができなくなる。分析装置を構成するポンプ以外の構成品についても、分析装置で得られた検出データに基づいてその構成品における異常発生の検出を行い、劣化リスク評価を行うことが望まれている。またキャリア流体の流れを利用していない分析装置においても、その分析装置を構成する構成品に関し、メンテナンス時期や寿命を正確に予測することが求められている。
【0006】
本発明の目的は、分析装置において、ポンプなどの所定の構成品での異常発生を他の異常とは切り分けて検出することできる管理方法と、そのような管理方法の実施に用いる管理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様の管理方法は、検出操作を行って時系列データである検出データを出力する検出部を有する分析装置を管理する管理方法であって、検出データに対し、正常データと、分析装置における所定の構成品での異常に起因する異常データである第1の異常データと、所定の構成品の異常以外の原因による異常データである第2のデータとに分類してラベル付けを行い、ラベル付けされた検出データによって学習を行って、正常データと第1の異常データと第2の異常データとを判別する第1の判別器を生成し、第1の判別器の生成後、新たに検出部から出力される検出データを第1の判別器に入力してその検出データの判別を行う。
【0008】
本発明の一態様の管理装置は、検出操作を行って時系列データである検出データを出力する検出部を有する分析装置を管理する管理装置であって、検出データを取得し、検出データに対し、正常データと、分析装置における所定の構成品での異常に起因する異常データである第1の異常データと、所定の構成品の異常以外の原因による異常データである第2のデータとに分類してラベル付けを行い、ラベル付けされた検出データによって学習を行って、正常データと第1の異常データと第2の異常データとを判別する第1の判別器を生成する処理部を備え、処理部は、第1の判別器の生成後、新たに検出部から出力される検出データを第1の判別器に入力してその検出データの判別を行わせる。
【0009】
本発明の別の態様の管理装置は、検出操作を行って時系列データである検出データを出力する検出部を有する分析装置を管理する管理装置であって、検出データを、正常データと、分析装置における所定の構成品での異常に起因する異常データである第1の異常データと、所定の構成品の異常以外の原因による異常データとに判別する第1の判別器と、第1の判別器に検出データを入力して、第1の判別器から判別結果を得る処理部と、を有する。
【0010】
本発明の一態様のプログラムは、検出操作を行って時系列データである検出データを出力する検出部を有する分析装置に接続するコンピュータに、正常データと、分析装置における所定の構成品での異常に起因する異常データである第1の異常データと、所定の構成品の異常以外の原因による異常データである第2のデータとに分類されてラベル付けされた検出データに基づいた学習を行って、検出データが正常データ、第1の異常データ及び第2の異常データのいずれかであるかを判別する第1の判別器を生成する処理と、第1の判別器の生成後、新たに検出器から出力される検出データを第1の判別器に入力してその検出データの判別を行なわせる処理と、を実行させる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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