発明の詳細な説明【技術分野】 【0001】 本開示は、数モードマルチコア光ファイバ、及び、数モードマルチコア光ファイバの設計方法に関する。 続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】 【0002】 光ファイバ通信システムでは、光ファイバ中で発生する非線形効果やファイバヒューズにより伝送容量が制限される。非特許文献1~3は、これらの制限を緩和する空間多重技術として、1本の光ファイバ中に複数のコアを有するマルチコアファイバを用いた並列伝送、及び、コア内に複数の伝搬モードが存在するマルチモードファイバを用いたモード多重伝送を開示している。 【0003】 非特許文献2は、受信端においてクロストークを補償することが可能なMIMO技術を開示している。 【0004】 非特許文献4は、光通信システムで十分な伝送品質を担保するため、パワーペナルティを1dB以下にすべく、マルチコアファイバを用いた伝送において信号品質の劣化の原因となるコア間のクロストークを-26dB以下とすべきことを開示している。 【0005】 非特許文献5は、各コアの構造が単一のモードを伝搬する構造であるシングルモードマルチコアファイバにおいて、モード間でランダムな結合を誘起させるようコア構造及びコア間隔を調整することを開示している。 【0006】 非特許文献6は、各コアで複数のモードが伝搬するよう設計された数モードマルチコア光ファイバにおいて、隣接コア間の同一LPモード間でランダムな結合を誘起させる構造を開示している。 【先行技術文献】 【非特許文献】 【0007】 H. Takara et al., "1.01-Pb/s (12 SDM/222 WDM/456 Gb/s) Crosstalk-managed Transmission with 91.4-b/s/Hz Aggregate Spectral Efficiency," in ECOC2012, paper Th.3.C.1 (2012) T. Sakamoto et al., "Differential Mode Delay Managed Transmission Line for WDM-MIMO System Using Multi-Step Index Fiber," J. Lightwave Technol. vol. 30, pp. 2783-2787 (2012). Y. Sasaki et al., “Large-effective-area uncoupled few-mode multi-core fiber,” ECOC2012, paper Tu.1.F.3 (2012). T. Ohara et al., “Over-1000-Channel Ultradense WDM TransmissionWith Supercontinuum Multicarrier Source,” IEEE J. Lightw. Technol., vol. 24, pp.2311-2317 (2006) T. Sakamoto, T. Mori, M. Wada, T. Yamamoto, F. Yamamoto, and K. Nakajima, "Fiber Twisting- and Bending-Induced Adiabatic/Nonadiabatic Super-Mode Transition in Coupled Multicore Fiber," J. Lightwave Technol. 34, 1228-1237 (2016). T. Sakamoto, T. Mori, M. Wada, T. Yamamoto, F. Yamamoto and K. Nakajima, "Coupled Few-Mode Multicore Fiber With Low Differential Mode Delay Characteristics," J. Lightwave Technol. 35, 1222-1227 (2017). 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 非特許文献2に開示されるMIMO技術によれば、コア間距離が小さくクロストークが-26dBよりも大きい場合であっても、信号処理によりパワーペナルティを1dB未満とすることができる。そのため、空間利用効率を向上させることができる。しかしながら、伝送路中で発生する複数の信号光間の群遅延差(DMD)に起因する群遅延広がり(GDS)が大きいと、伝送路のインパルス応答幅が大きくなり、信号処理負荷の増大を招いてしまう。 【0009】 非特許文献5に開示される技術は、各コアの構造が単一のモードを伝搬する構造であるシングルモードマルチコアファイバにおいて、モード間でランダムな結合を誘起することで、GDSを距離の平方根に比例して大きくなるようにできる。その結果、長距離伝送(100km以上)においてGDSを大幅に低減させることができる。 【0010】 非特許文献6に開示される技術によれば、各コアで複数のモードが伝搬するよう設計された数モードマルチコア光ファイバにおいて、各コアでLP01モードとLP11モードが伝搬するようコア構造が設計される。非特許文献6によれば、隣接コア間の同LPモード間でランダムな結合が観測されているが、異なるLPモード間での結合は生じていない。 (【0011】以降は省略されています) この特許をJ-PlatPatで参照する