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公開番号2025001140
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2023100570
出願日2023-06-20
発明の名称プロジェクト管理装置、プロジェクト管理方法、及びプロジェクト管理プログラム
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類G06Q 10/00 20230101AFI20241225BHJP(計算;計数)
要約【課題】サステナビリティに関するプロジェクトの監査を支援するプロジェクト管理装置、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ESGプロジェクト管理システム1(プロジェクト管理装置)は、サステナビリティに関する指標について目標を達成するためのプロジェクトの指標と、当該指標の実績値を計算するためのプロジェクトの活動に関するデータ項目と、が設定されたプロジェクト情報を記憶するプロジェクト情報エリア401を有する記憶部40と、記憶部40からプロジェクト情報を読み出し、プロジェクトにおけるデータ項目のデータを取得するデータ取得処理と、取得したデータの不正の可能性を、各データの値の傾向を分析することにより判定し、判定した不正の可能性を出力する監査支援処理と、を実行する監査部20を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
サステナビリティに関する指標について目標を達成するためのプロジェクトの指標と、当該指標の実績値を計算するための前記プロジェクトの活動に関するデータ項目とが設定されたプロジェクト情報を記憶する記憶装置、及び、
前記記憶装置から前記プロジェクト情報を読み出し、前記プロジェクトにおける前記データ項目のデータを取得するデータ取得処理と、
前記取得したデータの不正の可能性を、各データの値の傾向を分析することにより判定し、判定した不正の可能性を出力する監査支援処理と、
を実行する処理装置を備える、プロジェクト管理装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記処理装置は、
前記監査支援処理において、前記取得したデータと、所定の閾値とを比較することにより、不正の可能性を判定し、判定した不正の可能性を出力する、
請求項1に記載のプロジェクト管理装置。
【請求項3】
前記処理装置は、
前記データ取得処理において、前記プロジェクトにおける前記データ項目の時系列データを取得し、
前記監査支援処理において、前記取得したデータと、当該データの直前のタイミングのデータ又は直後のタイミングのデータとを比較することにより、不正の可能性を判定し、判定した不正の可能性を出力する、
請求項1に記載のプロジェクト管理装置。
【請求項4】
前記処理装置は、
前記データ取得処理において、前記プロジェクトにおける前記データ項目の時系列データを取得し、
前記監査支援処理において、前記取得したデータと、前記データ項目の前記取得したデータより過去のタイミングのデータとを比較することにより、不正の可能性を判定し、判定した不正の可能性を出力する、
請求項1に記載のプロジェクト管理装置。
【請求項5】
前記処理装置は、
前記監査支援処理において、前記取得したデータと、前記データ項目と所定の相関関係を有する他のデータ項目のデータである関連データとを比較することにより、不正の可能性を判定し、判定した不正の可能性を出力する、
請求項1に記載のプロジェクト管理装置。
【請求項6】
前記記憶装置は、前記不正の可能性を判定するための方式を複数記憶し、
前記処理装置は、
前記監査支援処理において、前記記憶装置が記憶する複数の方式から、前記データ項目について不正の可能性を判定する方式を1又は複数選択する入力をユーザから受け付け、前記取得したデータについて、ユーザにより選択された方式で不正の可能性を判定し、判定した不正の可能性を出力する、
請求項1に記載のプロジェクト管理装置。
【請求項7】
前記記憶装置は、
取得したデータと、所定の閾値とを比較することにより、不正の可能性を判定する第1方式、取得したデータと、当該データの直前のタイミングのデータ又は直後のタイミングのデータとを比較することにより、不正の可能性を判定する第2方式、取得したデータと、前記データ項目の取得したデータより過去のタイミングのデータとを比較することにより、不正の可能性を判定する第3方式、又は、取得したデータと、前記データ項目と所定の相関関係を有する他のデータ項目のデータである関連データとを比較することにより、不正の可能性を判定する第4方式のうち少なくともいずれか1の方式を記憶する、
請求項6に記載のプロジェクト管理装置。
【請求項8】
前記処理装置は、
前記データ項目のデータを用いて前記指標の実績値を算出し、算出した実績値と前記指標の目標値とを比較することにより、前記プロジェクトにおいて前記指標の目標値を達成する可能性を予測し、予測した可能性を出力する目標達成予測処理、
を実行する、請求項1に記載のプロジェクト管理装置。
【請求項9】
前記処理装置は、
前記目標達成予測処理において、前記プロジェクトの期間中における前記指標の実績値の推移と、前記指標の目標値と、前記プロジェクトの残りの期間とに基づいて、前記プロジェクトの終了までに前記指標の目標値を達成する可能性を予測し、予測した可能性に基づくアラームを、前記プロジェクトを実施する実施機関、又は、前記プロジェクトに投資する投資機関に係る情報処理装置に送信する、
請求項8に記載のプロジェクト管理装置。
【請求項10】
前記処理装置は、
前記データ項目のデータを用いて前記指標の実績値を算出し、前記プロジェクトの期間中における前記指標の実績値の推移を出力するプロジェクト状況提示処理、
を実行する、請求項1に記載のプロジェクト管理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクト管理装置、プロジェクト管理方法、及びプロジェクト管理プログラムに関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
持続可能な社会を実現する機運の高まりに伴って、サステナビリティ リンク ローン又はグリーンボンドのように、Environment Social Governance(以下「ESG」と称する。)改善効果を目標に掲げたESGプロジェクト遂行、及び、資金調達手段としてサステナブルファイナンスが注目されている。このようなESG改善等のサステナビリティを意図した投資案件では、投資を受けた事業者は、環境及び社会等の評価対象に対する当該プロジェクトの効果を具体的な数値として投資家又は融資先にレポーティングする義務がある。しかし、近年、環境に配慮しているように見せかけて、実態はそうではないグリーンウォッシュが社会問題化し、このようなレポーティングの際、独立した第三者による正当性の検証、所謂監査証明を付けることが多くなった。
【0003】
投資に関し、例えば、特許文献1には、会計情報に監査証明を付けて公開するシステムが記載されている。また、特許文献2には、会計監査に関し、不正な仕訳に対して注意マークを付け、効率的に監査できるよう支援する仕組みが公開されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-135074号公報
特開2019-179531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ある程度手順の決まった会計監査と異なり、サステナビリティに係るプロジェクトの効果を具体的な数値として示すレポートは、その扱うESGのデータの内容がプロジェクト毎に全く異なる。まず、プロジェクトの効果を表す評価指標が異なり、また、同様の評価指標であっても、その実績計算のために収集するデータの種類、収集方法、又は集計方法が各々異なる。つまり、多岐にわたるESG改善レポートデータの監査は、検証する項目が多く、かつ、検証する内容が複雑であり、そして、その複雑さ故に、人手に頼る部分が大きく、検証に要する労力とコストが大きい。つまり、実際の監査では、監査人は、各々のESGのデータ項目の素性をデータ提供者にヒアリングし、その素性に合致したデータ正当性の検証法を考えなければならない。更に、監査人は、膨大なデータの全てを検証することは困難なため、具体的にどのデータをピックアップして検証すれば、その項目の全体のデータを合格とできるかも考えて判断しなくてはならない。このような事情から、監査する側だけでなく監査される側も、手間が多く相応に時間を取られる。そして、更に、その手間の分、監査証明を得るための時間がかかり、投資者への報告が遅延するという課題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、サステナビリティに関するプロジェクトの監査を支援するプロジェクト管理装置、プロジェクト管理方法、及びプロジェクト管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明の一つは、サステナビリティに関する指標について目標を達成するためのプロジェクトの指標と、当該指標の実績値を計算するための前記プロジェクトの活動に関するデータ項目とが設定されたプロジェクト情報を記憶する記憶装置、及び、前記記憶装置から前記プロジェクト情報を読み出し、前記プロジェクトにおける前記データ項目のデータを取得するデータ取得処理と、前記取得したデータの不正の可能性を、各データの値の傾向を分析することにより判定し、判定した不正の可能性を出力する監査支援処理と、を実行する処理装置を備える、プロジェクト管理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、サステナビリティに関するプロジェクトの監査を支援することができる。
上記した以外の構成及び効果等は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態におけるESGプロジェクト管理システムの機能構成を示すブロック図である。
本実施形態におけるESGプロジェクト管理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
ESGプロジェクト管理システムで行われる処理の概要を説明する処理フロー図である。
第1プロジェクト定義情報の一例を示す図である。
第2プロジェクト定義情報の一例を示す図である。
計算式の一例を示す図である。
変数定義テーブルの一例を示す図である。
定数定義テーブルの一例を示す図である。
変数監査補助情報の一例を示す図である。
定数監査補助情報の一例を示す図である。
データ取得処理の詳細を説明する処理フロー図である。
生データの一例を示す図である。
集計データの一例を示す図である。
変数内部監査データの一例を示す図である。
監査支援処理の詳細を説明する処理フロー図である。
不正候補値抽出方式テーブルの一例を示す図である。
上下動パターンの比較方法を説明する図である。
方式7の比較方法を説明する図である。
参考項目テーブルの一例を示す図である。
不正候補値抽出方式設定テーブルの一例を示す図である。
変数監査データの一例を示す図である。
定数監査テーブルの一例を示す図である。
変数監査状態提示画面の一例を示す図である。
変数データ監査画面の一例を示す図である。
定数監査画面の一例を示す図である。
目標達成予測処理の詳細を説明する処理フロー図である。
実績レポート画面の一例を示す図である。
プロジェクト状況提示処理の詳細を説明する処理フロー図である。
プロジェクト進行状態確認画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
以下の説明では、「テーブル」、「リスト」、「キュー」等の表現にて各種情報を説明することがあるが、各種情報は、これら以外のデータ構造で表現されていてもよい。データ構造に依存しないことを示すために「XXテーブル」、「XXリスト」等を「XX情報」と呼ぶことがある。識別情報について説明する際に、「識別情報」、「識別子」、「名」、「ID」、「番号」等の表現を用いるが、これらについてはお互いに置換が可能である。
同一あるいは同様な機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
また、以下の説明では、プログラムを実行して行う処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサ(例えばCPU、GPU)によって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶資源(例えばメモリ)および/またはインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら行うため、処理の主体がプロセッサとされてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードであってもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であれば良く、特定の処理を行う専用回路(例えばFPGAやASIC)を含んでいてもよい。
プログラムは、プログラムソースから計算機のような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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