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公開番号2024179620
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-26
出願番号2023098604
出願日2023-06-15
発明の名称接着剤の塗布状態の検査システム、検査装置、検査プログラム、および検査方法
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G01N 21/958 20060101AFI20241219BHJP(測定;試験)
要約【課題】光を透過する接着剤によって対象物において形成された塗布状態に対する検査の精度を向上させる。
【解決手段】撮像装置20は、複数の光源31~33から出射された光の反射光を接着面F10から受けて、接着面F10の画像を生成する。複数の光源31~33は、互いに異なる波長の光を重なり合うように出射し、接着面F10において第2部材121に隣接する互いに異なる複数の領域R11~R14が、複数の光源31~33のうち少なくとも一つの光源からの光によって照射されるとともに、複数の光源31~33のうち少なくとも一つの他の光源からの光が遮られるように配置される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
光を透過する接着剤によって、第1部材の接着面に第2部材が接着された対象物を検査するための検査システムであって、
前記接着面に互いに異なる波長の光を重なり合うように出射する複数の光源と、
前記複数の光源から出射された光の反射光を前記接着面から受けて、前記接着面の画像を生成する撮像装置と、
前記画像に対して少なくとも1つの処理を行う情報処理装置とを備え、
前記複数の光源は、前記接着面において前記第2部材に隣接する互いに異なる複数の領域が、前記複数の光源のうち少なくとも一つの光源からの光によって照射されるとともに、前記複数の光源のうち少なくとも一つの他の光源からの光が遮られるように配置される、検査システム。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
前記第2部材は、前記第1部材に当接する第1面と、前記第1面と反対側の第2面と、側面である第3面とを有し、
前記複数の領域は、前記第2面および前記第3面によって前記複数の光源のうち少なくとも一つの光源からの光が遮られる、請求項1に記載の検査システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの処理は、前記複数の光源の各々に対応する画素値に関する二値化処理によって、前記画像において前記第2部材に隣接する前記接着剤に対応する接着剤領域を抽出する処理を含む、請求項2に記載の検査システム。
【請求項4】
前記複数の光源からそれぞれ出射される複数の光の合成光は、白色光であり、
前記複数の光源は、第1光源と、第2光源と、第3光源とを含み、
前記第1光源は、前記第2部材に隣接する、前記接着面の第1領域および第2領域に出射し、
前記第2光源は、前記第2部材に隣接する前記接着面の第3領域に出射し、
前記第3光源は、前記第2領域、および前記第2部材に隣接する前記接着面の第4領域に出射する、請求項3に記載の検査システム。
【請求項5】
前記画像に含まれる複数の画素の各々は、前記第1光源から出射される光に対応する第1画素値と、前記第2光源から出射される光に対応する第2画素値と、前記第3光源から出射される光に対応する第3画素値とを含み、
前記接着剤領域を抽出する処理は、
前記複数の画素のうち、前記第1画素値が第1閾値より大きく、かつ、前記第2画素値が第2閾値より小さく、かつ、前記第3画素値が第3閾値より小さい少なくとも1つの第1画素を特定し、
前記複数の画素のうち、前記第1画素値が前記第1閾値より小さく、かつ、前記第2画素値が前記第2閾値より大きく、かつ、前記第3画素値が前記第3閾値より小さい少なくとも1つの第2画素を特定し、
前記複数の画素のうち、前記第1画素値が前記第1閾値より小さく、かつ、前記第2画素値が前記第2閾値より小さく、かつ、前記第3画素値が前記第3閾値より大きい少なくとも1つの第3画素を特定し、
前記複数の画素のうち、前記第1画素値が前記第1閾値より大きく、かつ、前記第2画素値が前記第2閾値より小さく、かつ、前記第3画素値が前記第3閾値より大きい少なくとも1つの第4画素を特定し、
前記少なくとも1つの第1画素、前記少なくとも1つの第2画素、前記少なくとも1つの第3画素、および前記少なくとも1つの第4画素を前記接着剤領域として抽出する、請求項4に記載の検査システム。
【請求項6】
前記第2部材の反射率は、前記第1部材の反射率とは異なり、
前記少なくとも1つの処理は、
前記画像において前記第2部材に隣接する外周領域を抽出する処理と、
前記外周領域と前記接着剤領域との共通領域を抽出する処理と、
前記外周領域の面積に対する前記共通領域の面積の割合に基づいて、前記接着剤の塗布状態を判定する処理とをさらに含む、請求項5に記載の検査システム。
【請求項7】
前記外周領域を抽出する処理は、前記複数の画素のうち、前記第1領域~前記第4領域のいずれかにおいて前記第2部材に隣接する複数の外周画素を特定し、
前記共通領域を抽出する処理は、前記複数の外周画素に含まれ、かつ、前記少なくとも1つの第1画素~前記少なくとも1つの第4画素のいずれかに含まれる少なくとも1つの共通画素を特定し、
前記塗布状態を判定する処理は、前記複数の外周画素の面積に対する前記少なくとも1つの共通画素の面積の割合を用いて、前記接着剤の前記塗布状態を判定する、請求項6に記載の検査システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの処理は、前記画像の基準位置に対する前記画像における前記第2部材の位置が前記第2部材に対応する基準範囲に含まれているか否かを判定する処理を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の検査システム。
【請求項9】
光を透過する接着剤によって、第1部材の接着面に第2部材が接着された対象物を検査するための検査装置であって、
前記接着面の画像が保存される記憶部と、
前記画像に対して画像処理を行う処理部とを備え、
前記画像は、複数の光源から出射された光の反射光を前記接着面から受ける撮像装置によって生成され、
前記複数の光源は、前記第2部材に隣接する互いに異なる複数の領域に、互いに異なる波長の光がそれぞれ重なり合うように出射し、
前記複数の領域は、前記複数の光源のうち少なくとも一つの光源によって照射されるとともに、前記複数の光源のうち少なくとも一つの他の光源からの光が遮られ、
前記第2部材の反射率は、前記第1部材の反射率とは異なり、
前記画像処理は、
前記画像において前記第2部材に隣接する外周領域を抽出し、
前記複数の光源の各々に対応する画素値に関する二値化処理によって、前記画像において前記第2部材に隣接する前記接着剤に対応する接着剤領域を抽出し、
前記外周領域と前記接着剤領域との共通領域を抽出し、
前記外周領域の大きさに対する前記共通領域の大きさの割合に基づいて、前記接着剤の塗布状態を判定する、検査装置。
【請求項10】
光を透過する接着剤によって、第1部材の接着面に第2部材が接着された対象物を検査するための検査プログラムであって、
前記検査プログラムは、処理回路によって実行されることによって、前記処理回路に前記接着面の画像に対する画像処理を行わせ、
前記画像は、複数の光源から出射された光の反射光を前記接着面から受ける撮像装置によって生成され、
前記複数の光源は、前記接着面において前記第2部材に隣接する互いに異なる複数の領域に、互いに異なる波長の光がそれぞれ重なり合うように出射し、
前記複数の領域は、前記複数の光源のうち少なくとも一つの光源によって照射されるとともに、前記複数の光源のうち少なくとも一つの他の光源からの光が遮られ、
前記第2部材の反射率は、前記第1部材の反射率とは異なり、
前記画像処理は、
前記画像において前記第2部材に隣接する外周領域を抽出し、
前記複数の光源の各々に対応する画素値に関する二値化処理によって、前記画像において前記第2部材に隣接する前記接着剤に対応する接着剤領域を抽出し、
前記外周領域と前記接着剤領域との共通領域を抽出し、
前記外周領域の大きさに対する前記共通領域の大きさの割合に基づいて、前記接着剤の塗布状態を判定する、検査プログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、接着剤の塗布状態の検査システム、検査装置、検査プログラム、および検査方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、接着剤の塗布状態を検査する構成が知られている。たとえば、特開2020-071195号公報(特許文献1)には、接着剤で2つの被着体を接着することにより構成される貼り合わせ被着体からなる被検査対象物を検査する検査装置が開示されている。当該検査装置においては、接着剤中に散在する気泡に起因して被着体同士の接着が弱まり得る被検査対象物の箇所の有無を判定するため、被検査対象物に光を照射して、被検査対象物からの反射光を撮影することによって取得される被検査対象物の画像から、二値化画像が生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-071195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
接着剤が光を透過する場合(たとえば、接着剤が透明または半透明である場合)、自然光を用いて撮影された被検査対象物の画像において、接着剤によって被覆されている被着体の領域である接着剤領域の色が当該被着体の色に類似する。その結果、当該画像から生成された二値化画像において接着剤領域に対応する画素の識別が困難になり得る。特許文献1に開示された検査装置によると、接着剤が光を透過する場合に、被検査対象物における接着剤の塗布状態に対する検査の精度が低下し得る。
【0005】
本開示は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、光を透過する接着剤によって対象物において形成された接着剤の塗布状態に対する検査の精度を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面に係る検査システムは、光を透過する接着剤によって、第1部材の接着面に第2部材が接着された対象物を検査する。検査システムは、複数の光源と、撮像装置と、情報処理装置とを備える。複数の光源は、接着面に互いに異なる波長の光を重なり合うように出射する。撮像装置は、複数の光源から出射された光の反射光を接着面から受けて、接着面の画像を生成する。情報処理装置は、画像に対して少なくとも1つの処理を行う。複数の光源は、接着面において第2部材に隣接する互いに異なる複数の領域が、複数の光源のうち少なくとも一つの光源からの光によって照射されるとともに、前記複数の光源のうち少なくとも一つの他の光源からの光が遮られるように配置される。
【0007】
本開示の他の局面に係る検査装置は、光を透過する接着剤によって、第1部材の接着面に第2部材が接着された対象物を検査する。検査装置は、記憶部と、処理部とを備える。記憶部には、接着面の画像が保存される。処理部は、画像に対して画像処理を行う。画像は、複数の光源から出射された光の反射光を接着面から受ける撮像装置によって生成される。複数の光源は、第2部材に隣接する互いに異なる複数の領域に、互いに異なる波長の光がそれぞれ重なり合うように出射する。複数の領域は、複数の光源のうち少なくとも一つの光源によって照射されるとともに、複数の光源のうち少なくとも一つの他の光源からの光が遮られる。第2部材の反射率は、第1部材の反射率とは異なる。画像処理は、画像において第2部材に隣接する外周領域を抽出し、複数の光源の各々に対応する画素値に関する二値化処理によって、画像において第2部材に隣接する接着剤に対応する接着剤領域を抽出し、外周領域と接着剤領域との共通領域を抽出し、外周領域の大きさに対する共通領域の大きさの割合に基づいて、接着剤の塗布状態を判定する。
【0008】
本開示の他の局面に係る検査プログラムは、光を透過する接着剤によって、第1部材の接着面に第2部材が接着された対象物を検査する。検査プログラムは、処理回路によって実行されることによって、処理回路に接着面の画像に対する画像処理を行わせる。画像は、複数の光源から出射された光の反射光を接着面から受ける撮像装置によって生成される。複数の光源は、接着面において第2部材に隣接する互いに異なる複数の領域に、互いに異なる波長の光がそれぞれ重なり合うように出射する。複数の領域は、複数の光源のうち少なくとも一つの光源によって照射されるとともに、複数の光源のうち少なくとも一つの他の光源からの光が遮られる。第2部材の反射率は、第1部材の反射率とは異なる。画像処理は、画像において第2部材に隣接する外周領域を抽出し、複数の光源の各々に対応する画素値に関する二値化処理によって、画像において第2部材に隣接する接着剤に対応する接着剤領域を抽出し、外周領域と接着剤領域との共通領域を抽出し、外周領域の大きさに対する共通領域の大きさの割合に基づいて、接着剤の塗布状態を判定する。
【0009】
本開示の他の局面に係る検査方法は、光を透過する接着剤によって、第1部材の接着面に第2部材が接着された対象物を検査する。検査方法は、接着面の画像に対して画像処理を行う。画像は、複数の光源から出射された光の反射光を接着面から受ける撮像装置によって生成される。複数の光源は、接着面において第2部材に隣接する互いに異なる複数の領域に、互いに異なる波長の光がそれぞれ重なり合うように出射する。複数の領域は、複数の光源のうち少なくとも一つの光源によって照射されるとともに、複数の光源のうち少なくとも一つの他の光源からの光が遮られる。第2部材の反射率は、第1部材の反射率とは異なる。画像処理は、画像において第2部材に隣接する外周領域を抽出するステップと、複数の光源の各々に対応する画素値に関する二値化処理によって、画像において第2部材に隣接する接着剤に対応する接着剤領域を抽出するステップと、外周領域と接着剤領域との共通領域を抽出するステップと、外周領域の大きさに対する共通領域の大きさの割合に基づいて、第1部材と第2部材との塗布状態を判定するステップとを含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示に検査システム、検査装置、検査プログラム、および検査方法によれば、複数の光源が接着面において第2部材に隣接する互いに異なる複数の領域が複数の光源のうち少なくとも一つの光源によって照射されるとともに、複数の光源のうち少なくとも一つの他の光源からの光が遮られることにより、光を透過する接着剤によって対象物において形成された接着剤の塗布状態に対する検査の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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