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公開番号2025062485
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-14
出願番号2023171599
出願日2023-10-02
発明の名称マルチトーンレーダおよび送受信方法
出願人三菱電機株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01S 13/24 20060101AFI20250407BHJP(測定;試験)
要約【課題】レーダを広帯域化させ、妨害周波数がレーダ周波数を追従して素早く変化する場合にも安定した目標検出を実現する。
【解決手段】マルチトーンレーダ100は、送受信周波数範囲を分割した複数の周波数範囲で、それぞれレーダ信号を送信して目標から反射されたレーダ信号を含むエコー信号に基づいて目標および妨害を検出し、検出した目標検出結果を示す目標検出データを生成する複数の分割回路と、目標が検出され、かつ、妨害が検出されなかった目標検出データを選択する統合処理回路22と、送受信周波数範囲を規定する第1ローカル信号を発生する信号発生第1回路32と、それぞれ対応する分割回路が複数の周波数範囲のうちどの周波数範囲に対応するかを規定する第2ローカル信号を発生する複数の信号発生第2回路341~34nとを備え、第2ローカル信号の周波数をそれぞれ変動させることで、レーダ信号のホッピングまたはアジャイルを行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
マルチトーン信号をレーダ信号として送信し、目標から反射された前記レーダ信号を含むマルチトーン信号をエコー信号として受信するマルチトーンレーダであって、
前記マルチトーンレーダの送受信周波数範囲を分割した複数の周波数範囲で、それぞれ前記レーダ信号を送信して前記エコー信号を受信し、受信した前記エコー信号に基づいて前記目標およびまたは妨害を検出し、検出した目標検出結果を示す目標検出データを生成する複数の分割回路と、
前記目標が検出され、かつ、妨害が検出されなかった前記目標検出データのうち、少なくとも一つの前記目標検出データを選択する統合処理回路と、
前記複数の分割回路に共通のミキサに入力され、前記マルチトーンレーダの前記送受信周波数範囲を規定する第1ローカル信号を発生する信号発生第1回路と、
前記複数の分割回路ごとの個別のミキサに入力され、それぞれ対応する分割回路が前記複数の周波数範囲のうちどの周波数範囲に対応するかを規定する第2ローカル信号を発生する複数の信号発生第2回路と、
を備え、
前記複数の信号発生第2回路を個別に制御して前記第2ローカル信号の周波数をそれぞれ変動させることで、対応する分割回路の周波数範囲内で前記レーダ信号のホッピングまたはアジャイルを行う、
マルチトーンレーダ。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記統合処理回路は、
前記目標が検出され、かつ、妨害が検出されなかった前記目標検出データのうち、少なくとも一つの前記目標検出データを選択する目標検出データ選択部と、
選択された前記目標検出データごとに過去の前記目標検出データとの相関判定を行い、予め定められた相関条件を満たす前記目標検出データを採用する相関判定部と、
を備える、
請求項1に記載のマルチトーンレーダ。
【請求項3】
前記予め定められた相関条件は、
前記目標の方位、距離、速度および進行方向のうち、少なくとも一つから構成される、
請求項2に記載のマルチトーンレーダ。
【請求項4】
過去の前記目標検出データとの相関から前記目標の方位、距離、速度および進行方向のうち、少なくとも一つを判定し、前回判定した前記目標の方位、距離、速度および進行方向のうち、少なくとも一つとの差が予め決められた閾値以内であることを前記予め定められた相関条件とする、
請求項3に記載のマルチトーンレーダ。
【請求項5】
前記相関判定部は、
前記相関判定部に順次入力される複数の前記目標検出データのうち、最初に前記予め定められた相関条件を満たす前記目標検出データを採用する、または、前記予め定められた相関条件を満たす複数の前記目標検出データから無作為に少なくとも一つの前記目標検出データを採用する、
請求項2から4のいずれか1項に記載のマルチトーンレーダ。
【請求項6】
前記相関判定部は、
選択された前記分割回路の前記目標検出データごとに相関条件を満たすか否か、および、選択された他の前記分割回路の前記目標検出データとの相関条件を満たすか否かの相関判定を行う、
請求項2から4のいずれか1項に記載のマルチトーンレーダ。
【請求項7】
前記複数の分割回路はそれぞれ、前記目標が検出されなかった場合、または前記目標が検出され、かつ、前記妨害が検出された場合に、前記目標検出データを棄却する、
請求項1または2に記載のマルチトーンレーダ。
【請求項8】
前記複数の分割回路のうち稼働する分割回路の数を切り替えることで、1波送受信とマルチトーン送受信とを切り替える、
請求項1または2に記載のマルチトーンレーダ。
【請求項9】
受信系統では、前記複数の分割回路に共通のミキサが、前記第1ローカル信号を用いて、前記エコー信号であるRF(Radio Frequency)信号を第1中間周波数信号へ周波数変換し、前記複数の分割回路ごとの個別のミキサが、前記第2ローカル信号を用いて、分配された前記第1中間周波数信号を第2中間周波数信号へ周波数変換し、
送信系統では、前記複数の分割回路ごとの個別のミキサが、前記第2ローカル信号を用いて、前記第2中間周波数信号を前記第1中間周波数信号へ周波数変換し、前記複数の分割回路に共通のミキサが、前記第1ローカル信号を用いて、合成された前記第1中間周波数信号を前記レーダ信号である前記RF信号へ周波数変換する、
請求項1または2に記載のマルチトーンレーダ。
【請求項10】
前記第2中間周波数信号は、すべての分割回路で同一の周波数範囲である、
請求項9に記載のマルチトーンレーダ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示はマルチトーンレーダおよび送受信方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、デジタル部品の性能向上によってEW(Electronic Warfare)装置の広帯域化、および、信号処理の高速化が進んだことにより、妨害波をレーダ波に追従させやすくなったことで、レーダが妨害波の影響を受けやすくなっている。従来のレーダにはECCM(Electronic Counter-Counter Measure)効果を有する機能が様々あるが、ECM(Electronic Counter Measure)装置によるレーダ妨害の影響を回避する目的より、クラッタといった自然物理現象の影響を除去してレーダが目標を正しく検出または精度良く検出することを目的とする機能が多い。従って、現状ではレーダ妨害に対するECCM効果は低いと言わざるを得ない。
【0003】
従来のレーダにおけるECCM効果が比較的高い機能としては、物理的に妨害周波数からレーダ周波数をずらす「周波数ホッピング」および「周波数アジャイル」が挙げられるが、ECM装置の送受信帯域幅がレーダ周波数範囲と同等以上の場合は、容易に妨害周波数をレーダ周波数に追従させることができ、妨害されてしまうことが問題となっている。よって、レーダが妨害波の影響を受けないためには、ECM装置の送受信帯域幅より広帯域化し、常にレーダ周波数と妨害周波数とが一致しない状態を維持することが必要である。
【0004】
例えば、特許文献1には、広帯域信号を送信する送信機と、送信機から送信された広帯域信号の反射波を受信する受信機と、を備え、受信機に受信された反射波における周波数帯域が互いに異なる複数のサブバンド信号のうち、干渉があるサブバンド信号を除いてバンド幅合成した結果に基づいて、目標を検出する広帯域レーダ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-8452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されている広帯域レーダ装置は、干渉波の周波数が一定であることが想定されており、干渉があるサブバンド信号を除いてバンド幅合成し、目標までの距離を算出するものであるので、信号処理に時間がかかる。従って、妨害周波数がレーダ周波数を追従して素早く変化する場合には安定して目標検出をすることができない。
【0007】
本開示は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、レーダを広帯域化させ、妨害周波数がレーダ周波数を追従して素早く変化する場合にも安定した目標検出を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本開示に係るマルチトーンレーダは、マルチトーン信号をレーダ信号として送信し、目標から反射されたレーダ信号を含むマルチトーン信号をエコー信号として受信するマルチトーンレーダである。マルチトーンレーダは、複数の分割回路と、統合処理回路と、信号発生第1回路と、複数の信号発生第2回路とを備える。複数の分割回路は、マルチトーンレーダの送受信周波数範囲を分割した複数の周波数範囲で、それぞれレーダ信号を送信してエコー信号を受信し、受信したエコー信号に基づいて目標およびまたは妨害を検出し、検出した目標検出結果を示す目標検出データを生成する。統合処理回路は、目標が検出され、かつ、妨害が検出されなかった目標検出データのうち、少なくとも一つの目標検出データを選択する。信号発生第1回路は、複数の分割回路に共通のミキサに入力され、マルチトーンレーダの送受信周波数範囲を規定する第1ローカル信号を発生する。複数の信号発生第2回路は、複数の分割回路ごとの個別のミキサに入力され、それぞれ対応する分割回路が複数の周波数範囲のうちどの周波数範囲に対応するかを規定する第2ローカル信号を発生する。複数の信号発生第2回路を個別に制御して第2ローカル信号の周波数をそれぞれ変動させることで、対応する分割回路の周波数範囲内でレーダ信号のホッピングまたはアジャイルを行う。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、マルチトーンレーダの送受信周波数範囲を分割した複数の周波数範囲に対応する分割回路を備え、分割回路の周波数範囲内でレーダ信号のホッピングまたはアジャイルを行い、分割回路ごとにエコー信号に基づいて目標およびまたは妨害を検出して目標検出データを生成し、目標が検出され、かつ、妨害が検出されなかった分割回路の目標検出データを選択することで、広帯域化させ、妨害周波数がレーダ周波数を追従して素早く変化する場合にも安定した目標検出を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態1に係るマルチトーンレーダの構成例を示す図
実施の形態1に係る広帯域のBPFの周波数範囲を示す図
実施の形態1に係る狭帯域のBPFの周波数範囲を示す図
実施の形態1に係るマルチトーンレーダにおけるレーダ信号のホッピングを表す図
実施の形態1に係る統合処理回路の構成例を示す図
実施の形態1に係るマルチトーンレーダのECCM効果を表す図
実施の形態1に係る目標検出処理を示すフローチャート
実施の形態2に係るマルチトーンレーダのレーダ波および妨害波のイメージを示す図
実施の形態2に係るマルチトーン信号の妨害信号への割り当ての一例を示す図
実施の形態2に係るマルチトーンレーダの使用方法とマルチトーン信号の割り当てを示す図
実施の形態2に係る使用方法がレーダおよび電力妨害であるマルチトーンレーダの構成例を示す図
実施の形態2に係る使用方法がレーダおよび電力妨害であるマルチトーンレーダの統合処理回路の構成例を示す図
実施の形態2に係る使用方法がレーダ、電力妨害および欺瞞妨害であるマルチトーンレーダの構成例を示す図
実施の形態2に係る使用方法がレーダ、電力妨害および欺瞞妨害であるマルチトーンレーダの統合処理回路の構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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