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公開番号
2024179130
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023097716
出願日
2023-06-14
発明の名称
計算機、寿命予測方法、寿命予測プログラム
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人湘洋特許事務所
主分類
G01R
31/00 20060101AFI20241219BHJP(測定;試験)
要約
【課題】電子部品の残存寿命を簡便に予測する。
【解決手段】1以上のプロセッサと、1以上のメモリリソースと、を有する計算機であって、前記1以上のプロセッサは、電子部品を備えた電子システムの電源電流の波形を取得するステップと、前記電子部品のパラメータが初期値のときの前記電源電流の初期波形からの前記波形の変化を示す波形変化を特定するステップと、前記パラメータの前記初期値からの変化量と前記波形変化との関係を学習したモデルに基づき、特定した前記波形変化から前記変化量を推定するステップと、推定した前記変化量に基づき、前記電子部品の残存寿命を予測するステップと、を実行する計算機。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
1以上のプロセッサと、1以上のメモリリソースと、を有する計算機であって、
前記1以上のプロセッサは、
電子部品を備えた電子システムの電源電流の波形を取得するステップと、
前記電子部品のパラメータが初期値のときの前記電源電流の初期波形からの前記波形の変化を示す波形変化を特定するステップと、
前記パラメータの前記初期値からの変化量と前記波形変化との関係を学習したモデルに基づき、特定した前記波形変化から前記変化量を推定するステップと、
推定した前記変化量に基づき、前記電子部品の残存寿命を予測するステップと、
を実行する計算機。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の計算機であって、
前記1以上のプロセッサは、
前記電子システムを模擬した回路シミュレータにおいて前記パラメータを前記変化量だけ変化させたときの前記電源電流のシミュレーション波形を取得するステップと、
前記シミュレーション波形の前記初期波形からの変化を示すシミュレーション波形変化を算出するステップと、
前記変化量と前記シミュレーション波形変化との関係を機械学習により学習した前記モデルを生成するステップと、
を実行する計算機。
【請求項3】
請求項2に記載の計算機であって、
前記1以上のプロセッサは、
前記シミュレーション波形を取得するステップにおいて、周期的に変化する入力信号を前記回路シミュレータ内の前記電子システムに入力することにより前記シミュレーション波形を取得し、
前記モデルを生成するステップにおいて、前記入力信号の複数の周期ごとの前記シミュレーション波形変化を学習データにして前記モデルを生成する、
計算機。
【請求項4】
請求項2に記載の計算機であって、
前記1以上のプロセッサは、
前記電子システムに含まれる前記電子部品ごとに前記パラメータの前記変化量の範囲を定めるステップを実行し、
前記モデルを生成するステップにおいて、前記範囲内の複数の前記変化量の各々を教師データにして前記モデルを生成する、
計算機。
【請求項5】
請求項1に記載の計算機であって、
前記電子システムは、
フィルタ回路と電源保護回路のいずれかを含み、前記電源電流を出力する電源回路と、
前記電子部品を含み、前記電源回路から出力された前記電源電流で駆動する電子回路とを備え、
前記1以上のプロセッサは、前記電源電流の前記波形を取得するステップにおいて、前記電源回路から出力される前記電源電流の波形を取得する、
計算機。
【請求項6】
請求項1に記載の計算機であって、
前記1以上のプロセッサは、
前記残存寿命を予測するステップにおいて、前記変化量から前記残存寿命を算出する関数に基づき、前記残存寿命を推定する、
計算機。
【請求項7】
1以上のプロセッサと、1以上のメモリリソースと、を有する計算機が実行する寿命予測方法であって、
電子部品を備えた電子システムの電源電流の波形を取得するステップと、
前記電子部品のパラメータが初期値のときの前記電源電流の初期波形からの前記波形の変化を示す波形変化を特定するステップと、
前記パラメータの前記初期値からの変化量と前記波形変化との関係を学習したモデルに基づき、特定した前記波形変化から前記変化量を推定するステップと、
推定した前記変化量に基づき、前記電子部品の残存寿命を予測するステップと、
を含む寿命予測方法。
【請求項8】
請求項7に記載の寿命予測方法であって、
前記電子システムを模擬した回路シミュレータにおいて前記パラメータを前記変化量だけ変化させたときの前記電源電流のシミュレーション波形を取得するステップと、
前記シミュレーション波形の前記初期波形からの変化を示すシミュレーション波形変化を算出するステップと、
前記変化量と前記シミュレーション波形変化との関係を機械学習により学習した前記モデルを生成するステップと、
を更に含む寿命予測方法。
【請求項9】
請求項8に記載の寿命予測方法であって、
前記シミュレーション波形を取得するステップにおいて、周期的に変化する入力信号を前記回路シミュレータ内の前記電子システムに入力することにより前記シミュレーション波形を取得し、
前記モデルを生成するステップにおいて、前記入力信号の複数の周期ごとの前記シミュレーション波形変化を学習データにして前記モデルを生成する、
寿命予測方法。
【請求項10】
請求項8に記載の寿命予測方法であって、
前記電子システムに含まれる前記電子部品ごとに前記パラメータの前記変化量の範囲を定めるステップを更に含み、
前記モデルを生成するステップにおいて、前記範囲内の複数の前記変化量の各々を教師データにして前記モデルを生成する、
寿命予測方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、計算機、寿命予測方法、寿命予測プログラムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
環境負荷を低減する機運が高まるにつれ、電子機器の内部で使用されている電子部品を破棄せずに再利用する技術が求められている。その技術として、使用途中の電子部品の残存寿命を推定する技術がある。その技術によれば、推定した残存寿命に応じて電子部品のリサイクル市場での価値を判定でき、適切な価格で電子部品をリサイクル市場に流通させることができる。例えば、特許文献1では、コンデンサ等の電子部品の内部温度等を電子部品に与えるストレスとして定義し、そのストレスに基づいて電子部品の残存寿命を推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許7090832号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術では、ストレスを取得するためのモニタ回路を電子部品ごとに設ける必要がある。一つの電子基板の上には極めて多数の電子部品が実装されているため、特許文献1のように各々の電子部品に対してモニタ回路を設けてそれらの残存寿命を推定するというのは現実的ではない。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、電子部品の残存寿命を簡便に予測することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る計算機は、1以上のプロセッサと、1以上のメモリリソースと、を有する計算機であって、前記1以上のプロセッサは、電子部品を備えた電子システムの電源電流の波形を取得するステップと、前記電子部品のパラメータが初期値のときの前記電源電流の初期波形からの前記波形の変化を示す波形変化を特定するステップと、前記パラメータの前記初期値からの変化量と前記波形変化との関係を学習したモデルに基づき、特定した前記波形変化から前記変化量を推定するステップと、推定した前記変化量に基づき、前記電子部品の残存寿命を予測するステップと、を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電子部品の残存寿命を簡便に予測できる。
【0008】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本実施形態に係る寿命予測システムのシステム構成の一例を示す模式図である。
図2は、本実施形態に係る計算機と電子システムの各々のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図3Aは、電子回路の回路図の一例である。
図3Bは、図3Aの電子回路に対応した劣化模擬パラメータ情報の一例を示す模式図である。
図4は、シミュレーション波形とノミナル波形の一例を示す模式図である。
図5は、学習時の部品劣化モデルの一例の模式図である。
図6は、劣化予測時の部品劣化モデルの一例の模式図である。
図7Aは、寿命予測モデルの一例を示す模式図である。
図7Bは、残存寿命情報の一例のデータ構造を示す模式図である。
図8は、部品劣化モデルを生成する場合に計算機が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図9は、実際の電子回路における電子部品の電子寿命を予測する場合に電子システムが行う処理の一例を示すフローチャートである。
図10は、実際の電子回路における電子部品の電子寿命を予測する場合に計算機が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図11は、その他の実施形態に係る電子システムの構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は適宜省略する。また、以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合及び原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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