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公開番号
2024177693
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-24
出願番号
2023095970
出願日
2023-06-12
発明の名称
インクジェット記録方法
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B41J
2/14 20060101AFI20241217BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】 酸化チタンを含有する白インクを、沈降抑制を達成しながら吐出可能なインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】 インクをインクジェット記録ヘッドから吐出するインクジェット記録方法であって、インクは、酸化チタンを含有し、25℃における粘度が8mPa・s以上であり、インクジェット記録ヘッドは、インクを吐出するための吐出口と、吐出口と連通し、インクを吐出するためのエネルギーを発生するように構成された記録素子基板がその内部に設けられた圧力室と、圧力室と連通し、圧力室にインクを供給するための供給流路と、インクを加熱可能に構成された温度調整手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
インクをインクジェット記録ヘッドから吐出するインクジェット記録方法であって、
前記インクは、酸化チタンを含有し、25℃における粘度が8mPa・s以上であり、
前記インクジェット記録ヘッドは、
前記インクを吐出するための吐出口と、
前記吐出口と連通し、前記インクを吐出するためのエネルギーを発生するように構成された記録素子基板がその内部に設けられた圧力室と、
前記圧力室と連通し、前記圧力室にインクを供給するための供給流路と、
前記インクを加熱可能に構成された温度調整手段と、
を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記温度調整手段が前記供給流路に設けられている請求項1に記載のインクジェット記録方法。
【請求項3】
前記温度調整手段が前記記録素子基板に設けられている請求項1に記載のインクジェット記録方法。
【請求項4】
前記インクジェット記録ヘッドが、更に、前記圧力室と連通し、前記圧力室からインクを回収するための回収流路を有する請求項1に記載のインクジェット記録方法。
【請求項5】
前記温度調整手段が、前記回収流路および前記供給流路にそれぞれ設けられており、
前記回収流路に設けられている前記温度調整手段よりも、前記供給流路に設けられている前記温度調整手段のエネルギーが大きい請求項4に記載のインクジェット記録方法。
【請求項6】
前記インクジェット記録ヘッドが、更に、前記回収流路のインクを前記供給流路に流入させるように構成されたポンプを有する請求項4に記載のインクジェット記録方法。
【請求項7】
前記ポンプと前記供給流路と前記圧力室と前記回収流路を含む、前記インクジェット記録ヘッド内をインクが循環するインク循環経路の体積が30mL以下である請求項6に記載のインクジェット記録方法。
【請求項8】
前記インクジェット記録ヘッドが、走査方向に走査しながらインクを吐出するように構成されている請求項6に記載のインクジェット記録方法。
【請求項9】
前記インク循環経路が、熱伝導率が1.0W/m・K以下の材料を含有する請求項7に記載のインクジェット記録方法。
【請求項10】
前記インクジェット記録ヘッドにおいて、複数の前記吐出口が配列方向に配列した吐出口列をなしており、
前記インクジェット記録ヘッドが、前記複数の前記吐出口と対応するように、複数の前記圧力室、複数の前記供給流路及び複数の前記回収流路を有し、前記複数の前記供給流路にインクを供給するための共通供給流路と、前記複数の前記回収流路からインクを回収するための共通回収流路と、が前記配列方向に沿って延在しており、
前記共通供給流路及び前記共通回収流路から選択される少なくとも一方の端部が、前記吐出口列の端部より外側まで延在している請求項4に記載のインクジェット記録方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、紙や樹脂フィルムなどの記録媒体を用いた広告や展示物を出力する際に、インクジェット記録装置が広く利用されるようになってきた。例えば、透明な記録媒体においても鮮明なカラー画像を表現するために、ブラックや基本色のインク(以下、これらをまとめてカラーインクと記載することがある)に加えて、白インクが併用される。具体的には、透明な記録媒体の画像を記録する領域を含む箇所に前もって白インクを付与して下地処理を行い、その上からカラーインクを付与する、又はその逆順で各インクを付与する(いわゆるバックプリント)記録方法が用いられている。
【0003】
白インクの色材としては、低コストであるとともに、白さや隠ぺい性など白インクとして必要とされる特性に優れるため、酸化チタンが広く用いられている。しかしながら、酸化チタンは沈降しやすい、という課題があった。従来、白インクにおける酸化チタンの沈降抑制の観点から、酸化チタンを表面処理することで、分散安定性を向上させる方法が検討されてきた。例えば、特許文献1には酸化チタンをシリカで表面処理した後に、さらにシランカップリング剤で表面処理し、乾燥させることで、シランカップリング剤の一部を酸化チタンの粒子表面に共有結合させた乾燥二酸化チタン生成物の製造方法が提案されている。
【0004】
また、特許文献2において、アルミナで表面処理された酸化チタン、1価の金属塩、及びアルミナ微粒子を含有するインクが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2017-521348号公報
国際公開第2018/190848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、酸化チタンの表面処理のみでは、沈降抑制が不十分であることを見出した。そこで、本発明の目的は、酸化チタンを含有する白インクを、沈降抑制を達成しながら吐出可能なインクジェット記録方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明は、インクをインクジェット記録ヘッドから吐出するインクジェット記録方法であって、前記インクは、酸化チタンを含有し、25℃における粘度が8mPa・s以上であり、前記インクジェット記録ヘッドは、前記インクを吐出するための吐出口と、前記吐出口と連通し、前記インクを吐出するためのエネルギーを発生するように構成された記録素子基板がその内部に設けられた圧力室と、前記圧力室と連通し、前記圧力室にインクを供給するための供給流路と、前記インクを加熱可能に構成された温度調整手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、酸化チタンを含有する白インクを、沈降抑制を達成しながら吐出可能なインクジェット記録方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
液体吐出装置を説明する図である。
液体吐出ヘッドの分解斜視図である。
液体吐出ヘッドの縦断面及び吐出モジュールの拡大断面図である。
循環ユニットの外観概略図である。
循環経路を示す縦断面図である。
循環経路を模式的に示すブロック図である。
圧力調整手段の例を示す断面図である。
循環ポンプの外観斜視図である。
図8(a)に示した循環ポンプのIX-IX線断面図である。
液体吐出ヘッド内のインクの流れを説明する図である。
吐出ユニットにおける循環経路を示した模式図である。
開口プレート330を示した図である。
吐出素子基板を示した図である。
吐出ユニットのインク流れを示した断面図である。
吐出口の近傍を示した断面図である。
吐出口の近傍の比較例を示す断面図である。
吐出素子基板の比較例を示した図である。
液体吐出ヘッドの流路構成を示した図である。
液体吐出装置の本体部と液体吐出ヘッドとの接続状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明者らは、先ず、酸化チタンの沈降抑制をより高めるための白インクの物性に関して検討した。その結果、酸化チタンの沈降を効果的に抑制するには、白インクの25℃における粘度が、8mPa・s以上であることが必要であることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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