TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024176805
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095615
出願日2023-06-09
発明の名称アンジオテンシン変換酵素阻害剤
出願人株式会社えがお
代理人弁理士法人 津国
主分類A23L 33/18 20160101AFI20241212BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】優れたアンジオテンシン変換酵素阻害作用を有し、高血圧に有効な組成物を提供すること。
【解決手段】Pro-Leu、Pro-Ile、Leu-Val、Ile-Val、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つを含有する、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、高血圧の予防又は改善用食品組成物、或いは高血圧の予防又は治療用医薬組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Pro-Leu、Pro-Ile、Leu-Val、Ile-Val、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つを含有する、アンジオテンシン変換酵素阻害剤。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
Pro-Leu、Pro-Ile、Leu-Val、Ile-Val、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つを含有する、高血圧の予防又は改善用食品組成物。
【請求項3】
Pro-Leu、Pro-Ile、Leu-Val、Ile-Val、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つを含有する、高血圧の予防又は治療用医薬組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のジペプチド又はその塩を含有する、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、高血圧の予防又は改善用食品組成物、及び高血圧の予防又は治療用医薬組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
令和元年国民健康・栄養調査報告(厚生労働省)によれば、収縮期血圧の平均値は男性134.3mmHg、女性127.3mmHgで、収縮期血圧が140mmHg以上の者の割合は男性34.6%、女性で24.8%であり、日本人は高血圧者の割合が非常に多いと言われている。
【0003】
血圧上昇に大きく関与している酵素として、アンジオテンシン変換酵素(ACE)が知られている(非特許文献1)。ACEは、血圧調節メカニズムの一つであるレニン-アンジオテンシン系において、アンジオテンシンIから昇圧作用を有するアンジオテンシンIIを生成し、同時に降圧ペプチドであるブラジキニンを分解するなど、血圧上昇に大きく関与している(非特許文献1、2)。
【0004】
近年、高血圧予防を目的とした数多くの機能性食品(機能性表示食品、特定保健用食品)が販売されるなど、ACE阻害作用を有する食品成分が注目を集めている。食品から分離されているACE阻害ペプチドで、機能性表示食品に利用されているものとしては、イワシから分離されたサーディンペプチド(Val-Tyr)、発酵乳から分離されたラクトトリペプチド(Val-Pro-Pro、Ile-Pro-Pro)、わかめペプチド(Phe-Tyr、Val-Tyr、Ile-Tyr)、カツオ節オリゴペプチド(Leu-Lys-Pro-Asn-Met)、ゴマペプチド(Leu-Val-Tyr)などがある(非特許文献3)。また、トウモロコシペプチド(Leu-Pro-Pro)や魚介類由来ジペプチド(Gly-Pro、Asn-Pro、Thr-Pro、Ala-Val、Gly-Val、Asp-Met、Asp-Leu)もACE阻害作用を有することが知られている(特許文献1、2)。
【0005】
黒酢には血圧降下作用があり、高血圧に有効であることが知られている(特許文献3)。
また、黒酢を分画し、単離精製することによって得られるIle-Tyr-Pro、Phe-Phe、Gln-Leu-Pro、Asn-ProがACE阻害作用を有することも知られている(特許文献4)。
【0006】
黒酢は、鹿児島県霧島市福山町でおよそ200年前から独自の製法で作られている。米酢は約3ヵ月前後で作られるのに対して、黒酢は1~3年間もの長い時間をかけて、発酵・熟成される。黒酢はこの工程をすべて一つの壺の中で行う方法で製造されている(非特許文献4)。この製法は、季節や製造した年、更には壺毎に発酵の条件が微妙に異なるため、熟練した職人により色、味などを指標に製造調整が行われている。食酢も従来はこのような職人による製造が行われてきたが、現在は安定した製品品質を保つため、壺での発酵ではなく、タンク内の空気や温度を管理することで、工場内で通気発酵させ、製造されており、黒酢も同様に通気発酵により製造することも可能である。
しかしながら、これまでの黒酢の研究のほとんどは壺で製造された黒酢を使用したものであり(特許文献3、4ともに、坂本醸造株式会社製の黒酢)、工場内で通気発酵により製造した黒酢を用いた研究はあまり行われてこなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平10-212245号公報
特開2003-24012号公報
特開昭62-120320公報
特開2001-278893号公報
【非特許文献】
【0008】
松井利郎、「レニン-アンジオテンシン系と血圧調節」、化学と生物、第53巻、228~235頁、2015年
長村洋一、「血圧と保健機能食品」、日本食品安全協会会誌、第13巻、219~222頁、2018年
林浩孝ら、「特定保健用食品「血圧が高めの方に適する」表示をした食品について」、日本補完代替医療学会誌、第5巻、37~47頁、2008年
松永一彦、「GI登録された「鹿児島の壺造り黒酢」」、日本食品科学工学会誌、第64巻、385~388頁、2017年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者らは、工場内で通気発酵により製造された黒酢中のペプチドを分離し、その活性を検討したところ、特定の4種類のジペプチド又はその塩が特に高いACE阻害作用を有することを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、本発明は、特定の4種類のジペプチド及びそれらの塩から選択される少なくとも1つを含有する、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、高血圧の予防又は改善用食品組成物、及び高血圧の予防又は治療用医薬組成物を提供するものである。
すなわち、本発明は、要旨、以下のものを提供する。
〔1〕 Pro-Leu、Pro-Ile、Leu-Val、Ile-Val、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つを含有する、アンジオテンシン変換酵素阻害剤。
〔2〕 Pro-Leu、Pro-Ile、Leu-Val、Ile-Val、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つを含有する、高血圧の予防又は改善用食品組成物。
〔3〕 Pro-Leu、Pro-Ile、Leu-Val、Ile-Val、及びそれらの塩からなる群より選択される少なくとも1つを含有する、高血圧の予防又は治療用医薬組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社えがお
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
1か月前
個人
燻製米。
2か月前
個人
機能性建骨米。
1か月前
個人
柑橘系炭酸飲料水
3か月前
不二製油株式会社
発酵乳
3か月前
池田食研株式会社
発酵物
8日前
株式会社東洋新薬
組成物
2か月前
池田食研株式会社
免疫賦活剤
4日前
池田食研株式会社
免疫賦活剤
4日前
池田食研株式会社
風味改善剤
3か月前
個人
青果物のカービング方法
5日前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
3か月前
不二製油株式会社
栄養組成物
2か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
12日前
日澱化學株式会社
チーズ様食品
2か月前
明星食品株式会社
麺塊剥離方法
2か月前
ダイニチ工業株式会社
焙煎装置
13日前
株式会社発明工房
焙煎器
13日前
竹下産業株式会社
乾燥機
1か月前
不二製油株式会社
卵凝固促進剤
1か月前
個人
野菜果実海藻ジュース飲料
2か月前
ソマール株式会社
魚肉加工食品
3か月前
不二製油株式会社
チーズ様食品
3か月前
長谷川香料株式会社
香味改善剤
4日前
池田食研株式会社
ポリアミン粉末
19日前
株式会社ニッピ
気分状態の改善剤
2か月前
池田食研株式会社
風味付与増強剤
2か月前
不二製油株式会社
被覆用油性食品
3か月前
不二製油株式会社
油脂の製造方法
3か月前
サンノプコ株式会社
消泡剤
1か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
3か月前
池田食研株式会社
圧縮成型肉様食品
3か月前
SoPros株式会社
冷え性改善剤
3か月前
株式会社ノエビア
免疫賦活用組成物
3か月前
日本製紙株式会社
麺類
3か月前
続きを見る