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公開番号2024176491
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095051
出願日2023-06-08
発明の名称太陽電池の電子輸送層及び太陽電池の製造方法
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類H10K 30/50 20230101AFI20241212BHJP()
要約【課題】ペロブスカイト層の表面欠陥を改善し、デバイスの変換効率を向上させ、耐久性を高めたペロブスカイト太陽電池の電子輸送層を提供する。
【解決手段】太陽電池10のペロブスカイト層4との間で電子が輸送される電子輸送層3であって、ペロブスカイト層4と接触する電子輸送層3の表面には、カルボキシル基を有する第3級又は第4級アンモニウム塩を含む表面処理膜34が形成されている電子輸送層。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
太陽電池のペロブスカイト層との間で電子が輸送される電子輸送層であって、
前記ペロブスカイト層と接触する前記電子輸送層の表面には、カルボキシル基を有する第3級又は第4級アンモニウム塩を含む表面処理膜が形成されている電子輸送層。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記表面処理膜は、カルボキシル基を有する第4級アンモニウム塩を含む請求項1に記載の電子輸送層。
【請求項3】
前記表面処理膜は、ベタインハロゲン化水素塩を含む請求項2に記載の電子輸送層。
【請求項4】
基板上に透明導電膜を形成するステップと、
電子輸送層を形成するステップと、
前記電子輸送層に対して、カルボキシル基を有する第3級又は第4級アンモニウム塩を含む表面処理膜を形成するステップと、
前記表面処理膜上にペロブスカイト層を形成するステップと、
ホール輸送層を形成するステップと、
電極を形成するステップと、を順次行う太陽電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池の電子輸送層及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
太陽電池は、シリコン系、化合物半導体、有機半導体などの素子を用いたものが一般的であるが、高い光捕集能に加え、薄膜化や低コスト化の可能なハイブリッド型太陽電池(ペロブスカイト太陽電池)が注目されている。
【0003】
非特許文献1には、透明導電膜付きガラス基板と、ホール輸送層と、メチルアミンヨウ化鉛(CH

NH

PbI

:以下、「MAPbI

」と略する場合がある)からなるペロブスカイト層と、電子輸送層と、バッファー層と、電子輸送層と、電極とを備えたp-i-n構造のペロブスカイト太陽電池が示されている。
【0004】
このような太陽電池において、ペロブスカイト層は多結晶薄膜として作成される。一般的に、多結晶薄膜は表面の欠陥や結晶粒界を有するため、これらに起因して、ペロブスカイト層中においてホールと電子の再結合が生じ、太陽電池デバイスの変換効率が低下することや、結晶の劣化が生じるといった課題がある。そこで、非特許文献1では、ペロブスカイト層を形成した後、n-ブチルアミン又はn-ブチルアンモニウムヨージドを用いてペロブスカイト層の上面の表面処理を行い、結晶表面及び結晶粒界にペロブスカイト化合物を2次元的に配列させ、デバイスの変換効率及び耐久性の向上を図っている。これにより、変換効率は17.3%から19.3%まで向上したことが報告されている。
【0005】
非特許文献2には、多孔質な二酸化チタン(TiO

)からなる電子輸送層の表面に、グリシンヨウ化水素塩、β-アラニンヨウ化水素塩又はγ-アミノブチル酸ヨウ化水素塩からなる単分子膜を形成し、その上にMAPbI

からなるペロブスカイト層を形成したn-i―p構造のペロブスカイト太陽電池が示されている。
【0006】
この太陽電池においては、電子輸送層上に存在するグリシンヨウ化水素塩等の一部が、ペロブスカイト層の界面においてペロブスカイト化合物のAサイトに入り込むことにより、ペロブスカイト化合物の結晶成長が促進されることが報告されている。これにより、ペロブスカイト層の下面の表面欠陥が改善され、変換効率が8%から10%まで向上している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Yun Lin他著、“Enhanced Thermal Stability in Perovskite SolarCells by Assembling 2D/3D Stacking Structures”, J. Phys. Chem. Lett. 2018, 9, 654-658(DOI: 10.1021/acs.jpclett.7b02679)
Yuhei Ogami他著、“All-Solid Perovskite Solar Cells with HOCO-R-NH3+I- Anchor-Group Inserted between Porous Titania and Perovskite”, J. Phys. Chem. C 2014, 118, 30, 16651-16659(DOI: 10.1021/jp412627n)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
非特許文献1における表面処理は、ペロブスカイト層を形成した後に行われるため、ホール輸送層とペロブスカイト層の界面に位置するペロブスカイト層の下面は表面処理がなされない。したがって、ペロブスカイト化合物の下面には、表面欠陥が依然として存在している。
【0009】
また、非特許文献2においては、電子輸送層とペロブスカイト層との間において単分子膜を介した結晶成長が行われているだけであり、ペロブスカイト化合物の結晶分解に起因する表面欠陥等が生じる可能性がある。したがって、結晶表面の欠陥に対して改善の余地がある。
【0010】
そこで、多結晶薄膜であるペロブスカイト層の表面欠陥を改善し、デバイスの変換効率を向上させ、耐久性を高めたペロブスカイト太陽電池の電子輸送層が求められている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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