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公開番号
2024175885
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023093966
出願日
2023-06-07
発明の名称
電力系統計画装置、電力系統計画方法および電力系統保護制御システム
出願人
株式会社日立製作所
代理人
藤央弁理士法人
主分類
H02J
3/00 20060101AFI20241212BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】電力系統の内外の変化に対応する、システムと電力の両面の信頼性を担保した保護プログラムの構築および適時での配備を可能とする。
【解決手段】電力系統計画装置であって、電力系統の状態の変化を検知し、検知した変化の影響を緩和するための代替保護制御モジュールを特定し、特定された代替保護制御モジュールを使用した場合の電力系統の信頼性を評価し、電力系統の信頼性を評価した結果に基づいて、特定された代替保護制御モジュールを使用するかを判定し、特定された代替保護制御モジュールを使用すると判定した場合、特定された代替保護制御モジュールを使用した制御を実行する指示を出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電力系統計画装置であって、
電力系統は、前記電力系統における電力潮流の状態を変更する複数の電気機器と、前記電力系統の状態を計測する複数の計測機器と、を有し、
前記電力系統には、電力系統保護制御装置が接続され、
前記電力系統計画装置は、処理部と、記録部と、を有し、
前記記録部は、
前記複数の電気機器の状態を含む機器状態データと、
前記複数の電気機器のパラメータ値を含む機器構成データと、
前記電力系統の状態の変化と、前記電力系統保護制御装置が実行することによって前記電力系統を制御するための保護制御モジュールのうち、前記変化の影響を受ける保護制御モジュールと、前記変化の影響を受ける保護制御モジュールを代替することによって前記変化の影響を緩和するための保護制御モジュールである代替保護制御モジュールと、を対応付ける変化検知データと、を保持し、
前記処理部は、
前記電力系統の状態の変化を検知し、
前記変化検知データに基づいて、前記検知した変化の影響を緩和するための前記代替保護制御モジュールを特定し、
前記機器状態データ及び前記機器構成データに基づいて、前記電力系統保護制御装置が前記特定された代替保護制御モジュールを使用した場合の前記電力系統の信頼性を評価し、
前記電力系統の信頼性を評価した結果に基づいて、前記特定された代替保護制御モジュールを使用するかを判定し、
前記特定された代替保護制御モジュールを使用すると判定した場合、前記電力系統保護制御装置に、前記特定された代替保護制御モジュールを使用した制御を実行する指示を出力することを特徴とする電力系統計画装置。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の電力系統計画装置であって、
前記処理部は、前記特定された代替保護制御モジュールを使用した場合の前記電力系統の信頼性を、前記電力系統の電気回路としての信頼性を評価するための電力モデルと、前記電気機器、前記計測機器及び前記電力系統保護制御装置を含めた情報システムの信頼性を評価するためのシステムモデルと、の両方に基づいて評価することを特徴とする電力系統計画装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電力系統計画装置であって、
前記変化検知データは、前記電力系統の状態の変化のうち、前記電力系統の電気回路としての信頼性に影響を与える変化、及び、前記情報システムの信頼性に影響を与える変化のそれぞれについて、前記変化の影響を受ける保護制御モジュールと、前記代替保護制御モジュールと、を対応付ける情報を含み、
前記処理部は、前記変化検知データに基づいて、検知した前記電力系統の状態の変化に対応する前記代替保護制御モジュールを特定し、前記特定された代替保護制御モジュールを使用した場合の前記電力系統の信頼性を、前記電力モデル及び前記システムモデルの両方に基づいて評価することを特徴とする電力系統計画装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電力系統計画装置であって、
前記処理部は、前記電力モデルに基づいて、前記特定された代替保護制御モジュールを適用した場合の前記電力系統の電気回路としての信頼性を評価する指標を計算することを特徴とする電力系統計画装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電力系統計画装置であって、
前記処理部は、さらに、前記電力モデルに基づいて、前記特定された代替保護制御モジュールを使用した場合の前記電力系統の運用効率を評価する指標を計算し、
前記電力系統の信頼性及び前記電力系統の運用効率を評価した結果に基づいて、前記特定された代替保護制御モジュールを使用するかを判定することを特徴とする電力系統計画装置。
【請求項6】
請求項5に記載の電力系統計画装置であって、
前記電力系統の電気回路としての信頼性を評価する指標は、前記電力系統の1以上の計測点における電圧及び周波数の少なくとも一方を含み、
前記電力系統の運用効率を評価する指標は、前記電力系統における送電ロスを含むことを特徴とする電力系統計画装置。
【請求項7】
請求項3に記載の電力系統計画装置であって、
前記処理部は、前記システムモデルに基づいて、前記特定された代替保護制御モジュールを使用した場合の前記情報システムの信頼性を評価する指標を計算することを特徴とする電力系統計画装置。
【請求項8】
請求項7に記載の電力系統計画装置であって、
前記情報システムの信頼性を評価する指標は、前記情報システムの処理遅延及び通信遅延の少なくとも一方を含むことを特徴とする電力系統計画装置。
【請求項9】
請求項3に記載の電力系統計画装置であって、
前記記録部は、電力系統における前記複数の計測機器による計測値及び予測される将来の計測値の少なくとも一方を含む状態計測データを保持し、
前記変化検知データは、前記複数の計測機器の少なくともいずれかによる計測値及び将来の計測値の少なくとも一方の変化と、前記変化の影響を受ける保護制御モジュールと、前記代替保護制御モジュールと、を対応付ける情報を含み、
前記処理部は、
前記状態計測データに基づいて、前記計測値及び将来の計測値の少なくとも一方の変化を、前記電力系統の状態の変化として検知することを特徴とする電力系統計画装置。
【請求項10】
請求項3に記載の電力系統計画装置であって、
前記処理部は、
前記機器状態データ及び前記機器構成データに基づいて、前記電力系統に事故が発生した場合に前記特定された代替保護制御モジュールを適用したときの前記電力系統の信頼性を評価することを特徴とする電力系統計画装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は電力系統計画装置、電力系統計画方法および電力系統保護制御システムに関し、例えば電力系統に適用して好適なものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、発電設備、送電設備、変電設備、配電設備、需要家設備といった電力の生産から消費までを行う設備全体(以下、電力系統と適宜称する。)が知られている。電力系統において高品質な電力供給を維持するために、中央制御所などの広域での協調動作などを担う上位システムや、変電所等などの装置の監視制御を担う下位システムなどが連携して動作している。電力系統の運用者は、これらシステムを利用して、例えば事故が発生した場合でも電力品質の長期的、短期的な維持、および効率的な運用を実現している。
【0003】
変電所では、その設備群の状態監視や遮断器の開閉等の操作を行うと共に、電力系統の設備の故障や異常が発生した場合に、異常箇所を電力系統から切り離し、事故の波及を防止することで、電力の信頼性を維持する保護機能を提供している。設備の電流や電圧の過剰時に、対象設備を切り離す保護リレーなどがその例である。近年では、このような変電所設備のためのデータ伝送の国際規格(IEC61850)が整備されており、インテリジェント電子デバイス(IED)と呼ばれる規格対応設備により、ある程度柔軟なシステム構成が可能となっている。
【0004】
例えば、特開2013-164731(特許文献1)には、これら規格に基づく変電所自動化システムにおいて、IEDの新設時や回線増幅時の変化を自動で認識する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-164731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、IEDおよび特許文献1に記載の技術などによる変電所装置の変更の容易化が進められているとはいえ、電力系統の大きな状態変化に対して、適応的に処理内容を変更することは難しかった。従来は電力系統の長期間の動作実績をもとに、信頼性を維持するために必要な保護機能が動作するように、センサーや遮断器等の保護制御装置の設置、接続および動作設定などを行っており、気象状況に大きく左右される再生可能エネルギー電源の大量導入や、大規模災害の発生など、予測の難しい状況への対応が難しい場合があった。
【0007】
また、従来の保護リレーやIEDなどは、ある程度処理が固定化された組込み機器での実現が一般的であり、システム構築時に想定していない新規センサーの追加や更新、保護や制御の機能更新などへの対応が難しい場合があった。
【0008】
本発明は以上の点を考慮してなされたものであり、電力系統において、故障や更新などによるセンサー装置の変更、および、保護装置の処理の変更、再生可能エネルギー電源の追加や発電状況の変化などの多様な状況変化があった場合にも、電力およびシステム上の信頼性を確保しつつ、変電所等の保護や制御の装置・システムの適応的な更新を可能とする電力系統保護制御システムを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を解決するため、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。例えば、本発明の一態様は、電力系統計画装置であって、電力系統は、前記電力系統における電力潮流の状態を変更する複数の電気機器と、前記電力系統の状態を計測する複数の計測機器と、を有し、前記電力系統には、電力系統保護制御装置が接続され、前記電力系統計画装置は、処理部と、記録部と、を有し、前記記録部は、前記複数の電気機器の状態を含む機器状態データと、前記複数の電気機器のパラメータ値を含む機器構成データと、前記電力系統の状態の変化と、前記電力系統保護制御装置が実行することによって前記電力系統を制御するための保護制御モジュールのうち、前記変化の影響を受ける保護制御モジュールと、前記変化の影響を受ける保護制御モジュールを代替することによって前記変化の影響を緩和するための保護制御モジュールである代替保護制御モジュールと、を対応付ける変化検知データと、を保持し、前記処理部は、前記電力系統の状態の変化を検知し、前記変化検知データに基づいて、前記検知した変化の影響を緩和するための前記代替保護制御モジュールを特定し、前記機器状態データ及び前記機器構成データに基づいて、前記電力系統保護制御装置が前記特定された代替保護制御モジュールを使用した場合の前記電力系統の信頼性を評価し、前記電力系統の信頼性を評価した結果に基づいて、前記特定された代替保護制御モジュールを使用するかを判定し、前記特定された代替保護制御モジュールを使用すると判定した場合、前記電力系統保護制御装置に、前記特定された代替保護制御モジュールを使用した制御を実行する指示を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、電力系統において、故障や更新などによるセンサー装置の変更や、保護装置の処理の変更、再生可能エネルギー電源の追加や発電状況の変化などの多様な状況変化があった場合にも、電力およびシステム上の信頼性を確保しつつ、変電所等の保護や制御の装置・システムを適応的に更新できる。
(【0011】以降は省略されています)
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