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公開番号2025018322
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-06
出願番号2023121919
出願日2023-07-26
発明の名称電圧調整装置
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類H02J 3/12 20060101AFI20250130BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】交流を変電所から負荷に配電する配電線に配置され、複数のタップを有する調整変圧器を有し、配電線の電圧が規定の電圧範囲を逸脱したときに調整変圧器のタップを切り換えて電圧を電圧範囲内に自動的に調整する提供する。
【解決手段】電圧調整装置1は、複数のタップtnを有する調整変圧器2を有し、タップに関する処理を行う制御部を備える。制御部は、タップの切り換え中における1次側電圧と2次側電圧とを取得し、タップの切り換えが行われる前又は後における1次側電圧と2次側電圧とを取得し、タップの切り換え中の1次側電圧と、タップの切り換え前又は後の1次側電圧との差分である1次側差分を導出し、タップの切り換え中の2次側電圧と、タップの切り換え前又は後の2次側電圧との差分である2次側差分を導出し、導出した1次側差分と、2次側差分とに基づいて、変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
交流を変電所から負荷に配電する配電線に配置され、複数のタップを有する調整変圧器を有し、配電線の電圧が規定の電圧範囲を逸脱したときに調整変圧器のタップを切り換えて電圧を電圧範囲内に自動的に調整する電圧調整装置であって、
前記タップに関する処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記タップの切り換え中における1次側電圧と2次側電圧とを取得し、
前記タップの切り換えが行われる前又は後における1次側電圧と2次側電圧とを取得し、
前記タップの切り換え中の1次側電圧と、前記タップの切り換え前又は後の1次側電圧との差分である1次側差分を導出し、
前記タップの切り換え中の2次側電圧と、前記タップの切り換え前又は後の2次側電圧との差分である2次側差分を導出し、
導出した前記1次側差分と、前記2次側差分とに基づいて、前記変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する
電圧調整装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記1次側差分及び前記2次側差分は、前記タップの切り換え前と、前記タップの切り換え中との差分であり、
前記制御部は、
導出した前記1次側差分に対し、切り換え前のタップ位置に応じた係数を乗算した乗算値を算出し、
前記2次側差分と前記乗算値との差異に基づき、前記変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する
請求項1に記載の電圧調整装置。
【請求項3】
前記1次側差分及び前記2次側差分は、前記タップの切り換え中と、前記タップの切り換え後との差分であり、
前記制御部は、
導出した前記1次側差分に対し、切り換え後のタップ位置に応じた係数を乗算した乗算値を算出し、
前記2次側差分と前記乗算値との差異に基づき、前記変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する
請求項1に記載の電圧調整装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記配電線に流れる電流が順潮流である場合において、
前記2次側差分から、前記乗算値を減算した差異が、正の値となる場合、前記変電所は1次側に位置すると判定し、
前記2次側差分から、前記乗算値を減算した差異が、負の値となる場合、前記変電所は2次側に位置すると判定する
請求項2又は請求項3に記載の電圧調整装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記配電線に流れる電流が逆潮流である場合において、
前記2次側差分から、前記乗算値を減算した差異が、正の値となる場合、前記変電所は2次側に位置すると判定し、
前記2次側差分から、前記乗算値を減算した差異が、負の値となる場合、前記変電所は1次側に位置すると判定する
請求項4に記載の電圧調整装置。
【請求項6】
前記配電線に流れる交流は三相交流であり、
前記制御部は、
前記三相交流における三相の線間電圧それぞれにおける前記1次側差分及び前記2次側差分を導出し、
導出した三相の線間電圧それぞれにおける前記1次側差分と、前記2次側差分とに基づいて、前記変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する
請求項1に記載の電圧調整装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記三相交流における三相の線間電圧それぞれにおける前記1次側差分と前記2次側差分とに基づき、前記変電所がいずれの側に位置するかに関し、線間電圧毎の判定を行い、
前記線間電圧毎の判定が一致した場合、一致した判定内容に応じて、前記変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する
請求項6に記載の電圧調整装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記三相交流における三相の線間電圧それぞれにおける前記1次側差分と前記2次側差分とに基づき、前記変電所がいずれの側に位置するかに関し、線間電圧毎の判定を行い、
前記線間電圧毎の判定の多数決に応じて、前記変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する
請求項6に記載の電圧調整装置。
【請求項9】
前記制御部は、
所定の周期にて取得した1次側電圧と2次側電圧とによる比率又は変化量を算出し、
今回算出した比率又は変化量と、前回算出した比率又は変化量とに基づき、前記タップの切り換え中であるか否かを判定し、
前記タップの切り換え中である判定した場合、前記変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定するための処理を行う
請求項1に記載の電圧調整装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧調整装置に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
電圧調整装置は、2次巻線が配電線に直列に接続される直列変圧器と、1次巻線が配電線に並列に接続され、2次巻線に複数のタップが設けられた調整変圧器と、該複数のタップを切り換えて直列変圧器の1次巻線に接続するタップ切換器とを備えている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-312612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された電圧調整装置は、電源となる変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを効率的に判定する点について考慮されていない。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを効率的に判定することが可能な電圧調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、交流を変電所から負荷に配電する配電線に配置され、複数のタップを有する調整変圧器を有し、配電線の電圧が規定の電圧範囲を逸脱したときに調整変圧器のタップを切り換えて電圧を電圧範囲内に自動的に調整する電圧調整装置であって、前記タップに関する処理を行う制御部を備え、前記制御部は、前記タップの切り換え中における1次側電圧と2次側電圧とを取得し、前記タップの切り換えが行われる前又は後における1次側電圧と2次側電圧とを取得し、前記タップの切り換え中の1次側電圧と、前記タップの切り換え前又は後の1次側電圧との差分である1次側差分を導出し、前記タップの切り換え中の2次側電圧と、前記タップの切り換え前又は後の2次側電圧との差分である2次側差分を導出し、導出した前記1次側差分と、前記2次側差分とに基づいて、前記変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する。
【0007】
本態様にあたっては、電圧調整装置は、例えば直接切換方式のSVR(Step Voltage Regulator)であり、複数のタップを含む調整変圧器、コモン端子を含む負荷時タップ切換器、及びこれらタップの切り換えに関する処理を行う制御部を備える。電圧調整装置は、配電線に配置(接続)されるにあたり、1次側の配電線と、2次側の配電線とに接続される。すなわち、負荷時タップ切換器及び調整変圧器が配電線に配置(接続)されるにあたり、負荷時タップ切換器(コモン端子)は1次側の配電線に接続され、調整変圧器(素通しタップ)は2次側の配電線に接続される制御部は、例えば、10msec等の所定の周期にて、1次側電圧の値(1次側電圧値)を取得し、取得した1次側電圧値を入力因子とし予め定められた同定式を用いて、2次側電圧の値(2次側電圧値)を算出(同定)するものであってもよい。又は、制御部は、例えば、10msec等の所定の周期にて、1次側電圧の値(1次側電圧値)と、2次側電圧の値(2次側電圧値)とを、1次側及び2次側の配電線それぞれに設けられた計測用変圧器(1次側計測用変圧器(PT1)、2次側計測用変圧器(PT2))から取得し、取得した1次側電圧値及び2次側電圧値を、取得時点と関連付けて、記憶部に記憶するものであってもよい。これら1次側電圧の値(1次側電圧値)及び2次側電圧の値(2次側電圧値)の取得周期(検出周期)は、変電所からの商用電源の周波数におけるハーフサイクルに応じて(ハーフサイクル以上)決定されるものであってもよい。制御部は、タップの切り換えが行われている際中(タップの切り換え中)であると判定した場合、当該判定した際に取得した1次側電圧と2次側電圧を、タップの切り換え中における1次側電圧と2次側電圧として、記憶部に記憶するものであってもよい。制御部は、タップの切り換え中の1次側電圧と、タップの切り換え前又は後(直前又は直後)の1次側電圧との差分である1次側差分を導出する。更に、制御部は、タップの切り換え中の2次側電圧と、タップの切り換え前又は後(直前又は直後)の2次側電圧との差分である2次側差分を導出し、これら導出した1次側差分及び2次側差分を入力因子とする演算を行い、当該演算結果に基づき変電所が1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する。SVR等の電圧調整装置が配電線に配置されるにあたり、電圧調整装置に対し、電源である変電所(電力を供給する源変電所)が接続される側が1次側となり、負荷が接続される側が2次側となることが、当該配置における初期設定として想定される。その上で、配電線は例えば冗長性担保の観点からループ形状となっていることがあり、このようなループ形状の配電線における切替が行われることにより、変電所及び負荷の接続態様が逆転、すなわち変電所が2次側に接続され、負荷が1次側に接続されることが発生し得る。変電所が接続される配電線のインピーダンスと、負荷が接続される配電線のインピーダンスとを比較した場合、負荷が接続される配電線のインピーダンスは、変電所が接続される配電線のインピーダンスよりも大きいものとなる。従って、タップの切り換えが行われている際中において、負荷が接続される配電線の側の電圧降下は、変電所が接続される配電線の側の電圧降下よりも大きいものとなる。これに対し、制御部は、タップの切り換えが行われている際中であると判定した場合、すなわち当該タップの切り換えの検出をトリガーとして、導出した1次側差分と2次側差分とに基づいて、変電所がいずれの側(1次側又は2次側)に位置するかを判定するため、変電所に対する方向判定(変電所方向判定)を効率的に行うことができる。
【0008】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、前記1次側差分及び前記2次側差分は、前記タップの切り換え前と、前記タップの切り換え中との差分であり、前記制御部は、導出した前記1次側差分に対し、切り換え前のタップ位置に応じた係数を乗算した乗算値を算出し、前記2次側差分と前記乗算値との差異に基づき、前記変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する。
【0009】
本態様にあたっては、1次側差分(|V1(1)-V1(2)|)及び2次側差分(|V2(1)-V2(2)|)は、タップの切り換え前と、タップの切り換え中との差分である。これら1次側差分及び2次側差分は絶対値にて示されるものであってもよい。電圧調整装置が例えば直接切換方式のSVRである場合、タップ切り換え(タップ位置がタップ4(n)からタップ5(n+1)に切り換え)の際中において、橋絡中の状態(橋絡抵抗導通中)を経る。この場合、タップの切り換え中は、切り換え前のタップに対応する橋絡抵抗が導通中(切り換え前のみ橋絡中(タップ4のみが橋絡中):状態(2))の状態であることを示す。従って、2次側電圧には、橋絡抵抗による電圧降下分が反映される。タップの切り換え前は、タップの切り換えが開始される前であり、橋絡抵抗には導通がされていない(切り換え前)状態(状態(1))であることを示す。制御部は、導出した1次側差分に対し、切り換え前のタップ位置に応じた係数(N(k))を乗算した乗算値を算出し、2次側差分と乗算値との差異に基づき、変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する。当該係数(N(k))は、切り換え前のタップ位置(n)に対する素通しタップとの差異(k)に、巻数比を用いた偏差(dn)を乗算したものとを含むもの(N(k)=1+kdn)であってもよい。当該偏差(dn)は、負荷時タップ切換器が出力する電圧が0となる素通しとなるタップ位置(素通しタップ)を0とし、当該0に対する偏差であってもよい。制御部は、このように導出等した2次側差分と乗算値との差異(ΔΔ(2)=|V2(1)-V2(2)|-|N(k)*(V1(1)-V1(2))|)に基づき、変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定するため、変電所方向判定を効率的に行うことができる。
【0010】
本開示の一態様に係る電圧調整装置は、前記1次側差分及び前記2次側差分は、前記タップの切り換え中と、前記タップの切り換え後との差分であり、前記制御部は、導出した前記1次側差分に対し、切り換え後のタップ位置に応じた係数を乗算した乗算値を算出し、前記2次側差分と前記乗算値との差異に基づき、前記変電所が、1次側又は2次側のいずれの側に位置するかを判定する。
(【0011】以降は省略されています)

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