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公開番号2024175872
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023093947
出願日2023-06-07
発明の名称車両
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人航栄事務所
主分類B60W 10/30 20060101AFI20241212BHJP(車両一般)
要約【課題】第2温調媒体の流量を変化させた瞬間のオーバーシュートを抑制可能な車両を提供する。
【解決手段】車両Vは、バッテリBATと、モータMOT1と、電力変換装置PCUと、温調回路60と、温調回路60を制御する制御装置ECUと、を備える。温調回路60は、第1ポンプ611a、611bにより第1温調媒体TCM1を循環させてモータMOT1を冷却する第1温調回路61と、第2ポンプ621とラジエータ622とを備え、第2ポンプ621により第2温調媒体TCM2を循環させて電力変換装置PCUを冷却する第2温調回路62と、第1温調回路61の前記第1温度媒体と第2温調回路62の第2温調媒体TCM2との間で熱交換する熱交換器63と、を備える。制御装置ECUは、第1温調媒体TCM1の温度がデューティーアップ閾値To1以上になった場合に、第2ポンプ621の流量を増加させる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
バッテリと、
モータと、
前記バッテリと前記モータとの電力伝達経路上に配置される電力変換装置と、
前記モータ及び前記電力変換装置の温度を調整する温調システムと、
前記温調システムを制御する制御装置と、を備える、車両であって、
前記温調システムは、
第1ポンプにより第1温調媒体を循環させて前記モータを冷却する第1温調回路と、
第2ポンプとラジエータとを備え、前記第2ポンプにより第2温調媒体を循環させて前記電力変換装置を冷却する第2温調回路と、
前記第1温調回路の第1温度媒体と前記第2温調回路の第2温調媒体との間で熱交換する熱交換器と、を備え、
前記制御装置は、
前記第1温調媒体の温度が所定値以上になった場合に、前記第2ポンプの流量を増加させる、車両。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両であって、
前記第1ポンプは、車速に応じて回転数が変動し、
前記第2ポンプは、前記第2温調媒体の温度に応じて基本回転数が設定されており、
前記制御装置は、前記第1温調媒体の温度が所定以上になった場合に、前記基本回転数よりも高い回転数で前記第2ポンプを駆動する、車両。
【請求項3】
請求項2に記載の車両であって、
前記所定値は、前記第1温度媒体の管理上限温度よりも低い温度である、車両。
【請求項4】
請求項1に記載の車両であって、
燃費を優先する省燃費制御モードと、前記省燃費制御モードよりも効率の低い通常モードと、を有し、
前記所定値は、前記省燃費制御モードでは到達しない値に設定される、車両。
【請求項5】
請求項2に記載の車両であって、
前記制御装置は、アイドリングストップ時に、前記第1温調媒体の温度に基づく前記第2ポンプの流量増加を禁止する、車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球の気候変動に対する具体的な対策として、低炭素社会または脱炭素社会の実現に向けた取り組みが活発化している。自動車などの車両においても、CO2排出量の削減やエネルギー効率の向上が要求され、駆動源の電動化が進んでいる。例えば、駆動輪を駆動する駆動源としてのモータと、このモータに電力を供給する電源としてのバッテリと、バッテリの電力を変換してモータに供給する電力変換装置と、を備える電気自動車やハイブリッド電気自動車が開発されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、モータの温調を行う第1温調回路と、電力変換装置の温調を行う第2温調回路と、第1温調回路を循環する第1温調媒体と第2温調回路を循環する第2温調媒体との間の熱交換を行う熱交換器と、を備える車両用温調システムが開示されている。第1温調媒体としては、典型的にはATF(Automatic transmission fluid)であり、第2温調媒体としては、典型的にはLLC(Long Life Coolant)である。
【0004】
電力変換装置には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのチップが搭載されており、ラジエータが冷やした第2温調媒体を電動ポンプで流すことによって冷却している。電動ポンプはデューティー(デューティー比)を上下させることで流量をコントロールできる。
【0005】
この車両用温調システムでは、第1温調回路の第1温度媒体と第2温調回路の第2温調媒体との間で熱交換させ、第2温調回路に設けられたラジエータで、モータ及び電力変換装置の熱を放熱する。第2温調回路に設けられた電動ポンプは、車両低負荷時は騒音・燃費観点での制約に基づいて低デューティーで制御され、電力変換装置の内部部品温度、第2温調媒体の温度、モータ内部部品温度、第1温調媒体の温度等がそれぞれの管理上限温度に近づいた場合にデューティーを引き上げて制御され、冷却性能が確保される。
【0006】
また、特許文献2には、LLC温度の方がATF温度よりも熱くなっている場合に、冷たいATFを利用してLLCを冷却するためにATFポンプ・LLCポンプを駆動することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-108684号公報
特開2021-13287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
電力変換装置を含む第2温調回路に対して、モータを含む第1温調回路は熱容量が非常に大きい。よって、第2温調媒体の流量や第1温調媒体の流量が増減することで熱交換器での熱交換量が変化したとき、第1温調回路の温度はすぐには変化せず、第2温調回路の温度が急激に変化する。特に第2温調媒体の流量が増加したとき、熱交換器からの第2温調媒体への受熱量が一時的に大きくなり、第2温調媒体の温度が高くなる。時間がたつと第1温調媒体の温度が徐々に下がるにしたがって熱交換量も減少し、第2温調媒体の温度も低下したところで温度飽和に至る。
【0009】
即ち、この車両用温調システムでは、第2温調媒体の流量を変化させた瞬間の第2温調媒体の水温が温度飽和時の水温よりも高くなってしまう現象(オーバーシュート)が起こりうる。これによって、電力変換装置の内部部品からの冷却要求によって第2温調媒体の流量を引き上げたとき、流量増加による第2温調媒体の温度上昇が発生し、電力変換装置の内部部品温度がむしろ上昇してしまうことが起こりうる。
【0010】
特許文献2には、走行中にATFがLLCより熱くなってオーバーシュートが発生し得ることについて想定されておらず改善の余地があった。
(【0011】以降は省略されています)

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