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公開番号2024175612
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-18
出願番号2023093541
出願日2023-06-06
発明の名称車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類B60W 10/08 20060101AFI20241211BHJP(車両一般)
要約【課題】Pチャージ制御におけるNV性能の悪化を抑制することができる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】Pチャージ制御が行われる際には、Pチャージ制御に伴って発生する出力回転部材の傾きを抑制する方向に力が作用させられる第2電動機のトルクがドライブギヤへ入力される。これにより、ドライブギヤと第2電動機側の部材(ギヤ)との間で噛合い反力が発生させられる。この噛合い反力によって出力回転部材(リングギヤ)が傾きを抑制する方向に動かされることで、出力回転部材の姿勢が制御させられ、Pチャージ制御に伴って発生する出力回転部材の傾きが抑制される。出力回転部材の傾きが抑制されることで、第2電動機のトルクが入力されない場合と比べて、ピニオンとサンギヤやリングギヤとの歯当たりが改善させられ、ギヤの噛合いによるNVが低減させられる。よって、Pチャージ制御におけるNV性能の悪化を抑制することができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンと、第1電動機と、中空の円筒形状を成した、駆動輪に動力伝達可能に連結されたドライブギヤ及びパーキングロック用のパーキングロックギヤが別々に外周面に一体的に設けられた出力回転部材と、前記第1電動機が動力伝達可能に連結されたサンギヤ、前記エンジンが動力伝達可能に連結されたキャリア、前記キャリアによって自転及び公転可能に支持された複数のピニオン、及び前記出力回転部材の内周面に一体的に設けられた、前記ピニオンを介して前記サンギヤと噛み合うリングギヤを有する遊星歯車装置と、前記ドライブギヤに動力伝達可能に連結された第2電動機と、前記第1電動機及び前記第2電動機の各々に対して電力を授受するバッテリと、前記パーキングロックギヤに噛み合うことが可能なパーキングロック部材を有して、前記パーキングロック部材を前記パーキングロックギヤと噛み合わせることで前記出力回転部材が回転不能に機械的に固定された前記パーキングロックの状態を形成するパーキングロック機構と、を備えた車両の、制御装置であって、
停車中且つ前記パーキングロックの状態であるときに、前記エンジンからの動力によって前記第1電動機で発電した電力を前記バッテリに充電するPチャージ制御を行うことが可能であり、
前記Pチャージ制御を行う際には、前記Pチャージ制御に伴って発生する前記出力回転部材の傾きを抑制する方向に力が作用させられる前記第2電動機のトルクを前記ドライブギヤへ入力することを特徴とする車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、Pチャージ制御を行うことが可能な車両の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンと、第1電動機と、駆動輪に動力伝達可能に連結された出力回転部材と、前記第1電動機が動力伝達可能に連結されると共に前記エンジンが動力伝達可能に連結された遊星歯車装置と、前記出力回転部材に動力伝達可能に連結された第2電動機と、前記第1電動機及び前記第2電動機の各々に対して電力を授受するバッテリと、を備え、前記出力回転部材が回転不能に機械的に固定されたパーキングロックの状態(パーキングポジションと同意)を形成する、車両の制御装置が良く知られている。例えば、特許文献1に記載されたハイブリッド車両の制御装置がそれである。この特許文献1には、停車中且つパーキングポジションであるときに、エンジンを運転状態とすると共にエンジンからの動力によって第1電動機を駆動し、第1電動機で発電した電力をバッテリに充電するPチャージ制御を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-154523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、出力回転部材が、駆動輪に動力伝達可能に連結されたドライブギヤ及びパーキングロック用のパーキングロックギヤが別々に外周面に一体的に設けられた中空の円筒形状を成しており、遊星歯車装置が、第1電動機が動力伝達可能に連結されたサンギヤ、エンジンが動力伝達可能に連結されたキャリア、キャリアによって自転及び公転可能に支持された複数のピニオン、及び出力回転部材の内周面に一体的に設けられた、ピニオンを介してサンギヤと噛み合うリングギヤを有しており、第2電動機がドライブギヤに動力伝達可能に連結された構成の車両であって、パーキングロックギヤに噛み合うことが可能なパーキングロック部材を有して、パーキングロック部材をパーキングロックギヤと噛み合わせることで出力回転部材が回転不能に機械的に固定されたパーキングロックの状態を形成するパーキングロック機構を備えた車両も良く知られている。このような車両では、Pチャージ制御の際に、エンジンからのトルク入力に対してリングギヤ(出力回転部材)の回転をパーキングロック部材により止め、第1電動機につながるピニオンとサンギヤとを回転させ、第1電動機側でエンジンからのトルクを吸収することで蓄電する機構を持っている。ところで、Pチャージ制御では、パーキング機構で出力回転部材の回転を受け止める為、パーキングロックギヤとパーキングロック部材との間で噛合い反力(噛合いによるラジアル反力)が発生する。加えて、リングギヤとピニオンとの間にも噛合い反力(スラスト反力)が発生する。そうすると、ラジアル反力とスラスト反力とにより出力回転部材に傾きが発生する。Pチャージ制御では、ピニオンがサンギヤやリングギヤと噛合いながら回転している為、ギヤの噛合い音(ギヤノイズ)が発生しているが、出力回転部材の姿勢が理想状態からずれることにより、ギヤの歯当たりが悪化してギヤノイズが増大し易くされ、NV性能が悪化させられるおそれがある。NV性能は、NVの発生を抑制するというNVに対する性能である。「NV」は、車両で生じる騒音や振動の総称であり、車両における騒音及び振動のうちの少なくとも一方を表している。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、Pチャージ制御におけるNV性能の悪化を抑制することができる車両の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の要旨とするところは、(a)エンジンと、第1電動機と、中空の円筒形状を成した、駆動輪に動力伝達可能に連結されたドライブギヤ及びパーキングロック用のパーキングロックギヤが別々に外周面に一体的に設けられた出力回転部材と、前記第1電動機が動力伝達可能に連結されたサンギヤ、前記エンジンが動力伝達可能に連結されたキャリア、前記キャリアによって自転及び公転可能に支持された複数のピニオン、及び前記出力回転部材の内周面に一体的に設けられた、前記ピニオンを介して前記サンギヤと噛み合うリングギヤを有する遊星歯車装置と、前記ドライブギヤに動力伝達可能に連結された第2電動機と、前記第1電動機及び前記第2電動機の各々に対して電力を授受するバッテリと、前記パーキングロックギヤに噛み合うことが可能なパーキングロック部材を有して、前記パーキングロック部材を前記パーキングロックギヤと噛み合わせることで前記出力回転部材が回転不能に機械的に固定された前記パーキングロックの状態を形成するパーキングロック機構と、を備えた車両の、制御装置であって、(b)停車中且つ前記パーキングロックの状態であるときに、前記エンジンからの動力によって前記第1電動機で発電した電力を前記バッテリに充電するPチャージ制御を行うことが可能であり、(c)前記Pチャージ制御を行う際には、前記Pチャージ制御に伴って発生する前記出力回転部材の傾きを抑制する方向に力が作用させられる前記第2電動機のトルクを前記ドライブギヤへ入力することにある。
【発明の効果】
【0007】
前記第1の発明によれば、Pチャージ制御が行われる際には、Pチャージ制御に伴って発生する出力回転部材の傾きを抑制する方向に力が作用させられる第2電動機のトルクがドライブギヤへ入力される。これにより、ドライブギヤと第2電動機側の部材(ギヤ)との間で噛合い反力が発生させられる。この噛合い反力によって出力回転部材(リングギヤ)が傾きを抑制する方向に動かされることで、出力回転部材の姿勢が制御させられ、Pチャージ制御に伴って発生する出力回転部材の傾きが抑制される。出力回転部材の傾きが抑制されることで、第2電動機のトルクが入力されない場合と比べて、ピニオンとサンギヤやリングギヤとの歯当たりが改善させられ、ギヤの噛合いによるNVが低減させられる。よって、Pチャージ制御におけるNV性能の悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明が適用される車両の概略構成を説明する図であると共に、車両における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。
Pチャージ制御の際に複合ギヤ等に作用する力を説明する図である。
電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、Pチャージ制御におけるNV性能の悪化を抑制する為の制御作動を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【実施例】
【0010】
図1は、本発明が適用される車両10の概略構成を説明する図であると共に、車両10における各種制御の為の制御系統の要部を説明する図である。図1において、車両10は、エンジン12、第1電動機MG1、及び第2電動機MG2を備えている。又、車両10は、駆動輪14と、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置16と、を備えている。車両10は、動力源として機能する、エンジン12及び第2電動機MG2を備えた電動車両、特にはハイブリッド車両である。
(【0011】以降は省略されています)

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