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公開番号2024175398
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-18
出願番号2023093162
出願日2023-06-06
発明の名称エンジン制御装置
出願人日立Astemo株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 45/00 20060101AFI20241211BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】エンジン始動直後の歯欠け部において早期に燃料噴射ができるようにする。
【解決手段】エンジン制御装置270は、歯欠け部が非対称かつ複数形成されたクランクシグナルプレート230の歯部を検知してパルス状のクランク信号を出力するクランク角センサ240の出力信号、及び吸気カムシャフト170の基準位置を規定する歯部の個数が他の歯部の個数とは異なっているカムシグナルプレート250の歯部を検知してパルス状のカム信号を出力するカム角センサ260の出力信号を夫々読み込む。そして、エンジン制御装置270は、エンジンの始動後にクランク信号の出力周期から歯欠け部が検知されたときに、その歯欠け部の検知位置を起点とした所定区間内におけるカム信号の出力個数に応じてエンジン100の気筒を判別する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
クランクシャフトと一体的に回転する円形プレートの外周端に複数の歯部が形成されるとともに、前記歯部の一部が欠損している歯欠け部が非対称かつ複数形成されたクランクシグナルプレートと、前記クランクシグナルプレートの歯部を検知してパルス状のクランク信号を出力するクランク角センサと、カムシャフトと一体的に回転する円形プレートの外周端に各気筒を判別するための歯部が形成されるとともに、前記カムシャフトの基準位置を規定する歯部の個数が他の歯部の個数とは異なっているカムシグナルプレートと、前記カムシグナルプレートの歯部を検知してパルス状のカム信号を出力するカム角センサと、が取り付けられたエンジンを制御するエンジン制御装置であって、
前記エンジンの始動後に前記クランク信号の出力周期から前記歯欠け部が検知されたときに、当該歯欠け部の検知位置を起点とした所定区間内における前記カム信号の出力個数に応じて前記エンジンの気筒を判別する、
エンジン制御装置。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記クランク信号の出力間隔を所定倍率で逓倍した逓倍クランク信号に同期して、前記クランクシャフトの回転角度を特定可能な第1のカウンタをカウントアップする、
請求項1に記載のエンジン制御装置。
【請求項3】
前記エンジンの始動後に前記歯欠け部が検知されたときに、当該歯欠け部の検知位置を起点とした所定区間内における前記カム信号の出力個数に応じて連続する2つの前記歯欠け部の検知周期を求め、
前記歯欠け部の検知周期、及び前記クランク信号に同期してカウントアップされる第2のカウンタの計数値に基づいて、前記歯欠け部になったこと及びこれが終了したことを検知し、前記歯欠け部になったことが検知されてから終了したことが検知されるまで、前記クランク信号を逓倍する所定倍率を変更する、
請求項2に記載のエンジン制御装置。
【請求項4】
前記クランク信号の出力周期から前記歯欠け部が2回検知されたとき、前記第1のカウンタの計数値に基づいて前記エンジンの燃料噴射制御を実行する、
請求項2に記載のエンジン制御装置。
【請求項5】
前記エンジンの始動後に前記クランク信号が所定個数出力されるまで、前記歯欠け部の検知を中止する、
請求項1に記載のエンジン制御装置。
【請求項6】
前記所定区間は、前記歯欠け部の検知位置を起点として遡った第1の所定区間、又は前記歯欠け部の検知位置後の所定位置を起点として遡った第2の所定区間である、
請求項1に記載のエンジン制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン制御装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
エンジン始動直後においては、気筒判別が完了するまで、特開平9-250380号公報(特許文献1)に記載されるように、クランクシャフトの所定回転角度ごとにクランク角センサが出力する角度信号の計数結果に応じて燃料噴射が制御されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-250380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、クランク角センサは、所定回転角度ごとの複数の歯部、及び複数の歯部の一部が欠損された各気筒の基準位置を規定する歯欠け部が形成されたクランクシグナルプレートを利用して、角度信号及び基準位置信号を出力する。このため、エンジン始動直後には、クランク角センサが歯欠け部を検知すると角度信号の計数が停止し、これによって、その後の歯欠け部では燃料噴射ができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、エンジン始動直後の歯欠け部において早期に燃料噴射ができるようにした、エンジン制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
エンジンには、クランクシグナルプレートと、クランク角センサと、カムシグナルプレートと、カム角センサと、が取り付けられている。クランクシグナルプレートには、クランクシャフトと一体的に回転する円形プレートの外周端に複数の歯部が形成されるとともに、歯部の一部が欠損している歯欠け部が非対称かつ複数形成されている。クランク角センサは、クランクシグナルプレートの歯部を検知してパルス状のクランク信号を出力する。カムシグナルプレートには、カムシャフトと一体的に回転する円形プレートの外周端に各気筒を判別するための歯部が形成されるとともに、カムシャフトの基準位置を規定する歯部の個数が他の歯部の個数とは異なるように構成されている。カム角センサは、カムシグナルプレートの歯部を検知してパルス状のカム信号を出力する。そして、このようなエンジンを制御するエンジン制御装置は、エンジンの始動後にクランク信号の出力周期から歯欠け部が検知されたときに、その歯欠け部の検知位置を起点とした所定区間内におけるカム信号の出力個数に応じてエンジンの気筒を判別する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、エンジン始動直後の歯欠け部においてエンジンの気筒を判別することができるので、その後の歯欠け部において燃料噴射を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
4サイクルエンジンの制御システムの一例を示す概略図である。
クランクシグナルプレートの一例を示す平面図である。
カムシグナルプレートの一例を示す平面図である。
クランク信号及びカム信号の出力特性の一例を示す説明図ある。
気筒判別処理の一例を示すフローチャートである。
気筒判別処理の一例を示すフローチャートである。
気筒判別処理の一例を示すフローチャートである。
気筒判別処理の一例を示すフローチャートである。
エンジンの気筒を判別する具体的な方法の一例を示す説明図である。
エンジンの気筒を判別する具体的な方法の一例を示す説明図である。
エンジンの気筒を判別する具体的な方法の一例を示す説明図である。
エンジンの気筒を判別する具体的な方法の一例を示す説明図である。
歯欠け部におけるクランク角度カウンタのカウントアップを補間する方法の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、3気筒の4サイクルエンジンの制御システムの一例を示している。なお、本実施形態は、3気筒の4サイクルエンジンに限らず、5気筒などの4サイクルエンジンにも適用することができる。
【0010】
エンジン100は、シリンダブロック110と、ピストン120と、クランクシャフト130と、コネクティングロッド140と、シリンダヘッド150と、を有している。シリンダブロック110には、ピストン120が往復動可能に配置されるシリンダボア110Aが形成されている。シリンダブロック110の下部には、図示しないベアリングを介して、シリンダブロック110に対して相対回転可能にクランクシャフト130が配置されている。そして、ピストン120は、コネクティングロッド140を介して、クランクシャフト130に連結されている。
(【0011】以降は省略されています)

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