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公開番号
2025002910
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023103290
出願日
2023-06-23
発明の名称
エンジンシステム
出願人
株式会社豊田自動織機
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F02M
21/02 20060101AFI20241226BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】車両の燃料消費量の算出精度を向上させることができるエンジンシステムを提供する。
【解決手段】エンジンシステム1は、インジェクタ12からの気体燃料の噴射量を決定する噴射量決定部31と、決定された噴射量に応じて気体燃料を噴射するようにインジェクタ12を制御する噴射制御部32と、インジェクタ12よりも上流側の気体燃料の圧力を検出する圧力センサ20と、インジェクタ12から気体燃料が噴射される前に圧力センサ20により検出された気体燃料の圧力と、インジェクタ12から気体燃料が噴射された後に圧力センサ20により検出された気体燃料の圧力との変化量(圧力変化量)を算出する圧力変化量算出部33と、圧力変化量に応じて、決定された噴射量に相当する燃料消費量を補正する燃料消費量補正部34と、補正された燃料消費量を積算する消費量積算部35とを備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
車両に搭載されるエンジンシステムであって、
エンジンと、
前記エンジンに空気を供給する空気供給部と、
前記エンジンに向けて気体燃料を噴射するインジェクタを有する燃料供給部と、
前記インジェクタからの前記気体燃料の噴射量を決定する噴射量決定部と、
前記噴射量決定部により決定された前記噴射量に応じて前記気体燃料を噴射するように前記インジェクタを制御する噴射制御部と、
前記エンジンの状態に関する情報を検出する状態検出部と、
前記インジェクタから前記気体燃料が噴射される前に前記状態検出部により検出された前記エンジンの状態に関する情報と、前記インジェクタから前記気体燃料が噴射された後に前記状態検出部により検出された前記エンジンの状態に関する情報との変化量を算出する状態変化量算出部と、
前記状態変化量算出部により算出された前記変化量に応じて、前記噴射量決定部により決定された前記噴射量に相当する燃料消費量を補正する消費量補正部と、
前記消費量補正部により補正された前記燃料消費量を積算する消費量積算部とを備えるエンジンシステム。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
前記状態変化量算出部は、前記噴射量決定部により前記噴射量が決定された後で前記インジェクタから前記気体燃料が噴射される前に前記状態検出部により検出された前記エンジンの状態に関する情報と、前記インジェクタから前記気体燃料が噴射された後に前記状態検出部により検出された前記エンジンの状態に関する情報との変化量を算出する請求項1記載のエンジンシステム。
【請求項3】
前記状態検出部は、前記エンジンの状態に関する情報として、前記インジェクタよりも上流側の前記気体燃料の圧力または温度を検出する請求項1または2記載のエンジンシステム。
【請求項4】
前記状態検出部は、前記エンジンの状態に関する情報として、前記エンジンに供給される空気の圧力または温度を検出する請求項1または2記載のエンジンシステム。
【請求項5】
前記状態検出部は、前記エンジンの状態に関する情報として、前記車両のアクセルの開度を検出する請求項1または2記載のエンジンシステム。
【請求項6】
前記状態検出部は、前記エンジンの状態に関する情報として、前記エンジンにより駆動される油圧ポンプの油圧を検出する請求項1または2記載のエンジンシステム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンシステムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、認証試験時などエンジンの性能を示すための燃料消費量のモニター機能があることが当たり前になってきている。例えば特許文献1には、ガスエンジンのインジェクタに対する燃料噴射量を積算すると共に、燃料タンク内の圧力及び温度から燃料タンク内の燃料消費量を推定し、燃料噴射量の積算値及び燃料消費量に基づいて、燃料系が異常であるかどうかを検知する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-93564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばエンジン負荷の急変が多い産業用車両において、上記従来技術のような気体燃料を使用する場合には、液体燃料を使用する場合と異なり、以下の問題点が存在する。即ち、産業用車両では、燃料噴射量を計算した後、インジェクタから燃料を噴射するまでに、燃料の圧力及び温度の変化が起きやすい状況が多く、インジェクタからの実際の燃料噴射量の値が燃料噴射量の計算値とずれやすい。その結果、積算された燃料消費量の値が実際の燃料消費量の値と異なってしまう。
【0005】
本発明の目的は、車両の燃料消費量の算出精度を向上させることができるエンジンシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、車両に搭載されるエンジンシステムであって、エンジンと、エンジンに空気を供給する空気供給部と、エンジンに向けて気体燃料を噴射するインジェクタを有する燃料供給部と、インジェクタからの気体燃料の噴射量を決定する噴射量決定部と、噴射量決定部により決定された噴射量に応じて気体燃料を噴射するようにインジェクタを制御する噴射制御部と、エンジンの状態に関する情報を検出する状態検出部と、インジェクタから気体燃料が噴射される前に状態検出部により検出されたエンジンの状態に関する情報と、インジェクタから気体燃料が噴射された後に状態検出部により検出されたエンジンの状態に関する情報との変化量を算出する状態変化量算出部と、状態変化量算出部により算出された変化量に応じて、噴射量決定部により決定された噴射量に相当する燃料消費量を補正する消費量補正部と、消費量補正部により補正された燃料消費量を積算する消費量積算部とを備える。
【0007】
このようなエンジンシステムにおいては、インジェクタから気体燃料が噴射される前におけるエンジンの状態に関する情報と、インジェクタから気体燃料が噴射された後におけるエンジンの状態に関する情報との変化量が算出される。そして、エンジンの状態に関する情報の変化量に応じて、気体燃料の噴射量に相当する燃料消費量が補正され、補正された燃料消費量が積算される。このように燃料消費量を補正することにより、気体燃料の噴射量が決定されてからインジェクタから実際に気体燃料が噴射されるまでに、エンジンの状態の変化が起きやすい状況下でも、燃料消費量の積算値と実際の燃料消費量の値とのずれが低減される。これにより、車両の燃料消費量の算出精度が向上する。
【0008】
状態変化量算出部は、噴射量決定部により噴射量が決定された後でインジェクタから気体燃料が噴射される前に状態検出部により検出されたエンジンの状態に関する情報と、インジェクタから気体燃料が噴射された後に状態検出部により検出されたエンジンの状態に関する情報との変化量を算出してもよい。このような構成では、気体燃料の噴射量が決定されてからインジェクタから実際に気体燃料が噴射されるまでに、エンジンの状態の変化が起きやすい状況下において、燃料消費量の積算値と実際の燃料消費量の値とのずれが更に低減される。
【0009】
状態検出部は、エンジンの状態に関する情報として、インジェクタよりも上流側の気体燃料の圧力または温度を検出してもよい。このような構成では、インジェクタから気体燃料が噴射される前における気体燃料の圧力または温度と、インジェクタから気体燃料が噴射された後における気体燃料の圧力または温度との変化量が算出される。そして、気体燃料の圧力または温度の変化量に応じて、気体燃料の噴射量に相当する燃料消費量が補正される。従って、気体燃料の噴射量が決定されてからインジェクタから実際に気体燃料が噴射されるまでに、気体燃料の圧力及び温度の変化が起きやすい状況下でも、燃料消費量の積算値と実際の燃料消費量の値とのずれが低減される。
【0010】
状態検出部は、エンジンの状態に関する情報として、エンジンに供給される空気の圧力または温度を検出してもよい。このような構成では、インジェクタから気体燃料が噴射される前における空気の圧力または温度と、インジェクタから気体燃料が噴射された後における空気の圧力または温度との変化量が算出される。そして、空気の圧力または温度の変化量に応じて、気体燃料の噴射量に相当する燃料消費量が補正される。従って、気体燃料の噴射量が決定されてからインジェクタから実際に気体燃料が噴射されるまでに、空気の圧力及び温度の変化が起きやすい状況下でも、燃料消費量の積算値と実際の燃料消費量の値とのずれが低減される。
(【0011】以降は省略されています)
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