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公開番号
2025066233
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-23
出願番号
2023175663
出願日
2023-10-11
発明の名称
内燃機関の制御方法および制御装置
出願人
日産自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F02D
15/02 20060101AFI20250416BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】予混合圧縮着火燃焼(HCCI)モードでの運転中に内燃機関が一時停止したときに、HCCIモードで速やかに再始動できるようにする。
【解決手段】シリーズハイブリッド車両の発電用の内燃機関は、機械的圧縮比を変更する可変圧縮比機構を備える。HCCIモードでの運転中に目標出力が0となって内燃機関の停止が要求されたとき(時間t1)に、目標圧縮比をHCCI用目標圧縮比に維持したまま燃料供給を停止する。HCCI用目標圧縮比の算出および可変圧縮比機構の制御は停止中も継続するので、冷却水温や吸気温の低下に伴い、目標圧縮比および実圧縮比が徐々に上昇する。再始動が要求されたら(時間t2)、実圧縮比が目標圧縮比に一致したとき(時間t3)に目標回転速度へとモータリングを開始する。目標回転速度に達したら(時間t4)、燃料噴射を再開する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
機械的な圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を有し、火花点火燃焼モードと予混合圧縮着火燃焼モードとの切換が可能な内燃機関において、
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中に内燃機関の停止が要求されたときに、
可変圧縮比機構の目標圧縮比を予混合圧縮着火燃焼用目標圧縮比に維持したまま燃料供給を停止する、
内燃機関の制御方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
上記予混合圧縮着火燃焼用圧縮比は、冷却水温、吸気温、燃料着火性、の中の少なくとも1つのパラメータに基づいて設定され、
内燃機関の停止中、経時的に変化する上記予混合圧縮着火燃焼用目標圧縮比を目標圧縮比として停止状態のまま上記可変圧縮比機構を制御する、
請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項3】
予混合圧縮着火燃焼モードでの再始動が要求されたときに、実圧縮比が目標圧縮比に達するまで燃料噴射を禁止する、
請求項2に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項4】
内燃機関の停止中に、再始動要求がないまま予混合圧縮着火燃焼モードの許可条件が不成立となった場合は、停止状態のまま、目標圧縮比を火花点火燃焼用目標圧縮比に変更して上記可変圧縮比機構を制御する、
請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項5】
内燃機関の停止中に、再始動要求とともに予混合圧縮着火燃焼モードの許可条件が不成立となった場合は、
目標圧縮比を予混合圧縮着火燃焼用目標圧縮比から火花点火燃焼用目標圧縮比へと変更して上記可変圧縮比機構を制御し、
実圧縮比が上記火花点火燃焼用目標圧縮比よりも相対的に高い火花点火燃焼許可圧縮比に低下した後に、火花点火燃焼モードとして燃料供給を再開する、
請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項6】
上記内燃機関は発電機を駆動するシリーズハイブリッド車両用の内燃機関である、
請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項7】
上記可変圧縮比機構は、
クランクシャフトのクランクピンに回転自在に支持されたロアリンクと、このロアリンクの一端部のアッパピンとピストンのピストンピンとを互いに連結するアッパリンクと、ロアリンクの他端部のコントロールピンに一端が連結されたコントロールリンクと、このコントロールリンクの他端を揺動可能に支持する偏心軸部を備えたコントロールシャフトと、を含む複リンク式ピストンクランク機構と、
上記コントロールシャフトの回転位置を制御するアクチュエータと、
を備え、
上記コントロールシャフトの回転位置に基づいて実圧縮比が検出される、
請求項1に記載の内燃機関の制御方法。
【請求項8】
火花点火燃焼モードと予混合圧縮着火燃焼モードとの切換が可能な内燃機関と、
機械的な圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、
コントローラと、
を備え、
上記コントローラは、
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中に内燃機関の停止が要求されたときに、可変圧縮比機構の目標圧縮比を予混合圧縮着火燃焼用目標圧縮比に維持したまま燃料供給を停止する、
内燃機関の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、機械的な圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を有し、火花点火燃焼モードと予混合圧縮着火燃焼モードとの切換が可能な内燃機関の制御方法および制御装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
例えばガソリン等を燃料として燃焼室内に形成された予混合気を圧縮着火により燃焼させる予混合圧縮着火内燃機関が従来から提案されている。特許文献1には、内燃機関の始動時に火花点火燃焼モードを実行し、その後に予混合圧縮着火燃焼モードに切り換えるようにした内燃機関の制御方法が開示されている。この特許文献1のものでは、火花点火燃焼モードから予混合圧縮着火燃焼モードに切り換える際に、燃料供給を停止し、この燃料カット中に、バルブタイミングの変更により内燃機関の実効圧縮比を高くするとともに、内燃機関の回転速度を低下させ、その後、燃料供給を再開して予混合圧縮着火燃焼モードとする。
【0003】
特許文献2には、機械的な圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-140728号公報
特開2014-159770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中に要求出力の低下等により内燃機関の燃焼運転が一時的に停止され、比較的短い時間の後、燃焼運転が再開されることがある。このような場合の制御について、特許文献1には何ら開示がない。再始動のたびに火花点火燃焼モードを経由して予混合圧縮着火燃焼モードに切り換えるのでは、予混合圧縮着火燃焼モードの開始が遅れてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る内燃機関の制御方法は、機械的な圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を有し、火花点火燃焼モードと予混合圧縮着火燃焼モードとの切換が可能な内燃機関において、
予混合圧縮着火燃焼モードでの運転中に内燃機関の停止が要求されたときに、
可変圧縮比機構の目標圧縮比を予混合圧縮着火燃焼用目標圧縮比に維持したまま燃料供給を停止する。
【発明の効果】
【0007】
予混合圧縮着火燃焼が可能な条件は限られているが、短時間の停止であれば、条件が大きく変化せずに再始動時に予混合圧縮着火燃焼が可能である蓋然性が高い。目標圧縮比を予混合圧縮着火燃焼用目標圧縮比に維持したまま燃料供給を停止することで、予混合圧縮着火燃焼モードでの速やかな運転再開が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
シリーズハイブリッド車両の構成説明図。
一実施例の内燃機関の構成説明図。
制御装置の要部を示す機能ブロック図。
車両の運転中における内燃機関の停止・再始動の処理の流れを示すフローチャート。
停止後に予混合圧縮着火燃焼モードのまま再始動する場合の各部の挙動を示すタイムチャート。
目標出力の増加により火花点火燃焼モードで再始動する場合の各部の挙動を示すタイムチャート。
停止中の水温低下により火花点火燃焼モードで再始動する場合の各部の挙動を示すタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明をシリーズハイブリッド車両における発電用の内燃機関に適用した一実施例を説明する。図1は、シリーズハイブリッド車両の構成を概略的に示している。シリーズハイブリッド車両は、主に発電機として動作する発電用モータジェネレータ1と、この発電用モータジェネレータ1を電力要求に応じて駆動する発電用内燃機関として用いられる内燃機関2と、主にモータとして動作して駆動輪3を駆動する走行用モータジェネレータ4と、発電した電力を一時的に蓄えるバッテリ5と、を備えて構成されている。内燃機関2が発電用モータジェネレータ1を駆動することによって得られた電力は、図示しないインバータ装置を介してバッテリ5に蓄えられる。走行用モータジェネレータ4は、バッテリ5の電力を用いて駆動制御される。走行用モータジェネレータ4の回生時の電力は、やはり図示しないインバータ装置を介してバッテリ5に蓄えられる。なお、図示例ではモータジェネレータ1と内燃機関2とがギア列を介して連動しているが、互いに直結された構成であってもよい。
【0010】
モータジェネレータ1,4の動作やバッテリ5の充放電および内燃機関2の運転は、コントローラ6によって制御される。コントローラ6は、モータジェネレータ1,4を制御するモータコントローラ7や内燃機関2を制御するエンジンコントローラ8、バッテリ5を管理するバッテリコントローラ9など、互いに通信可能なように接続された複数のコントローラによって構成されている。コントローラ6には、図示しないアクセルペダルの開度や車速等の情報が入力される。またバッテリコントローラ9は、バッテリ5の電圧・電流に基づいてバッテリ5のSOCを求める。SOCが所定の下限レベルまで低下したときには、エンジンコントローラ8を介して内燃機関2が始動され、発電が行われる。このようなシリーズハイブリッド車両の運転モードとしては、内燃機関2の燃焼運転を伴わずにバッテリ5の電力でもって走行するEVモードと、内燃機関2の燃焼運転による発電を行いながら走行を行うHEVモードと、がある。SOCが下限レベル以上であっても、車両の要求駆動力が比較的大きいときには、内燃機関2が駆動され、HEVモードでの走行となる。
(【0011】以降は省略されています)
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