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公開番号2025068776
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2023178774
出願日2023-10-17
発明の名称電池システム及び充電率推定方法
出願人日産自動車株式会社
代理人弁理士法人とこしえ特許事務所
主分類H01M 10/48 20060101AFI20250422BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】SOCを短時間で推定できる電池システムを提供する。
【解決手段】二次電池2の推定充電率を推定する電池システム1であって、二次電池2の電圧を検出する電圧検出部と、二次電池2の厚みを測定する厚み測定部12と、二次電池2の推定充電率を推定する充電率推定部13とを備え、二次電池2は、同じ電圧に対する充電率が充電と放電で異なるヒステリシス特性と、同じ厚みに対する充電率が充電と放電で異なるヒステリシス特性とをもち、充電率推定部13は、電圧充電率を、電圧検出部により検出された電圧に基づき演算し、厚み充電率を、厚み測定部12により測定された厚みに基づき演算し、電圧充電率及び厚み充電率に基づき、推定充電率を推定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
二次電池の充電率を推定する電池システムであって、
前記二次電池の電圧を検出する電圧検出部と、
前記二次電池の厚みを測定する厚み測定部と、
前記二次電池の推定充電率を推定する充電率推定部とを備え、
前記二次電池は、同じ電圧に対する充電率が充電と放電で異なるヒステリシス特性と、同じ厚みに対する充電率が充電と放電で異なるヒステリシス特性とをもち、
前記充電率推定部は、
前記二次電池の電圧に応じた充電率である電圧充電率を、前記電圧検出部により検出された電圧に基づき演算し、
前記二次電池の厚みに応じた充電率である厚み充電率を、前記厚み測定部により測定された厚みに基づき演算し、
前記電圧充電率及び前記厚み充電率に基づき、前記推定充電率を推定する電池システム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
請求項1記載の電池システムにおいて、
前記充電率推定部は、
前記二次電池の電流値を積算した電流積算値を演算し、
前記電流積算値に応じた充電率である電流積算充電率を演算し、
前記電圧充電率、前記厚み充電率、及び前記電流積算充電率に基づき、前記推定充電率を推定する電池システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の電池システムにおいて、
前記厚み測定部は、前記二次電池の厚みに応じて変化する物理量を検出するセンサの検出値に基づき、前記厚みを推定する電池システム。
【請求項4】
請求項3記載の電池システムにおいて、
前記二次電池は、積層された複数の電池セルと、一対の電池セルの間に設けられ、外部からの圧力に応じて変形する変形部とを有し、
前記センサは前記変形部に設けられ、
前記厚み測定部は、
前記センサを用いて、前記変形部に加わる圧力を測定し、
前記変形部に加わる圧力と前記変形部の圧縮率との相関性を示す相関データを参照して、測定された前記圧力に応じた前記圧縮率を演算し、
演算された前記圧縮率から前記厚みを推定する電池システム。
【請求項5】
請求項1又は2記載の電池システムにおいて、
前記厚み測定部により測定された前記厚みに基づき、前記二次電池の劣化率を推定する劣化率推定部を備える電池システム。
【請求項6】
請求項1又は2記載の電池システムにおいて、
前記充電率推定部は、
前記二次電池の厚みと前記厚み充電率との相関性を示す厚み-充電率相関データを参照して、前記厚み充電率を演算し、
前記二次電池の現在の厚みと前記二次電池の初期の厚みとの差が所定厚み以上である場合に、前記厚み-充電率相関データを更新する電池システム。
【請求項7】
請求項1又は2記載の電池システムにおいて、
前記充電率推定部は、
前記二次電池の電圧と前記電圧充電率との相関性を示す電圧-充電率相関データを参照して、前記電圧充電率を演算し、
前記二次電池の現在の厚みと前記二次電池の初期の厚みとの差が所定厚み以上である場合に、前記電圧-充電率相関データを更新する電池システム。
【請求項8】
請求項1又は2記載の電池システムにおいて、
前記二次電池の厚みと前記二次電池の劣化率との相関性を示す厚み-劣化率相関データを参照して、前記二次電池の劣化率を推定する劣化率推定部を備え、
前記劣化率推定部は、前記二次電池の現在の厚みと前記二次電池の初期の厚みとの差が所定厚み以上である場合に、二次電池2の現在の劣化度を更新する電池システム。
【請求項9】
請求項2記載の電池システムにおいて、
前記充電率推定部は、
前記電圧検出部により検出された電圧が前記ヒステリシス特性をもつ電圧領域内である場合に、前記電圧検出部により検出された電圧に基づき、充電側電圧充電率と放電側電圧充電率をそれぞれ演算し、
前記厚み測定部により測定された厚みが前記ヒステリシス特性をもつ厚み領域内である場合に、前記厚み測定部により測定された厚みに基づき、充電側厚み充電率と放電側厚み充電率をそれぞれ演算し、
充電側電圧充電率と充電側厚み充電率との差、充電側電圧充電率と放電側厚み充電率との差、放電側電圧充電率と充電側厚み充電率との差、及び、充電側電圧充電率と放電側厚み充電率との差のうち、最も差の小さい電圧充電率と厚み充電率とを選択し、
選択された前記電圧充電率、選択された前記厚み充電率、及び前記電流積算充電率に基づき、前記推定充電率を推定する電池システム。
【請求項10】
請求項2記載の電池システムにおいて、
前記充電率推定部は、
前記電圧検出部により検出された電圧が前記ヒステリシス特性をもつ電圧領域外である場合には、前記電圧充電率及び前記電流積算充電率に基づき、前記推定充電率を推定し、
前記厚み測定部により測定された厚みが前記ヒステリシス特性をもつ厚み領域外である場合には、前記厚み充電率及び前記電流積算充電率に基づき、前記推定充電率を推定する電池システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電池システム及び充電率推定方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1記載の二次電池システムにおいて、ECUは、SOC推定制御において、バッテリのOCVを示す「第1の電圧」を取得し、ヒステリシスが生じる電圧範囲内に第1の電圧がある場合に、所定量以上の電力量がバッテリに充電されるようにエンジンおよびPCUを制御する。そして、ECUは、当該充電後のバッテリのOCVを示す「第2の電圧」を取得して、第2の電圧からバッテリのSOCを推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-038146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記二次電池システムは、所定量以上の電力量をバッテリに充電しているため、SOCを推定するまでに時間がかかるという問題がある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、充電率を短時間で推定できる電池システム及び充電率推定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、二次電池の電圧充電率を、二次電池2の電圧に基づき演算し、二次電池2の厚み充電率を、厚みに基づき演算し、電圧充電率及び厚み充電率に基づき、推定充電率を推定することで、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば充電率を短時間で推定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は本実施形態における電池システムのブロック図である。
図2は、二次電池の断面図である。
図3は、二次電池に含まれる変形部の圧縮率と圧力の関係を示すグラフである。
図4は、二次電池のSOCとOCVとの関係を示すグラフである。
図5は、二次電池のSOCと厚みとの関係を示すグラフである。
図6は、二次電池の劣化率と厚みとの関係を示すグラフである。
図7は、コントローラにより実行される充電率推定方法の制御フローを示すフローチャートである。
図8は、コントローラにより実行される、厚み-充電率相関データ、及び、電圧-充電率相関データの更新方法制御フローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る二次電池の充電率を推定する電池システム及び充電率推定方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態を含む電池システムを示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る電池システムは、二次電池の電圧に基づき電圧充電率を演算し、二次電池の厚みに基づき厚み充電率を演算し、電圧充電率及び厚み充電率に基づき、推定充電率を推定する。電池システム1は、二次電池2、電圧センサ3、電流センサ4、厚み検出センサ5、DCDCコンバータ6、メモリ7、及びコントローラ10を備えている。
【0010】
二次電池2は、たとえばリチウムイオン二次電池である。この種の二次電池2は、負極活物質として、リチウムイオンの挿入・脱離に伴って充放電電位が段階的に変化する複数の充放電領域を有する活物質を用いたものを例示することができる。このようなリチウムイオンの挿入・脱離に伴って充放電電位が段階的に変化する複数の充放電領域を有する活物質として、グラファイト構造を含有するグラファイト系活物質が好適である。正極活物質としては、特に限定されず、リチウム-遷移金属複合酸化物などのリチウムイオン二次電池用の正極活物質として公知のものを用いることができる。二次電池2は、正極及び負極の他に、電解液、セパレータ、タブを有している。なお二次電池2は、液系リチウムイオン電池に限らず、全固体電池でもよい。二次電池2は複数の電池セルをモジュール化した組電池で構成されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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