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公開番号2024172686
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023090555
出願日2023-05-31
発明の名称偏光シートおよび光学部品
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20241205BHJP(光学)
要約【課題】光学部品の製造に用いられる金型に対して、その製造の際に、得られる光学部品に含まれる添加剤が付着することによる金型の汚染、特に、添加剤として含まれる、光吸収スペクトルにおいて380nm以上440nm以下のような長波長域に変曲点を有する紫外線吸収剤の付着に基づく金型の汚染を的確に抑制または防止して、光学部品を製造することができる偏光シートを提供すること。また、かかる偏光シートを備える信頼性に優れた光学部品を提供すること。
【解決手段】本発明の偏光シート15は、偏光膜13と第1樹脂層11と第2樹脂層12とを備え、第1樹脂層11および第2樹脂層12は、それぞれ独立して、樹脂材料と添加剤とを含有し、第1樹脂層11および第2樹脂層12のうち、少なくとも第1樹脂層11は、添加剤として、その光吸収スペクトルにおいて、380nm以上440nm以下の波長域に変曲点を有する紫外線吸収剤を含有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
偏光膜と、前記偏光膜の一方の面側に設けられた第1樹脂層と、前記偏光膜の他方の面側に設けられた第2樹脂層とを備える偏光シートであって、
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層は、それぞれ独立して、樹脂材料と添加剤とを含有し、
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層のうち、少なくとも前記第1樹脂層は、前記添加剤として、該添加剤の光吸収スペクトルにおいて、380nm以上440nm以下の波長域に変曲点を有する紫外線吸収剤を含有することを特徴する偏光シート。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記紫外線吸収剤は、該紫外線吸収剤の光吸収スペクトルにおいて、380nm以上410nm以下の波長域に変曲点を有するものと、410nm超440nm以下の波長域に変曲点を有するものとのうちの少なくとも一方を含む請求項1に記載の偏光シート。
【請求項3】
当該偏光シートは、その光吸収スペクトルにおいて、390nm以上420nm以下の波長域における光透過率が7.0%以下であることを満足する領域を有する請求項1または2に記載の偏光シート。
【請求項4】
当該偏光シートは、前記一方の面側を湾曲凹面とし、前記他方の面側を湾曲凸面とする湾曲状態として使用されるものである請求項1に記載の偏光シート。
【請求項5】
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層は、それぞれ独立して、その平均厚さが0.15mm以上2.00mm以下である請求項1に記載の偏光シート。
【請求項6】
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層は、それぞれ独立して、前記添加剤の含有量が0.10重量%以上3.00重量%以下である請求項5に記載の偏光シート。
【請求項7】
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層は、それぞれ独立して、前記樹脂材料としてのポリカーボネート系樹脂またはポリアミド系樹脂を主材料として構成される請求項6に記載の偏光シート。
【請求項8】
前記樹脂材料のガラス転移点は、100℃以上190℃以下である請求項7に記載の偏光シート。
【請求項9】
基材と、
前記基材に積層された、請求項1に記載の偏光シートと、を備えることを特徴とする光学部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光シートおよび光学部品に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート系樹脂またはポリアミド系樹脂等を主材料として構成される被覆層で偏光膜の両面を被覆した構成をなす偏光シート(樹脂基板)を備える光学部品として、例えば眼鏡用レンズが提案されている。
【0003】
この眼鏡用レンズは、例えば、平面視で平板状をなす偏光シート(偏光性積層体)の両面に保護フィルムを貼付した状態で、平面視で円形状等の所定の形状に、偏光シートを打ち抜く。その後、この偏光シートに加熱下で熱曲げ加工を施すことで、熱曲げにより湾曲形状とされた湾曲偏光シートとする。そして、湾曲偏光シートから、保護フィルムを剥離させた後に、湾曲形状とされた凹部を備える金型に、金型の凹部と湾曲偏光シートの凸部とが当接するようにして、湾曲偏光シートを吸着させた状態で、インサート射出成形法を用いて、この湾曲偏光シートの凹面にポリカーボネート系樹脂またはポリアミド系樹脂等の樹脂材料を主材料として含有する樹脂組成物で構成される樹脂層を形成することにより製造される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような眼鏡用レンズの製造方法では、インサート射出成形法を用いて樹脂層を成形する際に、樹脂層を構成する樹脂組成物を、金型内へと注入する必要がある。そのため、樹脂組成物中に樹脂材料の他に、紫外線吸収剤のような添加剤が含まれていると、この添加剤により、金型の内部が汚染されるという問題があった。
【0005】
さらに、添加剤としての紫外線吸収剤が、紫外線吸収剤の光吸収スペクトルにおいて、380nm以上440nm以下のような長波長域に変曲点を有するものを含んでいる際には、このような紫外線吸収剤は希少性の高いものであるため、この紫外線吸収剤が樹脂組成物中から露出することに基づく、金型の汚染を可能な限り抑制したいと言う要求があるのも実情であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-294445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、光学部品の製造に用いられる金型に対して、その製造の際に、得られる光学部品に含まれる添加剤が付着することによる金型の汚染、特に、添加剤として含まれる、光吸収スペクトルにおいて380nm以上440nm以下のような長波長域に変曲点を有する紫外線吸収剤の付着に基づく金型の汚染を的確に抑制または防止して、光学部品を製造することができる偏光シートを提供すること、また、かかる偏光シートを備える信頼性に優れた光学部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的は、下記(1)~(9)に記載の本発明により達成される。
(1) 偏光膜と、前記偏光膜の一方の面側に設けられた第1樹脂層と、前記偏光膜の他方の面側に設けられた第2樹脂層とを備える偏光シートであって、
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層は、それぞれ独立して、樹脂材料と添加剤とを含有し、
前記第1樹脂層および前記第2樹脂層のうち、少なくとも前記第1樹脂層は、前記添加剤として、該添加剤の光吸収スペクトルにおいて、380nm以上440nm以下の波長域に変曲点を有する紫外線吸収剤を含有することを特徴する偏光シート。
【0009】
(2) 前記紫外線吸収剤は、該紫外線吸収剤の光吸収スペクトルにおいて、380nm以上410nm以下の波長域に変曲点を有するものと、410nm超440nm以下の波長域に変曲点を有するものとのうちの少なくとも一方を含む上記(1)に記載の偏光シート。
【0010】
(3) 当該偏光シートは、その光吸収スペクトルにおいて、390nm以上420nm以下の波長域における光透過率が7.0%以下であることを満足する領域を有する上記(1)または(2)に記載の偏光シート。
(【0011】以降は省略されています)

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