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公開番号
2024172039
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023089459
出願日
2023-05-31
発明の名称
試験装置、試験方法、医療用長尺体
出願人
テルモ株式会社
代理人
IBC一番町弁理士法人
主分類
G01N
15/02 20240101AFI20241205BHJP(測定;試験)
要約
【課題】医療用長尺体の潤滑層に対する微粒子試験を簡便に実施可能な試験装置、試験方法、及び該方法により規定される耐剥離性に優れた潤滑層を有する医療用長尺体を提供すること。
【解決手段】試験装置1は、内腔11を有するチューブ10と、チューブ10を変形した状態で保持する凹状の保持溝21が形成された載置台20と、チューブ20の先端側に配置され、注入器具40で流入した液体を貯留する回収容器30と、を含み、保持溝21は、医療用長尺体100の挿入方向から第1直線部21aと、第1直線部21aの先端に隣接配置される第1蛇行部21bと、第1蛇行部21bの先端に隣接配置される第2直線部21cと、第2直線部21cの先端に隣接配置される第2蛇行部21dと、第2蛇行部21dの先端に隣接配置される第3直線部21eと、を有する溝形状を呈し、チューブ10を嵌合した際、チューブ10を溝形状に変形して保持する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
医療用長尺体に形成される潤滑層から生じる微粒子数を測定する試験装置であって、
先端から基端まで連通する内腔が形成された可撓性を有するチューブと、
前記チューブを変形した状態で保持する凹状の保持溝が形成された載置台と、
前記チューブの基端側に配置され、注入器具で流入した液体を貯留する回収容器と、を含み、
前記保持溝は、前記医療用長尺体の挿入方向から第1直線部と、前記第1直線部の基端に隣接配置される第1蛇行部と、前記第1蛇行部の基端に隣接配置される第2直線部と、前記第2直線部の基端に隣接配置される第2蛇行部と、前記第2蛇行部の基端に隣接配置される第3直線部と、を有する溝形状を呈し、前記チューブを嵌合した際、前記チューブを前記溝形状に変形して保持する、試験装置。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の前記試験装置を用いた試験方法であって、
前記試験装置及び先端から基端に向かう所定長さの領域に前記潤滑層を形成した前記医療用長尺体を準備する手順と、
前記医療用長尺体の先端を前記チューブの挿入開始位置にセットし、前記挿入開始位置から前記医療用長尺体の前記潤滑層が形成された部分が全体的に挿入されるように前記チューブの挿入終了位置まで挿入した後、前記医療用長尺体の先端を前記挿入開始位置まで抜去する挿抜動作を5回繰り返す手順と、
前記チューブから前記医療用長尺体を抜去し、前記回収容器に貯留される回収液体の貯留総量が100mLとなるように前記チューブに前記液体を注入する手順と、
前記回収液体を用いて該液体中の微粒子数を測定し、得られた値を10倍して100mL当たりの個数に換算して前記微粒子の総量とみなす手順と、
を含む、試験方法。
【請求項3】
本体部と、前記本体部の外表面の先端から基端に向かう所定領域に形成される潤滑層と、を含む医療長尺体であって、
前記潤滑層は、
先端から基端まで連通する内腔が形成された可撓性を有するチューブと、前記チューブの基端側に配置され、注入器具で流入した液体を貯留する回収容器と、を含み、前記チューブを、前記医療用長尺体の挿入方向から第1直線部と、前記第1直線部の基端に隣接配置される第1蛇行部と、前記第1蛇行部の基端に隣接配置される第2直線部と、前記第2直線部の基端に隣接配置される第2蛇行部と、前記第2蛇行部の基端に隣接配置される第3直線部が形成されるように変形して保持する試験装置を用い、
前記チューブの先端から基端に向かう所定長さの領域に前記潤滑層を形成した前記医療用長尺体を準備する手順と、前記医療用長尺体の先端を前記チューブの挿入開始位置にセットし、前記挿入開始位置から前記医療用長尺体の前記潤滑層が形成された部分が全体的に挿入されるように前記チューブの挿入終了位置まで挿入した後、前記医療用長尺体の先端を前記挿入開始位置まで抜去する挿抜動作を5回繰り返す手順と、前記チューブから前記医療用長尺体を抜去し、前記回収容器に貯留される回収液体の貯留総量が100mLとなるように前記チューブに前記液体を注入する手順と、前記回収液体を用いて該液体中の微粒子数を測定し、得られた値を10倍して100mL当たりの個数に換算して前記微粒子の総量とみなす手順と、を含む試験方法により、
粒径10μm以上の微粒子数が5000個以下及び/又は粒径25μm以下の微粒子数が200個以下となる、医療用長尺体。
【請求項4】
本体部と、前記本体部の外表面の先端から基端に向かう所定領域に形成される潤滑層と、を含む医療長尺体であって、
前記潤滑層は、
先端から基端まで連通する内腔が形成された可撓性を有するチューブと、前記チューブを変形した状態で保持する凹状の保持溝が形成された載置台と、前記チューブの基端側に配置され、注入器具で流入した液体を貯留する回収容器と、を含み、前記保持溝は、前記医療用長尺体の挿入方向から第1直線部と、前記第1直線部の基端に隣接配置される第1蛇行部と、前記第1蛇行部の基端に隣接配置される第2直線部と、前記第2直線部の基端に隣接配置される第2蛇行部と、前記第2蛇行部の基端に隣接配置される第3直線部と、を有する溝形状を呈し、前記チューブを嵌合した際、前記チューブを前記溝形状に変形して保持する、試験装置を用い、
前記試験装置及び先端から基端に向かう所定長さの領域に前記潤滑層を形成した前記医療用長尺体を準備する手順と、前記医療用長尺体の先端を前記チューブの挿入開始位置にセットし、前記挿入開始位置から前記医療用長尺体の前記潤滑層が形成された部分が全体的に挿入されるように前記チューブの挿入終了位置まで挿入した後、前記医療用長尺体の先端を前記挿入開始位置まで抜去する挿抜動作を5回繰り返す手順と、前記チューブから前記医療用長尺体を抜去し、前記回収容器に貯留される回収液体の貯留総量が100mLとなるように前記チューブに前記液体を注入する手順と、前記回収液体を用いて該液体中の微粒子数を測定し、得られた値を10倍して100mL当たりの個数に換算して前記微粒子の総量とみなす手順と、を含む、試験方法により、
粒径10μm以上の微粒子数が5000個以下及び/又は粒径25μm以下の微粒子数が200個以下となる、医療用長尺体。
【請求項5】
前記潤滑層は、潤滑性材料に非潤滑性材料を添加して構成され、
前記潤滑性材料は、親水性材料であり、
前記非潤滑性材料は、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、4,4’-ジイソシアン酸メチレンジフェニルの何れかである、請求項3又は4に記載の医療用長尺体。
【請求項6】
前記潤滑層は、前記本体部の外表面における先端から30cmの領域に形成され、
前記本体部の外径は2.4mmである、請求項3又は4に記載の医療用長尺体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体管腔内に挿抜される医療用長尺体に形成される潤滑層の試験を行う試験装置、該装置を用いた試験方法、並びに該方法で測定した微粒子数が所定数以下となる潤滑層を有する医療用長尺体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
血管等の生体管腔に挿入して診断や治療を行う際、例えばバルーンカテーテル等の処置デバイスを目的部位に導くガイディングカテーテル等の導入用カテーテルが用いられる。導入用カテーテルは、生体管腔との摩擦抵抗を低減させるため、先端から基端に向かう所定領域の外表面に親水性ポリマー等の潤滑性材料のコーティング潤滑層が形成されている。
【0003】
潤滑層の多くは、層とカテーテルチューブの外表面との間で十分な密着強度を確保するのが難しく、使用する過程で徐々に微粒子状に剥離するため、USP<787>及び<788>等に概説されている承認基準を満たすように、使用時の剥離等を低減させる耐久性が求められる。
【0004】
しかし、潤滑層の耐久性を向上させるためには、例えば長時間の加熱乾燥により実現可能となるが、多くの製造時間が必要となり生産効率が悪く、また耐久性向上と引き換えに摺動性が低下してしまうおそれがある。
【0005】
特許文献1には、被膜(潤滑層)の拭き取り耐久性を向上させたケーブルについて開示されている。このケーブルは、シースと、シースの周囲を覆い、かつ、シースと密着して設けられる被膜と、を備え、被膜は、ゴム成分及び微粒子を含むゴム組成物から形成され、被膜の表面における静止摩擦係数は、0.5以下であり、被膜の表面に、消毒用アルコールを含むコットンリンターを用いた長繊維不織布(拭き取り方向の長さ50mm)を、2×10
-3
MPa~4×10
-3
MPaのズリ応力が働くように当接させて、被膜の表面を、拭き取る方向の長さ150mm、速さ80回/分~120回/分で拭き取ることを2万回繰り返す試験を行ったときに、被膜の静止摩擦係数の試験前後での差(絶対値)が0.1以下となる拭き取り耐性を有する、ケーブルについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-045525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述のように、特許文献1のケーブルは、形成表面の一部に拭き取り方向長さ50mmの不織布を当接させ、拭き取り時の摺動距離150mmに設定した試験方法により所定の基準を満たし被膜を形成したケーブルである。そのため、特許文献1に開示される試験装置を用いて、例えば1m~2m程度のカテーテルの先端から30cm程度までの領域に形成された潤滑層全体の耐久性を試験する場合、カテーテルの全長に合わせて装置を大型化しなければならず、現実的ではない。また、この試験装置を用いた試験では、被試験体である潤滑層に不織布を当接させるが、長尺なカテーテルでは潤滑層全体に不織布を均一に当接させるのは困難であり、正確な試験結果が得られない。
【0008】
本発明の少なくとも一実施形態は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、具体的には、カテーテル等の長尺な医療用長尺体の潤滑層に対する微粒子試験を簡便に実施可能な試験装置、試験方法、及び該方法により規定される生体管腔への挿抜時の摩擦抵抗値の増加を低減しつつ摩擦による微粒子発生量を低減させた潤滑層を有する医療用長尺体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記(1)~(6)の何れか1つによって達成される。
【0010】
(1)医療用長尺体に形成される潤滑層から生じる微粒子数を測定する試験装置であって、先端から基端まで連通する内腔が形成された可撓性を有するチューブと、前記チューブを変形した状態で保持する凹状の保持溝が形成された載置台と、前記チューブの先端側に配置され、注入器具で流入した液体を貯留する回収容器と、を含み、前記保持溝は、前記医療用長尺体の挿入方向から第1直線部と、前記第1直線部の先端に隣接配置される第1蛇行部と、前記第1蛇行部の先端に隣接配置される第2直線部と、前記第2直線部の先端に隣接配置される第2蛇行部と、前記第2蛇行部の先端に隣接配置される第3直線部と、を有する溝形状を呈し、前記チューブを嵌合した際、前記チューブを前記溝形状に変形して保持する、試験装置。
(【0011】以降は省略されています)
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