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公開番号2024173282
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023091605
出願日2023-06-02
発明の名称穀類水分計
出願人株式会社ケット科学研究所
代理人個人,個人
主分類G01N 27/04 20060101AFI20241205BHJP(測定;試験)
要約【課題】本願発明は、粉砕された穀類試料の電気抵抗値の測定における労力や手間の軽減を図ることを可能とした技術を実現し提供するものである。
【解決手段】本発明の穀類水分計1は、穀類試料を粉砕する粉砕部2と、穀類試料の電気抵抗値を測定する検出部3とから構成されている。検出部は、粉砕部の下方に配されており、粉砕部より落下する粉砕された穀類試料を受け止めて収容する試料皿4を挿入する測定口備えている。また、検出部は、試料皿での穀類試料の受け止めを妨げることのない第一位置状態、及び試料皿の上方(真上)に配される第二位置状態を取り得る上部電極と、試料皿の下方(真下)に配された下部電極と、上部電極を第一位置状態から第二位置状態へ配置した後、下部電極を押し上げて、穀類試料とともに試料皿を上部電極と下部電極とで挟み込むリンク機構とを備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
穀類試料を粉砕する粉砕部と、
前記穀類試料の電気抵抗値を測定する検出部と、
を少なくとも備えて構成され、
前記検出部は、前記粉砕部の下方に配されており、
前記粉砕部より落下する粉砕された穀類試料を受け止めて収容する試料皿を挿入する測定口と、
前記試料皿での前記穀類試料の受け止めを妨げることのない第一位置状態、及び前記試料皿の上方に配される第二位置状態を取り得る上部電極と、
前記試料皿の下方に配された下部電極と、
前記上部電極を前記第一位置状態から前記第二位置状態へ配置した後、前記下部電極を押し上げて、前記穀類試料とともに前記試料皿を前記上部電極と前記下部電極とで挟み込むリンク機構と、
を備えていることを特徴とする穀類水分計。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記リンク機構は、前記上部電極を水平移動させることにより前記第一位置状態から前記第二位置状態へ配置するものであることを特徴とする請求項1に記載の穀類水分計。
【請求項3】
前記リンク機構は、
測定レバーと、上部電極動作機構と、下部電極動作機構とが、水平方向を軸として回動する連動軸を介して連動するように構成され、
前記測定レバーは、
一端側が前記連動軸に取り付けられ、他端側において前記連動軸の回動操作を可能とする棒状部材であり、
前記上部電極動作機構は、
前記連動軸の回動と連動して端部が上下方向に回動する、前記連動軸に取り付けられた第一カムと、
前記第一カムの動きを前記連動軸と直行する水平方向の動きへと変換する、前記第一カムの前記端部に接続された連結杆と、
前記連結杆の動きに伴って水平方向に移動する、前記連結杆に接続された押出部と、
前記押出部の動きを、垂直方向を軸として回動する動きへと変換する、前記押出部の先端が押動する当接部を有する回転軸と、
前記上部電極が取り付けられ、前記回転軸の動きに伴って前記上部電極を前記第一位置状態から前記第二位置状態へ水平移動させる、前記回転軸に取り付けられたアームと、
を備え、
前記下部電極動作機構は、
前記連動軸の回動と連動して一端部と他端部とが上下方向に回動する、前記連動軸に取り付けられた第二カムと、
前記第二カムの一端部が下方へ回動することにより、一端部が押圧されて下方へ回動するとともに他端部が上方へ回動して前記下部電極を押し上げる第三カムと、
を備えていることを特徴とする請求項2に記載の穀類水分計。
【請求項4】
前記第二のカムと前記第三のカムとの間に、ばねが介在することを特徴とする請求項3に記載の穀類水分計。
【請求項5】
前記粉砕部と前記検出部は、測定者と対向する筐体の一面側に収容されていることを特徴とする請求項1に記載の穀類水分計。
【請求項6】
前記筐体は、前記上部電極が前記第一位置状態のときに電極面が露呈することとなる開口空間を前記一面に備えることを特徴とする請求項5に記載の穀類水分計。
【請求項7】
前記粉砕部は、
前記穀類試料を投入する試料投入口と、
前記試料投入口を閉塞する蓋体と、
前記穀類試料を粉砕する一対の粉砕ロールと、
前記ロールを駆動するモータと、
前記モータを起動または停止するスイッチ機構と、
を少なくとも備え、
前記スイッチ機構は、
前記試料投入口を前記蓋体で閉塞することでスイッチが押圧されて起動するものであることを特徴とする請求項5に記載の穀類水分計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は、細かい粒状に粉砕した穀類試料を、対向して配された上部電極と下部電極との間に介在させ、両電極間の電気抵抗値を測定して穀類試料の水分値を得るようにした穀類水分計に関するものであり、詳しくは、この装置での測定作業の手間を減らして効率良く行うように省力測定化された装置に関するものである。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、穀物に含まれる水分量を測定する簡易型穀類水分計の中には、穀物を粉砕した後、加圧した状態で電気抵抗値を測定し、予め求めておいた電気抵抗値と水分値の関係から、水分値を算出して表示させる電気抵抗測定タイプがある(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
このタイプの水分計の利点は、穀物を粉砕して細かい粒状にすることで、穀物1粒について表面と内部に水分差がある場合や、穀物の母集団1粒1粒に水分差がある場合など、収穫や乾燥直後の水分ムラがある穀物に対して、正確な測定が可能なことである。
【0004】
このような電気抵抗式水分計での測定手順の一例を挙げると、図9に示すことができる。
まず、水分計601の上面に設けられた試料投入口622より穀物試料Sを投入する(図9(A)を参照)。
【0005】
続いて、水分計601の側面に設けられたハンドル606を回すことにより、内蔵された粉砕部で穀物試料Sの粉砕を行う(図9(B)を参照)。粉砕された穀物試料Sは、下方に配置された試料皿604に収容される。
【0006】
更に、粉砕された穀物試料Sを載せた試料皿604を、水分計601の側面に設けられた測定口611に移し替える(図9(C)を参照)。
【0007】
つまり、穀物試料の粉砕を行う粉砕部と水分(電気抵抗値)の測定を行う検測部の配置が平面的に隣接するように設けられているため、粉砕部から検測部へ穀物試料Sを載せた試料皿604を移動させなければならない。具体的には、粉砕部は水分計601の正面側に位置し、検測部は粉砕部の後ろ(背面)側に位置するものとなっているため、測定において、試料皿604を正面から側面後方へ移動させなければならない。
【0008】
そして、測定レバー605を降ろし、水分計601に内蔵された検測部において、粉砕した穀物試料Sを上部電極と下部電極とで挟み込み、加圧した状態で電気抵抗値を測定する機構となっている(図9(D)を参照)。
【0009】
ところが、このタイプにおける水分計は、穀物試料を粉砕することの労力を要する。また、粉砕部と検測部が分かれた構造となっているため、粉砕した穀物試料を検測部に移し替える(測定口に持って行く)手間が掛かる。更に、測定終了後、検測部に付着した穀物試料粉を清掃する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
実開昭57-93846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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