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公開番号2024171576
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023088656
出願日2023-05-30
発明の名称車両制御システム
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B60T 8/17 20060101AFI20241205BHJP(車両一般)
要約【課題】回生制動による回収エネルギーの低下及び車両挙動の不安定化を抑制しながらスリップ状態の助長を抑制することができる車両制御システムを提供する。
【解決手段】車両制御システム10は、フロントモータ制御部25a及びリヤモータ制御部25bと、挙動制御部23と、統合制御部27とを備える。統合制御部27は、各モータ制御部25a,25bによる回生制動の実行時に、前輪Fr及び後輪Rrの少なくともいずれか1つのスリップ状態に応じて、仮想的に挙動制御部23による摩擦制動を相対的に回生制動よりも優先させる場合の前輪Fr及び後輪Rrに対する制動力配分を取得する。統合制御部27は、摩擦制動での制動力配分が回生制動での前輪Fr及び後輪Rrに対する制動力配分と所定範囲で同一である場合、回生制動を相対的に摩擦制動よりも優先させる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1車輪との間でトルクを授受する第1回転電機の動作を制御する第1制御部と、
第2車輪との間でトルクを授受する第2回転電機の動作を制御する第2制御部と、
前記第1車輪及び前記第2車輪の各々の摩擦制動を制御する摩擦制動制御部と、
前記第1制御部及び前記第2制御部による回生制動の実行時に、前記第1車輪及び前記第2車輪の少なくともいずれか1つのスリップ状態に応じて、仮想的に前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させる場合の前記摩擦制動制御部による前記第1車輪及び前記第2車輪に対する制動力配分を取得し、前記制動力配分が前記回生制動での前記第1車輪及び前記第2車輪に対する制動力配分と所定範囲で同一である場合、前記回生制動を相対的に前記摩擦制動よりも優先させる協調制御部と
を備える
車両制御システム。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記協調制御部は、
前記第1制御部及び前記第2制御部による回生制動の実行時に、前記第1車輪及び前記第2車輪の少なくともいずれか1つのスリップ状態に応じて、仮想的に前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させる場合に前記スリップ状態が助長されるか否かを判定し、前記スリップ状態が助長されると判定する場合、前記回生制動を相対的に前記摩擦制動よりも優先させる
請求項1に記載の車両制御システム。
【請求項3】
前記協調制御部は、
前記第1制御部及び前記第2制御部による回生制動の実行時に、前記第1車輪及び前記第2車輪の少なくともいずれか1つのスリップ状態に応じて、走行路がスプリット摩擦路であるか否かを判定し、前記走行路がスプリット摩擦路であると判定する場合、前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させる
請求項1又は請求項2に記載の車両制御システム。
【請求項4】
前記協調制御部は、
前記第1制御部及び前記第2制御部による回生制動の実行時に、前記第1車輪及び前記第2車輪の少なくともいずれか1つのスリップ状態に応じて、仮想的に前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させる場合に、前記摩擦制動の前記制動力配分が前記回生制動の前記制動力配分と前記所定範囲で同一ではない及び前記スリップ状態が抑制されると判定する場合、前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させる
請求項1又は請求項2に記載の車両制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制御システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、交通参加者の中でも高齢者や障がい者や子供といった脆弱な立場にある人々にも配慮した持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みが活発化している。この実現に向けて車両の挙動安定性に関する開発を通して交通の安全性や利便性をより一層改善する研究開発に注力している。
従来、制動時の車輪のスリップを判定する車輪速閾値と、車輪のトラクション制御による制動力補正量の増大を判定する補正量閾値とによって、回生制動から摩擦制動への振り分け要否を判定する車両制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-146788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両の挙動安定性においては、回生制動による減速時に車輪のスリップが発生した場合、回収エネルギーの低下及び車両挙動の不安定化を抑制しながらスリップ状態を解消することが課題である。
例えば上記した従来技術の車両制御装置は、2つの閾値(車輪速閾値と補正量閾値)を用いた判定処理によって回生制動から摩擦制動への振り分けを実行するので、制動力の振り分け処理又は路面状態によってはスリップを解消することができない又は車両挙動が不安定になるおそれがある。例えば各車輪の回生可能量が各モータ及びバッテリの状態によって変化すること、又は、例えばスプリット摩擦路での回生制動時に左右の車輪で回生制動力が偏ること等によって、制動力の振り分け処理が不適正となり、スリップの未解消及び車両挙動の不安定が生じるおそれがある。
【0005】
本願は上記課題の解決のため、回生制動による回収エネルギーの低下及び車両挙動の不安定化を抑制しながらスリップ状態の助長を抑制することの達成を目的としたものである。そして、延いては持続可能な輸送システムの発展に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1):本発明の一態様に係る車両制御システム(例えば、実施形態での車両制御システム10)は、第1車輪(例えば、実施形態での前輪Fr)との間でトルクを授受する第1回転電機(例えば、実施形態でのフロント回転電機11a)の動作を制御する第1制御部(例えば、実施形態でのフロントモータ制御部25a)と、第2車輪(例えば、実施形態での後輪Rr)との間でトルクを授受する第2回転電機(例えば、実施形態でのリヤ回転電機11b)の動作を制御する第2制御部(例えば、実施形態でのリヤモータ制御部25b)と、前記第1車輪及び前記第2車輪の各々の摩擦制動を制御する摩擦制動制御部(例えば、実施形態での電動制動制御部21及び挙動制御部23)と、前記第1制御部及び前記第2制御部による回生制動の実行時に、前記第1車輪及び前記第2車輪の少なくともいずれか1つのスリップ状態に応じて、仮想的に前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させる場合の前記摩擦制動制御部による前記第1車輪及び前記第2車輪に対する制動力配分を取得し、前記制動力配分が前記回生制動での前記第1車輪及び前記第2車輪に対する制動力配分と所定範囲で同一である場合、前記回生制動を相対的に前記摩擦制動よりも優先させる協調制御部(例えば、実施形態での統合制御部27)とを備える。
【0007】
(2):上記(1)に記載の車両制御システムでは、前記協調制御部は、前記第1制御部及び前記第2制御部による回生制動の実行時に、前記第1車輪及び前記第2車輪の少なくともいずれか1つのスリップ状態に応じて、仮想的に前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させる場合に前記スリップ状態が助長されるか否かを判定し、前記スリップ状態が助長されると判定する場合、前記回生制動を相対的に前記摩擦制動よりも優先させてもよい。
【0008】
(3):上記(1)又は(2)に記載の車両制御システムでは、前記協調制御部は、前記第1制御部及び前記第2制御部による回生制動の実行時に、前記第1車輪及び前記第2車輪の少なくともいずれか1つのスリップ状態に応じて、走行路がスプリット摩擦路であるか否かを判定し、前記走行路がスプリット摩擦路であると判定する場合、前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させてもよい。
【0009】
(4):上記(1)又は(2)に記載の車両制御システムでは、前記協調制御部は、前記第1制御部及び前記第2制御部による回生制動の実行時に、前記第1車輪及び前記第2車輪の少なくともいずれか1つのスリップ状態に応じて、仮想的に前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させる場合に、前記摩擦制動の前記制動力配分が前記回生制動の前記制動力配分と前記所定範囲で同一ではない及び前記スリップ状態が抑制されると判定する場合、前記摩擦制動を相対的に前記回生制動よりも優先させてもよい。
【発明の効果】
【0010】
上記(1)によれば、回生制動及び摩擦制動の各制動力配分が同一の場合に回生制動を相対的に摩擦制動よりも優先させる協調制御部を備えることによって、車両挙動の不安定化及びスリップ状態の助長を抑制しながら、回生制動による回収エネルギーの低下を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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