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公開番号2024169985
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-06
出願番号2023086889
出願日2023-05-26
発明の名称圧力調整弁
出願人株式会社鷺宮製作所
代理人個人,個人,個人
主分類F16K 17/30 20060101AFI20241129BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】二次側流路に向かう冷媒の圧力損失を抑制することができる圧力調整弁を提供する。
【解決手段】圧力調整弁10は、一次側ポート11A、二次側ポート11B、および弁座部11Cを有する弁本体11と、弁体12と、ベローズ13と、弁ばね14と、ベローズ13を弁本体11に支持する支持部材23と、を備える。支持部材23は、環状部233から径方向外側に延びる複数の延出部234を有し、延出部234には一次側から二次側に流れる冷媒を整流する整流手段が設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
弁体に作用する圧力に応じて開度を可変に制御する圧力調整弁であって、
一次側ポート、二次側ポート、および弁座部を有する弁本体と、
前記弁座部に対して二次側から着座または離座する弁体と、
前記弁体の二次側に一端が接続され他端が前記弁本体に接続されるベローズと、
前記ベローズの内部に設けられて前記弁体を前記弁座部に向かって付勢する弁ばねと、
前記ベローズの他端を前記弁本体に支持する支持部材と、を備え、
前記支持部材は、前記ベローズの他端に固定される環状部と、前記環状部から径方向外側に延びる複数の延出部と、前記弁本体に保持される被保持部と、を有し、
前記二次側ポートは、前記支持部材よりも二次側に設けられるとともに、流路面積が徐々に減少する二次側流路を有し、前記二次側流路の最小径部と、前記支持部の延出部と、は互いの一部同士が軸線方向に重なって設けられ、
前記支持部材の前記延出部には、一次側から二次側に流れる冷媒を整流する整流手段が設けられていることを特徴とする圧力調整弁。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記整流手段は、断面矩形状の前記延出部の一次側の角部に設けられたテーパ面か、または、軸線方向に長く形成された前記延出部の断面形状のいずれかで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項3】
前記弁本体は、前記一次側ポート、前記弁座部および前記ベローズを収容する二次室を構成する第1部材と、前記二次側ポートを構成する第2部材と、で構成され、前記二次室と前記二次側ポートとを仕切る位置に前記支持部材が配置され、
前記第2部材と前記支持部材との間には押圧部材が設けられ、前記第2部材と前記支持部材とで前記押圧部材を押圧した状態で、前記第2部材は、止金部材によって係止されることで前記第1部材に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整弁。
【請求項4】
前記第2部材は、ユニット配管側コネクタに接続されるコネクタを構成し、前記ユニット配管側コネクタ内の流路と、前記支持部材の前記延出部と、は互いの一部同士が軸線方向に重なって設けられていることを特徴とする請求項3に記載の圧力調整弁。
【請求項5】
前記二次側ポートの二次側流路は、流路面積が徐々に減少するようにテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整弁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力調整弁に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、冷凍サイクルに用いられて開度を可変に制御することで、一次側の圧力を調整する圧力調整弁が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の圧力調整弁は、車両用空調装置の冷凍サイクルにおける蒸発器と圧縮機との間に設けられ、一次側の蒸発器内の蒸発圧力を所定値以上に保つことで、蒸発器内のフロスト(着霜)を防止するための蒸発圧力調整弁である。
【0003】
この圧力調整弁は、内部に冷媒通路が形成された弁本体と、冷媒通路を開閉する弁体と、弁体に対して弁閉方向に荷重をかけるベローズおよび弁ばねと、ベローズを弁本体に支持する支持部材と、を備えている。支持部材は、円環状の環状部と、環状部から放射状に延びる複数の延出部と、を備え、環状部が調整ねじおよびナットによってベローズの基端部に固定されるとともに、延出部の先端が弁本体の段部とフランジとに挟持されることによって弁本体に固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-004395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来の圧力調整弁では、支持部材の延出部間を通過した冷媒はフランジ内部の二次側流路に流れるが、圧力調整弁が接続されるユニット側の配管が、圧力調整弁における弁本体の内径よりも小径となる場合、この二次側流路の内径が縮小されることになるため圧力損失が生じる。このような圧力調整弁は、冷凍サイクルシステムにおける蒸発圧力調整弁として利用されることから、通常は弁開状態となって流体が通過している状態であり、圧力損失が生じると循環する冷媒の流量が低下することとなり問題である。このため、圧力損失が生じにくく循環冷媒の流量を適正に確保することができる圧力調整弁の開発が望まれていた。
【0006】
本発明の目的は、二次側流路に向かう冷媒の圧力損失を抑制することができる圧力調整弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の圧力調整弁は、弁体に作用する圧力に応じて開度を可変に制御する圧力調整弁であって、一次側ポート、二次側ポート、および弁座部を有する弁本体と、前記弁座部に対して二次側から着座または離座する弁体と、前記弁体の二次側に一端が接続され他端が前記弁本体に接続されるベローズと、前記ベローズの内部に設けられて前記弁体を前記弁座部に向かって付勢する弁ばねと、前記ベローズの他端を前記弁本体に支持する支持部材と、を備え、前記支持部材は、前記ベローズの他端に固定される環状部と、前記環状部から径方向外側に延びる複数の延出部と、前記弁本体に保持される被保持部と、を有し、前記二次側ポートは、前記支持部材よりも二次側に設けられるとともに、流路面積が徐々に減少する二次側流路を有し、前記二次側流路の最小径部と、前記支持部材の延出部と、は互いの一部同士が軸線方向に重なって設けられ、前記支持部材の前記延出部には、一次側から二次側に流れる冷媒を整流する整流手段が設けられていることを特徴とする。
【0008】
このような本発明によれば、弁本体内部の流路に設けられる支持部材の複数の延出部に冷媒を整流する整流手段が設けられ、この整流手段によって整流された冷媒が二次側ポートに流れることによって、二次側流路の流路面積が徐々に減少していても、二次側流路における圧力損失が生じにくく冷媒の流量を適正に確保することができる。また、流路面積が徐々に減少する二次側流路の最小径部と、支持部材の整流手段が設けられた延出部と、は互いに一部同士が軸線方向に重なって設けられるため、流体が、複数の延出部間に形成される導通孔を介して二次側流路に流れ込む場合であっても圧力損失を抑制することができる。なお、二次側ポートとして流路面積が徐々に減少するテーパ状の二次側流路を有することで、二次側ポートを構成する部位の外径を大型化させることなく圧力損失を抑制することができ、圧力調整弁の大型化や重量増加を防止することができる。
【0009】
この際、前記整流手段は、断面矩形状の前記延出部の一次側の角部に設けられたテーパ面か、または、軸線方向に長く形成された前記延出部の断面形状のいずれかで構成されていることが好ましい。この構成によれば、支持部材の延出部にテーパ面を設けたり、延出部の断面形状を軸線方向に長く形成したりすることで、整流手段を比較的簡単かつ安価に構成することができる。
【0010】
また、前記弁本体は、前記一次側ポート、前記弁座部および前記ベローズを収容する二次室を構成する第1部材と、前記二次側ポートを構成する第2部材と、で構成され、前記二次室と前記二次側ポートとを仕切る位置に前記支持部材が配置され、前記第2部材と前記支持部材との間には押圧部材が設けられ、前記第2部材と前記支持部材とで前記押圧部材を押圧した状態で、前記第2部材は、止金部材によって係止されることで前記第1部材に固定されていることが好ましい。この構成によれば、第2部材と支持部材との間の押圧部材を押圧した状態で、第2部材が止金部材によって係止されて第1部材に固定されていることで、押圧部材の押圧力が止金部材に作用して外れにくくなり、第2部材を第1部材に確実に固定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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