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公開番号2024168913
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023085960
出願日2023-05-25
発明の名称着磁ヨーク装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類H02K 15/03 20060101AFI20241128BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】製品寿命を向上するとともに、故障時に部分的に修理することが可能な着磁ヨーク装置を提供する。
【解決手段】着磁ヨーク装置1は、基台部2と、基台部2に周状に配置されており、径方向内側に開口する凹部51を有する複数の第一の分割コア50と、径方向において互いに対向する一対の壁部を有するインシュレータ5、一対の壁部の間に配置されるエッジワイズコイル80、及び、凹部51に収容される凸部92bを有する第二の分割コア90が一体化されており、第一の分割コア50の径方向内側に配置される複数のカセット式コイル4と、カセット式コイル4を基台部2に対して位置決めする複数の位置決め部40と、を備え、カセット式コイル4は、位置決め部40によって径方向内方への移動を規制されており、基台部2、第一の分割コア50及び位置決め部40の組立体に対して着脱可能である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
基台部と、
前記基台部に周状に配置されており、当該周状に対応する径方向の内側に開口する凹部を有する複数の第一の分割コアと、
周状に配置された複数の前記第一の分割コアの前記径方向において互いに対向する一対の壁部を有するインシュレータ、前記一対の壁部の間に配置されるコイル、及び、前記凹部に収容される凸部を有する第二の分割コアが一体化されており、前記第一の分割コアの前記径方向における内側に配置される複数のカセット式コイルと、
前記カセット式コイルを前記基台部に対して位置決めする複数の位置決め部と、
を備え、
前記カセット式コイルは、前記位置決め部によって前記径方向における内方への移動を規制されており、前記基台部、前記第一の分割コア及び前記位置決め部の組立体に対して着脱可能である
ことを特徴とする着磁ヨーク装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記位置決め部は、前記基台部から立設される軸部を有し、
前記軸部は、前記凸部に形成された孔部に挿通されている
ことを特徴とする請求項1に記載の着磁ヨーク装置。
【請求項3】
前記軸部は、冷却媒体が流通可能な中空形状を呈する
ことを特徴とする請求項2に記載の着磁ヨーク装置。
【請求項4】
前記位置決め部は、前記軸部の基端部に設けられる台部を有し、
前記台部は、前記第一の分割コアを前記基台部に対して位置決めする
ことを特徴とする請求項2に記載の着磁ヨーク装置。
【請求項5】
前記インシュレータは、前記一対の壁部を繋ぐ筒部を有し、
前記コイルは、前記筒部に環装されており、
前記第二の分割コアは、前記凸部から延設されて前記筒部内に収容されるティース部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の着磁ヨーク装置。
【請求項6】
前記第二の分割コアは、前記ティース部の前記径方向における内端部から延設されるフランジ壁部を有し、
前記フランジ壁部は、前記インシュレータにおける前記径方向における内側の前記壁部の前記径方向における内面と当接し、
前記位置決め部は、前記凸部の前記径方向における内方への移動を規制する
ことを特徴とする請求項5に記載の着磁ヨーク装置。
【請求項7】
前記筒部の角部は、R形状を呈する
ことを特徴とする請求項5に記載の着磁ヨーク装置。
【請求項8】
前記コイルは、エッジワイズコイルである
ことを特徴とする請求項1に記載の着磁ヨーク装置。
【請求項9】
一対の前記壁部の間において、前記コイルは、樹脂によって被覆されている
ことを特徴とする請求項1に記載の着磁ヨーク装置。
【請求項10】
前記コイルの端部に取り付けられる端子部と、
一の前記カセット式コイルの前記端子部及び他の前記カセット式コイルの前記端子部を互いに接続するための回路を有する回路部と、
を備え、
前記端子部は、前記回路部に対してボルトによって着脱可能に取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の着磁ヨーク装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、着磁対象に磁力を付加する技術に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、分割コアのティース側にインシュレータを樹脂成形し、成形済みコイルをティース部に嵌め込み、成形金型を用いて成形済みコイルを樹脂モールドした分割固定子が記載されている。複数の分割固定子は、外筒内に環状に配置されて焼きバメされ、モータの固定子を構成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-72055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した固定子及び外筒を備える装置は、着磁対象に磁力を付加する着磁ヨーク装置として用いられることが考えられる。特許文献1に記載の装置では、パルス電流がコイルに通電されると、径方向内方への力がコイルに作用する。ここで、径方向内方への力に対してコイルを固定するのは樹脂のみであるため、コイルが径方向内方へ飛び出すおそれがあり、製品寿命が短くなるという問題があった。また、分割コアがステーターに圧入されているため、故障(バースト等)時には装置全体を交換する必要があった。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、製品寿命を向上するとともに、故障時に部分的に修理することが可能な着磁ヨーク装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した課題を解決するために、本発明の着磁ヨーク装置は、基台部と、前記基台部に周状に配置されており、当該周状に対応する径方向の内側に開口する凹部を有する複数の第一の分割コアと、周状に配置された複数の前記第一の分割コアの前記径方向において互いに対向する一対の壁部を有するインシュレータ、前記一対の壁部の間に配置されるコイル、及び、前記凹部に収容される凸部を有する第二の分割コアが一体化されており、前記第一の分割コアの前記径方向における内側に配置される複数のカセット式コイルと、前記カセット式コイルを前記基台部に対して位置決めする複数の位置決め部と、を備え、前記カセット式コイルは、前記位置決め部によって前記径方向における内方への移動を規制されており、前記基台部、前記第一の分割コア及び前記位置決め部の組立体に対して着脱可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、着磁ヨーク装置において、コイルの飛び出しを防止することによって製品寿命を向上するとともに、故障時に部分的に修理することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態に係る着磁ヨーク装置を模式的に示す平面図である。
本発明の実施形態に係る着磁ヨーク装置を模式的に示す断面図であり、図1のII-II線断面図である。
カセット式コイルを模式的に示す平面図である。
カセット式コイルを模式的に示す断面図であり、図3のIV-IV線断面図である。
インシュレータの内側部材及び外側部材を模式的に示す図である。
エッジワイズコイルを模式的に示す斜視図である。
第一の分割コアを模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明において、周方向、径方向という方向を示す表現は、基台部を基準、より詳細には、基台部上に配列される複数の位置決め部、第一の分割コア及びカセット式コイルによって構成される円形状を基準とする。また、上下方向は、基台部を床面上に設置し、当該基台部上に各種部材を設置した状態を基準とする。
【0010】
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る着磁ヨーク装置1は、着磁対象Xとしてのモータ用のロータ内に配置された磁石に磁力を付加する装置である。すなわち、着磁ヨーク装置1は、常磁性体の状態である着磁対象Xに磁力を付加することによって着磁された対象(強磁性体)を製造する強磁性体製造装置であるともいえる。着磁ヨーク装置1は、基台部2と、対象物設置部3と、複数組の位置決め部40、第一の分割コア50及びカセット式コイル4と、複数の回路部120と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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