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公開番号2024164737
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023080428
出願日2023-05-15
発明の名称電解質及び二次電池
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 10/0568 20100101AFI20241120BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電解質と活物質層との界面における反応抵抗の増大を抑制する電解質の提供。
【解決手段】リチウムイミド塩及びイオン液体を含み、前記リチウムイミド塩に対する前記イオン液体のモル比(イオン液体/リチウムイミド塩)が1.5以下である、電解質。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
リチウムイミド塩及びイオン液体を含み、
前記リチウムイミド塩に対する前記イオン液体のモル比(イオン液体/リチウムイミド塩)が1.5以下である、電解質。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記リチウムイミド塩及び前記イオン液体の両方が、アニオン種としてビス(フルオロスルホニル)アミドイオン(FSA)を含む、請求項1に記載の電解質。
【請求項3】
前記イオン液体は、カチオン種として1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(EMIM)を含む、請求項1に記載の電解質。
【請求項4】
正極層と、
負極層と、
前記正極層及び前記負極層の間に配置された請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の電解質を含むセパレータ層と、
を備える二次電池。
【請求項5】
前記負極層が負極活物質としてSi系活物質を含む、請求項4に記載の二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電解質及び二次電池に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、難燃性のイオン液体を含む電解質を採用した二次電池の開発が進められている。例えば、特許文献1には、正極、負極、セパレータ、及び、リチウム塩とイオン液体を含む非水電解質とを備えた非水電解質リチウムイオン電池が開示されている(請求項1、段落0006)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-204133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、イオン液体を有する電解質をセパレータに含む二次電池に用いる場合、充放電により電解質と活物質層との界面に形成されるSEI(Solid Electrolyte Interphase)被膜にヒビが生じ、このヒビの部分で新たにSEI被膜が再形成される。その結果、電解質の液分解が進み、分厚い皮膜が形成されることから、電解質と活物質層との界面における反応抵抗の値が高くなり、容量維持率が低下する傾向にある。そこで、本開示が解決しようとする課題は、上記事情に鑑み、電解質と活物質層との界面における反応抵抗の増大を抑制する電解質及びこれを含む二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための手段には、以下の手段が含まれる。
<1> リチウムイミド塩及びイオン液体を含み、
前記リチウムイミド塩に対する前記イオン液体のモル比(イオン液体/リチウムイミド塩)が1.5以下である、電解質。
<2> 前記リチウムイミド塩及び前記イオン液体の両方が、アニオン種としてビス(フルオロスルホニル)アミドイオン(FSA)を含む、前記<1>に記載の電解質。
<3> 前記イオン液体は、カチオン種として1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(EMIM)を含む、前記<1>又は<2>に記載の電解質。
<4> 正極層と、
負極層と、
前記正極層及び前記負極層の間に配置された前記<1>~<3>のいずれか1つに記載の電解質を含むセパレータ層と、
を備える二次電池。
<5> 前記負極層が負極活物質としてSi系活物質を含む、前記<4>に記載の二次電池。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、電解質と活物質層との界面における反応抵抗の増大を抑制する電解質及びこれを含む二次電池が提供される。
【0007】
以下、本開示の一例である実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は、実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0008】
各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。
組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
【0009】
[電解質]
本開示に係る電解質は、リチウムイミド塩及びイオン液体を含み、前記リチウムイミド塩に対する前記イオン液体のモル比(イオン液体/リチウムイミド塩)が1.5以下である、電解質である。
本開示に係る電解質は、上記構成を有することにより、電解質と活物質層との界面における反応抵抗の増大を抑制することができる。この作用機序は必ずしも明らかではないが以下のように推察される。
電解質中にリチウムイミド塩に対するイオン液体のモル比を上記範囲内とすることで、電解質の粘性を高くなり、電極からのイオン液体の流出に起因する抵抗値の増加を抑制することができる。そして、従来イオン伝導度が低いと考えられていたイオン液体を高濃度化することにより、電解質と活物質層との界面における反応抵抗の増大を抑制することができると考えられる。
【0010】
本開示に係る電解質は、正極及び負極のどちらにも使用することができる。特に、イオン液体を含む電解質であるため、イオン液体を含まない電解質よりも柔らかさを有し、膨張収縮しやすい活物質を含む電極(例えば負極、より具体的にはケイ素を含有する負極)を備える固体電池に有益である。
(【0011】以降は省略されています)

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