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公開番号2024163720
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-22
出願番号2023079567
出願日2023-05-12
発明の名称液体貯留マイクロチップ
出願人ZACROS株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G01N 35/08 20060101AFI20241115BHJP(測定;試験)
要約【課題】内部に液体を安定的に貯留及び封入し、使用時に該液体に対して通液することで簡便に検査等に使用可能なマイクロチップを提供する。
【解決手段】流路を形成する溝と、前記溝の一部に設けられ前記液体貯留部を形成する窪みと、前記流路の前記液体貯留部の上流側及び/又は下流側に相当する位置において前記液体貯留部から前記流路への前記液体の流出を遮る壁部と、が設けられた基材と、前記基材の接合面に貼り合わされ前記溝および窪みを覆うことにより前記流路及び前記液体貯留部を形成するフィルムと、前記接合面のうち前記溝と前記窪みとを除く領域に塗布され、前記基材の前記接合面と前記フィルムとを接着するための接着剤または粘着剤、および前記壁部の端面と前記フィルムとの間に存在し加圧によって前記壁部の端面と前記フィルムとが剥離することにより液体を通液させる接着剤または粘着剤により形成される接着部と、を備えるマイクロチップ。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
内部に流路と、液体を貯留した液体貯留部を有する液体試料分析用マイクロチップであって、
前記流路を形成する溝と、前記溝の一部に設けられ、前記液体貯留部を形成する窪みと、前記流路の前記液体貯留部の上流側及び/又は下流側に相当する位置において、前記液体貯留部から前記流路への前記液体の流出を遮る壁部と、が設けられた接合面を有する基材と、
前記基材の接合面に貼り合わされ、前記溝および窪みを覆うことにより前記流路及び前記液体貯留部を形成するフィルムと、
前記接合面のうち前記溝と、前記窪みとを除く領域に塗布され、前記基材の前記接合面と前記フィルムとを接着するための接着剤または粘着剤、および前記壁部の端面と前記フィルムとの間に存在し加圧によって前記壁部の端面と前記フィルムとが剥離することにより液体を通液させる接着剤または粘着剤により形成される接着部と、
を備えるマイクロチップ。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記基材または前記フィルムは、前記基材と前記フィルムとを貼り合せて形成される前記流路の両端の位置に、液体を加圧導入するための流入口、および前記液体又は空気が流出するための流出口となる貫通孔を有する、
請求項1に記載のマイクロチップ。
【請求項3】
前記液体は、検体と反応させる反応試薬を含む液体、細胞懸濁液のいずれかである、
請求項1に記載のマイクロチップ。
【請求項4】
前記液体貯留部には増粘剤を含む液体が貯留されている、
請求項1に記載のマイクロチップ。
【請求項5】
前記液体貯留部には2~20%のポリビニルアルコール(PVA)を含む液体が貯留され
ている、
請求項1に記載のマイクロチップ。
【請求項6】
前記基材はシクロオレフィンポリマー(COP)樹脂またはシクロオレフィンコポリマー(COC)樹脂を素材とする、
請求項1に記載のマイクロチップ。
【請求項7】
前記フィルムは水蒸気透過性が1.5g/m
2
・day以下の防湿性を有するフィルムである、
請求項1に記載のマイクロチップ。
【請求項8】
本発明の第一の態様は、内部に流路と、液体を貯留した液体貯留部を有する液体試料分析用マイクロチップであって、
前記流路を形成する溝と、前記溝の一部に設けられ、前記液体貯留部を形成する窪みと、が設けられた接合面を有する基材と、
前記基材の接合面に貼り合わされ、前記溝および窪みを覆うことにより前記流路及び前記液体貯留部を形成するフィルムと、
前記接合面のうち前記溝と、前記窪みとを除く領域に塗布され、前記基材の前記接合面と前記フィルムとを接着するための接着剤または粘着剤により形成される接着部と、
を備え、前記液体貯留部には増粘剤を含む液体が貯留されている、マイクロチップ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に液体を貯留し、封入した液体貯留部を有するマイクロチップに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
液体試料をマイクロチップ内の流路に導入し、流路の途中に設けられた反応部で抗体などの試薬と反応させて液体試料中の成分を分析することが知られている。このような分析に使用されるマイクロチップとしては、あらかじめ反応部に乾燥試薬が載置されており、使用前に水などの液体を導入して試薬を溶解させることで反応部に反応液をさせて使用されるマイクロチップが一般的である。
しかしながら、反応液の調製に手間がかかり、血液検査など迅速な検査が求められる場合などのために、あらかじめ反応液を貯留したマイクロチップが求められている。
【0003】
あらかじめ反応液を貯留したマイクロチップとしては、ブリスターをチップに接合して内部に液体を封入したマイクロ流体チップがある(非特許文献1)。
しかし、ブリスターの形成および接合には複雑な作業が必要であり、簡便に液体を貯留したマイクロチップが求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
Proceedings Volume 9705, Microfluidics, BioMEMS, and Medical Microsystems XIV; 97050F (2016)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、内部に液体を安定的に貯留し、使用時に通液することで簡便に検査等に使用可能なマイクロチップを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、流路を形成する溝と、前記溝の一部において設けられ、液体貯留部を形成する窪みと、前記液体貯留部から前記流路への液体の流出を遮る壁部と、が設けられた接合面を有する基材を用意し、前記基材の前記接合面に貼り合わされ、前記溝および窪みを覆うことにより流路および液体貯留部を形成するフィルムを用意し、前記接合面のうち前記溝と前記窪みとを除く領域に接着剤や粘着剤を塗布して前記基材と前記フィルムとを接着することで内部に液体を安定的に貯留(封入)したマイクロチップを簡便に製造でき、得られたマイクロチップは、流路から加圧通液することにより前記壁部の端面と前記フィルムとの接着を剥離させ、前記液体貯留部へ簡易に通液できることを見出した。
さらに、前記液体貯留部に液体を貯留させる際に、ポリビニルアルコールを加えることで、液体貯留部に貯留された微量の液体が輸送などの振動などで飛び散ることを防ぎ、安定に保存可能であることを見出した。
さらに、前記フィルムを防湿性のフィルムとすることで、貯留した液体の蒸発を防ぐことができることを見出した。
以上の知見に基づき、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明の第一の態様は、内部に流路と、液体を貯留した液体貯留部を有する液体試料分析用マイクロチップであって、
前記流路を形成する溝と、前記溝の一部に設けられ、前記液体貯留部を形成する窪みと、前記流路の前記液体貯留部の上流側及び/又は下流側に相当する位置において、前記液体貯留部から前記流路への前記液体の流出を遮る壁部と、が設けられた接合面を有する基材と、
前記基材の接合面に貼り合わされ、前記溝および窪みを覆うことにより前記流路及び前記液体貯留部を形成するフィルムと、
前記接合面のうち前記溝と、前記窪みとを除く領域に塗布され、前記基材の前記接合面と前記フィルムとを接着するための接着剤または粘着剤、および前記壁部の端面と前記フィルムとの間に存在し加圧によって前記壁部の端面と前記フィルムとが剥離することにより液体を通液させる接着剤または粘着剤により形成される接着部と、
を備えるマイクロチップである。
【0008】
本発明の第一の態様は、内部に流路と、液体を貯留した液体貯留部を有する液体試料分析用マイクロチップであって、
前記流路を形成する溝と、前記溝の一部に設けられ、前記液体貯留部を形成する窪みと、が設けられた接合面を有する基材と、
前記基材の接合面に貼り合わされ、前記溝および窪みを覆うことにより前記流路及び前記液体貯留部を形成するフィルムと、
前記接合面のうち前記溝と、前記窪みとを除く領域に塗布され、前記基材の前記接合面と前記フィルムとを接着するための接着剤または粘着剤により形成される接着部と、
を備え、前記液体貯留部には2~20%ポリビニルアルコール(PVA)などの粘度を与
える物質(増粘剤)を含む液体が貯留されている、マイクロチップである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、内部に液体を安定した状態で貯留し、使用時に加圧することで簡易に液体貯留部に通液し、検査や細胞培養等に使用することができるマイクロチップを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
接着剤塗布前のマイクロチップの基材を示す図である。
接着剤塗布後のマイクロチップの基材を示す図である。
基材にフィルムを貼り合わせたマイクロチップの完成図である。
マイクロチップのA-A断面の一部を示す図である。
接着剤が剥離して液体貯留部に通液された状態のマイクロチップを示す図である。
液体貯留部に通液されたマイクロチップのB-B断面の一部を示す図である。
接着剤が剥離して液体貯留部から下流側流路に通液された状態のマイクロチップを示す図である。
液体貯留部から下流側流路に通液されたマイクロチップのB-B断面の一部を示す図である。
基材にフィルムを貼り合せた実施例1に用いたマイクロチップの完成図である。
基材にフィルムを貼り合せた実施例2に用いたマイクロチップの完成図である。
基材にフィルムを貼り合せた実施例3に用いたマイクロチップの完成図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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