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公開番号2024162277
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023077628
出願日2023-05-10
発明の名称積層光学フィルムの製造方法
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20241114BHJP(光学)
要約【課題】積層光学フィルムの製造ラインのライン速度を上げつつ、第1光学フィルムと第2光学フィルムとの間の接着性に優れた積層光学フィルムの製造方法を提供すること。
【解決手段】接着剤層を介して、少なくとも第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが積層された積層光学フィルムの製造方法。第1光学フィルムの貼合面に少なくとも特定のホウ素含有化合物および水を含有する易接着組成物を塗工する第1塗工工程と、第2光学フィルムの貼合面に少なくとも硬化性成分および重合開始剤を含有する接着剤組成物を塗工する第2塗工工程と、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムを貼り合わせる貼合工程と、第1光学フィルムおよび第2光学フィルムを接着させる接着工程とを含む。易接着組成物中の水の含有量は40質量%以下であり、第1塗工工程後の易接着組成物の膜厚みをα、第2塗工工程後の接着剤組成物の膜厚みをβとしたとき、β>αである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
接着剤層を介して、少なくとも第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが積層された積層光学フィルムの製造方法であって、
前記第1光学フィルムを搬送しながら、前記第1光学フィルムの貼合面に少なくとも下記一般式(1):
JPEG
2024162277000010.jpg
29
164
で表される化合物(ただし、Xは反応性基であり、Yは分岐鎖を有してもよい炭素数1~12のアルキレン基、または置換基を有してもよいフェニレン基であり、R

およびR

はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよい、脂肪族炭化水素基、アリール基、またはヘテロ環基を表す)および水を含有する易接着組成物を塗工する第1塗工工程と、
前記第2光学フィルムを搬送しながら、前記第2光学フィルムの貼合面に少なくとも硬化性成分および重合開始剤を含有する接着剤組成物を塗工する第2塗工工程と、
前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを貼り合わせる貼合工程と、
前記第1光学フィルム面側または前記第2光学フィルム面側から活性エネルギー線を照射して、少なくとも前記接着剤組成物を硬化させることにより形成された前記接着剤層を介して、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを接着させる接着工程とを含み、
前記易接着組成物中の前記水の含有量が40質量%以下であり、
前記第1塗工工程後の前記易接着組成物の膜厚みをα、前記第2塗工工程後の前記接着剤組成物の膜厚みをβとしたとき、β>αであることを特徴とする積層光学フィルムの製造方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記第1塗工工程と前記貼合工程との間に乾燥工程を設けない請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記第1塗工工程終了から前記貼合工程開始までの所要時間が5秒以内である請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記第1光学フィルムが偏光子である請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記第2光学フィルムが透明保護フィルムである請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記接着剤組成物が、重合性成分として下記一般式(2):
JPEG
2024162277000011.jpg
40
164
で表される化合物(ただし、R

は水素原子またはメチル基であり、R

およびR

はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基または環状エーテル基であって、R

およびR

は環状複素環を形成してもよい)を含有する請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。
【請求項7】
前記易接着組成物が、前記一般式(2)で表される化合物を含有する請求項1に記載の積層光学フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤層を介して、少なくとも第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが積層された積層光学フィルムの製造方法に関する。当該積層光学フィルムは液晶表示装置(LCD)、有機EL表示装置、CRT、PDPなどの画像表示装置を形成し得る。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
時計、携帯電話、PDA、ノートパソコン、パソコン用モニタ、DVDプレーヤー、TVなどでは液晶表示装置が急激に市場展開している。液晶表示装置は、液晶のスイッチングによる偏光状態を可視化させたものであり、その表示原理から、偏光子が用いられる。特に、TVなどの用途では、ますます高輝度、高コントラスト、広い視野角が求められ、偏光フィルムにおいてもますます高透過率、高偏光度、高い色再現性などが求められている。
【0003】
偏光子としては、高透過率、高偏光度を有することから、例えばポリビニルアルコール(以下、単に「PVA」ともいう)にヨウ素を吸着させ、延伸した構造のヨウ素系偏光子が最も一般的に広く使用されている。一般的に偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系の材料を水に溶かしたいわゆる水系接着剤によって、偏光子の両面に透明保護フィルムを貼り合わせたものが用いられている(下記特許文献1)。透明保護フィルムとしては、透湿度の高いトリアセチルセルロースなどが用いられる。前記水系接着剤を用いた場合(いわゆるウェットラミネーション)には、偏光子と透明保護フィルムとを貼り合わせた後に、乾燥工程が必要となる。
【0004】
一方、前記水系接着剤の代わりに、活性エネルギー線硬化性接着剤が提案されている。活性エネルギー線硬化性接着剤を用いて偏光フィルムを製造する場合には、乾燥工程を必要としないため、偏光フィルムの生産性を向上させることができる。例えば、N-置換アミド系モノマーを硬化性成分として使用した、ラジカル重合型の活性エネルギー線硬化性接着剤が提案されている(下記特許文献2)。
【0005】
下記特許文献3では、偏光子の少なくとも一方の面に、接着剤層を介して透明保護フィルムが設けられている偏光フィルムの製造方法であって、偏光子を搬送しながら、偏光子の貼合面に、溶媒を含有する易接着組成物を塗工してウェット第1塗膜を形成する第1塗工工程、透明保護フィルムを搬送しながら、透明保護フィルムの貼合面に、接着剤組成物を塗工して第2塗膜を形成する第2塗工工程、ウェット第1塗膜の厚みをインライン測定する第1厚み測定工程、第1厚み測定工程後、乾燥機を用いてウェット第1塗膜中の溶媒を除去してドライ第1塗膜を形成する乾燥工程、乾燥工程後、ドライ第1塗膜の厚みをインライン測定する第2厚み測定工程、インライン測定で得られたウェット第1塗膜の厚みとドライ第1塗膜の厚みの比が、特定の式を満たすように乾燥機の温度および/または風量を調節することにより、新たに形成されるドライ第1塗膜の乾燥度合を調節する乾燥度合調節工程、偏光子の貼合面に形成されたドライ第1塗膜と、透明保護フィルムの貼合面に形成された第2塗膜とを貼り合わせて未硬化接着剤層を形成する貼合工程、および未硬化接着剤層を硬化させて得られる接着剤層を介して、偏光子および透明保護フィルムを接着させる接着工程を含む偏光フィルムの製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-296427号公報
特開2012-052000号公報
特開2020-160391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献3では、乾燥度合調整工程を実施しているが、近年は特に生産性向上の観点から、積層光学フィルムの製造ラインのライン速度を上げる必要がある。このため、接着剤層を構成する接着剤組成物や易接着組成物などの材料面および工程面の両方において、さらなる工夫の余地があることが判明した。
【0008】
本発明は、上記課題解決のために開発されたものであり、積層光学フィルムの製造ラインのライン速度を上げつつ、第1光学フィルムと第2光学フィルムとの間の接着性に優れた積層光学フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は下記構成により解決し得る。即ち本発明は、接着剤層を介して、少なくとも第1光学フィルムおよび第2光学フィルムが積層された積層光学フィルムの製造方法であって、前記第1光学フィルムを搬送しながら、前記第1光学フィルムの貼合面に少なくとも下記一般式(1):
JPEG
2024162277000001.jpg
31
165
で表される化合物(ただし、Xは反応性基であり、Yは分岐鎖を有してもよい炭素数1~12のアルキレン基、または置換基を有してもよいフェニレン基であり、R

およびR

はそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有してもよい、脂肪族炭化水素基、アリール基、またはヘテロ環基を表す)および水を含有する易接着組成物を塗工する第1塗工工程と、前記第2光学フィルムを搬送しながら、前記第2光学フィルムの貼合面に少なくとも硬化性成分および重合開始剤を含有する接着剤組成物を塗工する第2塗工工程と、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを貼り合わせる貼合工程と、前記第1光学フィルム面側または前記第2光学フィルム面側から活性エネルギー線を照射して、少なくとも前記接着剤組成物を硬化させることにより形成された前記接着剤層を介して、前記第1光学フィルムおよび前記第2光学フィルムを接着させる接着工程とを含み、前記易接着組成物中の前記水の含有量が40質量%以下であり、前記第1塗工工程後の前記易接着組成物の膜厚みをα、前記第2塗工工程後の前記接着剤組成物の膜厚みをβとしたとき、β>αであることを特徴とする積層光学フィルムの製造方法(1)に関する。
【0010】
上記積層光学フィルムの製造方法(1)において、前記第1塗工工程と前記貼合工程との間に乾燥工程を設けない積層光学フィルムの製造方法(2)が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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