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公開番号2024161690
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-20
出願番号2023076584
出願日2023-05-08
発明の名称ナノセルロース組成物、繊維及びシート、並びに繊維の製造方法
出願人国立大学法人北海道大学
代理人個人,個人,個人
主分類C08B 37/00 20060101AFI20241113BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】優れた引張特性を有するシート若しくは繊維を得ることが可能なナノセルロース組成物、かかるナノセルロース組成物を紡糸してなる繊維、及びかかる繊維の製造方法、又はかかるナノセルロース組成物を成形してなるシートを提供すること。
【解決手段】平均繊維長が10μm以上であるナノセルロース、及び平均繊維長が1μm以下であるナノセルロースを含有するナノセルロース組成物であって、前記ナノセルロース組成物における平均繊維長が10μm以上であるナノセルロース及び平均繊維長が1μm以下であるナノセルロースの質量比が98:2~2:98である、ナノセルロース組成物。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
平均繊維長が10μm以上であるナノセルロース、及び平均繊維長が1μm以下であるナノセルロースを含有するナノセルロース組成物であって、
前記ナノセルロース組成物における平均繊維長が10μm以上であるナノセルロース及び平均繊維長が1μm以下であるナノセルロースの質量比が98:2~2:98である、ナノセルロース組成物。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記平均繊維長が10μm以上であるナノセルロースが、バクテリア合成セルロースを含む、請求項1に記載のナノセルロース組成物。
【請求項3】
前記平均繊維長が10μm以上であるナノセルロース、及び前記平均繊維長が1μm以下であるナノセルロースが、表面にカルボキシ基を有する、請求項1に記載のナノセルロース組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のナノセルロース組成物を紡糸してなる繊維。
【請求項5】
広角X線回折法におけるセルロースI
α
型結晶の(110)面及びセルロースI
β
型結晶の(200)面の回析強度から求める、紡糸方向の配向度が65%以上である、請求項4に記載の繊維。
【請求項6】
価数が2価以上の陽イオンを含有する凝固液を用いる、湿式紡糸法による請求項4に記載の繊維の製造方法。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか一項に記載のナノセルロース組成物を成形してなるシート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノセルロース組成物、繊維及びシート、並びに繊維の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ナノセルロースは、セルロースを主成分とする、ナノサイズの材料である。ナノセルロースは、軽量且つ高強度である等といった特性を有するため、種々の工業的な応用が期待されている。
【0003】
ナノセルロースには、機械的処理法、TEMPO酸化法、水中対向衝突法等によりパルプ等を解繊処理して得ることができるセルロースナノファイバーや、発酵法により得ることができるバクテリア合成ナノセルロース等、様々な種類が存在する。例えば、特許文献1には、機械強度等に優れるバクテリア合成ナノセルロースが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5752332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ナノセルロースは他の材料と組み合わせて用いることもできるが、ナノセルロースを主成分とした繊維やシートを形成することができれば、工業的に利用できる可能性がある。そこで、本発明者らが種々のナノセルロースについて検討したところ、従来知られている一種類のナノセルロースから形成される繊維やシートでは、強度の点で改善の余地があることが明らかとなった。
【0006】
上記事情に鑑み本発明は、優れた引張特性を有するシート若しくは繊維を得ることが可能なナノセルロース組成物、かかるナノセルロース組成物を紡糸してなる繊維、及びかかる繊維の製造方法、又はかかるナノセルロース組成物を成形してなるシートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、以下の[1]~[3]に記載のナノセルロース組成物、[4]、[5]に記載の繊維、[6]に記載の繊維の製造方法、[7]に記載のシートを提供する。
[1]
平均繊維長が10μm以上であるナノセルロース、及び平均繊維長が1μm以下であるナノセルロースを含有するナノセルロース組成物であって、
上記ナノセルロース組成物における平均繊維長が10μm以上であるナノセルロース及び平均繊維長が1μm以下であるナノセルロースの質量比が98:2~2:98である、ナノセルロース組成物。
[2]
上記平均繊維長が10μm以上であるナノセルロースが、バクテリア合成セルロースを含む、[1]に記載のナノセルロース組成物。
[3]
上記平均繊維長が10μm以上であるナノセルロース、及び上記平均繊維長が1μm以下であるナノセルロースが、表面にカルボキシ基を有する、[1]又は[2]に記載のナノセルロース組成物。
[4]
[1]~[3]のいずれかに記載のナノセルロース組成物を紡糸してなる繊維。
[5]
広角X線回折法におけるセルロースI
α
型結晶の(110)面及びセルロースI
β
型結晶の(200)面の回析強度から求める、紡糸方向の配向度が65%以上である、[4]に記載の繊維。
[6]
価数が2価以上の陽イオンを含有する凝固液を用いる、湿式紡糸法による[4]又は[5]に記載の繊維の製造方法。
[7]
[1]~[3]のいずれかに記載のナノセルロース組成物を成形してなるシート。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、優れた引張特性を有するシート若しくは繊維を得ることが可能なナノセルロース組成物、かかるナノセルロース組成物を紡糸してなる繊維、及びかかる繊維の製造方法、又はかかるナノセルロース組成物を成形してなるシートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
各種ナノセルロースの繊維長及び繊維径の分布曲線である。
各種ナノセルロース組成物を紡糸してなる繊維の二次元広角X線回析像である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。ただし、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、数値範囲をX~Yと示すときは、X以上Y以下を意味する。例えば、「5~100nm」は5nm以上100nm以下を意味する。また、本明細書において例示する材料、成分又は方法は特に断らない限り、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。平均繊維長及び平均繊維径は、特に断らない限り、それぞれ長さ加重平均繊維長及び長さ加重平均繊維径を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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